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■夏の日の想い出・郷愁(36)

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先生達はしばらく何やら小声で囁き合っていた。そして言った。
 
「あなた女の子の中に居ても違和感無いし、あまり男っぽくない服装で通学してくれるのなら、うちの高校に入ってもいいですよ」
と教頭先生が言った。
 
え?え?
 
「うちは性同一性障害には理解があるつもりですから。あ、できたら通学時は標準服か、標準服でなくてもスカートの方がいいですね。あなた自身も、せっかく女子高生になるのなら、女子制服がいいですよね?まあパンツルックで通学する女生徒もいることはいますけど」
 
あれ〜?やはり、私、女の子になりたい男の子と思われてない?さっきそれ否定したのに!
 
と葉月は思った。
 
なお、J高校には、二本松先生が葉月を連れていき、間違ってJ高校の説明会に来た生徒をうちに連れ込んでしまったことを謝り、個別相談とかを受けさせてやって欲しいと言ってくれたので、葉月はJ高校の個別相談も受けることができた(全体説明は聞き逃したが)。それで結局、葉月はS学園の資料と願書、J高校の資料と願書の両方をもらって、12時頃、大橋会館を出た。
 
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それで桜木ワルツに連絡を取り東京駅で確保してもらっていたチケットを受け取る。
 
「お手数お掛けしました。じゃ明日のD高校の説明会もよろしくお願いします」
「OKOK」
 
新幹線はどっちみち自由席なので、13:20の《はやぶさ21号》に乗ることにした。それでワルツと一緒にみどりの窓口に行って相談したら、葉月の持っている《スーパー北斗23号》の指定券をこの《はやぶさ21号》17:51新函館北斗着から乗り継げる18:11発《スーパー北斗19号》の指定券に変更可能ということだったので、変更してもらった。
 
それで葉月は新幹線に乗ったが、仙台から先は座ることができた。それで今日もらった資料見ていたらJ高校の資料の中に「当校を受験する女子生徒への注意」という紙が入っているのでまた葉月は悩んでしまった。
 
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アクアのツアーは1月7日(日)の関東ドームで終わったものの、アクアの仕事は続く。8日成人の日も朝7時から夜10時までアクアも葉月も働きづくめであった、9日からは学校が始まるので“アクアは”放課後限定の活動なのだが、葉月はリハーサルのために、遠慮無く授業中でも呼び出される!葉月は、「ひょっとして僕の方がアクアさんより多く学校休んでいたりして」などと思ったりしていた。
 
葉月(西湖)は進学について両親と話し合いたかったのだが、正月の公演で両親とも帰って来ない! しかし願書には親の印鑑が必要である。困ってしまって西湖は15日の早朝、劇団事務所まで行った。
 
「悪いけど、今週いっぱいはお前に構ってられない」
などと不機嫌そうな顔で起きた母に言われるのだが(父は遅くまで台本の調整をしていたらしく寝ているということだった)、
 
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「高校の願書を明日までに提出しないといけないんだよ。保護者欄に署名だけでもして」
と西湖は母に言った。
 
「ああ、もうそんな時期だっけ?ごめんねー」
と言って母(天月湖斐:柳原恋子)は書類を見てくれた。
 
「なんか願書が2つあるけど」
「あ、そうか。両方まとめて持って来ちゃった。取り敢えず両方とも署名捺印しておいてくれない?」
「OKOK」
 
と言って、母はまずは1枚目、D高校の願書とその記入例の紙を見る。
 
既に西湖本人が記入すべき所は全部記入されている。それで保護者欄に父の名前(天月晴渡)を記入してくれた。印鑑もバッグから認め印を取り出して押印する。その時、ドアが開く。父である。
 
「あれ?西湖来てたの?」
「高校の願書書いてもらいに来た」
「あれ?もうそんな時期だっけ。放っといてごめんな。じゃ、今コーはそれ書いている所か」
「うん」
と母は返事する。
 
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「だったら、その間に西湖、ちょっと頼まれてくれない?」
「何するの?」
「今夜徹夜した奴らが腹空かせてるから、弁当5つくらい買ってきてくれないかと思って」
「お茶も?」
「お茶は2Lのペットボトルで2つくらいあるといいな」
「じゃ行ってくる」
 

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それで母が五千円札を渡してくれたので、葉月は近くのコンビニまでお弁当とお茶を買いに行った。
 
その間に母は願書を見ていた。ところがその時、母は願書が3枚あることに気付く。3枚目は2枚目と同じ色だったので、最初ひと続きのものと思ってしまったのである。あれ?でも西湖も2つとか言ってなかったっけ?と思う。
 
3枚目は西湖自身が書くべき所もまだ書かれていない。ここは本命じゃないのかな?などとは思ったものの、まあいいやと思い、母は本人が書くべき所も一緒に書いて、机の中から適当な印鑑を出し、本人の印鑑の所に押した。
 
しかし見てみると、まだ3枚とも写真が貼られていないし、受験料の振り込みの控えも貼られていない。しかし写真はプリンタで印刷したものが封筒の中に入っていた。Sサイズの印画紙に4分割でプリントされている。母は各々の願書に指定されているサイズに写真を切って貼り付けてあげた。
 
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やがて西湖がコンビニから戻って来たので
 
「願書書いて写真も貼っといたよ」
と言って見せる。
 
「ありがとう!」
 
「でもこれ受験料の振り込み控えが貼られてないけど、どうすんの?」
「あ、銀行に行って払い込んでその控えを付けなきゃと思ってた」
「でもあんた学校があるでしょ?」
「それはそうなんだけどね」
「私が午前中に銀行行って払い込んで貼り付けて投函しようか?。午前中なら少しは時間取れるし」
 
「あ、そうしてくれたら助かる」
 
「じゃやっておくよ。でもあんたこの中のどこ受けるの?」
 
「試験日がずれてるからどちらも受けようかと思っているんだけど。実は僕、あまり勉強してなくて成績で受かるかどうか自信が無くて」
 
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実を言うと、アクアの影武者を始めた頃から、物凄い忙しさで、この3年間、中学の勉強をほとんどしていないのである。中間期末の成績も酷いものである。
 
「あんた忙しそうだもんね!」
と母は言う。
 
「だったら全部払い込んであげるよ」
「ありがとう!お金は後で渡すね」
と西湖は言うが
 
「お金はこちらで出しておくからいいよ」
と母は言った。
 
「そう?でも大丈夫?」
「受験料くらいは大丈夫だよ」
 
「じゃ、お願いしよう」
「あんた学校間に合う?」
「何とかなると思う。じゃ」
「うん。頑張ってね」
 
それで母は9時になると銀行に行き、D高校、J高校、S学園の受験料を振り込み、その控えを願書に貼り付けて各々封筒に入れ、郵便局で投函した。
 
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2018年1月19日(金)、スイート・ヴァゥニラズのEliseが妊娠に伴う休業を発表した。Eliseはマスコミ各社にFAXを送って発表したのだが、誰の子供なのかとか結婚はするのかとかいったことが何も書かれていないので、たくさん取材の電話が掛かってくる。それで仕方ないので、その日の夕方、レコード会社の会見場で記者会見を開くことにした。
 
「済みません、まずご結婚はなさるのか質問させてください」
「結婚するつもりはありません」
 
「休業は今年いっぱいくらい、と書かれていますが、予定日は?」
「よく覚えてないけど9月くらいだったと思う。仕込んだのは12月の中旬の日曜日だったよ」
「中旬の日曜日というと12月10日ですか?17日ですか?」
「17日だと思う」
「それだと予定日は9月9日になりますね」
「ああ、確か医者がそんな感じのこと言ってた」
 
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「お相手の方のお名前とかはお聞きしてもいいでしょうか?」
「忘れた」
 
「忘れるようなものですか?」
「何か割と有名なミュージシャンだった気がするよ。でも私、セックスした相手は即忘れることにしているから」
「その方とは交際なさっていた訳ではないのですか?」
「セックスはここ半年くらい頻繁にしてたけど、交際しているつもりはなかったよ」
「その方とは今もセックスなさっているんですか?」
「来ればセックスしてもいいけど」
とEliseは言ったのだが
「妊娠中のセックスは控えなさい」
と隣に居るLondaにたしなめられていた。
 
「Londaさんは、その彼氏のことはご存知なんですか?」
「知ってるけどEliseが言いたくないみたいだから、言わない」
 
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そういう訳で、記者達はEliseから、ほとんど情報を引き出せなかった!
 
Eliseの言葉から、その彼氏はまたEliseのマンションに来るのでは?と張っていた記者もあったようだが、彼らはEliseのマンションに出入りする男性ミュージシャンを見ることはできなかった。
 
「男ばかり張ってたけど、実は女だったりして」
「男の娘という可能性も」
「いやEliseなら女とのセックスでも妊娠しかねん」
 

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2月25日(月)、私の姉・萌依が2人目の子供を出産した。
 
「今回も安産だったね」
と母は言うものの
「でもきつかったよぉ」
と姉は言っている。
 
「お姉ちゃん、お疲れ様」
「あんたも1度産んでみない?」
「産んでみたいけど、どうすれば産めるんだろう?」
「それはちゃんと仕込めばいいんだよ。彼氏に仕込んでもらいなよ」
「そうだなあ」
 
「名前はどうするの?」
と母から聞かれて
「“きよか”にする」
と言う。
 
漢字では「清代歌」らしい。上の子は梨乃香(りのか)で、どちらも「か」で終わるものの、字が違う。
 
「次も女の子だったら、また別の字で“か”の付く名前にしよう」
と姉は言っていた。
 
「男の子だった時はどんな名前?」
「その時は性転換させてやはり“か”の付く名前で」
「性転換しちゃうの〜?」
「おちんちんとタマタマ、ちょっと取っちゃえばいいじゃん」
「簡単に言ってる」
「生まれてすぐに取って女の子として出生届を出せば問題無い」
「いいんだっけ?」
 
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「ちんちんは男の子が欲しかったのに女の子が産まれちゃった人にあげればいいんだよ」
「100年後くらいには、そういうことになっていたりして」
 

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2018.03.14(水)、ローズ+リリーの14枚目のアルバム(5枚目のオリジナル・アルバム)『郷愁』が発売された。
 
私たちは★★レコードの記者会見場で発売記者会見をしたのだが、今回使った記者会見場は、これまで使用していた1階のものではなく、14階に新たに作られたものである。これまでは1階のホールを借りていたのだが、TKRがお引越して14階がかなりスペースが空いたため、そこに会見場を作ったのである。今までの会見場より少し狭いかなと私は思った。
 
しかしローズ+リリーの記者会見ではこの会見場がほぼ満杯になっている感じであった。私たちはいつものようにスターキッズ&フレンズをバックに『をぐなとをみな』『フック船長』『郷愁協奏曲』を各々ショートバージョンで演奏した。
 
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その後、私とマリ、七星さん、氷川さんの4人で趣旨説明と質疑応答をした。今回は氷川さんはできるだけしゃべらないようにしていると言ったので、私と七星さんでほとんど話した。
 
今回はやはり制作過程についての質問が多かったが、私はできるだけあちこちに波紋を起こさないような言い方で記者さんたちの質問に答えていった。ツアーの予定なども尋ねられたので、この9月がローズ+リリーのデビュー10周年になるので、8月くらいに行いたいとだけ答えておいた。
 
また次のアルバムの予定についても尋ねられたので、これは『青い豚の伝説』の発表記者会見の時にも述べた『十二月(じゅうにつき)』で行きたいと思っていると述べた。
 

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3月20日(火)、西湖は横浜市のG高校に来ていた。12時になると合格者の受験番号が貼り出される。
 
67番、67番、....と思って見る。
 
掲示板には60, 61, 62, 64, 65, 66, 68, 69, 70, ... と数字が並んでいた。
 
67が無い・・・。
 
西湖は再度自分の手許の受験票を見た。やはり67と印刷されている。
 
うっそー。ここはさすがに通るだろうと思ったのに。。。
 
血の気が引くのを感じる。少しふらついた気もした。
 
西湖の顔色が悪かったせいか、近くに居た受験生のお母さん?が
 
「あなた大丈夫?」
と訊いてくれた。
 
「あ、はい・・・」
「もしかして落ちたの?」
「私、どうしよう?」
 
「あんた、定時制とかに行ったら?たしか定時制なら今からでも募集を受け付ける所があったはずだよ」
 
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「定時制ですか・・・。分かりました。考えてみます」
「ひとりで帰れる?あなたおうちはどこ?」
「桶川市なんですけど」
「遠い所から受けに来たね!」
とそのお母さんは心配した。
 
「誰かに迎えにきてもらいなさいよ。お母さんは来られなかったの?」
「だったら、知り合いのお姉さんに連絡します」
「うん。それがいい」
 
それで西湖は桜木ワルツ(吉田和紗)の携帯に電話してみた。
 
「和紗さん、どうしよう?私、G高校も落としちゃった」
と西湖は半分泣き顔になりながらワルツに相談した。
 
 
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■夏の日の想い出・郷愁(36)

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