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■夏の日の想い出・郷愁(20)

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年内、私はローズ+リリー以外では貝瀬日南に『雨だれのデュエット』というちょっと可愛い曲(秋穂夢久名義)、雨宮先生から頼まれたフローズンヨーグルツに『キャロット・ギャロップ』という軽快な曲(マリ&ケイ名義)を提供した。フローズンヨーグルツの曲には「キュロットを穿いて歌って下さい」というコメントをつけておいた。ただのダジャレである!
 
貝瀬日南は前回のシングルが5月に出ており、10月くらいに次の曲を出したいのだけどという打診が秋穂夢久ブランドを管理している丸花社長からあっていたのだが、こちらの手が回らず待たせてしまい申し訳無かった。彼女にはもう秋穂夢久が私たちであることはバレているのだが、郷愁村を見たいと言ったので、年末年始、私がKARIONの方にかなり取られていて、カウントダウン以外ではスターキッズが空くので、スターキッズの伴奏で郷愁村で音源制作をした。
 
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彼女は
「古いテレビとか、トースターとかラジカセとか置いてあって面白ーい」
と喜んでいたし
「丼屋さんの御飯も美味しい」
とムーランが気に入ったようである。
 
(トースターや昔風のラジカセはそれを製造しているメーカーを若葉が見つけて各々50個注文し、全部屋に配置した)
 
「ここまた使いたーい」
 
と言っていたので、ローズ+リリーとぶつからない時期はいいよ、と言っておいた。
 

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フローズンヨーグルツは、滝口さんが張り切っており、村上社長に
「この子たちは逸材です。将来★★レコードを背負う歌手になりますよ」
などと言っていたらしい。
 
しかし『キャロット・ギャロップ』はひじょうにいい曲だったし(あんな歌手に渡すなんてもったいない、と鷹野さんから言われた)、千里が東郷誠一名義で提供した『時計』もかなり力(りき)の入った作品で、フローズンヨーグルツは2月になって発売されたデビュー曲がいきなりゴールドディスクとなり、滝口さんが主宰する、戦略的新人開発室からの初めての売り出し成功となった。
 
( 三つ葉は佐田副社長直轄のメディアミックス推進室(日吉室長)の管理である)
 

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年末の慌ただしいさなか、TKRはこれまで青山の★★レコードに間借りしていたのを、新たに北新宿の高層ビルに1フロア(800平米)を借りて、そちらに移転することになった。
 
今まで★★レコードに払っていた家賃負担金に比べて、ここの家賃は半額でしかも面積も今までの2倍ある。最近TKRはかなり増員していてかなり手狭になっていたのでそれを改善するのと、家賃負担を減らす意味合いもあった。しかし年末の引越はなかなか大変だったようである。
 
同日、私たちの車の運転サービスをメインとしている★★情報サービスも★★レコードに1部屋!間借りしていたのを、世田谷区の小規模な店舗跡地を8000万円で買い、そこに軽量鉄骨構造の小さなオフィスを800万円!で建てて引越した。土地の購入費用は会社で負担するには高額なので、私と千里が2人で共同購入して会社に貸す形にした。この2人で買ったのは後で揉める心配がほぼ無いのと、私と千里にとって4000万は全然負担感が無いからであるが、貸し賃はこれまで★★レコードに払っていた部屋の借り賃の10分の1である!
 
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オフィスは2階建てで、1階が事務室、2階にはベッドを並べた個室の仮眠室を6つ設置した。これまではしばしば事務室の端で仮眠していたので、独身の染宮さんなど「もうここに住みたい」などと言っていた(1号室を彼専用にした)。駐車場もだいたい8台くらい駐められる計算である。
 
この場所のいい所は、首都高の永福出入口が近くにあるし、明大前駅にも近いので、電車ででも車ででも、素早く依頼された場所に移動できることである。これまでの青山という場所はそういう交通の便が微妙であった。
 
出動頻度が高く乗せる人がほぼ固定されている、佐良さん(私とマリ担当)・矢鳴さん(千里と蓮菜担当)・金子さん(後藤先生担当)などは、各自の自宅から直接移動した方が楽だが、それ以外の社員はけっこう待機時間があるし、誰からの呼び出しに応じるかその日によって違うので、ここに来て待機していた方が素早く出動できるのである。
 
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そういう訳で青山のオフィスに現時点で残っている★★レコードの関連会社はノンパッケージ(オンライン)の音楽や映画などを販売する★★チャンネル、イベントの主催をする★★クリエイティブなどである。
 

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アクアの新年からのドラマ『少年探偵団』の主題歌『夕暮れ時間/BD Fight!』は12月27日(水)に発売されたが、この発売記者会見は、これまで使用していた青山の★★レコードの会見場ではなく、引っ越したばかりの新宿のTKRに新設された会見場で行われた。
 
TKRも引っ越したばかりでかなりの荷物が段ボールに入ったままの状態だったが、何とかこの記者会見を乗り切った。
 
TKRの新しいオフィスには、54人座れる大会議室、24人座れる中会議室、12人座れる小会議室3つがあるのだが、実はこれの間仕切りを全部外すとテーブルと椅子を並べて120人、椅子だけにすると192人入る小ホールが出現するようになっている(椅子無しなら500人入る)。実は防音設計にしているのでここでライブをすることもできる。
 
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普通の歌手の記者会見は大会議室か中会議室ですることにしているのだが、アクアの記者会見だけは特別でこの小ホール状態でおこなうことにしていた(実はアクアの記者会見を最初にすることが分かっていたので、まだ間仕切りを設置する前であった)。★★レコードの記者会見場は80人ほど入る広さだったので、一番広い状態にすると向こうよりも広い。
 
実際この日は新しいTKRのオフィスの見学を兼ねた記者も詰めかけて、この120の椅子席が全部埋まりそうな勢いだった。それで途中で後ろ半分のテーブルを撤去し、前半分はテーブルがあるが、後ろ半分は椅子のみの状態で、更に立って取材する人まで出て、そもそもカメラで撮影するのに椅子に座ってない人もいたので、推定180人くらいの記者が入場した。例によってアクアの記者会見には、ファッション雑誌や若者向け雑誌の取材が多い。この日は漫画雑誌やコンピュータ雑誌の記者まで来ていた。
 
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アクアはもう冬休みに入っているので、お昼からの記者会見となった。出席したのは、アクアとエレメントガード、三田原部長(12月1日付けで部長に昇格)、事務所の秋風コスモス社長、私と和泉。それに『少年探偵団』で共演する本騨真樹(明智)、大林亮平(二十面相)、元原マミ(マユミ)らも来場していた。青葉はプロデューサーではあるが今回の楽曲には関わっていないので、わざわざ富山から出てこなくてもいいよということで、欠席である。
 

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いつものように、エレメントガードの伴奏をバックにアクアが歌唱することになる。夕暮れ時間という曲なので照明を暗くします、というアナウンスがあった。照明をかなり暗くした状態でエレメントガードが前奏をスタートさせる。扉からアクアが登場して拍手。そして歌いだした・・・と思ったら何か様子が変である。
 
この歌っている人物は確かに顔はアクアに見えるものの、妙に背が高い。アクアは身長156cmくらいのはずなのに、歌っている人物は172-3cmある。そもそも声が違う!
 
記者席にざわめきが起きるが、そこに和服にインヴァネスコートを着てパイプをくわえた人物が登場する。そちらにスポットライトが当たる。
 
「君は誰だ?」
と歌っていた人物が言う。
 
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「君こそ誰だね?」
とパイプを咥えた人物が言う。
 
「ボクはアクアだ」
「それは嘘だ。アクアはスカート姿が可愛い男の子だ。君はスカートが似合いそうにない」
「ボクだってスカートくらい穿くぞ」
 
このやりとりに記者席から失笑がもれる。
 
「君は怪人二十面相だろう!」
と言って、歌っていた人物に歩み寄ると、フェイスマスクを剥がした!するとそれが怪人二十面相役の本騨真樹であることが分かる。
 
「おまえは明智小五郎か!」
「アクアをどこに隠した?」
 
そこに茶色のスーツを着てシルクハットをかぶった広川大助が数人の警官の衣装を着た役者さんと一緒に入ってくる。
 
「怪人二十面相!おとなしく縛に付け」
と広川さんが言う。
 
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「ふふふ。いいのかい?ボクを捕まえると、アクアは二度と帰って来ないよ」
とアクアに変装(?)した本騨君が言う。
 
「逮捕してから吐かせてみせる」
と中村警部役の広川さん。
 
「ボクがそんなの自白すると思うかい?いいのかな。ボクが捕まればアクア君は餓死するかも知れないよ」
と本騨君。
 
その時、学生服姿の当のアクアが走り込んで来る・・・がどうも小林少年役のようである。
 
「明智先生!アクアちゃんの捕らわれている場所が分かりました。あそこの木の箱の中です!」
と彼は言っている。
 
「何?その箱を調べろ!」
と中村係長役の広川さん。
 
それで数人の警官役の俳優さんが箱に走り寄り、上に掛けてあった覆いを取るとそこにアクアが入っていて
 
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「先生!ボクは大丈夫です。二十面相を捕まえて下さい」
と言っている。
 
これに記者席がざわめく。小林少年役のアクアは明智役の本騨君のそばにいるのに、箱の中にもアクアがいるのである。
 
「くそ!」
と二十面相役の大林亮平は叫ぶと、近くに居たエレメントガードのメンバーの所に走りより、ギターのヤコを片羽交い締めにして、ピストルを突きつける。
 
「道を空けろ!空けなかったら、この女を撃つぞ」
と叫ぶ。
 
ところが次の瞬間、ヤコは大林亮平の羽交い締めから身体を低くして逃れると、そのまま大林を背負い投げした!
 
「え〜〜!?」
という声があがる。
 
警官役の役者さんたちが駆け寄り、二十面相の手首に手錠を掛けた。
 
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「小林君、お見事。お手柄だったね」
と明智役の本騨君が、ヤコの所に歩み寄って言う。
 
するとヤコと思われていた人物がフェイスマスク!を外すとそれがアクアである。
 
「うっそー!?」
と記者席から声が上がる。
 
今まで小林少年を演じていた人物もフェイスマスクを外す。こちらは何と花崎マユミ役の元原マミである。
 
照明が点く。
 
中村係長役の広川さんは《アクアが閉じ込められていた箱》を「よいしょ」と持ち上げて退場する。明るい照明の下で、それがただのテレビの入った箱であったことが分かり、記者席に笑いが広がった。
 
「でも小林君、背負い投げうまいね」
と明智役の本騨君が言う。
 
「中学の時に体育の時間の柔道で習いましたから。この技は小さい身体の人が大きな身体の人を投げるのにいい技なんですよ。大林さんは受け身がちゃんとできるから安心して投げてと言われたので投げました。実際には5〜6回練習したから、大林さんも5〜6回投げられたんです」
 
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とヤコに変装していた(?)アクアが笑顔で言う。
 
「亮平もお疲れ様。でもその前にエレメントガードと一緒にギターを弾いていたのも君だっけ?」
「はい。ボク、ギターは割と得意です」
「そういえば、昔、ビデオで演奏している所が映っていたね。あれマジで弾いていたのか!」
 
そこに和泉が出てきて言う。
 
「本騨さん、アクアはギター、ヴァイオリン、ピアノがプロ級なんですよ」
「凄いね!ひとりでバンドが組めるじゃん」
「ボクは3人いないから無理です」
 
とアクアが言うので、また記者席から笑いが起きる。
 
「でもアクアちゃん、結局今日は女装なのね」
「そうなんですよ!短いスカート穿かされちゃった」
とヤコの衣装を着けたアクアは困ったような表情で言ったものの、記者席ではクスクスと笑う声が多かった。
 
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この突発的寸劇を経て、やっと本来の記者会見となる。仕切り直しで、本物のヤコが登場し、アクアも普通の?男の子の衣装に着替えてきて、ヤコの入ったエレメントガードで伴奏するのをバックに、本物のアクアが『夕暮れ時間』と『BD Fight!』をショートバージョンで歌った。
 
ちなみに複数の民放の情報番組が、この寸劇から記者会見冒頭までを完全放送したので、テレビでこれを見た人はかなりの数に達したようである。
 
「アクアが本当に3人いるのかと思った!」
という声もあがっていた。
「アクアがあまりにも忙しいからアクアは3人くらい居るのではとかよく言われていたもんな」
 
演奏が終わった後、会見用のテーブルと椅子が持ち込まれ、説明用のホワイトボードも置かれる。ここに座ったのは結局、三田原・コスモス・アクア・和泉・私の5人である。
 
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コスモスによる今回の楽曲の説明に、時々和泉や私が補足説明する。そして質疑応答に入る。1月1日からのツアーについても訊かれるが、半分くらいが1月からのドラマに関する質問になった。
 
「でもあのフェイスマスクはよくできてますね」
 
「偽装する顔と、本人の元の顔を立体スキャンして、装着した時にその偽装する顔になるように精密にコンピュータで計算して造形したものだそうです。最新のハイテクですね。でも暗い所でないとさすがにバレます」
とコスモスが説明したが、
 
「まあそれで『夕暮れなら大丈夫』ということで」
 
と私がコメントすると、また記者たちから笑いの声があがっていた。
 
 
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■夏の日の想い出・郷愁(20)

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