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■夏の日の想い出・郷愁(23)

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石川ポルカに続いて2時間歌うのは、桜木ワルツ(♀)・花咲ロンド(♀)・西宮ネオン(♂)・今井葉月(多分♂)の4人である。この4人にはデュエットソング・BEST20というのを歌ってもらう。
 
今井葉月は女性と誤認されているケースが多いが、コスモスが真剣に本人に聞いてみた所、本人としては女の子になりたい訳ではないと言うので、このあたりで、この子は男の子ですよ、というのを一度提示しておこうというのも今回の企画には入っている。
 
ここで選んだ曲は、ここ20年ほどの間にヒットした(ローズ+リリー以外の)ツイン(以上の)ボーカル曲の中から、和泉・小風・美空・秋風コスモス・川崎ゆりこ・桜野みちるの6人が自分たちの好み!で選んだものである。実際にはコスモス・和泉以外の4人でかなり絞り込んだ後で、コスモスと和泉の2人が「これも入れてね」といくつか指定したものを取り込んで最終的には一番年上!の小風が決定したらしい。
 
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■女声デュエット
ギミチョコ!!(BABYMETAL)
ドライフラワー(ClariS)
願い(Perfume)
浮舟(GO!GO!7188)
サラバ、愛しき悲しみたちよ(ももいろクローバーZ)
 
■男声デュエット
Blue Bird(コブクロ)
Days(Flow)
PIECES OF A DREAM(CHEMISTRY)
BRAND NEW WORLD(D-51)
大都会(クリスタルキング)
 
■男女デュエット
初恋峠でゲラゲラポー(キングクリームソーダ)
美女と野獣(Ariana Grande and John Legend)
サンドリヨン(Dios/シグナルP)
革命デュアリズム(水樹奈々×T.M.Revolution)
Timing(BLACK BISCUITS)
打上花火(DAOKO×米津玄師)
AM11:00(HY)
WINDING ROAD(絢香×コブクロ)
恋音と雨空(AAA)
ふたりの愛ランド(石川優子&チャゲ)
 
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女声デュエットの歌はワルツとロンドで歌い、男声デュエットの歌はネオンと葉月で歌う。基本的に前半は女声デュエットと男声デュエットを交互に歌っていく。そして後半は男女デュエットの歌を一気に歌う。担当はコスモスたち6人の話し合いで次のように指名した。
 
初恋峠でゲラゲラポー ワルツ+ネオン rap:葉月 chorus:ロンド
美女と野獣 ロンド+葉月
サンドリヨン ワルツ+ネオン
革命デュアリズム 葉月+ネオン
Timing ロンド+ネオン
打上花火 ワルツ+葉月
AM11:00 ロンド+ネオン rap:葉月
WINDING ROAD ワルツ+葉月
恋音と雨空 全員
ふたりの愛ランド ワルツ・ロンド+ネオン・葉月
 
最後に『ふたりの愛ランド』を置いたのは、何と言ってもこの曲が初期のローズ+リリーの人気曲でもあったからである。
 
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このBEST20の司会は姫路スピカが務める。昨年のカウントダウンではデビューしたてで前座のトリを務めたが、今年はサポート側に回る。ちなみにこの5人のデビュー順と年齢順はこのようになっている。
 
デビュー順 葉月 ネオン スピカ ロンド ワルツ
生年月日順 ワルツ ロンド ネオン スピカ 葉月
 
つまりデビュー順と生年月日順が、ほぼ逆という面白い組合せになっている。
 

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なお、ワルツとロンドはだいたい1回交代くらいで歌えるのだが、女性1+男性2という構成の曲が結構あるので、ネオンと葉月は稼働率が高い。ラップの入る曲は葉月にラップをさせている。これは葉月がラップがうまいからである。
 
1曲だけ女性2人を休ませて、葉月に女性パートを歌わせた曲がある。負荷分散の関係でこういう所が出てしまったのだが、葉月の女声歌唱を聞ける唯一の曲となる。ついでにこの曲では葉月はドレスを着て女装していた!(ロンドに唆された?らしい)
 
「女性役だからドレス着なくちゃ」
と言われて、何の疑問も感じずに渡されたドレスを着たと言っていた。
 
葉月は声域の広いアクアのリハーサル歌手をやっているので、女声でも2オクターブ半くらいの声が出る。本来の男声でも2オクターブ近い声が出るので実は4オクターブ歌手である。歌手デビューさせてもいいのだが、本人はあまり野心も無いし、アクアに憧れていて、彼の影武者をしていたいというのでそちらに専念させている。
 
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ところでロンドとワルツは2人とも
「ネオン君との歌唱はけっこう緊張するけど、葉月ちゃんとの歌唱はリラックスして歌える」
 
と今回の§§ミュージックのタレントたちを引率してきている川崎ゆりこに言っていた(コスモスは紅白歌合戦に出るアクアに付いている)。葉月の場合は、あまり異性として意識しないようである!それもあって、葉月を女装させたりしたようである。また今回私たちは、葉月・ネオン・上田信貴のために小型の控え室、他の§§ミュージックの女性タレントのために大型の控え室を用意していたのだが、葉月は男性用控え室があることに気付かず、スピカやワルツたちと一緒の控え室にいて、女子が着替える時は後ろを向いたり、目を瞑ったりしていたらしい。
 
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「え〜!?男性用控え室があったんですか?」
と今回のイベントが終わった後で言っていた。
 

そして、後で葉月の“男装”に関するイベント参加者の声。
 
「葉月ちゃん低い声が出るんだね」
「きっとアクアと一緒に練習したんだよ」
「§§ミュージックには男性歌手が少ないから今日は男の子役をしたんだね」
「革命デュアリズムではちゃんと女の子の服を着て歌ってたし」
 
今回はコスモスの「葉月は男の子であることを提示する」という意図はあまり成功しなかったようである。
 

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なお、この4人による歌唱は最初、女性デュオで威勢良く『ギミチョコ!!』を歌い、続けて比較的知られていると思われたコブクロの『Blue Bird』(アニメ『バクマン。』の主題歌。同名のいきものがかりの曲とは同名異曲)で男声デュオを始め、両者交互に歌って行ったので、最後は男声デュオが『大都会』を歌った次に男女ミックスの『初恋峠でゲラゲラポー』を歌った。
 
ここで『大都会』は超高音テナーの田中さんと低音ボイスの吉崎さんの対比が美しい曲であるが、これを葉月のソプラノとネオンのバリトンで歌っている。
 
それで。。。この曲を知らない若い人たちが、てっきり男女デュエットの曲と思い込んだようであった! つまり同性デュエットの曲は『サラバ、愛しき悲しみたちよ』で終わって『大都会』から男女デュエットに突入したように思ったようである。
 
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ちなみにこの曲を「入れてね」と言ったのはコスモスである。
 
年代的には少し古いものの、男声ツインボーカルの曲としては名作であった。2010年にAcid Black CherryがBREAKERZのDAIGOをゲストボーカルに迎えてカバーしている。
 
実は和泉もバブルガム・ブラザーズの『WON'T BE LONG』(最近ではEXILE&倖田來未がカバーしている)を「入れてね」と言っておいたものの、小風が却下している!(実際問題として葉月にはあんな低い声が出ない。この曲は低音ボーカル2人で歌うのが格好いいのである)
 

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さて、私は博多ドームに到着すると、増渕さん・風花・氷川さん・七星さんから色々報告を聞いた上で、少し仮眠させてもらった。
 
起きたのは21時すぎで、もう前座は終わっていた。どうも前座の演奏が終わって静かになった「環境の変化」で目が覚めたようである。私はトイレに行って来てから下着を交換して本番用衣裳をつける。マリは夕飯を食べた後、おやつを食べながら、明奈とずっとおしゃべりしていたようである。
 
「冬、晩御飯食べてないのでは?」
「食べるより寝ていたかったからね」
「おにぎりでも食べるといいよ」
と言って渡してくれるので
「ありがとう」
と言って1個食べて、お茶を飲んだ。
 

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今回お願いした追加演奏者はこの人たちである。
 
知り合い!(9)
鮎川ゆま、鈴木真知子、近藤詩津紅、古城美野里、秋乃風花、村山千里、川上青葉、田中世梨奈・上野美津穂(青葉の友人)
 
風花は通常ローズ+リリーの演奏には参加しないことにしているのだが、今回は3つの曲でお願いした。鱒渕さんがいるので、風花が一時的にステージに出ていても何とかなる。
 
和楽器奏者(6)
箏.友見 三味線.恵麻 太鼓.鹿鳴 琵琶.風帆 尺八.明奈 胡弓.美耶
 
(担当は曲によって変動する場合もある)
 
ヴァイオリン奏者(8)
伊藤ソナタ・桂城由佳菜・前田恵里奈・佐藤典絵・富永英美・長崎詠子・荒井路代・生方芳雄
 
出演者はローズ+リリー2人、スターキッズ7人、追加演奏者23人の合計32人である。
 
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なお、出演者には昨年同様、入退場や楽器の持ち替えの指示を個人別に表示するアース付きのスマホを渡しており、左手に巻き付けるか、首から提げてもらう。アースを付けておかないと、いくつか異常なエネルギーの高まりのある曲でスマホが壊れる危険がある。
 
(念のため予備を数個用意している)
 

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生方さんはヴァイオリニストの黒1点だが、『同窓会』の収録に参加してとてもいい音を出していたので、可能だったらよろしくとアスカに言っていたら来てくれた。他の7人は白いドレスを着るが、彼は似たような感じでボトムがズボンになっているものを着てもらう。並ぶとあまり違和感が無い。
 
「今回こそ女装で頼むね、と蘭若先生から言われたので、ドキドキしてきたんですが、女装じゃなくてホッとしました」
などと彼は言っていた。
 
「女装が良ければ女装してもらってもいいよ。可愛くお化粧してあげるし」
などと政子は言っている。
 
「できたら勘弁してください」
 

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青葉と世梨奈・美津穂は30日に小松空港から福岡空港に飛んできてくれた。遠くからの場合、前泊しておかないと怖いよね、などと私が言ったら
 
「ケイさんは当日の移動で大丈夫ですか?」
と訊かれてしまった!
 
ちなみに万一飛行機が飛ばなかった場合は新幹線で移動することにしていた。東京駅15:30の新幹線に乗れば、20:33に博多に着くのでそれで間に合う。
 
千里はお正月の全日本バスケット選手権(皇后杯)に出場するが、今年は1月4日からなので、12/31-1/01のライブに出るのは構わないのだそうだ。彼女も前日に福岡に入って前泊である。
 
今回本番の出演者が32人、§§ミュージック関係が15人だが、レコード会社関係者、大道具係を含む★★クリエイティブのスタッフ、音響系・照明系スタッフ、事務所関係者など入れると軽く100人を越す。その内半数ほどが福岡市内に前泊している。
 
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21:00に前座が終わり、1時間の休憩タイムになる。この間に観客はトイレに行ったり出店で食糧を確保したりするが、トイレも出店も長蛇の列である。
 
今年は屋外ではないので、個別のヒーターが必要なほど寒くは無いものの、去年まで結構好評だったローズ+リリーのロゴ入り、シリアルナンバー入りの座布団は全席に置いている。
 
楽団の演奏が終わった後、19:00から始まったセットの設営はだいたい20:30までには終わり、その後、本番用の楽器を設置した。前座が終わった所で、演奏者に一度ステージに入ってもらい、実際の音出し確認をする。なお、ステージへの出入りのリハーサルは前座と並行して控室に「仮ステージ」をマスキングテープで設定して、行われていた(私は寝ていたが!)。
 
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21:45。1ベルが鳴り、あと15分で公演が始まるので席にお戻り下さいというアナウンスが流れる。
 
21:59。2ベルが鳴る。客電が落ちる。客席のざわめきはなかなか消えない。
 
22:00ジャストにライブの始まりを告げるようなトランペットのファンファーレが鳴り響き、それに続いて、多数の楽器の音が鳴り始める。
 
客席から大きな歓声と拍手が起き、緞帳が上がる。緞帳が上がってみると大きな風船があり、それが割れるとそこから私とマリが出てきて、最初の曲『硝子の階段』を歌い始めた。
 
最初にファンファーレのトランペットを吹いたのは、香月さんと酒向さんだが、酒向さんはすぐにトランペットを置いてコントラバスを弾き始めている。
 
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マリ&ケイ名義であるが、実際には青葉が「ケイ風」に書いてくれた曲を千里が「まるでケイが書いたように」調整した曲である。そのアコスティックの優しい音に包まれながら、私たちはこの曲を熱唱した。
 

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なお、この日のセットは『郷愁』をイメージして、日本の昭和30-40年代頃の風物が並んでいる。
 
全体はドラえもんに出てくる土管の置いてある空き地のような感じに作られている。土管もちゃんと3本「品」の形に置かれている。
 
赤いポスト、クリーム色の不透明の電話ボックス、三輪自動車(1/3スケールで作ってみた)、歩行器や乳母車(現代のベビーカーとはかなりフォルムが違う)などが並び、左手には中身の見える家のセットがあって、家具調のテレビ、蚊帳(かや)、フラフープ、だっこちゃん、昔風のかき氷器、湯たんぽ、昔風のラジオなど(このあたりは見えやすいように少し巨大に作った)、室内用ブランコ、カタカタ、木馬などが並んでいる。
 
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このあたりのデザインを監修してくれたのは○○プロの丸花社長である。丸花さんは春の企画会議に出席できなくてごめんねと言っていた。あの時期は一時的に入院していたのである。
 
ドームのアストロビジョンには、演奏中は私たちや伴奏者たちの様子が映されているのだが、私たちがMCをする間には、昭和の懐かしい風物などの写真も映すようになっている。
 

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夏の日の想い出・郷愁(23)

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