広告:メイプル戦記 (第1巻) (白泉社文庫)
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■女子中学生・進路は南(24)

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10月16日(日).
 
神社が七五三の客で賑わい、千里U(実質千里Bw)が宇田先生と運命的な出会いをしていた日、千里Rは清香と2人で旭川に出た。いつもの月例の旭川行きであるが、今回は貴子に姫路への移動を話す必要があった。それで清香を連れて行った。
 
早朝、コリンの運転する(小春の)カローラで(新)早川ラボに迎えに来てもらい、まだ寝ていた清香を起こして、旭川まで送ってもらう。
 

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それで貴子の家に行ってから千里は貴子に言った。
 
清香と一緒に来年春から姫路のH高校に進学することになったので、貴子さんの所に来て、笛やピアノを習うのも2月くらいまでになると。
 
貴子は超絶驚く。
「何〜〜!?姫路〜〜!?」
 
そんな馬鹿な。だって千里が旭川の高校に進学するから、“十二天将”の住まいを旭川に用意したんじゃなかったの〜〜!? それとも千里ってしばしば神様も予測付かないことするから、これ出羽のH大神の想定外〜?と思う。
 
「姫路の住まいは?」
「それ今悩んでるんですよねー。寮はあるみたいだけど、それだと剣道の稽古するのに不便っぽいから」
 
「よし。姫路で土地を買おう」
「え〜〜!?」
 
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「私が姫路に土地を買って家を建てるからさ、そこで一緒に住まない?」
「え、えっとそれ結婚しようという意味じゃ無いよね?」
 
貴子は一瞬考えた。
「プロポーズに聞こえた?」
「プロポーズにしか聞こえなかった。きーちゃんってビアンっぽいし」
 
「ビアンは否定しないけど、千里が結婚する前に私がバージンもらったらH大神に叱られる」
 
同性愛でも処女を喪失するんだっけ?
 
(千里はレスビアンに関する知識が無い)
 
「でもまあ私は君のお母さんみたいなものだな」
「よかった。でも一緒に住むのはいいよ。そこに道場もあるといいなあ」
「道場は今、この家に付属してるものを持って行けばいい」
「ああ、春川ラボを移転したのと同じだ」
 
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この時、貴子の頭の中にあったのは、勾陳・六合・騰蛇・玄武の4人に運ばせるというのであった。あの4人なら多分2〜3日で運んでくれる。夜間運んで昼間はどこの山の中で休ませておけばいい。
 
「道場付きの家になるのなら、私もそこで暮らしたい」
と清香は言う。
 
「御両親と同じ家でなくていいの?」
「私が本気で食べると、母ちゃんに申し訳無くて」
「ああ、分かる」
と千里も貴子も本気で思った。清香の食欲はスポーツ男子並みである。
 
「じゃ土地を買う前に家の設計をしよう」
と言って貴子は言ってこの日は明日の航空券を予約した上で、姫路の家の設計をしたのである。
 

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「今、きーちゃんが住んでるこの家は結構理想的だと思うんだよね。ただ居室がもう少しあったほうがいい気がする」
「ああ」
「住むのは、きーちゃんと私とコリンと清香」
と千里が言うと
「私も姫路に行くんですか?」
とコリンが言っている。
 
「君の種族で九州に住んでる子とかもいるよ。環境的には行けると思う。食べ物は提供するし」
「分かりました。千里さんに付いていきます」
と彼女は若干の不安を感じながらも言った。彼女は北海道や千島列島では暮らしたことはあるものの、北海道より南には住んだことないらしい。でも千里の用事でこれまでも、名古屋や四日市には来ているから滞在自体には問題無いだろう。
 

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「じゃ居室6個くらい造ろうよ」
「それがいいかも。向こうでお友達できたら、その子も土日に泊まりがけで練習するかも知れないし」
「うんうん」
 
ということで、3人は半日ほど掛けてこのような大雑把な設計図を書いたのである。
 

(簡単に考えたように見えるが実はここに至るまでに20枚以上の図面を描いた。それでこの画像の番号は31である!この図面は左側が道場につながる想定)
 
「お風呂とトイレ3個でいいかなあ」
「清香ちゃん用1個と他の人用2個で足りる気がする」
「確かに!」
「おぉ、私専用か。素晴らしい。名前書いとこうかな」
「まあいいんじゃない?」
 
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「これで広さはどうなる?」
「住居は16H×12H=192H2だけど、道場が41H×18H, トイレとかシャワーの部分を外しても 41H×16H=656H2で合計848H2= 212坪。建蔽率を0.6として212÷0.6=353.3坪の敷地が必要」
 
「割と広い土地が必要ですね」
「スーパーか工場(こうば)とかの跡地なら行けるでしょ」
「ああ、そういう土地は町外れにはありそうですね」
「バブル崩壊で潰れたお店や会社はたくさんあるもんね」
 
「まあ5000万円見とけばいいでしょ」
「すごーい」
 

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コリンが言う。
「この住居部分はユニット工法で作れません?それで建築費を抑えられるかも」
「うん。きれいにユニットで行けると思うよ。旭川のこの家もユニットだからね。千里、明日学校休んで。一緒に見に行こう。土地の登記移転は平日でないとできないから」
 
「うん。行く」
 
「清香ちゃんはどうする?」
「それでなくても成績悪いので、あまり休むと叱られるから」
「じゃ今日中に送り届けるよ」
 
ということで瑞江を呼び出して清香を留萌まで送らせた。
 

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Rはその夜Gに電話して
 
「明日、私がいつも出ている授業、代わりに出といて」
と言ったのだが
「それ私が姫路に行く」
とGは言った。
「ああ、そのほうがいいかもね」
「じゃ明日の朝交替」
「OKOK」
 

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10月15-16日(津).
 
公世はPMSの兆候が来ないのに安堵していた。
 
公世は8月16日、9月17日に生理が来た。その周期でいくと10月15-19日頃に次の生理があるはずで、この土日には生理がくるか、その予兆のPMSがぁってもよい時期である。しかし生理も来ないしPMSの兆候も無い。あと数日様子を見る必要はあるが、生理は止まってくれたと思った。
 
9月24日に遭遇したゴールド千里ちゃん妹(千里Ay chisato aurum younger)は言った。
 
「男になりたいか女になりたいかは、きみちゃんの気持ち次第だよ」
 
「ぼくは男になりたい」
と公世は答えた。
 
「だったらまず女物の服を着るのをやめるべきだと思う」
 

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公世は少し考えた。
 
「ほんとにそうだと思う。女の子の下着って着けてて快適だし、みんなが女の子下着を着けろというからずっと着けてたけど、ぼく女の子になりたいわけでもないのに、女物下着を着けるのってよくないと思う」
 
「じゃお金貸してあげるから男物の下着を買いなよ。沙苗ちゃんに頼んだ方がいいかも」
「そうかも」
 
それで千里ちゃんは1万円も貸してくれたのである。
 
「こんなに?」
「余ったらかぁいいスカートとか買うといいよ」
「カートとか穿かないよ」
 
金色千里が笑っている。
「きみちゃんってほんとにからかい甲斐がある」
などと思っている。
 

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「女の子みたいな乳首も何とかしてあげるよ」
と言って、千里ゴールド妹ちゃんは、公世を連れてどこかよく分からない場所に連れていった。するとお姉さんのほうのゴールドがいる。
「アイン・ソフ・アウル」
と呼びかける。
 
「この子がどうしても男の子になりたいらしいのよ。乳首を小さくしてあげられない?」
「男の子になりたいの?今なら可愛い女の子になって、素敵なお嫁さんになって優しいママになれるのに」
「乳首小さくできるならお願いします」
 
「まあどうしても本人が男になれたいというなら仕方無いね。上半身裸になってそこに寝て」
「はい」
 
それで公世が上半身裸で横になると、お姉さん千里は、何か注射器を出してきた。
 
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「この注射してあげるね」
「それは乳首を小さくする注射?」
「女性ホルモン注射だからこれでおっぱい大きくなるよ。このあと邪魔なちんちんは切除してあげるね」
「ちょっとぉ!」
 

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と叫んだところで目が覚めた。胸に触ると、バストがかなり小さくなっている。。そして乳首も小さくなっていた!
 
ちんちんはちゃんとある。無くなってない。少し短くなった気がするけど気にしない。
 
千里ちゃん冗談きついけど(*21)、ちゃんと小さくしてくれたんた!
 
ありがとう!
 
と公世はゴールド千里ちゃんたちがいるかもしれない方角に向けて言った。
 
(*21) 千里は99%のジョークと1%の嘘でできている。
 

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ゴールド千里ちゃんが貸してくれた1万円はあったので、公世は留萌に戻ると9月26日(月)、沙苗に相談した。沙苗は下着を男物に戻したいという計画に賛成してくれた。彼が公世の身体を再度メジャーで測ってくれて、そのサイズで一緒に買いに行った。
 
それで火曜日から公世は下着も男物に戻したのである。多分1年ぶりくらいだ。
 
「男の下着って女の下着に比べて快適さが欠けるけど、仕方無いよね。ぼく男なんだから」
と公世は思った。下はトランクスではなくボクサーにした。今までショーツでしっかり押さえられていたのが、トランクスだと安定せず落ち着かない気がしたからである。
 
ただ盛り上がりができるのは変な気がしてアンダーショーツは着けている!
 
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(留実子などはパディングしてわざわざ盛り上がりを作っている)
 
そして公世はこれまで下腹部奥の付近に感じていた“あたたかいもの”の感覚が消失したことも感じていた。もしかして卵巣が休眠したのかもと公世は感じていた。
 
そして10月は月末まで待っても3度目の生理は来なかった。
 
ちょっと寂しい気もしたけど、ぼくは男として頑張ろう、と公世は思った。
 

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10月17日(月).
 
裕恵とハイジはこの日、銃の講習会を受けて試験にも合格。狩猟免許も取得してハンターの一員となった。
 
銃の所持理由については、山の中の仕事をする予定があるので、危険な動物と遭遇したら撃つためと述べると認められた。H新鮮産業から書類を出してもらったら、とても信用のある会社なので認めてくれようである。
 
しかし会社からそういう書類が出て来たということはどうも本当に凄い山の中に行くことになるのかと2人は戦々恐々していた。
 
 
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