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■女子中学生・進路は南(15)

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9月5-9日の週、台風で休漁になっている間に、船長・岸本それに武矢の3人は、廃船になった場合を考えて船員たちを引き受けてくれる別の船が無いか、あちこちに声を掛けた。
 
その結果若い船員2人の転籍が決まり、こちらの船がダメになった場合、引き受けてもらえることになった。本人たちも転籍に同意した。給料が今より低くなるがそれはやむを得ないと2人は言った。
 

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武矢は学校から(?)帰ってきて、晩御飯を作っている千里(千里S)に訊いた。
 
「お前、中学出たらS高校とK高校のどちらに行くの?」
「私、旭川の高校に行こうかなと思ってる」
「旭川のか?」
「旭川なら、天子おばあちゃんも居るし、美輪子おばちゃんもいるから、どちらかに下宿させてもらえると思うんだよね」
「旭川のどこ行くの?」
「L女子高にしようかなあ」
「ばか、女子高がお前を入れてくれるわけない」
「そうかな」
 
津気子はL女子高の名前は何度か聞いたなと思った。この子ならうちから支援しなくても、自分でバイトしながらL女子高に通える気がする。この子霊感もあるみたいだし、女子修道院とかに誘われて入るかも!?
 
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「旭川なら、W工業とかで船舶操縦士とかの資格を取らないか」
と武矢は言った、
 
「私船に乗ったら船酔いするのに、船舶関係なんて無理」
「うーん・・・困ったな」
 
「お父ちゃん、船の資格取っても、船の仕事が無いのでは」
と津気子が言う。
「今はスケソウダラが獲れなくなってきたけど、次はイカかサバでまた賑わうかも知れん。ニシンが不漁になった後、スケソウダラで賑わったんだから」
などと武矢は言っている。
 
“この”千里(S)は自分の高校進学先、そろそろ決めないといけないなあと思っていた。実家に居るつもりはないので旭川か札幌。できたら制服の無いところがいいけど。そしたら女学生っぽい服を着てても元々服装が自由なら文句言われない気がするし。
 
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一方、漫画を読みながら話を聞いていた玲羅は、お姉ちゃんなら剣道の特待生か何かで札幌付近の強豪私立校が欲しがるかも、と思っていた。
 

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9月9日(金).
 
台風が通り過ぎたあと8日はまだ雨が降っていたが、9日になると気持ちいい秋晴れの空が広がった。
 
この日、札幌方面から2組のお客様がS中にあった。
 
ひとつは札幌のT4高校の先生と、もうひとつは北広島市のNS高校の先生であった。
 
(北広島市は札幌の隣の市。広島県ではない)
 
どちらも、千里・公世と剣道部顧問に面会を求め、授業料などは優遇するからうちの高校に来ないかというお誘いであった!
 
T4高校の中等部には1月の大会で公世と決勝戦で対戦し、今回道大会でも準決勝まで行った富士日本(ふじ・やまと)君が居る。
 
先生たちは学校案内を渡し、自校の実績の一覧、練習場の写真等を見せ、授業料の優待制度についても説明した上で勧誘した。
 
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「まあ本人たちもこれから進学先は考えるので今すぐはお返事できませんから」
と岩永先生も答えた。
 
「工藤さんが副将、村山さんが大将になれば、きっと玉竜旗を北海道に持ち帰れますよ」
などとどちらの先生も言っていた。
 

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先生たちが帰ってから公世は言った。
 
「ぼくやはり女子として勧誘されてる?」
「きみちゃん、性転換手術受けるなら、傷みもなくて妊娠もできるようになるところ紹介しようか?」
「いやだぁ!」
と言って公世は泣いていた!
 
なお、両校の先生たちは、S中の後でR中にも行き、清香を勧誘したようである。
 
しかし清香はどうも授業料の要らない所に行けそうな雰囲気である。千里は清香の意中の高校に自分も一緒に行こうかなと思った。公世ももし女子になるのなら、同じ高校に行けると最強軍団ができそうだけど。
 
しかしこれが勧誘ラッシュの始まりだった。
 

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9月9日(金).
 
千里Rはこの日、清香への“餌やり”をGに任せて!ケーキとチキンを買ってコリンの家に行き、彼女の誕生日を祝ってあげた。小糸と小春も一緒にお祝いしてくれる。
 
「ハッピーバースデイ」
「ありがとうございます」
 
「しかし3月3日が私、6月6日が小糸、7月7日が小春、そして9月9日がコリン、ときれいにぞろ目で揃ってるね」
「私と小糸のはそう決めただけだけどね」
 
「次誰か眷属にする時は8月8日だな」
 
するとコリンが言った。
「私の友だちで主がいないオオワシの女子がいるんですけど、千里さん眷属にしてくれたりしませんよね」
 
「まあいいよ、この際。じゃ今度連れてきて」
「はい」
 
もはや何人眷属にしたか分からなくなって来たぞと千里は思った。
 
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2005年9月10日(土・友引・たつ).
 
翻田花絵が大学の時の同級生・守聖視(もり・さとし)と札幌市内のホテルで結婚式を挙げ、祝賀会を開いた。
 
花絵の弟・和弥は伊勢から前日の内に札幌まで来ている。両親や友人・親戚なども多くは札幌周辺に住んでいる。
 
P神社関係でこの結婚式や祝賀会に出席したメンバーは下記である。
 
翻田常弥・菊子(*9)
杉本浅美(非常勤巫女)
千里・蓮菜・恵香・純代・広海
 
8人は浅美さんが運転するセレナで札幌に出た。なお、常弥は紋付き袴・菊子は黒留袖、浅美はドレス(ただし現地で着替える)、中高生は全員(女子)制服である。
 
もうひとり関わりの大きい乃愛は現在札幌在住なので、もちろん祝賀会に出る。
 
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(*9) 籍を入れてないので戸籍上は林田菊子だがここでは翻田を名乗る。
 

結婚式が13時からの予定なので、一行は留萌を9時頃に出ることにした。
 
8:50の段階で千里が来てない。蓮菜が“黄”の千里に電話した。5回くらい鳴ってから“千里Y”が取る。
 
「千里、そろそろ出るよ」
「えっとどこか行くんだっけ」
「花絵さんの結婚式に行くことにしてたじゃん」
「花絵さん、もしかして今日結婚するの?」
 
ああ、やはり“この千里”は知らなかったな、と蓮菜は思った。
「あんた今どこに居るの?」
「えっとね・・・ここはJ町みたい」
「じゃ留萌駅前まで移動して。そこをピックアップする」
「ごめーん」
 
電話を終えると蓮菜は浅美に言った。
「千里は留萌駅前に居るので、それを拾ってください」
 
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「いいけど、まさか千里ちゃん忘れてたの?」
「いつものことです」
と蓮菜は言った。
 

電話を終えた“千里Y”は困ったなあと思った。なぜか巫女服なのである(先週羽幌町で30mルールにより消えた時のまま)
 
でも星子が
「車の中か途中の休憩場所で着替えて」
と言って下着一式、ブラウスとセーラー服を渡してくれたので
「ありがとう」
と言って受け取った。
 
むろんGが急いで送り込んだものである。
 
ついでに星子は「持ってるかも知れないけど」と言って祝賀会参加費の1万円も渡した。
 
「星子ちゃんごめん。できたらあと1万円と、それにプラス1万円くらい千円札で無い?」
「それ追って小春に持たせる」
「了解」
 
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それでYは自分で駅前に瞬間移動した。
 

一方、Gはコリンを召喚してお金を持たせ、Q神社の中で巫女服を着て庭掃除をしていた小春(雑用に使役されている)に声を掛けさせる。
 
「別の千里がお金が足りないみたいなのよ。これ持ってって」
「どこに?」
「今転送する。そこにその千里は来るはず」
「うん」
「でもその前にセーラー服着て」
「分かった」
 
それでGは小春がセーラー服に着替えた所で秩父別PAに転送した。
 
やがて千里が乗ったセレナが入ってくる。千里はトイレの中で巫女服からセーラー服に着替えた。そしてトイレから出て来たところに小春は声を掛けた。
 
「千里、よく分かんないけどコリンちゃんから頼まれた」
といって現金を渡す。
 
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星子に頼んだものがコリンから小春に伝達されたというのはよく分からないが、千里は(B以外)あまり細かいことは考えないたちである。
 
「サンキュー。ついでに私に付いてきて」
「了解」
 
それで千里は小春を髪留めに変えて札幌に同伴した。小春にとっては実に43日ぶりのYとの接触なのだが、小春はそのことを認識していない。でも小春は「あれ〜。この千里の時計は黄色だ」と思った。自分の本体も入ってるし!
 

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札幌には12時頃到着した。ホテルの親族控室でお弁当が配られるので千里たちももらって食べた。
 
13時からの結婚式には常弥だけが出席した。
 
祝賀会は14時から始まる。
 
これには全員入場する。入口で参加費1万円を払って領収書を受け取る。ここで千里は「2人分」と言って千里の分と小春の分を払った。
 
千里は小春が来てくれることを知っていたわけではないが、2人分の参加費が必要になる気がしたので、それを星子に頼んだのである。
 
中に入ると、みんな適当に!座る。
 
千里たちが見ていると、参加者が多数入場してくるとともにテーブルと椅子を追加したりしていたようなので、発起人グループでも正確な出席者数を把握していなかったのだろう、結構飛び入りもあったようである。小春も飛び入りだし。
 
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祝賀会は、発起人挨拶→新郎友人の挨拶・新婦友人(乃愛)の挨拶→ウェディングケーキ入刀→(食事開始)→余興!→祝電披露→新郎新婦からの謝辞→乾杯、と進行した。
 
祝賀会はお色直しによる花嫁の中座をしなかった。みんながお祝いしにきてくれているのに中座するのは失礼であるという考え方のようてある。終始花嫁花婿はウェディングドレスとタキシードでメインテーブルに座っていた。
 
「花絵ちゃん、結婚相手の苗字が守(もり)なのね」
と友人が言う。
 
「そうそう。私今日から“もり・はなえ”だからファッションの勉強しなくちゃ」
などと言っていた。
 
余興では千里・蓮菜・恵香・小春の4人で松原珠妃の新曲『硝子の迷宮』を歌った。千里がエレクトーンを弾いた。
 
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「私この歌知らないよぉ」
と千里は言った(Yが河洛邑で消えた後の8/10に発売された曲である)が
 
「いや千里は初見で弾ける」
と蓮菜と恵香に言われ、蓮菜から渡された譜面を見ながら伴奏した。
 

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祝賀会は16時に終わり、一休みしてから17時に浅美さんの運転て札幌を出発。19時半頃留萌に到着した。
 
P神社に近づいた時
「小春」
と呼ぶ声がある。千里(Y)は
『ああ、他の千里が呼んでるんでしょ?行っていいよ』
と言う。それで小春は自分を呼ぶ声に駆け付けた。村山家である。千里がいる(この千里はQ神社でのご奉仕を終えて帰宅したところ)。
 
「御免。買物してくるの忘れた。適当な食材を買ってきてくれない?」
と言って2000円渡される。
 
「分かった」
と答えると小春は駅近くのスーパー“チューオー”に居る。それで小春が買物を終えると、また村山家に転送されたので、買い物袋を千里に渡し、髪留めに戻った。
 

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一方千里Yの方は神社に車が到着すると、浅美さんにお礼を言って降りて、そのあと自宅に向かおうとしたが、途中で消えた。消したのはGである。なお小春をスーパーと村山家の間で転送したのもGである。
 
ところでこの日、Q神社に出ていた映子は朝は千里の時計が黄色地に青い星模様だったのが、いつの間にか青だけのベルトに変わっていて、この日は夕方まで青のままだったので、「よく分からないなあ」と思っていた。
 

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9月11日(日).
 
“郵政解散”を受けての衆議院総選挙が行われ、小泉純一郎首相率いる自民党が記録的な圧勝をした。公明党をあわせた与党は衆議院の2/3を締め、これによって法案が参議院でどうしても否決された場合、衆議院での再議決によって、議案を成立させることもできるようになった。
 
郵政民営化の反対派は半数が落選した。
 
この結果を受けて、参議院で先の国会で造反して反対した議員も大半が今度は賛成することを表明した。
 

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