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■春零(15)

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それで結局普段の格好のまま母の車で富山市の大学病院に向かったのである。女の子下着着けてる〜と思ったものの、先日の健康診断の時も女の子下着だったし、まあいいかと思った。
 
最初に紙コップを渡されて採尿してくる。
 
晃は男子トイレに入ろうとしたものの、中から出て来た白衣を着たお医者さんに注意される。
 
「君、ここは男子トイレだよ。女子トイレはそちら」
「ぼく男子ですー」
「何ふざけたこと言ってるの?高速のサービスエリアとかには“今だけ男”とかいうおばちゃんだちが出没するらしいけど、女子高生が性別を忘れてはいけない」
 
と言われて晃は女子トイレに入る羽目になった。
 
うっそ〜!?と思う。
 
中は列が出来ているが、晃を見ても誰も何も言わない。
 
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え?なぜ騒がれないの?などと思う。
 
取り敢えず列の進むのを待つ。やがて空いたので中に入り、おしっこを取った。この病院はトイレの中にコップを提出する棚があったので、そこに置き、手を洗ってトイレを出た。
 

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検査室に行き、先日の健康診断と同様、身長・体重、トップバスト・アンダーバスト・ウェスト・ヒップ、脈拍・酸素量・血圧を測られて採血される。その後、先日はレントゲンだったが、今回はMRIに行く。結構な時間待ってからMRIに入るが、金属がだめなのでワイヤーの入ったブラジャーを外し、アンダーシャツだけで中に入った。
 
30分くらい撮られていた気がするがドンドンドンドンという大きな音を聴いている内に眠ってしまっていた。
 
その後、番号に従って進んだら婦人科だった。
 
いくらなんでも婦人科は関係無いのではと晃は思ったか、間違い無いと言われるので10分くらい待ってから診察室に入った。50歳くらいの女性のお医者さんだ。
 
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「上半身脱いでもらえます?」
「あ、はい」
 
プレストフォーム付けたままでやばいかなと思ったが、外す方法知らないし、まあいっかと思い、ブラウスを脱いでアンダーシャツを脱ぎ、ブラジャーも外した。
 

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「ちょっとごめんね」
と言って、胸を揉まれる!
 
「痛!」
と思わず声をあげてしまったが
「もう終わったよ」
と言われる。メジャーを出して胸のサイズを測られた。
 
「上は着ていいです」
と言われるので、ブラジャーを着け、アンダーシャツを着てブラウスを着た。医師はその“動作”も見ていた、
 
「ズボン穿いて来られたんですね。ズボンとパンティを脱いで頂けますか?」
「あ、はい」
 
それで今度はズボンを脱ぎ、ショーツも脱いだ。“タップ”したままだけどいいのかなあと思う。
 
「こちらの椅子に座ってください。これ座ったことある?」
「いいえ」
「ちょっと恥ずかしい格好になるけどごめんね」
「はい」
 
どういう恥ずかしい格好なのだろう?と思ったが、その椅子に座ると、下半身を持ち上げられる。
 
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ひぃー。
 
恥ずかしいよぉ!
 

それで晃は医師にお股をよくよく観察された。
 
なんかあちこち触られるし、“閉じ目”ちゃんの所を指で開かれて中まで触られるし、更には何か入れられる!?
 
でも何この感覚!?不思議な気持ちいい感覚がした。
 
「はい、OKです」
と言われて椅子を戻さされた。
 
「そのままこちらのベッドに寝て下さい」
と言われた。
 
それで晃が横になると、お腹に何かローションのようなものを塗られ、小さな機械を当てられた。どうも体内を透過して観察しているようで、その体内の様子がモニターに映っているようである。
 
「ちゃんと卵巣、卵管、子宮ありますね」
 
え?なんでそんなものあるの?
 
「月経、最近あったみたいね」
「月経とかありませんけど、7月3日にお股の所から出血して昨日までナプキン当ててました」
「うん。それをふつう月経、俗称生理というんだよ」
と医師は少し面白そうに言った。
 
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「はい、終わりました。服を着て廊下で待ってて」
「ありがとうございます」
 
それで晃はいったん退出したが、少しして母だけが呼ばれて診察室に入った。
 

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母は言われた。
 
「晃さんの身体には特に何の問題もありません。ごく正常ですよ」
「そうですか。良かった」
「卵巣、卵管、子宮、膣、ごく普通に存在していますし、外性器にも乱れなどはありません。陰核亀頭も正常サイズです。間違い無く女性で、性別の疑いは全く無いですよ」
「・・・・・」
 
「どうかなさいました?」
「晃は男の子だったはずなのですが」
「いや、晃さんは普通の女性ですが」
「もしかして性転換したとか?」
 
医師は少し考えていたが、言った。
「もし晃さんが以前男の子だったのだとしたら、自然に外性器の形が変化したんでしょうね。時々あることなんですよ。元々女の子だったのが何かの間違いで男の子みたいな外見で生まれて来た。そういう場合、実際には内在している卵巣の働きで、だいたい11歳から15歳くらいで本来の形に戻ることが多いんです」
 
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「もしかしてあの子、性転換手術を受けたとか」
「それはありまぜん。晃さんの身体は性転換手術で作られた女体ではなく天然の女性です。性転換手術を受けた身体なら卵巣や子宮があるわけがないですし、前立腺も存在するはずです。晃さんには前立腺が無く、卵巣・卵管・子宮がありますから、間違い無く生まれながらの女性です」
 
「どうしたらいいんでしょう?」
「この人は確かに女性であるという診断書を書きますから、それを家庭裁判所に提出して性別を修正して下さい。それでちゃんとお嫁さんにも行けるようになりますから。実際の手続きは弁護士さんに頼んだほうがいいです」
 
「でも性別って18歳にならないと変更できないのでは?」
「それはまさに性転換手術を受けて女性になった場合です。晃さんの場合は元々女性だったのですから、年齢と無関係に修正できるんですよ」
 
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「まああの子、女の子になりたがっていたから、それでいいのかな」
「女の子になりたがっていたというより、自分は実際には女であるという意識を持っておられたんでしょうね」
 

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結局2通の診断書を書いてもらった。1通は裁判所に提出する書式で書いたということであった。
 
それで取り敢えずその日は帰宅し、母は晃の性別問題について父と相談した。途中で舞花も入り話し合う。最後に晃本人を呼んだ。
 
「え〜〜?ぼく女の子になるの?」
「女の子になるのというより、既に女の子になっている。未来形ではなく完了形」
と舞花。
「ぼく女の子みたいな体型に見えるかも知れないけど、実際はおっぱいもお股も偽装しているだけなんだよ」
 
だって女の子みたいに見えるのは実際にはブレストフォーム貼り付けてて、お股は“タップ”してるだけなのにと晃は思った。
 
「それはあり得ない。お医者さんが確かに女の子だと確認したんだから間違い無い。あんた夢でも見ていたのでは」
と姉から言われる。
 
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「うっそー!?」
 

晃は何が夢で何が現実か分からなくなった。
 
「だから明日からはスカート穿いて登校しなさいね」
「スカート穿くの?恥ずかしいよぉ」
「すぐ慣れるって」
 
晃は少し考えた。スカート穿いて登校ってしてみたい気はしてた。それを堂々とできるということ自体には晃は興味を覚えた。
 
スカートで登校してみてもいいかな。
 
それで晃は女の子として学校に行くことに同意したのである。
 
「お前は娘かもと結構前から思ってたよ」
などと父は言った。
 
「うちの家の間取りも、1階が男の子、2階が女の子だったし」
 
え?そういう原理だったの?
 
「昔の家でもだいたい女は2階に寝せるようになっていたよね。むろん外敵から女を守るために」
 
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そういうもん?
 

その日の夜、晃はお風呂で身体を洗いながら思った。
 
「やはりぼく、ちんちんあるよね?それなのに女の子になっていいのかなあ」
 
そんなことを考えながら、晃は“閉じ目ちゃん”?を指で開いて、シャワーを当てながら、中の敏感な所、おしっこの出てくる所、そして古法の穴の付近を丁寧に洗っていた。
 
(先にも書いたが、晃が自分の股間が明らかに女子の形になっているのにそれを認識していない理由は後述)
 

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7月7日(木).
 
晃は朝からブラウスにスカートの女子制服を着て、母・姉と一緒に、母が運転する車に乗って学校に行った。そして昨日の病院での診断結果を報告した。学校提出用の診断書も校長先生に見せる。
 
校長は言った。
「分かりました。それでは晃さんは今日からは女子生徒ということで」
 
きゃー、やはりぼく女子生徒になっちゃうのか。
 
持参していた冬服ブレザーを着てリボンを着け、女子制服姿の写真を撮られた。これを生徒原簿に添付し、生徒手帳にもプリントすることになる。この学校は出席番号は混合名簿方式なので出席番号に変更は無い。
 

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春貴は「提案がある」と言って、校長・教頭・担任・養護教諭と本人・舞花・母が打ち合わせている所に、やや強引に割り込んだ。
 
「晃さんは、今すぐ女子として学校生活をしたい?」
「どうしよう?」
などと本人は言っている。
「あんたは女だと突然言われて、まだ戸惑ってるんです。スカート穿いて学校に来るのも恥ずかしいです」
 
春貴は言った。
「このように本人もまだ自分が女子として生活することに戸惑ってますよね。それで提案です。今ちょうど夏休みの直前ですし、彼女が完全に女子として通学するのは例えば夏休み明けからということにしませんか?それまでは下はスボンでもスカートでもいいことにして、本人の気持ちが落ち着くまで移行期間ということにするんですよ」
 
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「ああ、移行期間を作るのは、いいかも知れませんね」
と養護教諭が言った。
 
「だから晃さんはスカート穿いて登校してきていいけど、当面トイレは男子トイレも女子トイレも使わず、職員室近くにある、多目的トイレを使ってもらうとか」
「それ、いいかも」
と教頭が言う。
「体育の時の着替えはどこか面談室か何か出ても着替えてもらうとか」
 
「確かに昨日まで男子更衣室で着替えていたのを今日からは女子更衣室でと言われたら、本人も周囲も抵抗があるかも知れませんね」
とお母さんが言う。
 
「だから本人が女子の身体だから、生徒原簿や生徒手帳は女子に切り替えるけど学校生活の移行は少し保留するんですよ」
 
「それがいいかも知れません」
と校長も言った。
 
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それで晃の性別完全移行は夏休み明けから、あるいはまだ本人の気持ちの準備ができないようだったらもう少し後までずらすということになった。
 

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1年1組の男女クラス委員、保健委員、体育委員が呼ばれ、
 
「高田さんは今日からは女子生徒になるから」
と真中先生から説明される。彼らは一様に
 
「高田さんは実際には女子だと思ってました」
と言った。
 
「女子更衣室、女子トイレを使いますよね?」
「それについては、昨日まで男子トイレ使ってたのが今日からは女子トイレというのでは本人も周囲も戸惑いがあるし、取り敢えず夏休みくらいまでは本館1階の多目的トイレを使ってもらうことにした。更衣室も男子更衣室も女子更衣室も使わず面談室を使ってもらう」
 
「確かに突然男から女に変更するよりいいかも」
「じゃ夏休み明けから完全に女子に移行ですか」
「そのあたりは本人の気持ち次第だね」
「なるほど」
 
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「それ以前でも、本人が女子トイレを使いたいと言ったらサポートしてくれない?」
「分かりました。晃ちゃん、女子トイレに入りたい時は声掛けてね。一緒に行こう」
 
とクラス委員の知世ちゃんか言った。晃はここに至って少し恥ずかしくなったが、こくりと頷いた。
 
「体育の時間の柔軟体操は私と組もうよ」
と美奈子が言う。晃も美奈子ならいいかなと思い「うん」と答えた。
 
それで委員の6人と担任とで教室に行き、担任から事情を説明される。
 
「高田さんは身体が女性的に発達してきていたので、性別に関する精密検査を受けたところ、卵巣や子宮もある、立派な女性であると診断されましたので、今日からは女子生徒として就学します。みなさん、特に女子の皆さん、仲良くしてあげて下さいね」
 
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「なんかおっぱいあるなと思ってた」
「体型が女子体型だよなと思ってた」
「柔軟体操で高田さんと組むとまるで女の子みたいな感触だから、困ってた」
「最近ずっと女子制服着てたよね。スラックスだったけど」
 
ということで晃は問題無く女子生徒として受け入れられたのであった!
 
「ただいきなり今日からは女子トイレ・女子更衣室を使ってと言われても、本人も周囲も戸惑いがあるだろうから、取り敢えず夏休みくらいまでは移行期間ということにして、トイレは本館1階の多目的トイレ、着替えは面談室を使うことにします。でも本人が女子トイレに入って来たら受け入れてあげてね」
と先生は生徒たちに説明し、みんなもそれで了承してくれたようだった。
 
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春貴は、帰ろうとしていたお母さんを呼び止めた。そして舞花および本人も呼び、一緒に面談室に入る。そして
 
「法的な性別もすぐ変更なさいますか」
「病院の先生からは診断書を頂いたので、弁護士の先生に依頼して書類を作って裁判所に提出すれば性別を変更できると言われました。弁護士さんに連絡を入れて、場合によっては来週にも本人を連れて行き手続きしようと思っています」
とお母さん。
 
「晃さん本人は今すぐ法的に女性になりたい?」
「ぼ、ぼく、法的にも女の子になっちゃうんですか?」
と本人は、やはり戸惑っている。
 
「既に女の子になってるけど」
と舞花。
 
「どうしよう?」
と本人は戸惑っている。
 

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