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■女子中学生・十三から娘(30)

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6月6日(日)、今年もバスケット・フェアが開かれた。
 
この大会は、伝統的に「強い人は出ない」習慣になっており、R中などは1軍ベンチに入れない選手で2軍を編成して出場している。S中も男子はそういう編成にしたのだが、女子ではそもそも部員数が千里を入れても9人しかおらず2軍編成以前に1軍も定員(12名)に達していない。
 
それで千里・留実子・雪子という“フェアに馴染まない”強すぎるプレイヤーを除く、残り6人で出ることにした。
 
3年 PG.柴田久子 SG.松村友子
2年 PF.中谷数子
1年 SG.平井雅代 SF.道城泰子 PF.坂田伸代
 
交代要員が1人しか居ない!それで体力の無い友子を他のメンバーが休むための短期交替要員として使って運用した。出ない3人については、留実子は応援団の活動に行き、千里は最近全く顔を見せないのでいいことにし、雪子が監督!を務めることになった。
 
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「私、1年生なのに〜」
「いや、君がゲームの組み立てに関しては最も的確に把握している」
 
でも頑張って監督の仕事をこなしていたようである。
 

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大会は1回戦ではN中の男女混成チームに僅差で勝ったものの、2回戦でR中2軍に大差で敗退して、そこで消えた。
 
「R中は2軍でもこんなに強いのか」
「向こうは結構自信持ったかもしれない」
 
交流戦で遠別町の高校生チームとやり、これもダブルスコアで負けたが、やはり高校生とは身体能力が違いすぎて勝負にならなかった。
 
でも参加した6人にとっては良い汗が流せて気持ち良かったようである。
 

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千里Bは5月14日に校内マラソン大会に出た(本当は途中で消えたので残りはGがBの振りをして走ったが小春たちは気付いていない)あと全く出現せず、本当に消えたのかもしれないと小春やカノ子は話していた。千里は女子バスケット部にも全く姿を見せていない。(千里は元々バスケ部をサボりがちである)。数学の授業もずっとYが出ている。Q神社の方も休んでいる。
 
「ひょっとしたらとうとう千里がひとつに統合される前兆なのかも」
「取り敢えず3つに別れていたのが2つにまとまるのかなあ」
「エネルギーの励起状態が収まってきた可能性はあるよね」
 
2003.04.09 千里の身体が4つになる (C1/C2/C1p/Cd) (*20)
2003.04.10 千里の身体が強引に1つに合体させられる
2003.04.14 この頃から6種類の千里が見られるようになる(RBY/PAL)
2003.07 この頃から千里P(Pink = White on Red) は見なくなる
2003.12 この頃には千里L(Lemon = White on Yellow) も見なくなる
2004.04.05 現時点ての千里A(Aqua = White on Blue)の最終出現日
2004.05.14 現時点での千里Bの最終出現日
 
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つまりこの時点で千里Bは3週間出現していないのである。
 
(*20) C1(B)/C2(R)は、A大神が千里を二重化したもので、どちらもオリジナル。但しC1(B)は卵巣を津気子に返したので卵巣が無い。C1pは、P大神がC1をコピー(coPy)したもの。その後K(小春)と合体しC1p+k(Y)となる。Cd(W)はQ大神が千里をクローンして作った「お人形」(Doll). 肉体だけで魂が無い。魂が無いので、Red/Blue/Yellow の誰かが“中に入って”動かしている。これをPink/Aqua/Lemon と称するが、意識はRed/Blue/Yellowの意識が継続する。
 
Red/Blue/Yellow は小春が3人の千里を識別しやすいようにするため渡した髪ゴムの色に由来する。White (Pink/Aqua/Lemon) は3人とも白い髪ゴムを付けている。4種類の千里には、髪ゴムと同じ色の腕時計、スポーツバッグ、なども渡している。またYが黄色い携帯、Rが赤い携帯を使っている(BとWは携帯を持たない)。
 
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Green/Violet は、装う千里と同じ色の髪ゴムを付けて小春たちの目を誤魔化している。
 

6月7日(月)。沙苗はこの日、学校を休んで両親とともに札幌のS医大に行った。実は2回目の生理が来たのである。
 
「間違いなく月経です。考えにくいことですが、沙苗さんの体内に姿を現した小さな卵巣・子宮がこれを起こしているとしか考えられません。ただひとつ気をつけてほしいのですが」
「はい」
 
「月経が起きているということは妊娠も可能だと思いますが、こんな小さな子宮で妊娠したら、命に関わります。絶対妊娠しないように気をつけてください」
「分かりました」
 
「でもこのあとどうしますか?」
と医師が訊いたのに対して、沙苗の父は
「家族で話し合いました」
と言って、こちらの希望を述べた。
 
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医師は頷き、その方向で診断書を書いてくれた。そして沙苗と両親はその後紹介してもらった弁護士さんの所に行き、裁判所に提出する書類を書いてもらった。そのまま弁護士さんの手で旭川家庭裁判所に提出してもらう。
 

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沙苗に1日遅れて、6月8日、セナは2度目の生理が来たが、数日前からお腹が痛かったので、そろそろ来るかなと思ってナプキンを付けて寝ていた。それで生理が来ても全く問題無く普通に処理した。
 
特に今回は千里と玖美子のお勧めで、生理用ショーツも買って穿いていたのだ、漏れたりする不安が全く無かった。
 
「生理ってちょっと辛いけど、女の子になったというのを実感できるなあ」
とセナは思った。
 

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セナは千里から「性別訂正届け」という用紙を渡された。
 
「これに署名捺印して、セナは未成年だから保護者の印鑑ももらってきて。私が出しといてあげるから」
「ありがとう」
 
それでセナは千里から渡された性別訂正届けに記入した。
 
性別訂正届
旭川家庭裁判所御中
平成16年6月9日
 
氏名 高山世那
生年月日 平成3年3月21日
本籍地 留萌市**町**番地
戸籍筆頭者:高山右京
 
性別が誤っていたので正しい性別を届出ます。
 
訂正前性別:男(長男)
訂正後性別:女(二女)
 
名前を同時に変更する場合は下記に記入して下さい。
 
v名前は変更しない
旧氏名:
新氏名:
 
保護者氏名
 

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それで母に
「性別訂正届け出したいから、保護者氏名と印鑑お願い」
と言った。
 
母は(ジョークと思っているので)
「OKOK」
と言って、保護者氏名の所に父の名前を書き印鑑を押してくれた。
 
セナはそれを千里に渡した。千里は「じゃ出しておくね」と言った。
 

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3月下旬に出した松原珠妃の2枚目のシングル『哀しい峠』があまりにも売れなかったため(内部統計では実は78枚!100枚にも到達していない)、普正堂行社長は極めて不機嫌であった。
 
しかし5月28日の誕生日記念企画で出した『17歳』は、珠妃の可愛さ、『黒潮』のコンビ、ピコとのダブルビキニの競演もあって、ほどほどに売れ、社長も少しだけ機嫌が良くなった。そこでそのタイミングを狙って話を持ちかけた。
 
「★★レコードから、珠妃に今度はポップスを歌わせたいという話があって、森山勝治先生作曲の『ウルトラ・レイン・ナイト』という曲を提示して頂いたのですが、社長見て頂けませんか?」
 
「ポップス?ありえん。松原珠妃は立派な演歌歌手になる。僕の目に狂いは無い。『悲しい峠』だって、絶対その内売れるから。演歌って売れ出すまでに時間がかかることはよくあるんだよ。『江ノ島恋の渚』とカップリングしたプロモーション版とか作って再度ラジオ局とかに配ってくれない?」
と普正社長は言う。
 
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「分かりました。それは手配いたします(手配する気は無い)。それともう1件、夏になる前に『黒潮』をハワイアン風にアレンジしたものを歌ってもらえないかという話が実は、スパリゾートハワイアンズ(旧:常磐ハワイアンセンター)から来ているんですよ。制作しても構いませんか?」
 
「ああ。CM曲?そのくらいはいいよ」
「カップリング曲には、オリジナルのハワイアン風の曲を入れたいという意向なのですが、構いませんか?」
「いいよ。それは任せる」
「ありがとうございます」
 
このようにして、青嶋宣代と★★レコードの加藤銀河による、“巻き返し作戦”は徐々に進行していくのである。
 

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青嶋は珠妃を連れて、加藤とともに本当にスパリゾート・ハワイアンズに行き、そちらの営業担当さんと打ち合わせた。向こうは、歌謡史上に残る大ヒット曲『黒潮』(「およげ!たいやきくん」に次ぐ歴代2位)の歌手に歌ってもらえるというので、満面の笑顔だった。
 
話は簡単にまとまる。下記の曲を制作することになった。
 
『ハワイアン黒潮』(short version:CMに使用)
『ハワイアン黒潮』(Full Version)
『ハワイアン・ラブソング』(春野小川作詞・佐倉彩太作曲)
 
春野小川・佐倉彩太(春の小川・桜咲いた)というのは、実は、ゆきみすず・すずくりこペアの変名である。両先生は、松原珠妃の再生計画に賛同してくださり変名で曲を提供してくださった。通常のペンネームを使うと、そんな有名な先生を使うのは、と社長から叱られるので、無名の作家の作品を使用したかのような体裁にしたのである。
 
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基本的には、このCDは一応JASRAC番号も取るものの、スパリゾートハワイアンズおよび、そこのチケットを扱っている旅行代理店などに置いてもらう方向で進める。つまりこのシングルは、CD統計には載らないことになる。青嶋と加藤としては、再生計画第2段のための環境作りにこのCDを活用しようという魂胆なのである。
 
(変則的な売り方なので、実は事務所やレコード会社の取り分も大きい!)
 
演奏は通常の松原珠妃のバックバンド"Show-Row"(松露)がおこなう。このバンドは結成した時からかなりメンバーが入れ替わっている。特にこの3月には大半のメンバー(冬子を含む)が退任し、それ以前から残っていたのは、ドラムスの北山さんだけである(唯一のオリジナルメンバーで井瀬さんに代わる2代目リーダーになっている)。ギターはまだ大学生の相馬晃(後ラッキーブロッサムに参加)、ヴァイオリンは、増威スマという人(もはや何代目のヴァイオリニストなのか青嶋にも分からない)、サックスも宝珠七星が参加していた。
 
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今回の制作では、結局音楽的な理論に強い、宝珠七星が主導して音源の制作が行われた。女性が主導しただけあり、17歳になったばかりの珠妃の可愛さをよく引き出す作りになった。
 

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6月10日(木).
 
灰麗は人生2度目の生理が来た。この日は宇和島市の民宿に居た。民宿の女将さんに「生理が来たので落ち着くまで3日ほど滞在したい」と言うと「ゆっくり休んでいくといいよ」と言ってくれた。
 
灰麗は女になって以来、女同士の助け合いの情のようなものを感じることが多い。
 
女性の歩きお遍路は少ないので随分いろいろ助けてもらっている。もっとも灰麗の年齢で歩きお遍路をしていると
 
「旦那さんが亡くなったの?こんな殊勝な奧さん持ったら、きっと旦那さん、極楽浄土に往生するのは間違い無いよ。あんた自身にもいい出会いがあるといいね」
などと言われたりする。
 
高岡さん夫妻がほんとに極楽浄土に行けたらいいなとは思うが、さすがに自分の出会いは無いなと思う。そもそも私、戸籍上は男だから、男性と結婚できないし。あまり美人じゃないから愛人の口とかも無さそうだし。
 
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(美人じゃない方が比較的まともな男が寄ってくることを灰麗は認識していない)
 
しかし私にあからさまに「セックスしない?」と誘ってくる男たちは、うざいな。こんな彼岸(ひがん)の地でセックス求めるとか、あいつら去勢してやりたいよ。
 
その灰麗の思考に頷いている“幽霊”があることに灰麗は気付かなかった。
 
この年は、この彼岸の地で性欲を滅却した男たちが何人も居たという風の噂もあったらしい!?
 

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しかし札所も約半分まで来ているし、距離でも約660km、半分ほど来ている。40日ほどでここまで来たということは、残り40日くらい、まあ7月末までには大窪寺(おおくぼじ)まで辿り着けるかもしれないなあと灰麗は思った。
 
生きてたら!!
 
取り敢えず、昔のお遍路さんが大量に行き倒れ死した歯長峠を、生理が終わったら越えることになる。
 

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