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■女子中学生・十三から娘(2)

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その後で、沙苗はセナに“タック”を教えてあげた。
 
「すごーい。女の子みたいになっちゃった」
「画期的でしょ?」
「うん」
「これなら女湯に入ってもバレない」
「女湯〜〜〜!?」
「実際には、ちんちん付いている人が誤魔化して女湯に入るのは、限り無く違法に近いけどね」
「・・・・」
 
「でもセナちゃんは、もう男湯に入ることはできないよ」
「私も男湯には入りたくない。でも修学旅行、どうしよう?」
「修学旅行は来年だけど、その前に今年の夏には、2年生の夏季教室があるよ。青年自然の家に泊まり込み。当然女子たちと一緒にお風呂に入る」
 
「きゃー」
 
セナが悩んでいるようなので、沙苗は言った。
 
「なんなら、行けばすぐ性転換手術してくれる病院、教えてあげようか?」
「どうしよう!?」
 
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(沙苗は千里から教えられて、どのくらいの費用が掛かるのかとかだけ聞いてみようかなと思い玄関先まで行ったものの、恐くなってそのまま帰ってきた)
 

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セナたちは4月8日の午前中、身体測定を受けた。
 
3月までは、セナの書類は男子の中に入っていたのを男子の保健委員が女子の保健委員に渡してくれて、それでセナは女子と一緒に身体測定を受けていた。しかし今年度からセナは学生簿上も女子になっているので、最初から書類は女子の方に入っている。
 
それで他の女子たちと一緒に保健室に行く。
 
みんな制服を脱いで下着姿になる!
 
セナは「体育の時の更衣室と同じ」と自分に言い聞かせて、緊張しないようにし、自分も下着姿になった。さりげなくセナの下着姿を見る視線があることに、セナは緊張していたこともあり、気付かなかった。
 
普通に身長と体重を計られて、それで終わりかと思ったら、
「そちらのカーテンの向こうに行って」
と保健委員の蓮菜に言われる。
「何だっけ?」
「4月は内科検診があるから」
 
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内科検診〜〜〜!?
 

どうしよう?お医者さんに見られたらやばいよぉ、と焦りながらセナはカーテンの向こうに行った。ひとつ前の順番の玖美子が待っている。玖美子はセナに向かってニコッと微笑むと、セナに手招きして耳元で囁いた。
 
「生理が乱れてないかと訊かれたら順調に来てますと言いなよ」
「う、うん」
「日付訊かれたら先週の日曜日、4月4日に来たと言って」
「うん」
「その前はって訊かれたら、3月最初の日曜だったと言えばいいから」
「日曜なんだ?」
「生理周期は28日で、7で割り切れるから、毎回同じ曜日に来る」
「すごーい!」
 
女の子って身体の中にカレンダーを内蔵してるんだなあとセナは思った。
 
やがて玖美子がカーテンの向こうに行く。お医者さんに診察されているようだ。私、変に思われないかなあと不安になるが、やがて「次の人」と呼ばれて中に入る。70歳くらいの男の先生だ。その先生を見た瞬間、この先生なら誤魔化せるかもという気がして、落ち着きが出た。
 
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若い女の先生とかなら絶対バレるだろうけど。
 
聴診器は下着の上から当てられる。これが心電図だとヤバいのだが、聴診器程度は沙苗からもらった高機能ブレストフォーム(セナはこの値段を知らない。知ったら仰天する)は平気である。医師は特に不審には思わなかったようだ。背中にも聴診器を当てられる。これも問題無い。
 
「生理は乱れたりしてませんか?」
「はい。順調に来ています」
「じゃ問題無いかな。もういいですよ」
と言われたので
「ありがとうございます」
と言って服の入った袋を持ち、席を立つ。
 

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「レントゲンはそちらに行って」
と看護師さんから指示される。
 
レントゲン〜〜!?
 
大丈夫かなあと不安を感じるが、セナは内科検診を乗り切った勢いで、レントゲンもきっと何とかなると開き直り、そちらに進んだ。
 
保健室の外側にレントゲン車が駐まっていて、そこで撮影は行われるようだ。ここでも玖美子が待っていた。玖美子は既に上半身裸になっている。セナは彼女のバストを直接見ないようにした。
 
「それ沙苗からもらったブレストフォームでしょ?」
と玖美子から訊かれる。
「うん」
「そのブレストフォームならレントゲンも問題無いはず」
「ほんと?よかった」
 
それでセナはブラジャーを外して上半身裸になった。撮影の終わった恵香が出て来て、いきなりセナのおっぱいを揉む。
「きゃっ」
とセナが声をあげたのを微笑んで見て、玖美子は撮影室に消えた。
 
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「豊胸手術したの?」
と恵香から訊かれる。
 
「まだしてない。これ沙苗ちゃんからもらったブレストフォーム」
「なるほどー。でも普通に本物のおっぱいに見える」
「なんか凄いよね。でも重くて肩が凝りそう」
「うん。実際女の子は肩が凝りやすい」
「わぁ」
「腕立て伏せして胸の筋肉を鍛えよう」
「頑張ろうかな」
などと言っているうちに恵香はブラジャーを着け、キャミソール、防寒用のシャツと着てタイツも履き、セーラー服の上下を着てしまう。玖美子が撮影室から出てくる。恵香は手を振ってレントゲン車を出て行った。萌花が代わりにレントゲン車に入ってきてセナの生?バストを見て頷いている。
 
セナが撮影室に入る。
「機械に抱きつくようにして」
と言われて抱きつくが、胸があるので身体と機械は接触しない。
「はい。そのままね」
と言って技師さんは部屋の外に出る。
「大きく息を吸って。停めて。はい、いいです」
 
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それでセナは撮影室から出た。萌花が代わりに中に入る。絵梨がブラジャーを外そうとしていた。玖美子が服を着ている最中である。絵梨はセナの生?おっぱいを揉む!
 

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「だいぶ育ってるね。やはり去年の夏性転換手術を受けてからずっと女性ホルモン飲んでたのね」
などと言われる。
 
去年の夏に性転換手術!?ひょっとして女子の間ではそのような話になってるんだっけ?(正解!)玖美子まで
 
「まあ今年中には生理来るだろうね」
などと言うので、絵梨は納得していた。
 
玖美子は(たぶんサポートのため)セナが服を着終わるのを待ってから一緒にレントゲン車を出て教室に戻った。
 
こうして、セナは初めての下着での身体測定、内科検診、X線間接撮影を無事乗り切ったのであった。
 

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沙苗は下着での身体測定は昨年5〜9月にも受けていたが、他の女子と一緒に内科検診・レントゲンをするのは初めてであった。しかしセナがおどおどしているのを見ていたら、沙苗自身は不安が無くなり、普通に平常心で受けることができた。そもそも他の子たちが沙苗を何も特別扱いしていない感じだった。
 
でもそうやって女子の中に埋没している中で沙苗は
「私も早く本当の女の子になりたいなあ」
という思いが募っていた。内科検診を受けた時に
「生理は順調に来ています」
とは答えたものの、生理について自分は一生嘘をつき続けなければならないんだよなあという思いが、自分の心を苦しめた。
 
なお、千里はこの日身体測定・検診・レントゲンを受けたのはRだったので、特に何も問題なく診察を受けた。
 
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千里が歌っていた「一掛け二掛け三掛けて」の元歌はこのような歌詞である。
 
「一掛け二掛け三掛けて、四掛けて五掛けて橋を架け、橋の欄干、手を腰に、遙か彼方を眺むれば、十七八の姉さんが、花と線香手に持って、もしもし姉さん、どこ行くの?私は九州鹿児島の西郷隆盛の娘です」
 
千里が歌ったのはこうである。
 
「一掛け二掛け三掛けて、四掛けて五掛けて橋を架け、橋の欄干、手を腰に、遙か彼方を眺むれば、十二十三の娘さん、花と線香手に持って、もしもし嬢ちゃん、どこ行くの?私は必殺仕事人・鰊(にしん)の“おちさ”と申します」
 
この歌は『抜刀隊』のメロディーに乗せて歌われる。『抜刀隊』のオリジナル歌詞はこのようになっている。
 
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「我は官軍我が敵は、天地いれざる朝敵ぞ。敵の大将たる者は、古今無双の英雄で、之に従うつわものは、共に慓悍决死の士・・・・」
 
抜刀隊というのは、西南戦争の時に、川路利良・大警視(現在の警視総監)が率いる東京警視庁隊から選抜して編成された精鋭部隊で、この部隊の活躍により、田原坂の戦いで政府軍はかろうじて勝利を収めたのである。多分機動隊のルーツ。
 
川路大警視は日本の警察制度の基礎を作った人であり、彼が書いた「巡査心得」は現在でも日本の全ての警察官に読まれている名文である。
 
川路利良は実は薩摩出身であり、このことから地元鹿児島では、今でも川路を“裏切り者”と批判する向きがあるが、川路としては、日本の分裂は何としても避けなければならないとして、ただ日本のために敢えて自分の出身地の人たちと戦ったのである。
 
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「抜刀隊」の歌はこの精鋭部隊の活躍を歌った歌だが、このメロディーが実に多数のわらべ歌に転用されている。有名な物として「一番始めは一宮」という数え歌もある。この「一掛け二掛け三掛けて」も数え歌だが、この歌の主人公は西郷隆盛の娘になっており、政府軍の歌だったのが、逆に薩摩側の歌に転用されているのが凄い。
 
なお必殺仕事人に使用された替え歌はこのようになっていた。
 
「一掛け二掛け三掛けて、仕掛けて殺して日が暮れて、橋の欄干腰おろし、遙か向こうを眺むれば、この世はつらい事ばかり。片手に線香・花を持ち、おっさん・おっさん、どこ行くの?私は必殺仕事人、中村主水(もんど)と申します」
 

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川路利良といえば「川路の垂れ金玉」というのが有名である。
 
彼は戊辰戦争の時に、敵の銃弾を陰嚢に受けたことがある。銃弾は陰嚢を貫通したものの、睾丸は無事だった。つまり、陰嚢は伸びた状態にあったことになる。これが臆病者なら、陰嚢が縮み上がっていたろうから、その場合、睾丸は銃弾で破裂していた。睾丸が無事だったということは、陰嚢が縮んでなかったということで、激戦の戦場においても、勇猛であった証拠である、として称えられたというもの。
 
たぶん、金玉で称えられたのは、日本史上、川路だけかも!?
 

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しかし戦争では、槍や刀の類いはあまり男性器に当たることは無いと思われる(急所ではあるがそんな所を狙うより胴体とか首を切った方がよい)が、矢や銃弾は男性器に当たることもかなりあったのではないかと思われる。男性器は失っても致命傷になりにくいことから、川路の場合は無事だったものの、戦争で陰茎や睾丸を失った人というのは、古代から結構いたかもしれない。
 
実はFTMの人のペニス形成法は元々戦争で陰茎を失った人のペニス再建手術が出発点になっている。この手術をFTMとして恐らく初めて受けたのがローレンス・ディロン(出生名ローラ)で、執刀したのはハロルド・ギリース。ギリースは多数のペニス再建手術を手がけていた。
 
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ギリースは最初のFTM性転換手術の執刀医となったが、その後、ディロンからの紹介でロベルタ・コーウェル(出生名ロベルト)のMTF性転換手術も執刀することになる。これは戦後2番目のMTF性転換手術である(戦後初は日本医大で手術を受けた永井明子)。
 

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