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■女子中学生・十三から娘(18)

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P神社での勉強会も6-7日(木金)は出て来ている子が少なかった。
 
千里Yと玲羅は毎日出て来ているが、沙苗は親戚に不幸があったとかで、学校も休んで函館(付近)に行っているらしかった。しかし学校には出てきていた子でもこの2日間は勉強会を休んでいる子が多い。
 
「みんな疲れてるんだろうなあ」
「みんなどこか行った?」
「二葉ちゃんはグァムに行って来たらしいよ」
「すっごーい!豪華!」
「でも、グァムとか台湾とかソウルとか、わりと安いツアーがあるから、東京ディズニーランドとかUFJに行くより安いと言ってた」
 
「UFJは銀行」
「あれ?大阪の何だっけ?USB?」
「USBはパソコンのインターフェイス。大阪のはUSJ」
「それそれ」
 
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「でも東京ディズニーランドも行ってみたいなあ」
「由姫ちゃんが東京ディズニーランド行ったらしい」
「いいなあ」
「私は富士急ハイランドに行きたい」
「ジェットコースターが好きな子はそちらがいいだろうね〜」
 

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6日の19時すぎ「今日は早めに帰ろうか」などと言っていた時間になって、恵香が出て来た。
 
「いや、市立図書館に行ってたから遅くなって」
「とりあえず、おやつ」
「あれ〜、神戸プリンだ」
「和弥さん(宮司の孫・花絵の弟で伊勢の皇學館大学3年生)のお土産、最後の1個」
「ラッキー」
と言って、恵香は神戸プリンを食べている。
 
「連休はどこか行ってた?」
「定山渓温泉に2泊3日」
「おお、ささやかなツアーだ」
「ただ疲れただけという気がする。遊ぶとこも無いし」
「若い子にはルスツとかトマムがいいよね」
「でも高い」
「確かに」
「セナがトマム行ったらしいよ」
 
「へー!」
と言ってから、恵香は不安そうに訊いた。
「あの子、温泉とか入ったのかなあ」
 
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「トマムには温泉は無い。プールはあるけど」(*14)
「だったら、まだハードルが低い」
「うん。あの子、たぶん女子水着くらいにはなれると思う」
「レントゲン検査の時の様子を見たら、女子水着は大丈夫だろうね」
 
(*14) トマムの入浴施設“木林の湯”は2006年12月のオープンでこの頃はまだできていない。ミナミナビーチは1991年12月のオープン。
 

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5月8日(土)も、勉強会の出席者は少なかった。みんな、なかなか連休の疲れが取れないようだ。セナはこの日は出て来ていたが、沙苗はまだ法事から戻っていないようだ。
 
「セナ、トマムはプールに入ったの?」
「入ったよ。楽しかった」
「女子水着だよね?」
「男子水着なんか着れないよぉ」
「まあさすがに無理だろうな」
「恥ずかしくなかった?」
「結構ドキドキしたけど、慣れたら平気になった」
「やはりそういうの慣れなんだろうね」
「私が男の子に性転換したら、最初は胸を曝すの恥ずかしいかもしれないけど、すぐ慣れるかもしれない」
「うん。やはり性別なんて、慣れの問題だよね」
 
セナは、みんなトマムに行ったことは知ってても(亜蘭が友だちに話したのがここにも伝わってきている)、その前日に富良野温泉に泊まったことは知らないみたいと思って、少しドキドキしていた。千里ちゃんは当然知ってるけど、他人のことを勝手に話す子じゃないし。
 
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(千里は他人のことを絶対勝手には話さないので、みんなに信頼されている一方で(千里からは情報が得られないので)“使えん”と言われる)
 

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沙苗の家に、5日夕方、函館近くの大野町(*15)に住む大伯父が亡くなったという連絡があり、6-7日は学校を休む連絡をして、一家で大野町に向かうことにした。
 
この時点で沙苗はまだ旭川に居た(きーちゃんの家で合宿中)。電話連絡して話し合った結果、沙苗は5日の夜も、きーちゃんの家に泊めてもらい、6日朝、JRで深川駅まで移動して、父の車に拾ってもらうことにした(実際には、瑞江さんがRX-7で砂川SA!まで送ってくれた)。
 

 
沙苗以外の3人が留萌を出発したのは6日8時頃である。9時頃、砂川SAで休憩するとともに沙苗をピックアップする。沙苗のセーラー服とブラウス・黒タイツは母が持って来てくれていたので、トイレの中で着替えた。
 
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道だが、前日の5月5日はかなり渋滞していた様子だったものの、6日は平日なので、札幌周辺を除いては、そんなに混んでいなかった。カーナビは5時間半の表示だったが、途中の休憩を入れて8時間半ほどで到達することができた。でも長時間の移動なので、辿り着くだけで結構疲れた。
 
(*15) 大野町は2006年2月1日に上磯町と合併して北斗市になった。この物語はその合併前の時期である。上磯町は(この物語の中では)昨年の中体連剣道北海道大会が行われた町である。
 
大野町の中心駅は渡島大野(おしまおおの)駅であったが、2016年3月26日、北海道新幹線開業に伴い、新函館北斗駅に改称される。この駅名を巡っては当初「新函館」になる予定だったが、北斗市長が「北斗市にあるのだから、駅名は北斗駅にすべき」と主張し、「新函館」を主張する函館市側と大バトル。最終的に「新函館北斗」という両方の市名を並記する妥協案に落ち着いた。
 
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なお、駅の大半は北斗市にあるが、実は車両基地は隣接する七飯町にある。
 

沙苗はもちろんセーラー服、妹の笑梨(幼稚園の年長さん)は子供用の黒いドレスを着ている。
 
沙苗は、両親が8つ離れたこの妹を作ったのは、自分が女の子になりたがっていて、きっと女性と結婚して孫を作ることは無いと思ったからだろうなあと思う。
 
多数の親戚が集まっていた。
「あれ?智恵ちゃんとこ、女の子2人だったっけ?」
「そうですよ」
「ごめーん、上は男の子と勘違いしてた」
「沙苗、性転換して男の子になる?」
「性転換手術って痛そうだからパス」
 
ここはもうしらばっくれるしかない所である。
 

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5月6日が友引なので、それを避けて7日(金)にお通夜、8日(土)に葬儀ということであった。沙苗たちが到着したのは6日夕方近くであったが、この日は喪主や親戚にご挨拶だけしてまわった。
 
旅館が取られていて、6-7日の2日間宿泊する。
 
「あんたお風呂大丈夫だったよね?」
と母が沙苗に訊いたが
 
「去年の夏も一緒に入ったじゃん」
と沙苗は言う。
 
「そうだよね!」
 
昨年夏に沙苗は母や千里と一緒に深川市のスーパー銭湯に入っている。またその後、沙苗は剣道の合宿で、千里・玖美子・道田さんと一緒に留萌市内の研修施設の女湯に入っている。それ以前にも女湯に入ったことがあるのでは?という疑いについては、沙苗はノーコメント!としている。
 
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4年生の時のキャンプ体験、5年生の時の宿泊体験、6年生の時の修学旅行で、沙苗をお風呂の中で見た記憶のある男子が存在しない(セナを見た記憶のある男子も存在しないが、セナの場合はそもそも他人の記憶に残らないだけという可能性がある)。
 
ただ沙苗は、小学生時代、体育の水泳の授業では胸を曝していたので、当時は胸が無かったことがクラスメイトたちには分かっている。ただし数人の女子が「沙苗ちゃん乳首立ってるね」と言った記憶がある。(セナの場合は水泳の授業で胸を曝していたことも記憶されていない)
 

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そういう訳で、ここまで何度も女子と一緒にお風呂に入っているので、沙苗はわりと落ち着いて、母・妹と一緒にお風呂に行った。
 
洗い場で、髪を洗い、胸を洗い、お股!を洗うと、“ほぼ女体”になっていることが凄く嬉しくなる。お股の割れ目を指で開いて優しく内部を洗うととても幸せな気分になる。お股の所にできてる穴がほんとにヴァギナに成長しないかなあと妄想している。
 
湯船に浸かっていたら、何人かの女性の親戚から
「沙苗ちゃん、おっぱい大きくなってきてるね」
 
などと言われたが、たぶん『この子、男の子じゃなかったっけ?』と疑いを持っていた人たち!その人たちも沙苗のバストを見て、『男の子と思ってたのは勘違いか』と思ったようである。
 
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普通、男の子におっぱいは無い!
 

6日の午前中に大伯父さん(沙苗も過去に2度しか会ってない)と全員でお別れをして、遺体は火葬場に運ばれる。これには一緒に暮らしていた娘さん(沙苗からは従伯母)の一家と、本人の弟妹のみが付き添った。
 
そして夕方から通夜が行われる。
 
笑梨は小さいので、同様に小さい子供たちまとめて控室で御近所の女性に見ていてもらい、おにぎり・おやつなどを食べたりしていたようである。沙苗はもう中学生なので、お通夜に出席するが、長いお経が退屈で、眠ってしまいそうになった。
 
やがて焼香になるので、他の人たちがしてるのを真似して、お香の粒を少し摘まみ、額の付近に掲げてから、赤く熱している付近に落とした。それで僧や喪主にお辞儀をして席に戻った。
 
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お通夜が終わった後、父は他の親族の男性たちから、
「大蔵さん、飲みましょう」
と誘われていたが
「明日車運転しないといけないから」
と言って断っていた。
 
多分今夜飲み明かした男性たちは明日は奧さんに運転してもらわないと帰宅できない。
 
この夜も旅館の女湯で沙苗は
「おっばい大きくなったね」
と言われた!
 

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翌日は朝9時から葬儀があり、また昨夜同様、長いお経を聞くことになる。
 
沙苗は斎場で椅子に座っていて、少しお腹が痛い気がした。旅疲れかなあと思う。胃薬を飲むほどではないので痛い気がする付近に手を当てていたら少し痛みがやわらいだ気がした。
 
沙苗はお経を聞きながら、漢文を“音”読みするというのは不思議な習慣だよなあと思った。いっそ中国語読みするなら、まだ理解できるのだが、たぶん中国語読みでは、日本語訳で読むのと同様に“ありがたみ”が無いんだろうな。
 
そんなことを考えていたら、千里が般若心経をまるで祝詞のように読んでいたのを思い出し、急におかしくなった。きっと、あんな読み方ができるのは日本中探しても千里だけかもしれない。あの子は完璧な神社体質なのだろう。小町ちゃんが千里の真似をしてみようとしたが、普通の般若心経になっていた。
 
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お経を上の空で聞きながら、色々妄想していたら、けっこう退屈せずに葬儀を終えることができた。焼香はまた昨日と同様に行なった。
 

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葬儀が終わった後、親戚たちに挨拶して、12時前に大野町を出た。明日日曜日だと少し混んだかもしれなかったが、この日はあまり混んでおらず、7時間半ほどで留萌に帰着した。途中でお弁当屋さんに寄り買って帰って、それを晩御飯にした。
 
この日も沙苗はお腹が痛い気がした。沙苗がお腹に手を当てているので、母がどうしたの?と訊く。少しお腹が痛いけど大丈夫だと思うと言うと、母は常備薬のバファリンをくれた。これが凄く効いたようで、痛みがだいぶ取れた。
 
沙苗は翌日の日曜日もずっと寝ていた。やはりお腹が痛いので、またバファリンをもらって飲んだら落ち着いた。
 
この日は母や父もひたすら寝ていた。笑梨だけ元気で、お絵描きしたり、絵本を読んだりしていたようであった。
 
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でもセナちゃんにバストを貼り付けてあげるの、月曜日にしといて良かったぁと思った。
 

5月10日(月).
 
朝礼で担任の先生から
「今日2年生は心電図検査があります。男女別にクラス単位で呼び出されますので保健室に行って下さい」
という連絡がある。
 
「え〜〜!?」
と生徒たちの声があるので、先生は不安になり
「予定表にあったよね?」
とクラス委員の上原君に確認する(先生も恵香ではなく上原君に訊く)。
 
「はい、ちゃんと書いてありました」
と上原君は答える。
 
「ちょっと今日の下着はヤバい」
などと言って焦っている子がいるが、ヤバい下着を学校に着てくるのが悪い。
 
検査は1組男子→1組女子→2組女子→2組男子→3組男子→3組女子、という順序で行うということだった。1時間目の先頭で1組男子が呼ばれ、保健室に行く。
 
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「まさみちゃん、女子はまだだよ」
などと言われているのはいつものことなので、祐川君も気にせず他の男子と一緒に行く。セナは「ぼく、女子と一緒でいいんだよね?」と思ってドキドキしながら教室に残った。
 

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女子中学生・十三から娘(18)

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