広告:まりあ†ほりっく 第1巻 [DVD]
[携帯Top] [文字サイズ]

■春四(4)

[*前p 0目次 #次p]
1  2  3  4  5  6  7  8  9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 
前頁 次頁目次

↓ ↑ Bottom Top

公演の生中継が終わったので、墓場劇団・死国巡礼の人たちが『霊界探訪』の妖怪“藪入り”の再現ドラマに参加してくれた。これは12月4日の1日だけで全部撮り終えた。
 
出演:−
●仕事で大失敗し首になりそうだったAさん
 
A:涅槃安楽、友人:三途川守、新聞配達:死神大鎌、会長:地獄大佐
 
●女装がバレるかもと不安だったCさん
 
C:境界迷子、カフェの店員:金沢メッセ(双葉)、警官:森下英・城山次郎、女子社員:金沢パール、課長:神谷内大
 
●コンビニから帰られなかったD子
 
D子:月見里公子、パン屋さん:泣原戦死
 
●何度も恋愛に失敗していたE子
 
E子:黒衣魔女、タクシー運転手:夜野棺桶、新しい恋人:成仏霊子、子供:人形!
 
↓ ↑ Bottom Top


●放送局内で迷子になった初海!
 
初海:本人、警備員:九重、アイドル:槇原歌音、マネージャー:泣原死亡、遙佳:本人、歩夢:本人、幸花:本人
 
(体格の良い九重の警備員役はとても説得力があった)
 
●郵便局から帰られなくなったがエモパーに助けられた大学院生
 
H男:伊勢金剛(真珠の兄)、先輩:金剛の友人
 
●大学構内で迷子になったがシリでも帰られなかった
 
J子:古屋あんころ、友人:古屋きんつば、教官:地獄提督(友情出演)
 
(地獄提督は本職が高校教師なので教官役も雰囲気が出ていた。副業禁止なのでギャラを払わない友情出演。校長の許可は取っている)
 
●練習のあと帰宅出来なかった日和
 
日和:本人、舞花:本人、青葉:本人、千里:本人、明恵:本人
 
↓ ↑ Bottom Top

(全員オリジナルキャスト!ついでに、舞花ちゃんもまた出てると言われる)
 

12月4日(日).
 
この日は1日再現ドラマの撮影をしていたのだが、真珠と明恵は前日夜から青葉の家に来ていて、朝青葉のお腹を“経過報告”として撮影して帰って行った。現在青葉は25週目。7ヶ月目なのでお腹はかなり大きくなっている。
 

↓ ↑ Bottom Top

12月8日(木).
 
11月13日に行われた模試の成績が返ってきた。例によって全国の大学に対する合格可能性がA(確実)B(ボーダーライン)C(努力すれば可能性あり)D(かなり厳しい)E(絶対無理)のランクで表示されている。
 
金沢の竹本双葉(初海の妹)は国公立が全部D以下である。密かに期待していた富山県立大もD判定だった。母は頭を抱える。
「あんたもお姉ちゃんと同じ所行く?」
「それしかないみたい。ごめーん」
 
ということで双葉は姉(初海)と同じ金沢市のG大学に行く方向にした。
 
S市の川口遙佳は第1志望の金沢美大がC判定である。しかし模試は基本科目の成績だけで見ているのでCの場合実技での競争になると思った。すると美術予備校などに通って鍛えている子たちには勝てない気がする。それで遙佳は第2志望の富大芸文(富山大学・芸術文化学部:キャンパスは高岡市:青葉の家の近く!)を受ける方向で考えることにした。ここはB判定である。共通テストの結果が良ければ滑り込める可能性が充分ある。滑り止めに金沢市のG大学芸術学部も受けておく(富大に通(とお)った場合に無駄になる入学金が辛いがこれは出してくれると祖父が!言っている)。
 
↓ ↑ Bottom Top


氷見市の高田舞花(進学クラス)は第1希望がその富大芸文だったのだがC判定である。共通テストでいい点数を出せぱもしかしたら行けるかもしれないが微妙である。富山県立大はB判定だった。しかしこの2つと後は滑り止めにG大学芸術学部も受けることにした。
 
「でも公立の富山県立大にBなんでしょ?私立の滑り止め受ける必要あるの?」
 
と母は訊いた。G大学は入学手続きの時に80万円ほど納める必要がある。その内入学金の20万円以外は、入学辞退すると戻って来るが、それにしても80万円の一時支出はなかなか辛い。
 
「でも富山県立大には美術関係の学科が無いんだよぉ」
 
と舞花は言う。基本的に工学部のみの大学であったが、2019年に看護学部が新設された。舞花は看護師になるつもりはない。性格的に無理だと思う。芸術家気質でムラ気が大きいので毎日決まった事をする仕事は合わない。自分が看護師になったら絶対20-30人患者を殺す自信がある。
 
↓ ↑ Bottom Top

こちらはシステム系の学科狙いである。
 
それともうひとつ県立大には女子バスケ部が無いという問題もあった。というか富山県内には女子バスケ部のある大学が存在しない!金沢のG大学なら女子バスケ部がある。
 

↓ ↑ Bottom Top

谷口愛佳(就職クラス)は金沢の私立、G大学やH大学がB判定、S大学はC判定、J大学がA判定といったところである。就職クラスに在籍していてここまでの成績を出すのはかなり優秀である。
 
昨年度までは大学に行くつもりなど全く無く、高校出たらビジネス専門学校に2年通ってから就職すればいいと思っていた。しかし今年度バスケ部がかなり上の方まで行ったことから、あと4年間大学に行ってバスケをしたいという気持ちが強くなった。それで高校1年のレベルから勉強し直して大学進学を目指している。
 
この方針に母は
「大学なんてお金は掛かるし大卒女子は就職率良くない」
 
と渋い顔だが、父が張り切って
「よし。大学頑張れ。勉強は若い内にやっておくべきものだ」
 
↓ ↑ Bottom Top

と言っている。お金は出してくれないみたいだけど!でもG大学なら比較的学費も安く奨学金で何とかなりそうである。一応G大学は就職率100%をうたっている。そしてG大学には女子バスケ部がある!
 

↓ ↑ Bottom Top

12月10-11日(土日).
 
熊谷の§§ミュージック分室(郷愁村内)で信濃町ガールズの昇格試験が行われ、北陸代表の川本浜菜(紺青セイラ)と関東代表の大館蒔乃(氷川チャイム)が合格した。前回の昇格試験で昇格保留になっていた関西の白石乙羽(清水スピリ)・東海の杉田由夏(鏡家トマト)と一緒に4人とも冬休みから信濃町ガールズ本部生の活動に参加する。
 
川本浜菜が合格したと聞いて、同じ津幡教室に通っていた吉川日和(入瀬コルネ)も槇原歌音も
 
「やはりね〜。浜菜ちゃんレベル高かったもん」
と思った。
 

↓ ↑ Bottom Top

12月10日(土).
 
高岡C高校の体育館で、高岡C高校女子バスケ部とH南高校女子バスケ部の練習試合が行われた。この試合には高岡C高校側の希望で“高田妹”つまり高田晃も選手として参加する。
 
高田晃は前回の生理が11月27日にあった。すると次の排卵は12月11日くらいのはずで、この日はギリギリで排卵前の卵胞期のはずである。つまり調子の良い期間にあるはず!。
 
この日の審判・T/O・モッパーは高岡C高校の男子部員がしてくれた。
 
高岡C高校とH南高校は11月6日にウィンターカップ富山県予選の決勝で対決し、その時は118-116で高岡C高校が勝っている。しかしあの試合には晃が出ていなかった。
 

↓ ↑ Bottom Top

今日はH南高校はこのようなスターターで出ていった。
PG 愛佳 SG 美奈子 SF 夏生 PF 晃 C 河世
 
事実上のダブルセンターである。向こうもセンターを2人入れて対抗する。
 
そして高岡C高校は1ヶ月前の試合と同様、点取り合戦を仕掛けて来た。H南高校がこういう戦いに最も弱いことを知っての上でのことである。
 
しかし今日のH南高校は左右に河世と晃が居て、なかなか攻めにくい。どちらもシリンダーを活かした防御をしているので、接触が発生するとたいていが高岡C高校側のファウルである.一方で美奈子も夏生もよくスリーを入れる。
 
それて第1クォーターは16-22とH南高校が6点もリードする展開である。高岡C高校の矢作監督の顔が厳しい。
 
↓ ↑ Bottom Top

第2クォーターでもこの傾向は変わらず18-19とH南高校のリードである。前半終わって34-41と7点差。
 
ここで向こうはスリー中心の攻めに切り替えてきた。シューターを2人入れて接触プレイの起きにくい遠隔攻撃中心にする。しかしそれこそH南高校の好きなスタイルである。第3クォーターはスリーが多かったこともあり、21-28とこちらが大きくリード。ここまで55-69である。矢作監督が頭を抱えている。そして最終クォーターも向こうは必死で追いすがるが24-23と1点詰めただけである。
 
結局79-92 と13点差でH南高校の勝ちとなった。
 

↓ ↑ Bottom Top

「え?嘘?私たち勝ったの?」
と愛佳キャプテンが戸惑っている。
 
整列して審判がH南高校の勝利を告げる。両者握手したりハグする。
 
矢作監督は首を振りながら笑顔で部員たちに言った。
 
「ヘイ、ガールズ。少し基礎から鍛え直そうか」
 
監督は笑顔だが向こうの部員たちの顔がこわばっている。
 
「こっわぁ」
と愛佳と舞花が言った。
 

↓ ↑ Bottom Top

一方控室に戻ったH南高校の部員たちに春貴は言った。
 
「今日の第4クォーターの高岡C高校。あれが本物の高岡C高校だから。たまたま勝ったといって有頂天にならないように」
「第4クォーターはなんか気合が凄かったです」
「第3クォーターまでは、やや甘く見られていたね」
「次からは最初からマジ本気で来ますよね」
「うん。だから私たちも頑張ろう」
「はい」
 
愛佳と舞花はこれでバスケ部引退となり、次のキャプテンは満場一致で夏生に決まった。愛佳と舞花は受験勉強に集中することになる。
 

↓ ↑ Bottom Top

12月12日(月).
 
毎朝付けている基礎体温の記録から、高田晃に排卵が起きたことが推測された。12/26ころに生理が来ることが想像される。つまり今回の練習試合はやはりギリギリ卵胞期であったと思われる。
 

↓ ↑ Bottom Top

12月16日(金).
 
日和に7度目の生理が来た。日和にとって生理は完全に平常のできごとになった。
 
6月17日(ルーレットを回す夢を見る)
7月 1日+14(最初の生理)
7月29日+28
8月26日+28
9月23日+28
10月21日+28
11月18日+28
12月16日+28
 
ここまで生理はきれいに28日おきに来ている。
 

↓ ↑ Bottom Top

12月16日(金)24:10.
 
『霊界探偵金沢ドイルの北陸霊界探訪』が放送された。今回の主な内容は下記である。
 
・金沢ドイルの妊娠経過報告
・長時間時代劇『ザ天下』(12/29放送予定)の制作の様子
関連映像
(1) ロケ跡地に野菜(キャベツ・タマネギ・ジャガイモ・大豆)が植えられた様子
(2) “きつねうどん”南砺店の様子。
・七尾城の死体遺棄事件の経過
・九転十起の像(浅野総一郎の事績紹介)
・旧人形美術館跡の整備された様子
・妖怪“藪入り”(メイン題材)
(1) 事件の状況(再現ドラマ)
(2) 金沢ドイルたちの推理
(4) 封印作業のレポート
(6) 妖怪ファイルの記述紹介
(7) 迷路の歩き方(左手法)の解説(金沢パール)
(8) 迷子になった時の対処法(金沢セイル)
 
↓ ↑ Bottom Top


反響
「遙佳ちゃんは完全にレギュラーになったね」
「来年は高岡か金沢の大学に出てくるらしいよ」
「正式に編集部入りだな」
 
「金沢チョコって入瀬コルネだよね」
「そそ。“チョココルネ”という連想」
「なるほど」
「お姉さんの入瀬ホルンとよく似てる」
「まるで双子みたいな姉妹だね」
「今こちらの中学に通いながら、毎月1回東京に出て行って仕事してるらしい」
「なかなか大変だね」
「結構姉妹セットのお仕事があるみたいだもんね」
「往復大変だなぁ」
「Dream5がそういう仕事の仕方してたね」
「中学卒業するまではそのパターン続けると聞いた」(一体どこからそんな噂が)
「ああ、御両親も娘が2人とも東京に出て行くと寂しいよね」
 
↓ ↑ Bottom Top


12月21日(水).
 
彪志は3度目の生理になった。今回は前回の生理から29日後に来た。やはり最初のうちは?完全に28日周期というわけでもないのかもと思う。
 
1.10/25
2.11/22 (+28)
3.12/21 (+29)
 
彪志は予兆もあったので3日前くらいから生理用ショーツとナプキンを使用していたので特に大きな問題も無く、生理を迎えることができた。
 
「なんか生理も3度目になると『ああ1月たったんだな』くらいの感覚になってきたなあ」
と彪志は思った。
 

↓ ↑ Bottom Top

彪志の会社では年末・年始は多忙になるのでお正月からずらしてお休みを取ることになる。彪志は年末年始ずっと出て、1月4〜10日の一週間をお休みさせてもらうことにした。車で伏木まで往復する。
 

↓ ↑ Bottom Top

12月23日(金).
 
生理も3日目になり量も落ち着いてくる。この日彪志は夢?を見た。夢の中に白衣を着た30代の女性が出て来て
「ではこのお薬をお飲みください」
と言う。それで飲むが少し気分が悪くなった。
「飲むと少し気分が悪くなるかも知れませんが」
 
気分が悪くなりました!
 
「取り敢えず今回は4日間続けましょう。うまく行かなかったら来月は5日間にします」
「はい」
「若い方だと最初は3日間くらいから始めるのですが、30歳だとどうしても卵巣の力が衰え始めていますから4日くらい必要なんですよね」
 
え〜っとぼくまだ29歳なんだけど。
 
「赤ちゃんのためにも頑張りましょう」
「はい!」
 
これを飲むのが、青葉が赤ちゃんを無事産むために必要なのかな。頑張らなくちゃと彪志は思った。
 
↓ ↑ Bottom Top


目が覚めてから少し悩んだ。
 
「青葉が赤ちゃんを元気に産むためにどうしてぼくが薬を飲まないといけない??」
 
これ、ぼくが赤ちゃんを産むためだったりして!?
 
彪志はこの夢?を結局4日間(23,24,25,26)見て、4回その気分が悪くなる薬を飲んだ。
 
 
↓ ↑ Bottom Top

前頁 次頁目次

[*前p 0目次 #次p]
1  2  3  4  5  6  7  8  9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 
春四(4)

広告:國崎出雲の事情-5-少年サンデーコミックス-ひらかわ-あや