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■春紅(30)

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3月末、§§ミュージックの女子寮では恒例の部屋移動が行われた。昇格試験に合格して入寮する子たちに部屋を開け、更に夏のビデオガールコンテストの上位入賞者の分も開けるため、概ね1フロア上にあげられる。
 
今回とうとう7階が使用されることになった。7-8階には以前はファンクラブや通販などの作業所があったのだが(それで6F以下と別のエレベータで結ばれていた)、その機能は現在は大田区のサテライト(あけぼのテレビ本部)に移動している。またこの機会にエレベータは1-8F全部移動できるように設定変更された。ただし上層用エレベータは建物の外から直接入る(女子寮エリアを通らない)ようになっていたのを、建物の内部からアクセスする形に改修工事が行われた。結果的に女子寮生が使えるエレベータが2基から3基に増えて、朝の“エレベータラッシュ”が緩和されることになった。
 
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(ゆりこは「身体を鍛えるため階段を使おう。芸能人は体力が大事」という貼り紙をしている。実際、朝4階以下の子は階段で降りることが多い。上層階で満杯になるので4階くらいまで来た時はもう乗れないのである)
 

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今年、下記の7人が7階の住人となった。以下で年齢は今年度にその年に到達するという意味で、現在はそれより1つ小さい。
 
品川ありさ(22)、高崎ひろか(22)、白鳥リズム(高2)、姫路スピカ(21), 花咲ロンド(22)、石川ポルカ(高3)、原町カペラ(19)
 
「来年は8階に移動かも」
「再来年は?」
「9階が増築されたりして」
 
“売れたらいいな・シスターズ”の3人は
「私たちよりラピスの方を上にすべきでは」
と言っていたが、寮の部屋はできるだけ年齢の近い子を近い場所に集めるというポリシーで運用されているので、若いラピスはその下の6階になった。
 

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6階はこの9人である。
 
町田朱美(高1)、東雲はるこ(高1)、七尾ロマン(高1)、恋珠ルビー(中3), 甲斐波津子(高1)・絵代子(中2)、常滑舞音(高1)、悠木恵美(21), 上野美津穂(24.カウンセラー)
 
甲斐波津子・絵代子の姉妹は同室である。東雲はること町田朱美はお互い行き来しやすいように隣室にしているし、東雲はること七尾ロマンという§§ミュージックの(歌唱力上の)女子2トップシンガーを隣室にしたのもお互い刺激になるようにである。常滑舞音と悠木恵美が隣になったのは全くの偶然である(恵美が舞音のマネージャーになったのはこの数日後)。
 
“ヤング§§ミュージック”がこのフロアに集まった形になった。
 
2階から6階にいきなり4フロアも上げられた舞音が
 
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「私こんな上の階に来ていいんですか?」
と不安がっていたが、七尾ロマンが
 
「舞音ちゃんは7階でもいいと思う」
などと言っていた。
 

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3階から6階に上げられた甲斐姉妹も不安がっていたが、「半分は期待料だね」と姫路スピカが言っていた。
 
「売れなかったら来年下の階に下げられたりして」
「過去にそういう人は?」
「まだ出てないなあ」
「その第1号になるかも」
などと甲斐波津子は本当に不安がっていた。
 
悠木恵美は「私、場違いな気がする」と言ったが、
「むしろ恵美ちゃんをこれより下には置けない」
と川崎ゆりこは言った。彼女は実は7階マイナス1なのである。
 

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以下、各階の新しい住人は下記である
 
5階 佐藤ゆか(20)、南田容子(19)、山口暢香(高3)、高島瑞絵(高3), 桜井真理子(20)、安原祥子(19)、三田雪代(19)
 
4階 中村昭恵(高2)、今川容子(高1)、坂田由里(高1)、青木由衣子(高1), 太田芳絵(高3)、斎藤恵梨香(高2)、直江ヒカル(高1)
 
3階 左蔵真未(高1)、山本コリン(高1)、水谷康恵(中3)・雪花(中2), 箱崎マイコ(中3)、豊科リエナ(中2)
 
2階 大仙イリヤ(高2)、鹿野カリナ(中3)、鈴鹿あまめ(中2)、花貝パール(中3)
 
この他の住人としては、母屋に住んでいる、天羽亜矢子(47.寮母)・松梨詩恩(20)の母娘と、副寮母の花ちゃん(23)、そしていまだに部屋がもらえず倉庫!に住んでいる海浜ひまわり(26)である。
 
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昇格試験の合格者を受け入れなければならないという事情があるので、移動は引越屋さんのスタッフ、クリーニング・スタッフにも手伝ってもらい、わずか6日間で行われた。
 
3/26 7階清掃
3/27 7階への移動・6階清掃
3/28 6階への移動・5階清掃
3/29 5階への移動・4階清掃
3/30 4階への移動・3階清掃
3/31 3階への移動・2階清掃
 

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直江ヒカル(上田信希)は高校の入学式が迫る4月4日になって男子寮から引越してきて、リザーブされていた部屋に入室した。最後まで、男子寮から通うか女子寮から通うか迷っていたのだろう。
 
彼女(ということでいいだろう)が入室すると
 
「取って食ったりしないから安心してね」
 
などと言って、花咲ロンド・桜井真理子・海浜ひまわりの3人が来て、女子寮入寮祝いなどと称して、コーラとケーキで歓迎してくれた(“5人以上”にならないようこの3人で来たようだ)。
 
でもベタベタと、胸に触ったりしていた!
 
「おっぱいは、まだ成長過程なのね」
などと言われる。
 
「ごめーん。男みたいな胸で」
 
「いや。これは胸の小さな女の子を『男みたいな胸だ』とからかう程度のサイズの胸だよ」
と、ひまわりが信希の胸を揉みながら!言った。
 
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信希はちょっと後ろめたかった。
 

「でもちんちんはもう取っちゃったんでしょ?」
などとダイレクトに訊かれる。
 
「ごめーん。企業秘密ということにしといて」
 
「睾丸は無いよね?」
「さすがにそれは無い」
と信希も去勢済みであることは認める。
 
「睾丸が無ければ、もう女の子の仲間ということでいいよね」
「うん。問題無い」
と彼女たちは言っていた。
 
でも信希が入寮して3日後には
「信希ちゃん、もうちんちんも無いよ」
「ちゃんと割れ目ちゃんがあった」
「確かに見た」
などという情報が女子寮の住人たちの間で広まっていた!
 
彼女の入寮直前に千里が来て部屋から隠しカメラや盗聴器を大量に回収していったものの、3日もすれば元の木阿弥だったようである。
 
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昇格試験に合格した、森村雪子(鈴鹿あまめ)と平良百合(花貝パール)は、いづれも家族に手伝ってもらって4月3日(土)に引っ越して来た。愛知県の森村雪子はお父さんが荷物を知人から借りたミニバンに積んで東名を走ってきたということだったが、宮古島の平良百合については、千里のG450を宮古島空港まで迎えに行かせて、荷物まるごと運んで来た(熊谷からは軽トラで運んだ)。
 
実は昨年夏の恋珠ルビーの引越の時も同様のサービスをしている。
 
鹿屋市(鹿児島県)の松元徳世(長浜夢夜)についても翌日の4月4日(日)にG450で鹿児島空港から荷物を運んであげたが、彼女・・・は実は男子であったことが判明。荷物の搬入先は用賀の男子寮に変更された。
 
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「君、戸籍は男でも既にほぼ女の子の身体だよね?おっぱいもあるじゃん。玉も取ってるんでしょ?君なら女子寮に入ってもいいよ。玉が無いのなら、まだ棒の1本や2本残ってても構わないし。女子制服で通える中学校も紹介するよ」
 
と川崎ゆりこは言ったが本人は
 
「さすがに棒2本はありません」
 
と言って、男子寮を選択した。玉の有無についても言葉を濁した。
 
しかしゆりこは彼女を男子寮に入れてしまったことをすぐ後悔するはめになる。
 

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引越の時、徳世はスカートを穿いていた。もっともここの男子寮ではスカートを穿いていても全く目立たない。
 
引越を手伝っている大人の女性が2人と高校生くらいの女子が2人いた。
 
「お母さんとお姉さんたちともう1人は叔母さんか何か?」
と寮母の門脇純江が尋ねると
 
「あ、すみません。うちの両親です」
と言う。
 
「え?」
 
「松元徳世の母です」
と45-46歳くらいの女性。
「松元徳世の父です」
と40歳くらいに見える女性(?).
 
「失礼しました」
 
でもお父さん(?)も女声で話していたし、女にしか見えないし、背丈も160cmくらいなので、門脇純江は、お父さんがMTFあるいは女装趣味なのか、あるいはそもそもレスビアンの夫婦なのか(その場合子供はどうやって作った?)、判断がつかなかった。まあうちも他人の家庭のこと言えた義理じゃないけどねーと純江は思った。
 
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女子寮生の間では、松元徳世がスカートを穿いて女子の友人たちと肩を組んでいる小学生時代の写真が入寮した当日夜には回覧されていた!(どこから入手してるんだ!?)
 

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ところで、地方ガールズの昇格試験が行われたのは3月29日で、新学期まで時間が無い。そのため転校手続きが実は大変であった。
 
昇格試験は2019, 2020年はいづれも1月に実施したのだが、今年は1月頃コロナの患者数が増えていたので実施を延期していた。そして結果的に年度末ぎりぎりになってからの実施になった。
 
森村雪子は4月から中2、平良百合は4月から中3で、彼女たちはいづれも女子寮のある足立区内の公立中学に転校した。コンテスト優勝者以外のガールズたちは中学生の間は特に希望がない限り公立に入れるし、原則として仕事は授業が終わった後と土日のみである。
 
制服を作らなければならないので§§ミュージックでは電話連絡で保護者に確認の上、転校先の中学に電話して転校手続きのための書類を郵送してもらうようにし、制服のための採寸もその場で§§ミュージックのスタッフが行なって、制服を作ってくれる業者さんに連絡を入れた。制服は4月7日までに出来上がり、彼女たちは4月8日の始業式に新しい制服を着て出ることになる。
 
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さて、問題は松元徳世だった。
 
彼女の場合、4月から中学1年生で、中学進学と転校が重なるという面倒なことになった。足立区内の森村たちと同じ中学に連絡して書類を鹿児島県鹿屋市の現住所に送ってもらうようにして、やはりその場で採寸して業者さんに連絡を入れている。つまり・・・この時点で、松元徳世は足立区の中学の女子制服がオーダーされた。
 
彼女が男子であるということが発覚したのは翌日であった。
 
オーディション参加者で、昇格見送りになった子たちは翌日の3/30に各々の最寄り空港まで送ったのだが、合格者3名は色々準備もあるので、3/29その日の内に送り届けている。
 
松元徳世も29日中に鹿児島に帰したので、様々な書類は書いたら郵送してと言っておいた。ところが30日に彼女から連絡があったのである。
 
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「女子寮入寮申込書というのがあるのですが、ボク男の子なんですけど、女子寮に入ってもいいんですか?」
 
「は!?」
 
審査をした、コスモスもケイも千里も、彼女が男の子だなんて、思いもよらなかった。性別に敏感な千里でさえ気付かなかった。それで取り敢えず、彼女の入寮先は足立区五反野の女子寮から、世田谷区用賀の男子寮に変更になった。
 
住まいが変わるので、転校先も変わることになる。ガールズ担当マネージャーの佐々木春夏はすぐに世田谷区の公立F中学に連絡を入れ、急な引越が決まったので、4月に新入学の生徒をそちらに入れて欲しいとお願いした。
 
「分かりました。教科書には余裕があるので大丈夫ですよ。男子ですか?女子ですか?」
「すみません。確認してなかったんですが、男子か女子かだと不都合がありますかね」
と佐々木はこの時、わざと本人の性別を曖昧にした。
 
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「ああ、それはどちらでも大丈夫ですよ。ただ制服の都合があるかなと思いまして」
「制服は間に合うと思います?」
「男子制服ならよほど特殊な体型でない限り既製服で行けると思います。女子の場合はイージーオーダーになるので、今日のお昼くらいまでに注文を入れないと間に合わないと思います」
 
「もし女子だったらこちらで採寸して業者さんに連絡を入れるので行けますか?」
「お昼前までにお願いします」
「分かりました」
 
それで佐々木は業者さんの連絡先を教えてもらい、そこにすぐ電話を入れた。そして昨日採寸した松元徳世のサイズを伝えてオーダーしたのである。
 
松元徳世が男子制服で通うのか女子制服で通うのかは分からないが、たぶん女子制服を作っても無駄にはならない、と佐々木は判断した。
 
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たいたいあの子、採寸の時、結構バストあったよ?あれ男子のワイシャツは入らないと思う。
 
佐々木はここまで手続きをした上で、足立区の中学には1名キャンセルになったことを伝えた。そちらの女子制服については、急いで作ったもらうようにお願いしたのにキャンセルするのは申し訳ないので、そちらはそのまま作ってもらうことにした。
 
もし松元徳世が女子寮に移動したら、使うことになるかも知れないし!?
 

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