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■春紅(16)

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3月1日(月). 〒〒テレビに今月大学を卒業予定の新人アナウンサーが3人入ってきた。そしてこれを機に、青葉は明日2日から休職させてもらうことにした。この後、取り敢えずはオリンピック代表を正式に決める日本選手権まで、ひたすら水泳に集中する。休職期間は、オリンピック代表になった場合はオリンピック終了後まで延長するという約束になっている(青葉は自分がアナウンサーに復帰するのが2年後の2023年5月になるとは夢にも思っていない)。
 
なお。今月の『北陸霊界探訪』は、明恵と真珠の2人に、北陸の寺社の案内をさせた。今回は、金沢市街地に存在感を放っている《金沢別院》、ユニークな神門を持つ尾山神社、飴買い幽霊の伝説が残る光覚寺(山の上町)、以前次郎杉の件で取材をしたHH院、忍者寺として有名な妙立寺、などを取材したものを放送した。6月はたぶん能登、9月はたぶん富山になる!
 
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でも明恵と真珠が2人ともバイクスーツに身を固めてあちこち走り回る様には若い女子たちから「かっこいー」という声があがっていた(森下カメラマンと神谷内ディレクターは四輪で移動している)
 
ちなみに、明恵のバイク (Yamaha YZF-R25-ABS Blue) は青葉のバイクの借りっぱなし、真珠のバイク (Suzuki GSX250F Blue) は兄・金剛のバイクの借りっぱなしである。20年乗り続けたら時効取得できる??
 

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なおついでに“火牛パーク第2期開発計画”についても触れ、まずは↓のような様々な噂が流れていることをわざわざフリップで示す。
 
統合型リゾート→5000億円?
テーマパーク→500億円?
屋根付サッカー場→500億円?
ドーム球場→400億円?
サーキット→400億円?
空港→300億円?
巨大ショッピングゾーン→200億円?
動物園→200億円?
金沢S大学新キャンパス→150億円?
大規模団地→100億円?
遊園地→100億円?
水族館→100億円?
メガソーラー→50億円?
ゴルフ場→50億円?
植物園→50億円?
 
「金沢ドイルさんの収入源って、アクアのCD売上ですよね?」
「はい。アクアのCDがミリオンになるとだいたい500万円の収入になるそうです」
「なんでそんなに少ないんですか?半分くらいがアクアちゃんの取り分?」
「アクアちゃんの取り分は300万円くらいらしいですよ」
「いったい誰が搾取してんですか?」
「まあ収益の半分は税金として納めないといけないみたいですし」
「国が取ってるのか!」
 
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「ともかくもミリオン1回につき500万円とするとドーム球場建設にはアクアのCDが8000回ミリオンにならないといけない計算になります」
 
「アクアが毎日CDを発売しても22年かかりますね」
「石川ミリオンスターズ専用ドーム球場への道は遠いなあ」
 
ということで、ここにあげたのは全て根も葉もない噂で、実際には公園を作る(整備予算10億円)のだということを明恵は説明した。
 
また公園が寂しくないように歩き回らせるロボットのプロトタイプも紹介した。真珠が悲鳴をあげたら近くのロボットがこちらに集まってくる所も放送で流した。
 

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3月1日朝、橘ハイツ。
 
起きると聖子は1人になっていた。パジャマを着ている。Fは裸で寝ていたから、ボクは多分Mだと思った。
 
トイレに行く。ズボンとパンティを下げて便器に座り、おしっこする。
 
聖子は「え?」と声を挙げた。
 
戸惑っていたら“自分の内面から”
 
『どちらが消えても恨みっこ無しと言ったよ』
という声がある。
 
「そうだね。でも最終的には3月8日に確定かな」
『ボクも覚悟してたから、このままでもいいよ』
 
ともかくも聖子は京平さんからもらった指輪を鏡の所に置いて「ありがとうございました」と御礼を言った。
 

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いつものように3年間使用した女子制服を着て学校に行き、卒業式に出席。教室に戻ってから“天月聖子”と改名後の名前が書かれた卒業証書をもらった。
 
帰宅すると鏡の前に置いた指輪は無くなっていた。
 
これからは1人で頑張らなきゃと思う。
 
疲れが溜まっているので、取り敢えず仮眠したが、寝ている内に和紗が来て、お料理を作ってくれていた。ちらし寿司である。
 
卒業のお祝い、そして“結婚祝い”を兼ねて、和紗が持って来たワインで乾杯したが、今日は何だか横文字の書いてある白ワインだった。
 
「グレイヴズ?」
「グラーヴと読むんだって(*14)」
「へー」
 
(*14)グラーヴ(Graves)はボルドーワインの集積地である。基本的にワインというものは、産地表記が細かくなるほど上等のワインになる。
 
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ワインとだけ書かれた物<フランスワイン<ボルドーワイン<グラーブワイン<産地名<シャトー名
 

聖子は昨日もワイン2杯飲んだし、連チャンだなと思いながらも、そのグラーブの白を1杯飲んだ。そして机の引き出しから水色の宝石箱を出してきた。まさかボクがこれを渡すことになるとは・・・と思う。
 
「あの、これ。良かったら受け取ってくれない?」
 
「うそ!?もらえるの?」
「指のサイズはたぶん合うと思うんだけど」
「じゃ、せいちゃんが填めて」
「うん」
 
それで聖子は和紗の左手薬指に大粒のダイヤが載ったエンゲージリンクを填めてあげた。指輪はピタリと納まる。
 
感動した和紗が聖子にキスをし、舌まで入れてくるので、聖子は「きゃー。こんなことまでされるのか」とドキドキした。
 
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「マリッジリングもあるよ」
と言って、出してくる。
 
「じゃマリッジリング填めてからエンゲージリングかな」
と言って、填め直した。
 
ふたりとも指輪をつけている所(聖子がマリッジリング、和紗がマリッジリングとエンゲージリング)の“手の写真”を記念に撮影した。
 

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あれこれ話ながら、ごはんを食べ、けっこういい雰囲気になってくる。
 
聖子は調子に乗ってワインを3杯も飲んでしまった。酔ったかも!?と思う。(迎え酒だったかも知れない)
 
「そろそろ寝る?」
と和紗が言うので
 
「そうだね」
と聖子も答えた。まあ、何とかなるかな。ボク女優だし。
 

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手をつないで、奥のキングサイズのベッドのある部屋に行った。ベッドのシーツは新しいものに交換している。
 
「あのさ、かずちゃん」
「うん?」
「ちんちんが“立たなくてもいい”と言ってたけど」
「うん、それは気にしないで」
「ちんちんが無くてもいいかな?」
 
「え〜〜〜!?」
 
それで聖子は服を脱いでみせた。和紗は悩んでいる。
 
「でもMちゃんとFちゃんは実は同一人物だと言ってたよね」
「うん」
「だったらFの身体でも私のこと好き?」
「好きだよ(嫌いじゃないし)」
 
「だったら、私、気にしないことにする」
と言って、和紗は自分も服を脱ぐと、彼女のEカップのバストで、聖子のBカップのバストを押し倒した!?
 
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「ちんちん無くても、気持ちよくなれるようにしてあげる」
「うん」
「もしかしたら、ちんちん無い方が、より気持ち良くなれるかも」
「そうなの?」
 

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ふたりはベッドの中で抱き合って熱いキスをした。和紗は聖子の乳首を舐める。気持ちいいかもと思う。更に和紗の手が下に伸びてくる。
 
「ここ気持ちいい?」
「・・・凄く気持ちいい」
「ちんちんは自分で触っても何にも感じないと言ってたね」
「そうなんだよね。ほとんど、イボみたいな感じだった」
「イボなら、液体窒素で冷凍して切り落としてもよかったかもね」
「って、アクアFさんから、随分言われた(実はボクも言ってた)」
 
「あはは。でもせいちゃん、ちんちん無くても意識は男の子てしょ?」
「そうなんだよねー(ということにしとこ)」
「だったら私たちは“普通の夫婦だよ”」
「そうかも知れない気がして来た」
 
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聖子は明日ちゃんと起きれるかな?と若干の不安を持ちながら、快楽に身を委ねた。
 
まあ女の子とするのもいいよね?自由な時代だし。
 

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3月2日、聖子と和紗はパートナーシップ宣言をするのに“良い日”を選びたいといって忙しそうなのに申し訳なかったが、千里さんに電話してみた。すると特に急がないなら3/16の7:25-12:00の間が良いということだった。
 
3/16(火) 大安・なる(旧暦2/4)日出5:50入17:49 月出 7:25入20:23
 
「万一12:38を過ぎたら延期して。絶対まずいから」
と千里さんは言っていた(ボイドが始まってしまうのである)。
 
午前中(多くの場合仕事はない)に世田谷区役所に電話して確認したところ、3月16日10:00で予約が取れたので、それまでに必要な書類などを揃えることにした。
 
また、2人はこの日の午前中、写真館に行き、聖子がタキシード、和紗がウェディングドレスを着て、記念写真を撮ってもらった。
 
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また神社でも式を挙げようよと言っていたら、話を聞いたアクアFが
「郷愁リゾートで式を挙げればいいよ」
と言って、若葉に直接電話して3/16 6:00 で結婚式の予約を取ってくれた。
 
(大安なので、さすがにこういう時間しか空いてなかった:この日の日出は↑の通り5:50頃。つまり日出直後の結婚式である)
 
しかしそれで双方の親に連絡したら、聖子の両親はその時間なら舞台に影響が無いから出られると言った。つまり6:00というのがかえって良かったようである。
 
また和紗の両親と兄2人(独身)も川内(せんだい)から出て来てくれることになった。アクアFは「だったらHonda-Jetで運んであげるよ」と言い、その手配もしてくれた。それで両親には、鹿児島空港まで自家用車で移動してもらい、そこからHonda-Jetで郷愁飛行場に連れてくることになった。アクアFはコスモス社長に頼んで、直接和紗のお兄さんに電話し、決して公共交通機関は使わないで欲しいということと、一週間前から外食は控えて欲しいということをお願いした。お兄さんはコスモスのファンだったらしく“生電話”に感動して「必ず守らせます」と言ってくれた!
 
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