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■春白(23)

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季里子が玄関を開けてくれて桃香と朋子が中に入る。取り敢えずあがってから、手土産に旭川で買った千里お勧めのお菓子「たいせつ」(ロバ菓子司)を出し、朋子は手を突いて季里子の両親に挨拶した(留萌で千里の両親には高岡のお菓子「とこなつ」を渡している:今日は北海道の親戚の結婚式に行くのとセットで訪問したのでと言ってある)。
 
「もう長いお付き合いだったようなのに一度も顔を見せに来ずに大変申し訳ありません。この度はお嬢様を頂きたいと思いまして、ご挨拶に参りました」
 
「いえいえ。どちらがどちらをもらうのかよく分からないのですが、紆余曲折あって、結局結婚するのだと言いますので、こちらこそよろしくお願いします」
と季里子の父もよく分からない挨拶をした。
 
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今日は季里子が2012年に桃香からもらった婚約指輪(ルビーのプラチナリング)をつけている。また2人ともプラチナの結婚指輪をつけている。指輪にはMO to CH, CH to MO の刻印がある。季里子の名前はジョルジョ・デ・キリコ(Giorgio de Chirico)から採られたものなので、Chirico と綴る。それでイニシャルが CH なのである。
 
しかし挨拶も何も、ふたりは2012年6月から2014年9月までの中断時期を除いて、2012年2月以来夫婦(婦婦?)であった。かなりの期間半同棲しているし、今年の1月以降は完全同棲になっていた。
 
2012.02 桃香と季里子が結婚。婚約指輪(ルビー)と結婚指輪(Pt)を作る。
2012.06 季里子の父の介入で別れさせられる。結婚指輪返却。
2012.09 季里子が夏樹と契約結婚。人工授精。
2012.09 桃香が千里と結婚(新婚生活4日間)結婚指輪(Pt)と婚約指輪(ダイヤ)
2012.09 桃香が千里と離婚。
2013.06 季里子が来紗を出産。
2013.11 2度目の人工授精。
2013.12 季里子と夏樹が円満離婚。
2014.06 季里子が伊鈴を出産。
2014.07 千里が桃香に結婚指輪を返却。
2014.09 季里子が桃香から“サイズ直しした”結婚指輪を再度受け取る。この時期、桃香はほとんど季里子の家、千里はグラナダ(2013.10-)に居て千葉のアバートは友人たちの宿泊所になっていた。
2015.03 千里と桃香が大学院を卒業し同居?を終了。
2015.04 桃香は経堂のアパートに住む?が会社終了後は千葉に帰宅することも、
2016.11 桃香が会社を退職。
2017.05 桃香が早月を出産。
2018.04 千里が結婚したので桃香は早月を連れて季里子と同棲
2018.10 信次の死亡で傷心の千里を慰めるため一時的に千里と同居。千葉と経堂の往復生活。
2020.01 千里との同居を終了?して桃香が季里子と再同棲開始。
 
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桃香が手配していた仕出しが届いている。それを膳(銘々膳)に載せ、季里子と桃香、季里子の両親、来紗と伊鈴、朋子の7人で囲む。ソーシャルディスタンスを空けている! 来紗と伊鈴の分にはハンバーグとかプリンとかが載っている。
 
それで「今後は来紗たちのおばあちゃんになってあげて下さいね」などと言われ、人見知りしない来紗が朋子に懐いて、すると伊鈴も来て、朋子は大いに癒されたのであった。
 
14時すぎに「飛行機の時間があるので」と言って退去する。桃香も「送っていく」と言って一緒に出る。天野貴子を呼んで、来てもらい、彼女の車で郷愁飛行場に向かう。
 
「ところであんた子供は全部で何人いるんだっけ?」
と桃香は車内で朋子に訊かれた。
 
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「6人だと思う。季里子の子供が来紗と伊鈴、千里の子供が早月と由美、あと2人長崎の方に、小空・小歌という姉妹がいるんだよ」
「優子ちゃんは、桃香の子供はあちこちの女に産ませた子が10人くらい居るはずと言ってたけど」
「それは他人(ひと)のこと言えん話だと思うなあ」
「結局、あんた精子あるのね?」
「自分でも分からなくなって来た」
 
「季里子ちゃんが、早月と由美をこちらに連れてこない?と言ってたけど」
「それは悩んでいるんだよ。千里は京平・緩菜と一緒に育てたいみたいだし。早月と由美はこれまでもしばしば一緒に来紗・伊鈴と遊んでいて仲が良い」
「京平たちとは?」
「そちらとも仲が良い。特に緩菜は女の子同士の気安さで、京平より早月に懐いている」
「もてもてだね〜」
「6人まとめて育てるのは無理だし」
「それはもう保育所だね」
 
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《きーちゃん》は、また2人に途中眠ってもらい、15時半頃郷愁飛行場に送り届けた。16時頃青葉と千里も戻ってきて、青葉・千里・朋子がG450で能登空港に向けて出発する。桃香は天野さんに送ってもらい、浦和のマンションに帰宅した。
 
この日、普段千葉にいる方の桃香は、いつもなら月曜日で休みになるところを、受験の時期が近いので、塾に行っていたのである。それでこちらの桃香が季里子の夫役を演じた。千葉の桃香は朝「母を迎えに行ってくる」と言って家を出て実は塾に出勤した。2人は予め同じ服を用意して着ていた。
 
元々、青葉が関東に来るのなら直接話したいとコスモスが言っていたので、郷愁で最大限の時間が取れるように千里は飛行日程を組んだ。すると時間が空いているのを見て、桃香は「千里、ヴィッツ貸してくれない?」と言った。しかし、千里は桃香運転の車に朋子を乗せるなんて、とんでもないと言って、“運転手付き”で貸してくれたのである。
 
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朋子が運転するにしても、関東周辺の道路は慣れてない人には結構きつい。そもそも“人間の運転する”車では熊谷から千葉までは2時間半かかるので、季里子の両親に会ってくるのは時間的に無理があった。往復だけで5時間かかるので、玄関先で帰ることになる所だった。
 

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千里とあらためて婚約したものの、まだ同棲することができずに、寂しく1人で川口市のマンションで暮らしている貴司であるが、退職願いを会社に提出。バスケ部(元)部長から移籍許可証を書いてもらったので、どこのチームにも円満移籍することができるようになった。退職日は11月30日(月)と決まった。
 
貴司は美映と離婚した(美映から千里に売却された!)11月4日の夜は千里と床を共にし、2018年8月31日以来、2年2ヶ月ぶりに男性器を返してもらい、実に4年ぶりのセックスをした。
 
※千里との婚約からこの日までの長い道のり
 
2012.01,08 婚約指輪を買いに行く
2012.02.25 仕上がった婚約指輪を受け取る。
2012.05.06 結納式。婚約破棄前最後のセックス
2012.07.06 婚約破棄
2012.12.22 結婚式の予定だった→非婚旅行!?
2013.01.19 淑子から“嫁の印”の指輪をもらう。
2013.07.22 千里と貴司の非セックスデート
2013.08.09 貴司が阿倍子と結婚式。婚姻届は翌日。
 
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2015.10.04 アジア選手権活躍のご褒美に3年ぷりのセックス「今日のことは忘れることができますか?」
2015.12.22 じゃんけんに負けてセックス。婚約破棄以来2度目のセックス
 
2016.11.13 暢彦の結婚式。エンゲージリングを再度受け取る。
 
2017.04.16 千里が分裂
2018.01.21 貴司が阿倍子と離婚
2018.02.03 貴司と美映が婚姻届を提出
2018.03.18 千里3が貴司に激怒し、男性器を取りあげる
2018.08.18 千里が貴司に男性器を返してあげる
2018.08.31 浮気未遂の罰で男性器を取り上げられる
2019.08.05 貴司が“千里”(実は虚空)とセックス。女の身体に変えられる
2019.10.17 男の身体に戻るが緩菜が睾丸を取り上げる
 

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2012年の婚約破棄以降、貴司と千里は毎月のようにデートはしていたものの、その間のセックスはわずか3回しかしていない。通常のデートでは、下着になって添い寝するだけであり、いわゆるABCDIの“B”までであった。
 
“1年ぶり”のセックスに貴司は感動し、たくさん千里を愛撫しながら言った。
「凄く気持ち良かったよぉ」
「良かったね」
 
千里も“4年ぶりの貴司とのセックス”がとても気持ち良かったので、やはり自分は貴司の妻なのだというのを再度認識する(川島信次と2017.11.30に1度だけセックスしたのは無かったことにしておく:この時のセックスで緩菜を妊娠したのだが、このことに、この時点では千里2・千里3も気付いていない)。
 
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「去年のセックスも嬉しかったけど、今回は今までのセックスの中でも一番気持ち良かったかも知れない」
と1年ぶりに男性機能を使用することができた貴司は言う。
 
その言葉を千里が聞きとがめた。
 
「待って。何その1年前のセックスって?」
「え?去年の夏、8月頃だったかな?会社で仕事が遅くなって、もう姫路に帰るのは不可能だったから、どこかホテルにでも泊まろうかと思ってたら偶然千里と会って、それで一緒に帝国ホテルに行って1晩泊まったじゃん」
 
今貴司とセックスしているのは“千里2”なのだが、板橋ラボで休んでいた“千里3”とテレパシーで会話する。
 
『貴司が去年の8月に私とセックスしたって言ってるけど、3番、セックスした?』
『ううん。してないけど。ちょっと待って』
 
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3番は自分の“中”にいる“千里1”にも問いかけて確認する。
 
『1番は貴司とセックスしたのは(2016.11の)暢彦君の結婚式の時以来だと言っている』
 
そういう“他の自分”との会話を経て千里2は言った。
 
「私は暢彦君の結婚式の時以降、貴司とセックスした覚えはない。そもそも帝国ホテルに行った覚えもない。貴司、一体誰とセックスしたの?」
 
「え〜〜〜!?千里としたじゃん」
「やはり浮気したのね?」
「そんなことしてないよぉ」
「私、怒った。しばらくセックス拒否」
「そんなあ」
「もうちんちんも取り上げる」
 
と言って、貴司はまたもや男性器を取り上げられてしまったのであった。
 

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それで千里はすぐにも貴司と同棲するつもりだったのを、
「取り敢えず年内はセックス無し」
と宣言し、貴司はしばらく川口市のマンションで1人で暮らす羽目になった。
 
悪いのは千里を装って貴司とセックスした丸山アイ(虚空)なのだが、貴司は千里としたと思い込んでいるし、理由無く千里が怒るのにも慣れているので、この件は永久に原因不明の事件となるのであった。
 
(アイは2012.05.17にも、千里に変装して貴司とセックスし、小歌を妊娠している。貴司は自分の子供がいつの間にかできていることを知らない)
 
なお、これ以降、12/26に一戸建てに引っ越すまでの間、貴司のマンションには《てんちゃん》に頼んで、朝晩の食事、お弁当を届け、またトイレットペーパーや歯磨き粉などの生活物資も、こちらの買物日に一緒に買い、それも食事の時に一緒に届けさせていた。
 
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