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■春白(19)

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11月から自動車学校に行っていたジャネであるが、12月中旬、無事運転免許を取得した。グリーンの帯の免許証を見せてくれた。
 
なお、自動車学校で卒業検定を受けたのはマラだが、免許試験場で学科の試験を受けたのはマソらしい。マラは交差点の何m以内が駐車禁止とか、安全地帯からは何mで消火栓からは何mとか、積載は何cmまでとかいった数字を覚えるのが苦手だと言っていた。しかし、そんなんで運転してほんとうに大丈夫か?
 

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(2020年)12月13日、貴司の妹・理歌が旭川市内て結婚式を挙げた。
 
祝賀会はネット配信方式であるが、貴司は実の兄なのでリアルに出席する。千里も“貴司の妻”なので当然リアル出席する。またこの機会に桃香の母・朋子が千里の両親に挨拶したいと言って高岡から旭川に行くことになった。朋子が行く以上桃香も行く。当然4人の子供も付いていく。ということで大移動になった。結局朋子の付き添いで青葉まで行くことになった。青葉にとっても理歌は義姉妹という意識があった。
 
コロナの折、千里にしても青葉にしても公共交通機関の使用が厳禁されているので、どうやって移動しようかと悩んだ。特に困るのが、本州と北海道の間は新幹線・飛行機・フェリー以外の移動手段が存在しないことである。
 
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千里としては不本意だったが、G450を使うことにした。
 
桃香や朋子の手前は“知り合いのお金持ちが貸してくれた”という話にした。
 
12/12にまずは郷愁飛行場から能登空港に千里を乗せて飛んでもらい、ここで自分の車で来た朋子と青葉をピックアップする。朋子はビジネスジェットなんて乗ったことか無いので、落ち着かない様子だった。
 
「フライト・アテンダントとか乗ってないから、飲み物はセルフサービスでね」
「あ、うん」
「どうしたの?」
「トイレどこだっけ?」
「後ろ」
「行ってくる」
 
どうも一度トイレに行ってきたら少し落ち着いたようである。
 
「なんなら副操縦士席に座る?眺めいいよ(良すぎるけど)」
「いい!私、ジェット機の操縦なんてできないし」
「いや、機長がいるから。操縦する必要はないけどね」
 
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しかし青葉は12/07にホンダジェットで郷愁から能登へ戻ったばかりで忙しい。
 

いったん能登空港から郷愁飛行場へ飛び、ここで貴司の運転する日産セレナで連れてきた、桃香・京平・早月・由美・緩菜が貴司と一緒に乗り込む。これて乗客は9人になる(定員は14名)。
 
ビジネスジェット初体験となる桃香は
「凄いなあ。お金持ちのお友達がいて良かった」
などと言い、めったにできない体験だからと行って、コーパイ席に座っていた。貴司はかなり落ち着かないようだっが、貴司も一度トイレに行ってくると落ち着いた。子供たちはうるさかった!とりあえず゛
「ちゃんと席に座ってシートベルト付けてなさい」
と言った。
 
早月と由美はこの機体に6月にも乗って能登→羽田→能登と往復している。(その時は奏音も一緒で、由美はまだベビーベッドに寝せておいた)
 
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旭川空港からは2台のレンタカー(セレナとノート)に分乗して、市内のホテル(祝賀会を行う所)に移動する。
 
セレナ:千里(D)・桃香・早月・由美・京平・緩菜
ノート:貴司(D)・青葉・朋子
 
青葉ではなく貴司が運転するのは、北海道の道に慣れてない人に冬の北海道の道は辛すぎるからである。むろん桃香などに運転させたら、行き先が天国に変わりかねない!
 
早速理歌本人・結婚相手と会ったが、理歌は
 
「千里お姉さんを招待できてよかった」
 
と言っていた。案内状を出さない訳にはいかないから“細川貴司・美映様”宛に案内状を出し、貴司は出席の返事をしておいたが、結婚式の1ヶ月前に貴司は美映と離婚し、彼女の出席はキャンセルとなって、代わりに千里を招待することができた。取り敢えず現段階では“細川貴司の婚約者・村山千里”という達前である。ちなみに千里の復氏届の処理は既に終わっていて、この時点でいわゆる“留萌系”の千里の戸籍も村山千里に戻っている。
 
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(出羽の“八乙女”の美鳳さんの悪戯のせいで、千里は“留萌系”“旭川系”の2つの戸籍を持っている。川島信次と結婚していたのは“留萌系”であり、“旭川系”はずっと村山千里のままであった。パスポートも2つあり、千里2と千里3が各々別に行動するのに役立っていた。川島千里のパスポートも村山千里に書き換えている)
 
なお、御祝儀は、細川貴司・千里、鈴江彪志・青葉、高園桃香、高園朋子という4つを渡している。理歌は「豊作・豊作」と喜んでいた。
 
「ちー姉たちの袋が異様に厚い気がするんだけど」
「そうだっけ?あまり大した額は入れてないけどなあ」
 
青葉はいくら入れたかを訊くのはやめておいた。
 
子供たち4人は、保志絵・望信には“おじいちゃん・おばあちゃん孝行”、淑子には“ひいおばあちゃん孝行”をしていた。本当に保志絵たちの孫なのは京平だけだが、他の子もついでである。
 
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13日、結婚式は午前中に旭川のQ神社で行われた、千里が高校時代に巫女さんのバイトをしていた神社だが、当時の知り合いがたくさん残っていた。
 
「千里ちゃん、もう巫女はしてないの?」
「これ名前だけで、めったに顔も出してないんですけどねー」
と言って、越谷F神社の副巫女長の名刺を出す。
 
「あんたはずっと辞めないと思ったよ」
と巫女長の斎藤さんに言われた。
 
結婚式は午前中に行われる、出席したのは↓である。
 
神主さん!(巫女はピデオ参加)
新郎新婦 坂口栄吾・細川理歌
新郎側:父・母・妹2人の4人
新婦側:父・母・貴司&千里・美姫の5人
 
三三九度も空の杯で飲む真似だけ。親族堅めの盃も飲む真似だけど、代わりに“男山”の100cc缶を配った。
 
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お昼からは市内のホテルに舞台を移して祝賀会が開かれるが、リアル出席するのも↑のメンツだけで、千里の両親、理歌の親友でもある千里の妹・玲羅、桃香や朋子に淑子もネット参加である。京平たちは桃香の部屋に入れておいたが「お姉ちゃんおめでとう!」などと言っていた。(“叔母ちゃん”ではなく“お姉ちゃん”と言いなさい、と千里が《教育》しておいた)
 
緩菜が理歌のドレスの裙を持つ係に登用されたが、緩菜にその係の衣装を着せてくれた保志絵は、緩菜のお股に興味津々だったようで
「あの子、もう性転換手術しちゃったの?」
などと訊いていた。
 
半分正解!
 
なお、今回は人との接触をできるだけ減らすという観点から、旭川市内の美輪子(津気子の妹)の家、札幌の紀子の家などには行っていない。
 
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祝賀会が終わった後、留萌に行き、千里の両親に、 (1)貴司とその両親が挨拶
(2)桃香と朋子が挨拶
 
をした。千里の父・武矢は「二重売りしてるみたいで変な気分だ」と言っていた。ちなみに、貴司たちが挨拶した時に居たのは千里2、桃香たちが挨拶した時に居たのは千里1である!
 

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12/14に帰ることにするが、この帰りの飛行機に、理歌と坂口さんが同乗した。新婚旅行である!(合計11人でのフライト)
 
ふたりともこんな飛行機に乗るのは初めてなので
「すごーい」
 
と言っていた。坂口さんに「一度体験してみましょう」と言ってコーパイ席に座らせたが「楽しかった」と感動していたようである。普通の旅客機ならまず体験できない感覚である。
 
郷愁村で桃香と4人の子供、貴司、坂口夫妻を降ろす。彪志がレンタカーのフリードスパイクを借りていてくれて、坂口夫妻はそのフリードスパイク(この車は車中泊もしやすい:寝具・非常食・カセットコンロに鍋なども載せてくれている)で新婚旅行に行く。彪志はフリードスパイクを坂口夫妻に渡すと子供たちと一緒にセレナで浦和に戻った。
 
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ちなみに千里は理歌と坂口さんにもコロナのワクチンを接種しておいた!(貴司・彪志・朋子も接種済み)
 
桃香たちを降ろした後は、3人だけで能登空港まで飛び、そこで青葉と朋子を降ろして、千里1人だけで郷愁飛行場に戻った。
 

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千里は(2020年)11月3日に(いったん)統合されて1人に戻った後、これはここ数年の複雑な人間関係が整理される前兆ではないかという気がした。すると案の定、翌日美映が「貴司を買い取って欲しい」という話を持って来たのである。
 
美映が持って来た“離婚届け”の貴司が書くべき部分の字が(よく似せてはあるが)貴司の字でないのはすぐ分かった。でも好都合なので、気付かないふりをして、貴司を美映の言い値5000万円で買い取ることにし、彼女が持ち込んだ離婚届けと交換で5000万円を払った。
 
離婚届けはすぐに市役所に提出。美映と貴司の離婚が成立したので、千里は明日にも貴司と法的に婚姻できる状態になった。本当は2012年12月22日に婚姻届を提出する予定だったのに、長い道のりになったなと千里は感無量だった。
 
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この時点では、千里としては自分が1人になったのと連動して桃香も1人に戻ったので、桃香は季里子の所に早月・由美を連れていき、彼女と一緒に暮らすだろうから、自分は京平・緩菜と一緒に貴司と暮らせばいいと思った。
 
ところが京平が介入して、千里と桃香の“分裂の連動を切ってしまった”ので桃香がまた2人になってしまった。京平がひとりでこういうのを実行する訳がないので京平にペリドットの指輪を渡した人物(神様?)の意図が働いているのだろう。そして“こちらの”桃香は今後も千里と一緒に暮らしたいと言う。自分と暮らしたいというより、たくさん浮気がしたいのではと思ったが“千里1”も、自分は桃香のことが好きだという。
 
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それで“千里2”と“千里3”が話し合った結果、こういう“二重の重婚”をすればいいという話になったのである。
 
貴司−千里2、千里1−桃香B、桃香A−季里子
 
そうなると、今のマンションで暮らすのは困難なので、1月に引っ越したばかりではあるが、もう少し広い所に再度引っ越すことにする。それで貴司・桃香とも話し合った結果、一戸建てを買うことにした。
 

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それから物件を探した所、1月12日に、現在の住所からあまり遠くない所に4LDK2Sという中古住宅が見つかり、それを土地ごと7000万円で購入したのである。
 
中古住宅を買ったのは“できるだけ早く入居したい”という問題があったためで千里としては後々完全に建て直すつもりだったが、今建て直すと入居までに半年程度待つ必要が出てくるからである。
 
しかしこの住宅で最大の問題は駐車場問題だった。
 
ここの敷地は17半間×9半間(38坪 15.4m×8.2m)で、建坪は11半間×8半間(22坪 10m×7.2m)、南側の庭が5半間×9半間(11坪 4.5m×8.2m)である。この広さで駐められるのは、軽なら2台、普通乗用車なら1台だ。ところが、千里は少なくとも↓の車を駐めたかった。
 
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家族移動用のセレナ
千里1のヴィッツ
千里2のオーリス
千里3のアテンザ
貴司のプラド
彪志のフリードスパイク
青葉のマーチニスモ
来客用に+1台
 
つまり最低8台の車を駐める必要がある。
 

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千里が悩みながら見ていたら、庭側(南側)の隣の家が空き家っぽいことに気付いた。顧問司法書士の青山さんに調べてもらったら、所有者は大阪に住んでいることが分かる。連絡を取ってもらったら、大阪は実家でもう6年ほど前にそちらに移動していたらしい。しかし狭い土地なのであまりいい値段では売れず放置していたということだった。それで交渉した所、4000万円なら売ってもいいというのでこれを買い取った。そして建っていた家屋を崩して、ここに昇降式の駐車場を作り込もうと考えたのである。
 
この土地が10半間×9半間(22坪 9m×8.2m)だったので、両者合わせると↓のような土地(27半間×9半間)になった。
 

 
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千里は幾つかの改造を行った。
 
・トイレが2つしか無いが、住む人数が9人(本当は11人)なので居室のある2階にトイレを1つ増設して3つ使えるようにする。
 
居住者→千里・貴司・京平・緩菜・桃香・早月・由美・彪志・青葉
 
・家の周りに灯りを灯す。
 
・ガレージと母屋との間に廂(ひさし)を造り、雨に濡れずにガレージと往復できるようにする。
 
・1階サービスルームの地下を5mほど掘り、1階天井まで7.5mほどの高さの空間を作り、そこをシュート練習場にする。
 
・この練習場と駐車場のピット(地下)とをつなぐ通路を作る。
 

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