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■春花(1)

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(C) Eriki Kawaguchi 2019-11-29/改訂2020-04-18
 
「今の所順調ですよ」
と医師が言いながら超音波の画面を見せてくれるが、赤ちゃんはまだ豆粒のように小さく、智美はよく分からなかった。でも自分の体内で新たな生命が育っていることに物凄く感動していた。
 
「つわりはどうですか?」
「きついです。でも頑張ります」
「まあこれは何とか乗り越えるしかありませんからね。あと半月くらいするとだいぶ収まってくると思いますよ」
 
自分では妊娠したことのない男性医師から言われてもそのあたりは微妙だよなという気もする。自分も半年前までは妊娠するはずのない身体だったんだけど・・・
 
付いてきてくれた怜が少し医師と言葉を交わす。
 
「そういえば犬帯って、いつ巻くんでしたっけ?」
と怜が訊く。
 
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「腹帯のこと?」
と智美。
「あ、それそれ」
「5ヶ月目の戌の日ですから、10月4日か16日ですね」
と医師はカレンダーを見ながら言った。
 
「あと1ヶ月か・・・」
「まあ出産は来年3月ですから、半年頑張りましょう」
「はい」
 

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智美は5月下旬に女の身体に変えてもらった後、病院で診察を受け半陰陽と診断されて裁判所に性別の訂正を申請。認可されて8月には法的に女性になり、すぐに怜と婚姻届けを出した。
 
すぐに提出したのは実は妊娠したからである!
 
5月に性別を変えてもらった後、半月ほどで最初の生理が来た。初めての体験に生理自体は辛いもののとても感動したのだが、翌月は生理は来なかった。最初は不安定なのかなあと思ったのだが、その翌月も生理は来なかった。
 
それで千里に連絡を取ってみたら
「妊娠しているんじゃない?」
と言われた。
 
全く想定外のことだったが、ひょっとするとと思い、怜にも付き添ってもらい産婦人科に行ったら、
「おめでとうございます。妊娠3ヶ月ですよ」
と言われた。
 
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仰天してすぐに結婚することを決め、智美の戸籍の修正が終わるとすぐに婚姻届を出したが、新しい戸籍が作成されるまで時間が掛かるので、婚姻届けを出したという証明書を提示して、新しい姓で母子手帳も申請したのである。
 
双方の両親、特に智美の両親が仰天していた。むろん双方とも大歓迎ということで、式は妊娠が落ち着いてから11月頃に挙げることにしている。
 
「私って実(み)のできない花だと思っていたから、赤ちゃんできちゃうなんて、もうそのまま死んでもいいくらい」
と智美が言うと
「死ぬの100年くらい禁止」
と怜は言った。
 
「130歳まで生きる自信は無いよぉ!」
と智美は言う。
 
「でもうちの父ちゃん、私が性転換手術を受けたと思っていたみたいだから、妊娠というので、もう狂気してるよ」
 
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「女になったと言った時は勘当だって言われたのにね」
「人の話聞かないんだもん」
「いや、ふつう理解できないから」
 
「ところで結婚式で怜はウェディングドレス着る?」
「いやタキシード着るよ」
「ウェディングドレスでもいいのに」
「唆さないで」
 

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その日真珠はちょっと可愛い感じのワンピースを着て、ユウキさんとデートしていた。彼女の車でドライブした後、町外れにある「御休憩4000円」と書かれたモーテルに車をつける。田舎なので自動式ではなくフロントを通る必要がある。
 
「休憩で」
とユウキが言うと、フロントの70歳くらいの女性が言った。
 
「すみません。うちは同性の方同士のご利用はお断りしているのですが」
 
今時、都会のファッションホテルとかではこんなこと言う所は無いだろうし、男同士がダメでも女同士は何も言われないことが多いようだが、田舎なので古い感覚の所も残っているようだ。
 
「あら、この子、こんな格好しているけど男なのよ」
とユウキが言うので真珠は恥ずかしげにうつむいた。
 
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「嘘でしょ?女の子にしか見えませんよ」
「保険証でも見せてあげなよ」
「うん」
 
それで真珠は自分のバッグから免許証入れを取りだし、その中に挟んでいる保険証を見せた。
 
「本当にあんた男の子なんだ?」
「男と女ならいいんでしょ?」
「ごめんねー。ゆっくり休んでね」
と言って、フロントの女性は鍵を渡してくれた。料金は出る時に払う方式のようである。
 

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それで鍵の番号の部屋に入る。
 
「ふふふ、お嬢ちゃん、ちょっと楽しもうじゃん」
などとユウキは言っているが、実際問題としてユウキと性的な接触をしたことはない。真珠が“女の子経験”が浅く、最初の頃はブラジャーもひとりで着けることができなかったし、お化粧どころか眉の整え方も知らなかったので、そういう手ほどきをしてくれているのである。
 
ユウキは要するに“男の娘育成”が趣味なのである。
 
「さあ、服を脱いでごらん」
「うん」
 
それで真珠はひとつひとつ服を脱いでいく。スカートを脱ぎ、Tシャツを脱ぎ、パンストを脱いでブラジャーを外す。
 
「おっぱい随分大きくなったね」
「あれ〜?そういえばなんか凄く大きい気がする」
「ヒアルロン酸注射とかしたんじゃないよね?」
「してないけど」
 
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「このブラジャーはB75だよね。この胸はどうみてもCはある。ブラジャー買い直しなよ。サイズ測ってあげる」
 
と言ってメジャーで測ってくれた。
 
「アンダー77、トップ94、これは・・・D75でいいよ」
「Dなの?」
「今のブラジャーきついでしょ?」
「うん。昨日あたりから急にきつくなってきた気がして」
「急成長の時期なのかもね。D買っちゃっいなよ。大きかったらパッド入れておけばいいし」
「買っちゃおうかなあ。Dなんて夢みたい」
 

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「さあさあ、パンティーも脱いでみようか」
「恥ずかしいよぉ」
 
「恥ずかしいのは、ちんちんなんてまだ付けているからさ。ボクは20歳の時におちんちん切ったんだよ。マコちゃんもそろそろおちんちん切ろうよ」
 
「別にボクおちんちん切りたくはないよぉ」
「嘘、嘘。女の子になりたいんでしょ?」
「それはなれたらいいなとは思うけど」
 
「女の子になるには、ちんちん切らないといけないんだよ。そうだボクが切ってあげようか?」
 
と言ってユウキは鋭い刃物をパッグの中から取りだした。医療用ゴム手袋までつけて、その刃物を持つ。
 
「これは医療用のメスなんだよ。これでおちんちん切れるよ」
 
真珠はドキドキした表情でその刃物を見つめている。
 
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「さあ、切ってあげるからパンティを脱ぎなさい」
「怖いよぉ」
「痛いのは一瞬だから。さあさあ」
 
まさか本当にユウキさん切ったりしないよね?と思いながら真珠はパンティを脱いだ。
 
「タック、上手になったね。これまるで本物の女の子のお股みたいだよ。さあタックを外しちゃおうか?」
と言いながら、ユウキは一瞬首をかしげた。
 
あまりにも女の子のお股にそっくりなのである。
 
「でもこれ本当によくできてるよ。まるでこの割れ目ちゃんが指で開けそうだ」
と言ってユウキはそこに(手袋をした)指を当てる。
 
「ん?」
 
ユウキは本当にその割れ目ちゃんが開けそうな気がした。これは女性の股間を偽装しているもののはずなので、ここは割れ目ちゃんのように見えて実は皮膚を接着しているはずなのである。ところが
 
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「これ開けるんだけど?」
とユウキ。
「え?嘘?」
と真珠。
 
ユウキはその割れ目ちゃんを開いた上で、その“内部”を目と指で確認する。
 
「これ女の子のお股としか思えないんだけど。これが多分クリちゃん、ここがおしっこの出てくる所、ここにヴァキナらしきものもある」
 
「嘘?なんでそんなものがあるの?」
と真珠のほうが驚いている。
 
「あんた、性転換手術受けたの?」
「そんなの受けてないよぉ」
「だってこれは完全に女の子の形だよ。ちんちんなんてどこにも見あたらない」
 
「でも、ボク出かける前におちんちんからおしっこしたし、その後タックをしたんだけど」
 
「じゃその後性転換したんだな」
「そんなぁ」
 
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ユウキは腕を組んで考えていた。
 
「いや、噂なんだけどさ、最近突発的に性転換しちゃう人が多発しているらしい」
「そんなのあるの〜?」
「性転換して妊娠した人もいるという噂」
「どういう原理でそんなことが」
「一種の病気か何かかもね。あんた、これどう見ても女の子になってしまっているけど、男に戻りたい?このまま女のままでいい?」
 
「そりゃ女の子になれたらとは思っていたけど、心の準備が・・・」
 
「じゃ1日考えてごらんよ。でも変なこと考えちゃダメよ」
「変なことって?」
「自殺とか」
「私が自殺するわけない」
「だったらいいけどさ。悩んだらボクに電話しなよ」
「そうする」
「明日のこの時間に、まだ悩んでいる最中であってもボクに電話して」
「うん。必ず電話する」
 
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「今日はどうする?女の子になった記念にセックスしてみる?」
「それはまだ心の準備ができてないから勘弁して」
「まあ処女は大事にした方がいいだろうしね」
「私、処女なの!?」
「男の子とセックスした経験ある?」
「ない」
「だったら処女だよ」
「だって、私、女の子ともしたことないのに」
「もうそれは不可能になったね」
 

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ユウキはその後、真珠に服を着るように言い、いつものようにお化粧の指導をしてくれたり、ファッション雑誌を開いてコーディネートのポイントなどを教えてくれた。ふだん通りにすることが真珠の気持ちを落ち着かせると考えてくれたのだろう。実際、真珠も普段通りの時を過ごすことで、何となく当初の狼狽は消えてしまった気がした。
 
それで2時間半ほど過ごして、ホテルを出る。ホテル代は真珠が出そうとするのだが「若い内は先輩におごられておけばよい」と言って受け取ってくれない。
 
「あんたをオカマバーとかに紹介しようかとも思ってたけど、女の子になってしまったらオカマバーでは働けないなあ」
などと言うので、真珠も吹き出した。
 
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「オカマバーってちょっと興味あるけど、私、お酒を飲む自信無い」
「まあお酒は飲まないで済む要領があるんだけどね」
 

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その日自宅に帰ってから大学の勉強をし、メイクの練習もする。
 
今日はきれいになったかもと思い鏡で角度を変えて眺めていたら
 
「真珠、昨日の金沢ドリルさんの件なんだけど」
と言って父が入って来たものの、真珠がきれいにお化粧をしているのでギョッとしている。
 
「どうしたの?ついでにドリルじゃなくてドイルね」
「ドイルって何だっけ?ヨーロッパの密教僧みたいなの?」
「それはドルイドかな。ドイルというのはアーサー・コナン・ドイルから採ったものだと思うよ」
 
「ああ、テレビでやってる子供の名探偵の漫画か?」
 
父のこの微妙にずれまくる知識ってどうやったら形成されたのだろう?と真珠は時々疑問を感じる。ドライバー仲間で無線でおしゃべりしている内にできあがった“不確かな知識”の集積かも??
 
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「それで何だっけ?」
「実はさ、ZZ集落にある集会所だけど、前から幽霊が出るって噂があるじゃん。あれも見てもらえないかなという意見が出ているんだけど」
 
「直接頼んだら、たぶん見料は20-30万円かかると思うよ」
「けっこうするな」
 
「〒〒テレビに売り込みなよ。もし番組で取り上げてもらえたらたぶんタダ」
「それいいな。お前、連絡取れる?」
 
「アシスタントしてるアキちゃんはお友だちだし、彼女に訊いてみる」
「あの子、もしかして夏野君の妹さんか何か?」
「本人だよ。あの子も高校卒業と同時にフルタイムになったから」
「フルタイムって?」
「24時間365日女の子ってことね」
「性転換しちゃったの?」
「私もね。私、その内、お嫁さんに行くからよろしくね、お父ちゃん」
 
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「お前、マジで嫁に行くの?」
「そのつもりだけど。アキとは、明日会う予定だから話してみるよ」
「あ、うん」
 

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父が部屋を出て行った後、母が入れ替わりにやってくる。真珠を見ると
 
「メイクだいぶ上手になったね」
と褒めてくれるので
「ありがとう」
と言う。
 
「金剛はまだ戻ってこないし、あんた先にお風呂入らない?」
と言うので、入ることにする。
 
メイクをクレンジングで落とした上で、着替えをもって浴室に行く。少しドキドキしながら服を脱ぎ、浴室に入る。
 
そっとあそこを見てみる。
 
真珠はため息をついた。これマジで女の子の形になってるよぉ。これどうしたらいいんだろう?
 
焦る気持ちもあるのだが、この日は好奇心の方がまさっていて、おそるおそる触ってみた。これすごーい!クリちゃんって触るとこんなに気持ちいいのか。小陰唇もけっこう感じる気がするんだけど気のせい??
 
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ヴァギナらしき穴がどのくらいの深さなのか確認したかったが、自分は処女だとユウキさんに言われたよなというのを思い出す。処女であるのなら自分の指に処女を捧げるのはさすがに嫌なので、触らないことにした。
 
胸が急に膨らんだのも女の子になったせいなのかもね〜。
 
でもなんかこの身体いいじゃん!
 

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