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■夏の日の想い出・日日是好日(7)
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12月28日(水).
世間が騒然としている中、“たぬき組”(姫路スピカ+常滑舞音)のシングルが発売された。下記4曲入りである。
『餅取り合戦』(作者不詳・未来居住補作詞・大宮万葉作曲)
『タヌキの悪巧み』(乙女真珠作詞・南海妃呂作曲)
『ターゲットはお前だ』(未来居住作詞・福沢聖子作曲)
『3つカーテンかぁ!』(翔太&リル子作詞・醍醐春海)
ジャケットの表紙には姫路スピカが扮する“大ダヌキ”と常滑舞音が扮する“小ダフキ”が映っている。
収録された曲はいづれも長時間時代劇『The天下』で使用予定の曲である。
『餅取り合戦』は有名な落首「織田がつき羽柴がこねし天下餅、座りしままに食うは徳川」(*6) に歌詞を追加して曲に仕上げたものである。PVでは
信長役の白鳥リズム、光秀役の姫路スピカ、秀吉役のアクア、家康役の常滑舞音が出演していて実際に餅を撞いたりこねたりしている。リズムは腕力があるので本当に杵を振り上げて餅を撞いた。
乙女真珠はスピカのペンネームである。
『ターゲットはお前だ』は本能寺の変だが、一瞬女装?の白鳥リズムが映っていたので「もしかして信長は本能寺から脱出するのか?」という声が出ていた。
実際あの事件では信長の遺体が見付からなかったので秀吉は「実は殿は生きておられる。私は殿と連絡を取った」と言って多くの武将を味方に付けるのである。信長が生きているのに明智に加担したら一緒に処刑されるのは目に見えている。
『3つカーテンかぁ!』とは“3日天下”の意味。水谷姉妹と長浜夢夜がタヌキの扮装で各々カーテンを持っていた。
(*6) この歌は“落首”つまり作者不明の風刺狂歌である。これを武者絵の中に描いた江戸時代末期〜明治期の絵師・歌川芳虎は幕府の怒りに触れ、手鎖50日の刑に処されたという。
「道外武者御代の若餅」(嘉永2年(1849)閏4月)
絵の中に描かれている言葉は「君が代をつきかためたり春のもち」で信長・光秀が餅を撞き、秀吉がこねて、家康が食べている様子が描かれている。「大将の武者四人にて餅搗之図」とも。
問題になった落首はこの絵が描かれたより少し前に現れたものと思われる。彼はこの落首に着想を得てこの絵を描いた。元の落首の下の句に実は5説がある。
・骨を折らずに食ふは徳川
・坐りしままに食ふは徳川
・坐って食ふは徳川家康
・ただらくらくと食ふは徳川
・うまうまひとり食ふは徳川
歌川芳虎の絵に添えられたものは「座して喰らふは徳の川」になっていたとされる。
幕府の権威が揺るいできて尊皇派が台頭してきていた時代の産物か。
12月29日(木).
この日はあけぼのテレビはお休みであった。しかし§§ミュージックのタレントは全員大忙しで各地上波放送局に行き、様々な“生番組”に参加した。
この日の夕方からはΛΛテレビで§§ミュージック制作の大型時代劇『The天下』が放送された。
「笑わせることに徹しているのがいいよね」
「タヌキは面白かった」
「忍城(おしじょう)の姫様たち可愛いし格好良かった」
「石田三成役の水巻アバサちゃん、頭が良いのに抜けてる感じが凄く三成らしかった」
となかなか好評であった。
この日政子には原野妃登美が付いててくれたが、この放送を楽しそうに見ていたらしい。妃登美の子供・月花(*7) があやめ・夏絵と仲よくなり「あや姉ちゃん・なつ姉ちゃん」といって仲良く遊んでいた。大輝(大奈)は月花を見て少しドキドキ(*7) していたらしいが、月花は“大奈”を
「君の妹だよ」
と教えられたので
「だいなちゃん可愛いねー」
などと言っていた、
「昔話してあげるねー」
と言って『ももたろう』の話をしてあげてマイメロのパジャマを着ている大奈を寝かせ付けてあげて(本当に寝た)お姉ちゃんぶりを発揮していた(本人も寝た)。
(*7) 月花は2020.9.2生まれで法的には大林亮平と原野妃登美の子供なので大林亮平と政子の子供である大輝の姉(同父異母姉)。大輝は2020.10.18
12月29日(木).
この日から31日まで毎年恒例になっている、§§ミュージックA契約タレント総出演の
「今年もお世話になりました。皆様、ありがとうございました」
のCMが民放全局およびあけぼのテレビに流れた。
今回「ありがとうございました」のCMに出演したのは下記31組38人である。
(6列8人)大崎、高島、山口、南田、佐藤、花咲、山下、桜野
(5列7人)美崎、甲斐姉妹、西宮、原町、ポルカ&ロマン
(4列7人)品川、高崎、ルビー&パール、水谷姉妹、中村
(3列5人)松島、古屋、鈴鹿、夕波、鹿野
(2列6人)坂田、姫路、白鳥、立煌、水森、今井
(1列5人)薬王、常滑、アクア、ラピス
指揮者:秋風コスモス(黄)、ピアノ:川崎ゆりこ(C.Bechstein A-192)
なお並んだ人の中で、西宮ネオン、立山煌以外は全員白地の振袖である。アクアと舞音は超豪華な加賀友禅の振袖を着ている、
12月30日(金).
この日はRC大賞なのだが、ほとんどの賞は既に発表されていたのだが・・・
事前発表の賞を全て取り消すというアナウンスがあった。そして新たにこの日選定し直した賞が発表された。本来はその日会場に来てくれる人だけが受賞対象なのだが、今年は遠隔地からの中継でもいいことにした。
新人賞:東青山少女合唱団、ハラマドラー、加茂川32(京都から中継)、薬王みなみ、八幡酒美
最優秀新人賞:八幡酒美
作詞賞:橋を作る人々(室蘭氷渡海)高崎ひろか歌
作曲賞:『竹取物語』(鴨乃清見)アクア歌
高崎ひろかは「こんな凄い賞に関われるなんて夢みたいです」と言っていた。
金賞
北里ナナ『若草の少女』
常滑舞音『舞音がセーラーさんの真似をした』
ローズ+リリー『Rain』
UFO『土星のドーナツ』
スパイスミッション『セーラー服のセイラさんがセーラーさんとセイルした』
ハイライトセブンスターズ『お嬢さん、おうちにお入んなさい』
リダンダンシー・リダンジョッシー『日本を七周半』
松浦紗雪『娘のボーイフレンド』(ハワイからの中継)
長沼清恵『水の谷のバラード』(沖縄からの中継)
大木海路『越後の子守唄』
ビンゴアキ『三角形の窓』
山森水絵『おじいさんの手の歴史』
最優秀歌唱賞:北里ナナ
RC大賞:大木海路
30日の朝!##放送の鶴岡編成部長から私のスマホに電話が掛かって来た。
「ケイさん今どちらですか?」
「信濃町の§§ミュージックの事務所ですが」
「マリさんは?」
「小平市(こだいらし)の実家です」
「今日の夕方、新国立劇場におふたりで来て歌唱することは可能でしょうか」
「できます」
「助かった。でしたら金賞を差し上げたいのでぜひ来て下さい」
「分かりました。参ります」
それで私は事務所の方はコスモスたちに任せてマリの所に行くことにし、佐良さんを呼んだ。それで彼女を待っていた時、突然霊能者の中村晃湖さんから電話が掛かってくる。
「青葉ちゃんから、私が必要な案件があるから助けて欲しいと連絡があったんですがどこに行けばいいですか?」
私はびっくりした。青葉自身が来られたらいいのだろうが、あいにく妊娠中では動けない。それで中村さんに頼んだのだろう。私は新宿信濃町の§§ミュージック事務所まで来て欲しいと言った。
佐良さんが先に到着したが、中村さんが来てから、3人で小平市に向かう。それで私は道々状況を説明した。
「これは守秘義務があるので決して口外しません。マリさんは実際には百道大輔さんとは付き合っていたのですか?」
「私にも分かりません。確かに大輔さんの娘さんを預かっていたし、大輔さんはよくマリを訪ねてきていました。でも確かにセックスはしてなかったんですよね。妊娠中・出産直後というのがあったからかも知れませんが」
「でも血液型の問題があるなら、間違い無く大輔さんの子供ではないですね」
「そうなんですよね。マリの言葉をどこまで信じていいか分からなくなっています」
「ケイさん、あなたはマリさんの言葉を全て信じてあげなくてはいけません。それがパートナーというものです」
私は考えた。
「全くその通りです。マリの言葉を全て信じることにします」
マリは中村さんが来たことにびっくりした。
「まずヒーリングします。3時間ほど2人だけにしてください」
「お願いします」
それから中村さんはマリのヒーリングをしていたが、中村さんが一通りヒーリングを終えてふたりで一緒に出て来た時、マリはかなり泣いた形跡があった。
「それで冬の用事は何だったんだっけ?」
「ローズ+リリーの『Rain』がRC大賞の金賞を取ったんだよ」
「嘘。今年は取れなかったか、とうとう連続出場が途切れたなと思ってたのに」
「クスリで大量に逮捕者が出て金賞受賞者やそのマネージャーやバックバンドメンバーからたくさん逮捕者が出た。それで完全に選考をやり直した」
「すごーい。補欠合格みたいなもんか」
「まあそんなもんだね」
「でもバックバンドの人が逮捕されてもダメなんだ」
「社員のやったことに社長も責任を取るみたいなもんだよ」
「そうか。上に立つ人は辛いね」
「マリ今夜歌える?」
「歌うよ。ケイは忙しいだろうから詩津紅ちゃん呼んで練習してる」
「よし」
それで詩津紅を呼びスタジオで練習していてもらった。私は電話とメッセージの連絡でコスモスたちと連絡を取りながらタレントの調整作業をした。
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