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■春一(24)

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「ただ性別の“変更”は未成年の内はできないから、セシルちゃんがしたのは性別の“訂正”じゃないかと思うんだよね」
とケイ。
 
「変更と訂正って何か違うんですか?」
と赤いトマトの更田比奈子。
 
「独立した肉体的性別を持っていたのが手術によって性器の形を変更して異性になるのが“変更”。元々男なのに女の子みたいな外見だったり、女なのに男みたいな外見で生まれて性別を誤認されていたのを本来の性別に登録変えするのが“訂正”」
 
「よく分からない」
 
「だからセシルちゃんは本来女の子だったんだと思うよ。セシルちゃん生理あるでしょ?」
 
「ちょうど法的な性別の変更申請をした頃、急に始まりました。最初はどこ怪我したかと思った」
 
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「生理があるということは元々本当の女の子だったんだと思う」
と赤いトマトの水埜香奈絵。
 
「セシルちゃん、やはり普通の女の子なんじゃないかなあ。こうしてそばに居ても男の子だったような雰囲気全く感じられないもん」
と倉田ミチコ。
 
(小さい頃から女の子の服を着ていて周囲からも半ば女の子扱いされていたせいだと思う。彼はよくFTMと思われ「男子の服着たいだけろうけど、こういう場ではちゃんと女子の服着て」と言われていた。セシルの小さい頃の写真って全部スカート穿いてる)
 
「そうなのかなあ。ちんちんあったし、立っておしっこしてたんですけどねー」
とセシルは納得いかないようだった。
 
(立っておしっこしてたというのは絶対嘘だと思う。だいたいスカートや女児用ズボンで小便器が使える訳無い)
 
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この話の最中、東雲はるこは、いつ自分のほうに話が飛んでこないかとビクビクしていた。町田朱美は話を聞いていて、なんとなく状況が掴めて、ひとり頷いていた。たぶんセシルに起きたことを最も正解に近い形で理解したのは町田朱美である。
 

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(*39) セシルをスカウトしたのは雨宮三森。“可愛い男の娘”として売り出すつもりが、女装にハマった(元々ハマっていた?)セシルはむしろ女の子になりたい気持ちになってしまった。それで丸山アイが親切心を起こして8/20 完全な女の子に変えてしまった。
 
(*40) 丸山アイに完全性転換させられたので、その時点で完全な女性であり、性別の訂正が認められた(9/28申請 11/4認可)。ところが本人は自分が女の子になっていることに全く気付かなかった(生理が来ているのになぜ気付かない?)
 
それで丸山アイは12/27の夜、再度セシルを連れ出し、性転換手術をしてくれる病院まで連れて行った。セシルは確かに手術台に寝て「本当に手術していい?手術が終わったらもう戻せないよ」と言われて「女の子になりたいです。手術お願いします」と言って麻酔を掛けられた。それでセシルは性転換手術を受けて本物の女の子になったと思い込んでいる。セシルは翌朝退院してそのまま学校に登校した。
 
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性転換手術の翌日に普通に学校に行った人はたぶん羽鳥セシル以外に存在しない!
 
でも実際に性転換手術されちゃったのは甲斐絵代子である!
 
甲斐絵代子は普通に夜寝て朝起きたらお股が猛烈に痛いので何が起きたか理解できなかった。
 
それで甲斐絵代子はお正月のローズ+リリーのライブにゲスト出演できなくなり、代わりに常滑真音が出て、そこから常滑真音はスター街道を歩むことになる。
 
つまりセシルがあまりにも鈍かったのが常滑真音ブレイクのきっかけである!
 

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7.26 雨宮にスカウトされ、完全女装させられて写真集の撮影を始める
8.09 女子制服注文
8.19 女子制服受け取り。アクアの映画に出演
 
8.20 GIDの診断書を取りに病院に行くが付添いの丸山アイが勝手に性転換させてしまい“完全な女”という診断書を書かれてしまった。
 
8.21 丸山アイは余ったブレストフォームを男子寮の適当な部屋の入口に下げておいた。花園裕紀が自分の胸に取り付ける
 
8.24 女子制服で登校するが何も言われず
9.03 初めての生理(8.20+14)
9/25 2度目の生理
9.26 法的性別の変更をアナオナ姉妹(*41) から勧められる
9.28 性別訂正の申請
10/05 裁判所の面談
10/25 3度目の生理(9/25+30)
10/29 去勢手術を受ける(?)
11.04 性別訂正と改名(恵馬→恵真)が認可される
 
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12.27 性転換手術を受けさせてやると言われて丸山アイの車で病院へ。手術台に乗せられて最終意思確認してから麻酔を打たれる
 
12.28 退院して学校に登校!同日朝、甲斐絵代子は猛烈な激痛で目を覚ます。
 
01.01 ローズ+リリー新年ライブ。絵代子の代わりに常滑舞音が出る。
 
(*41) 身体に穴を開けたから“アナ”、女になったから“オナ”らしい。しまうららの双子の息子だったが、揃って性転換して双子の娘になった。しまうららは「あら可愛くなったね」と新しい娘たちに言ってあげた。
 

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赤いトマトや羽鳥セシルなどを乗せた飛行機は9/16 19時過ぎに能登空港に到着した。そこから千里が運転する大型バスで(後述の2名を除き)高岡市まで行き、市内のホテルに宿泊した。
 
「醍醐先生、すみません」
とラピスラズやお赤いトマトが恐縮していた。
 
「いや、今日・明日はいつものまこちゃん・あきちゃんがふさがってるから、代わりに私が出て来た」(*42)
 
「琴沢先生先生もお忙しいのに」(*43)
と羽鳥セシル。
 
「ああ。私は7人いるから大丈夫」
などと千里は言っている。
「ケイなんて10人居るから」
 
ケイは聞かなかったふりをしていたが、町田朱美が
 
「同時に2人までは見ました」
と楽しそうに言っていた。
 

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(*42) 真珠や明恵は人形美術館のリニューアルオープンを翌日に控えて準備の手伝いにS市に行っていた。
 
(*43) 千里はセシルへの提供曲は全て琴沢幸穂名義を使用している。
 

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9月17日は、午前中赤いトマト、午後から羽鳥セシルのインタビューを伏木の青葉邸で行った。セシルについては性別のことには触れず、単に雨宮にスカウトされて写真集を撮ったのがデビューのきっかけだったことから話し始め、その後のことを中心に色々話した。
 
赤いトマトはインタビューの後で、能登島水族館とその近くのガラス美術館を訪問して映像を撮っていた(ドライバーは初海)。羽鳥セシルは午前中に新湊の橋巡りをしてきた(放送局のドライバー)がその時、有磯海クリニックの傍を通り
 
「あれ〜。ここぼくが性転換手術を受けた病院だ。やっぱりあれ夢じゃなくて実在したのね」
と思った。でも東京から一晩でこんな所に来れる訳無いし、と首をひねっていた。
 
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赤いトマトはそのまま初海の運転で能登空港に移動した。羽鳥セシルはインタビューの後、河合さくらの運転する黒いインプレッサで能登空港に送り届けた。そこで両者は合流して、Honda-Jetblackで熊谷に帰還した。Honda-Jetはパイロットを2人乗せているので、赤いトマトの4人をサロン席、セシルが補助席、赤いトマトのマネージャーさんがトイレ席に乗った。
 

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なお、河合さくらは、この日は青葉のドライバーが出払っているので、能登の道に絶対的に慣れている人として、邦生のコネで臨時にお願いした。彼女は七尾市在住である。
 
セシルは彼女の性別がよく分からなかった。
 
「ドライバーさん、たくましい腕ですね」
「あ、私元男だから」
「え?そうなんですか?」
「1年前にちんちん切ってもらって女になったんですよ」
「へーすごい。実は私も2年前に手術してもらって女の子になったんですよ」
「へー。そんな感じには見えないのに」
「この近くの**クリニックなんですけどね」
「私もそこだけど、あそこの院長は凄く差別的なので有名です」
「差別的?」
「あなたみたいに女の子にしか見えないような美少女は、お金は出世払いでいいからと言って速効で手術しちゃうし、本人に女になる気がなくても、女の子になるのはどんなに素晴らしいことか、君は絶対女の子になった方がいい、とか口説き落として手術受けさせちゃうんですよ」
 
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「あはは」
 
そういえば手術受けに行った時もそんなこと言ってたなとセシルは思った。やはり自分が手術を受けたのはあの病院で間違いないようだ。
 

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「でも普通の患者は順番待ちで2〜3年待たされるから、ぼくなんて4年待ちましたよ」
「ああ」
 
「手術の前にも、あんた性器を女の形に変えても全然女としてパスしないよ。女湯に入ろうとして警察に逮捕されるかもよ。それでも手術する?なんて意志確認されましたよ」
「でもパスするかどうかって重要ですよね」
「そそ。私はそれでもいいから手術してほしい。ちんちんあるのが我慢できないと言って女の子にしてもらったんですけどね」
 
「でもドライバーさんはスカート穿いてれば一応女に見えると思うなあ」
「ありがとうございます。少しでも女らしくなれるよう頑張ります」
「ええ。頑張ってください」
 
むろん、河合さくらが元男なんてのはジョークである!
 
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でも彼女が手術して女になった元男と言うとほぼ全ての人が信じる!
 

9/17 夕方に赤いトマトとセシルを乗せたHonda-Jetblqckが能登空港から郷愁飛行場に飛んだのと入れ替わりに、“玄関”の6人を乗せたHonda-Jetgoldが郷愁飛行場から富山空港に飛んできた。
 
放送局の男性ドライバーにより高岡市内に移動してホテルに泊まった。
 
9.18は南砺市の道の駅・井波に行き、木彫り作品を多数見てくる。午後4時からインタビュー。そのあと小松空港に運んでもらい、そこからHonda-JetSilverで熊谷に帰還した。
 
つまり彼らは来る時は金色の機体、帰りは銀色の機体に乗ったことになる。
 

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9月18日の午前中は、倉田ミチコちゃん、12時からは白浜イズミちゃんのインタビューをおこなった。イズミちゃんのインタビューが終わり一休みしてから退出したのは午後3時頃で、玄関が来たのは4時頃なので、玄関とイズミは遭遇してない。
 
倉田ミチコは実は9/16には高岡市まで来ず、途中の和倉温泉で付き人と2人降ろしてもらい、和倉温泉の有名旅館・加賀屋に泊まっており(倉田ミチコの事務所が宿泊費を負担)、そこの部屋の様子や施設も取材している。17日は七尾市内で花嫁のれん、七尾漁港などを取材、高岡市に移動して一泊した。そして18日朝から青葉邸でのインタビューに臨んだ。そのあと富山空港まで送ってもらった。
 
白浜イズミは9.16 高岡市内に泊まった後、17日は津幡の火牛アリーナを取材、アクアゾーンではしゃいだりした(水着姿初公開!)。その後ヘリコプターで氷見飛行場に移動。オープンしたばかりの飛行場をレポートした。そのまま高岡市内に戻って連泊。18日のお昼から青葉邸でインタビューを受ける。リビングでおやつを頂いた後、15時頃、放送局のドライバーが運転する車で富山空港に移動した。
 
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そして倉田ミチコと白浜イズミは玄関が乗ってきたHonda-Jetgoldの帰りの便に乗って熊谷に帰還した。
 

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19日の午前中はインタビューはなく、町田朱美と東雲はるこは18日の玄関のインタビューが終わったあと実家に戻り、19日の昼過ぎ、伏木に戻ってきた。
 

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羽田小牧は、小牧基地から小松基地までF15に乗せてあげようか?と言われたものの、とっても嫌な予感がしたのでそれを断り(賢明だと思う)、普通に熊谷からHonda-Jetsilverで9/18 午後、小松空港に飛んだ。この飛行機の帰りの便に玄関が乗った。
 
羽田小牧は金沢市内のホテルに泊まり、19日の午前中は金沢市内でレポートをした。お昼を食べてから伏木に移動し、青葉邸でインタビューを受けた。それが終わると、ラピスラズリ・ケイと一緒に真珠の運転するVolvo XC40 で能登空港に移動し、Gulfstream G450で帰還した。
 
男女を混合して乗せたのはこの便だけである。でも羽田小牧ちゃんは今でも充分女装が行けそうな優しい雰囲気の子なので、女性タレントとの同乗は全く問題無かった。
 
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彼はデビュー当初の頃、みんなが面白がって女装させるので
「女装するお仕事はお断りします!」
と宣言して、持ち込まれてくる仕事で
「女装は無いですよね?」
と念押ししている。
 
町田朱美は
「女装なんてできる内にどんどんしてればいいのに」
などと言っていたが。
 
「なんかいつも女装させられていると、女装が好きなんだろうと思われそうだし」
「実際好きでしょ?家の中だけでもスカートとか穿けばいいのに」
「唆すのやめてよー、町田さん」
 
(↑絶対穿いてそう。彼の所には多分ファンから可愛いスカートとかドレスとか送られてきてそう)
 
「そんな他人行儀に苗字で呼ばなくても名前呼びでいいのに」
「そう?朱美ちゃん」
「そうそう。小牧ちゃん」
 
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でも彼は女の子が好むような話題によく乗ってきて、朱美はこの子、本当は女の子になりたい気持ちも少しあるのでは?と思った。
 
だから自分を暴走させないように女装拒否と言っているのかも!?
 
だいたいこんな美少年は絶対小さい頃から
「男にするのもったいない」
「女の子だったらよかったのに」
とか言われているはずだ!
 
 
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