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■春一(18)

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翌日朝、真白は自転車でこの家の封印に関わっている**神社まで行き、境内で“使える”石を拾った。そして朝一番にホームセンターに行くと細い棒がたくさん入っている袋を買ってきた。それを組み立て鳥居を作った。
 
そしてその鳥居を、自分の部屋の屋根裏に、正確に神社の方を向けて固定した。
 
「よく正確な方向が分かるな」
「そのくらい分かるよ」
 
真白は自分の部屋の荷物を完全に片付け、段ボールに詰めてしまった。本棚なども壱越に手伝わせて!倉庫部屋に移動し、部屋を空っぽの状態にした。そして妹の礼恩に言った。
 
「礼恩、ぼくの部屋完全に空けたからさ、ぼくの部屋に引っ越してきていいよ」
「移動するの面倒くさーい」
「朝日が差しこむから、朝起きやすいよ。ぼく金沢に行っちゃうから朝起こしてあげられなくなるからね」
「じゃ、荷物移動してくれたら引っ越す」
 
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それで礼恩にはしばらく1階に行っててもらって、その間に妹の部屋の荷物を全部自分が使っていた部屋に移動しちゃった。
 
「すごーい」
と礼恩は驚いた。
 
「ひからびたパンの切れ端とか使用済みナプキン(←トイレに捨てろよ)とか、どう考えてもゴミとしか思えないものはこっちのゴミ袋4つに入れた」
 
「さんきゅ、さんきゅ。お兄ちゃんが男の子だったら結婚してあげてもいいくらい」
「ぼくは美里と結婚するからね」
 
(↑“男の子だったら”というのには答えてない)
 
「今度美里さんにビアンのこと色々教えてもらお」
 

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それで、真白はその日の夕方、父に車で、荷物と一緒に金沢へ送ってもらった。
 
真白は新しいマンションにも“受信機”を作り、N町の実家とこのマンションを霊的に接続した。
「これでお前も動きやすいだろ?」
 
真白は結局封印を外していないので、壱越の“本体”はあの家に残したままである。でも真白が作った仕組みで彼のエイリアスが自由に動くことができる。
 
「神社と、つないだのが余計だけどな」
「お前、お目付役がいないと悪さしそうだし」
「真白さんに絶対従属ですよー」
「まあそれに部屋の留守番(礼恩のこと)も置いたしね」
「仕方ない。あの娘を少しは女らしくしてやるか」
 
大伯母(母の叔母)が間違って伝えたため、これまで真白が女の子用の部屋、礼恩が男の子用の部屋で暮らしていた。だから真白は女の子らしく育って、ピアノやフルートを習い、手芸や料理が好きで、運動は苦手だったし、礼恩は男の子らしく育ち、家庭科とかは苦手な一方で、電気工作は得意だし、スポーツ大好きで昨年までは中学のソフトボール部のエース兼4番バッターだった。バレンタインには“女の子から”多数のチョコをもらっていた。そんな妹も高校では少し変わるかもね、と真白は思った。
 
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真白が新しいマンションで生活用品などを揃えたりしていたところで、一週間後に美里が同じマンションに引っ越してきた。
 
美里のお母さんは
「ふつつかな娘ですが、よろしくお願いします」
などと言っていた。
 
そして美里は真白の男物の服を全部捨てると宣言した。
 
「困るよ〜」
「女の服を着ればいいだけ。もう自分に嘘つくのやめようよ。ちゃんと女の子として暮らしなよ」
「ぼく女の子になるつもりないのに」
「まずはそういう嘘はやめよう」
 
そして美里はその日の内に真白のお股をタックしちゃった!
 
それでふたりは立派なレスビアン夫婦になり、真白は立派な女子大生になった!
 

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美里と一緒に女装外出する・・・というか、男物が無いから女物を着るしかないが、そうしてても真白が恥ずかしがったりしないし、女子トイレに連れ込んで、何も教えなくても真白が普通に列に並んで待つので、
 
「女装外出慣れしてる。いつも女装で出歩いてたでしょ」
などと言われる。
「こんなの初めてだよぉ」
 
「悪質な嘘つきだな。女性ホルモン飲んでなかったというのも嘘だ」
などと美里は言っていた。
 
しかし真白は元々女の子のような声なので、女として声パスしており、高校時代、男子制服を着ていても!女子高生がコスプレでもしてると思われていた。男子トイレに入ろうとして注意されたことは多数である。
 
(そのあとどうしたのか美里に訊かれても真白は自白しない)
 
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高校の研修旅行(事実上の修学旅行)では、
 
「遊佐さんを男子部屋には泊められない」
とクラス委員から言われて、結局女先生の部屋に泊めてもらった。
 

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女の子の服を着ている真白を見て父は
「ああ、お前は女の子になりたいんだろうと思ってたよ。でも去勢手術とか性転換手術する時は事前に言いなさい。反対はしないから」
と言った。
 
また美里のお母さんは
「真白ちゃんが女の子の服を着てるのは普通よね」
と言った。
 
「真白理解されてるね〜」
と美里は言っていた。
 
「なんてぼくみんなから女の子になりたいのだろうと思われるんだろう」
「それが事実だからだと思うな」
 

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大学に入ってすぐ健康診断がある。真白は書類上男子ということになっているので男子の指定時間に行ったものの・・・
「あれ?あなた女性ですよね?書類が間違っていたみたいです。女子は明日ですから、また明日来て下さい。書類は修正しておきますね」
と言われて、女子のほうに回されてしまった。
 
それで結局翌日美里と一緒に再度行くことになった。美里が何だかとても楽しそうにしていた。真白は他の女子学生と一緒に何のトラブルもなく健康診断を受けた。レントゲン、心電図、内科検診なども受けたが技師さんや医師は真白の性別に何も疑問を感じなかったようである。
 
そして真白の学生証は性別:女で発行されてしまった!
 
「いいのかなあ」
「真白は性別男の学生証持ってたほうがトラブる」
 
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大学に入って当初、真白はハンバーガーショップのクルーのバイトをした。真白は履歴書でちゃんと性別男と書いていたのに、お店では女子の制服を渡された。まあいいかと思ってそれを着て勤務していた。美里は面白がって、真白の勤務時間に来るとその写真を撮って、また女子の友人に回覧していた!
 
「可愛い写真をシェアするのの何が悪いのよ?」
などと美里は開き直っていた。
 

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礼恩は真白が引っ越した部屋に移動してから、すっかり女らしくなった。でもスポーツは相変わらず強くて、高校でも1年生でソフトボール部のエースになった。
 
でも今まで苦手だったお料理も結構できるようになり、基本的に多忙で家事をしない母、原稿の締め切りが近くなると家庭内のことは放置になる父に代わり自分で食事を作るようになったらしい。
 
礼恩は中学の頃は
「男になりたい。私もお兄ちゃん同様性転換手術受けようかな」
「女の子と結婚しようかな」
などと言っていたが
 
「まあ女になるのもいいかな。男装してればいいんだし」
「男の子でも優しくて女装が似合う男の子とだったら結婚してもいい」
などと言い出すようになった。
 
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「“優しくて女装が似合う男の子”って真白のことじゃん」
などと美里は言っていた。
 
もっとも礼恩はは女の子から多数バレンタインをもらうのは相変わらずだったようである。
 

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壱越はちゃんと真白のガードもしてくれていた。
 
6月、真白は富山市に行く予定があったのだが
「今日はやめとけ」
と言うので、富山行きを延期した。
 
するとその日、富山市内で交番が襲撃されて、警察官と近くの小学校の警備員が殺される事件があった。真白が行く予定だった場所は事件現場の近くだった。
 

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ある時はハンバーガーショップのバイトからの帰り、暗い道を歩いていたら“セーラー服男”が出た。
 
スカートをめくって男性器を見せる。
 
こんなことして何が楽しいのかね?と思ってたら突然男は股間を押さえてうずくまったので、真白はそのまま通り過ぎた。
 
「ちゃんとセーラー服を正式に着れる身体にしてやったぞ」
「それはご親切に。でも年齢的に中学には入れてもらえないのでは?」
 

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またある時は、片町の裏通りを歩いていたら、いきがったチンピラが観光客っぽい老人夫婦にイチャモンを付けていた。夫のほうが財布を出してお金を渡そうとしていた、真白はそのチンピラの右手首に強い視線をやる。
 
「うっ」
と言ってチンピラは右手首を押さえてうずくまった。
 
老夫婦は戸惑っている。
 
近くに居た若い女性が
「早くお逃げなさい」
と老夫婦に小声で言ったので、老夫婦は逃げて行った。
 
そして男がうずくまっている内に警官が寄ってきた。
「何かありましたか?」
 
「その男が老人夫婦から金をゆすろうとしてたんですよ」
と真白は警官に言った。
 
「隙を見て被害者は逃げて行きましたけどね」
と老夫婦に逃げろと言った女性が言った。
 
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「お前ちょっと身体検査させろ」
と言って警官が身体検査すると、ナイフが見付かる。
 
「銃刀法違反で逮捕する」
と言って、警官は手錠を掛けて男を連れていった。
 
真白は老夫婦を逃がした女性と視線を交わして微笑んだ。
 

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ハンバーガーショップのバイトは結構実入りが良かったので、そのお金を使って7月、真白は合宿で普通自動車免許を取りに言った。なお美里は4−5月の内にローンを組んで通いで免許を取得している。
 
真白は申込書には性別男と書いていたのだが・・・実際に入学する時に
 
「あれ?あなた女性ですよね?学生証か何かあります?」
と言われる。
 
それで真白が学生証を見せると性別:女と記されている。
 
「確かに女性ですね。やはり書類が間違ってたみたいですね」
と言われて、女子として入学することになっちゃった。住民票も提出してるのに!
 
それで合宿部屋も女性と同室になっちゃった。
 
これまずーい。万一美里にバレたら制裁食らう、と思ったものの、真白は女性として完全パスしているので、ルームメイトに性別に関する疑惑を持たれることもなく、約半月の合宿を終了した。
 
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そして金沢に戻って運転免許センターに行き、真白は普通自動車免許と自動二輪免許を取得した。
 
(↑運転免許証上の性別も女になっているということは?)
 

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真白は9月一杯までハンバーガーショップのバイトをしたが、ハンバーガーショップでは時々、昼間のシフトに入ってくれるよう頼まれることもあり、真白は学業との両立に困難を感じた。
 
結局そこを辞めて真白は電話占い師のバイトをした。これは自由な時間に入ることができるので、夜間に入ることで学業と両立できる。これで毎月2〜3万稼ぐことがてきた。ハンバーガーショップに比べて実入りは小さいけど、外にも出なくてもいいし助かった。
 

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真白が占いができるというのがクラスメイトに知られると占ってほしいとよく言われた。でも真白は言った。
「ぼくは無料では占いはしない。それは無責任になりやすいから」
 
それで友人からは1件500円もらうことにした。
 
真白の占いは当たるという評判になり、他の学部学科からまで観てもらいにくる。あまりにも多いので、真白は
「クラスメイト以外は1回3千円!」
と宣言するはめになった。
 

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本格的な鑑定を頼まれることもあった。
 
「ぼくが交通事故に遭って、妹は絶対確実と言われていた高校の受験に失敗したし、父は会社を首になって、母は初期の癌が見付かって、これって何か問題ありません?」
 
真白がタロットを引いてみると、悪魔とか剣の10とか出る。
 
「ちょっと家を見せて」
 
それで行ってみて「ギョッ」とした。壱越を見ると知らんぷりしている。
 
「この家にいつ引っ越してきたの?」
「去年の秋。やはり家のせい?」
「うん。ここ物凄くやばい」
 

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真白は彼のお父さんと会って言った。
 
「この家に住み続けると、命に関わります。一刻も早くここを出るべきです」
 
彼のお母さんと妹さんも
「この家、ラップ音が凄いんですよ。ティッシュボックスが飛んだり勝手にドアが開いたりするし」
「電話が鳴って取っても発信音しかしないとか、ピンポン鳴って出ても誰もいないとか」
 
それで一家はすぐに引っ越した。すると、お母さんの腫瘍も消えてしまったし、お父さんもいい就職先が見付かったらしかった。
 
真白は謝礼として5万円もらってしまった。
 

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真白たちが金沢に出て半年後、美里の実家が崖崩れに遭い、家が埋まってしまった。幸いにも全員事前に避難していたので無事だった。美里の家族は、平地にある町営住宅に移動した。
 
交通量があり、騒音は我慢しなければならないし、車には注意が必要だが、今までの所より凄く住みやすくなったと両親や妹たちは言っていた。新しい生活を始めるのに色々お金が掛かったが、義援金をもらえたので助かったと両親は言っていた。
 
そして美里のお母さんがずっと体調が悪くて、どこの病院にかかっても色々な病名は言われるものの改善が見られなかったのが、治っちゃった!
 
「あの土地が良くなかったからね。美里が住んでいる間は真白を通してギリギリボクも守っていたけど、美里が出たからボクも守りようがなくなった」
と壱越が言っていた。
 
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お父さんは会社に出てるし、妹たちは学校に行ってたからまだ良かった。でも日中ずっと家に居るお母さんが最も強い影響を受けたのだろう。
 
美里がよく真白の家に「退避」してきていたのも、美里は敏感だから特に耐えられなくて“防護壁”の中にある真白の家に来ていたのだろう。妹たちもよく“里にある”友だちの家に行っていたらしい。真白の家や美里の家があった場所など、あの地区一帯が“難しい”土地なのだと壱越は言っていた。
 
「あの霊能者さんが言ってたように、あそこに療養所があった時代はそれが防御壁になってたんだよ。でも崩しちゃったし、その後建て直されたビルも会社倒産で空き家になり放置されて、防御壁として働かなくなった」
 
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(↑説明的セリフ!)
 

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