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■夏の日の想い出・ラブコール(17)

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(C) Eriko Kawaguchi 2021-09-04
 
私は広い車両を私たちとスターキッズの8人(+竜木マネージャー)だけで独占するのが申し訳なかったので、アクアと同じ車両でいいですと申し出たのだが、道中“マリから”どうやってアクアを守るか悩んだ!
 
しかし当日アクアは
「マリさん、お早うございます。色々お話ししたいけど、ボク疲れてるので寝てますね」
と言って眠ってしまったので(実際本当に疲れているはず)、マリは仕方なく、バンドリーダーのヤコとおしゃべりしていた。(寝ちゃう作戦はたぶんコスモスの提案)
 
ヤコは以前組んでいたバンド(サイドライト)で★★レコードの八雲礼江(礼朗)や秋月花謡子などにお世話になったということで、そのふたりの話で盛り上がっていたようだ(これもきっとコスモスの入れ知恵)。特に八雲さんのことでは、あれこれ話が尽きないようだった。
 
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「八雲さんの近くによると、しばしば化粧品の匂いがしたから、恋人いるのかなと思ってたんですよ」
「それが恋人の化粧品じゃなくて、自分でお化粧してたのね」
「そうそう。あと、歩き方が女の子っぽい歩き方と思った。大股広げずに、膝から下だけで歩くの」
「よく観察してますねー」
 
こんな感じならきっと帰りもこの話題で1時間半もつな、と私は思った。
 
しかしヤコのおしゃべりから、私は八雲佳南(東郷誠一の娘・八雲春朗の妻)が妊娠したと聞いて驚いた。彼女は昨年9月に出産したばかりなのに。このタイミングなら、きっと生理再開する前に妊娠してる!当然彼女の女優復帰は最低2年くらい伸びる。
 
(誰も復帰するとは思っていない!そもそも業界に物凄い影響力を持つ大作曲家さんの娘なんて、使う側はご機嫌を損ねないようにヒヤヒヤなので、正直あまり使いたくないのである)
 
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今回§§ミュージックのアクア以外のタレントは桃ステージを8/31の1日独占してパフォーマンスする。スケジュールはこのようになっている。
 
_9:00(1h)ラピスラズリ
10:00(30)ビーナ・コリン&水谷姉妹
10:30(30)甲斐姉妹・大崎志乃舞・カリナ・イリヤ
11:00(30)七尾ロマン&恋珠ルビー withパール・あまめ
11:30(30)花咲ロンド・石川ポルカ・原町カペラ
12:00(30)桜野レイア with "novus ignis"
12:30(30)山下ルンバ with リセエンヌ・ドオ
13:00(1h)西宮ネオン
14:00(1h)高崎ひろか
15:00(1h)品川ありさ
16:00(1h)姫路スピカ
17:00(1h)白鳥リズム
18:00(1h)川崎ゆりこ with 長浜夢夜・上田姉妹
19:00(1h)常滑真音 with セレン&クロム
end=20:00
 
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桃ステージはあけぼのテレビが担当する。実際には深川アリーナに1万人と繋がったプロジェクター、2万人とつながったスピーカーを設置して実施する。深川アリーナは前後に2つのステージを設営して、交互に使用し、各々のステージで演奏中に他方のステージは消毒・清掃をした上で次の演奏者のための設営をする(セットも作る)。消毒は、あけぼのテレビではおなじみの“ルンバ隊”が行う。
 

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ビーナ・コリン&水谷姉妹については、水森ビーナも水谷姉妹が各々まだ1枚しかシングルを作っていないので、1組だけで30分のステージを持たせるのは辛い。それで組ませたのである。コリンは正式デビーはまだであるが、食材の宅配サービスのCMに出演して1曲CM曲を歌っているので、その曲を歌った。その他は、常滑真音の「こどものうた」の中から、童謡をいくつか歌った。(ビーナが舞音のパートを歌う)
 
甲斐姉妹・大崎志乃舞・カリナ・イリヤは、5人組という大人数になったが、この日は、大崎志乃舞がヴァイオリン、甲斐波津子がフルート、鹿野カリナがピアノ、大仙イリヤがアコスティック・ギターを弾き、甲斐絵代子(エーヨ)が歌う、という組合せで演奏した。曲はエーヨがこれまで制作したCDの中から3曲と、後は合唱でよく歌われる『みどりのそよ風』『河はよんでる』を甲斐姉妹のデュエットで歌った(こういう楽器の組合せにとても合う)、この2曲では、イリヤがフルートを吹き、ギターを省略した。
 
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しかし各々が得意な楽器で参加しているので、充分鑑賞に値するとして、評価は高かった。
 
七尾ロマン&恋珠ルビー withパール・あまめは、しばしば組まされている、ロマンとルビーのデュエットで、パールとあまめがコーラスを入れている。この組合せで、ロマンとルビーが各々出している2枚のCDの中の曲を歌った。
 

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花咲ロンド・石川ポルカ・原町カペラの“売れたらいいなシスターズ”は、ロンドとポルカの持ち歌を1曲ずつ歌った他は、先日カペラが出したばかりのアルバムから3曲を歌った。ラストはかなり評価の高かった『湖の伝説』を歌ったが、このネット中継を聴いて
 
「これいい曲だ」
 
と思った人がかなりあったようで、この曲の単独ダウンロード、またアルバム丸ごとダウンロードする人、あるいはアマゾンなどで、このアルバムのCD版を買う人が出て、慌てて追加プレスすることになった。
 

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桜野レイア with "novus ignis"だが、元々イグニスというバンドは、↓の3人で組んでいたバンドである。
 
Gt.Lisa→ローズ+リリーのマネージャー
B.Lucy→招き猫バンド
Dr.桜木レイア
 
今回はこういう構成になっていた
 
Gt.松元蘭
B.海浜ひまわり
Dr&Vocal.桜木レイア
 
海浜ひまわりは、コスモスからお使いを頼まれてレイアのマンションに来た所を徴用された。ついでに(本人がギター弾けますと言う)亜蘭にギターを弾かせてみたら、あまりに下手だったので「あんた歌だけじゃなくて楽器もダメか」と言っていた所に、偶然松元蘭が通り掛かった!ので
 
「蘭ちゃん、ギター弾ける?」
「一応弾きますが」
「ちょっと弾いてみて」
と言って弾かせたらうまかったので、そのまま徴用した。
 
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今回のイベントでも松元蘭のギターについては評価が高く
 
「蘭ちゃん、こんなにギター上手かったのか」
「もう歌手とか女優は辞めてギタリストになるといいかも」
 
などと言われていた。
 
蘭が自身ギターを弾くバンド“フラワーズ”を結成するのは4年後の2025年である。
 

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この§§ミュージック・オールスターのライブ環境を使わせて欲しい、という声があったので、桃ステージは30日は“破壊性の無い”ロックバンドの演奏に使用することになった。
 
8/30 momo stage (each 1 hour)
 
_9:00 XANFUS
10:00 Coldfly5
11:00 キャロル前田とアドベンチャー
12:00 Rose Quarts
13:00 アイダラコン
14:00 蓬莱男爵
15:00 クロード・プッシー
16:00 スリルボカン
17:00 クロコダイル
18:00 金属女給
19:00 ゴールデンシックス
20:00 シュールロマンティック
21:00 スイート・ヴァニラズ
22:00 スカイヤーズ
end=23:00
 
31日と同様に前後のステージを交互に使用し、反対側のステージで演奏している間にステージの消毒を行う。
 
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キャロル前田とアドベンチャーについては
「お美しい!」
「私のお嫁さんに欲しい」
という女性客からの声が圧倒的で、多分ファンが2〜3万人増えた。
 
批評家たちからは「ヴィジュアルだけではなく演奏もしっかりしていた」と評価されていた。
 
今回のメンツには、クロード・プッシーやスリルボカンのような次世代のビッグステージ候補生もいれば、以前はビッグステージを務めたバンドもいるが、全体的にひじょうにクォリティの高い演奏になった。ColdFly5など、アイドルに毛の生えたようなバンドと思っていた人が多かったものの、彼女たちの演奏を聴いてかなり評価を変えた人が多かったようである。
 
だいたいアイドルしてるのがもったいなかった米本愛心のような音楽的能力の高い子がいるし(超絶キーボード・プレイを見せて、あれだけで恐らくファンが10万人は増えた)、木原扇歌の力強いドラムスワークもガールズバンドらしからぬ力強さと言われた。ついでに
 
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「あの子は実は男の娘らしいよ」
「鈴美ちゃんのお兄さんなんだって」
「だからあんなに腕が太いのか」
 
などという噂まで立って、本人は苦笑していた。2人の容姿が似ていることから姉妹(兄妹?)であることに気付いた人は多かったようである。本人たちも「母は違うけど父が同じなんです」とコメントしていた。
 

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“破壊性”の問題で、どう考えてもモニターなどを壊しそうなサウザンズは他のステージに回ってもらった。これは私が樟南さんに通告したが、彼も「うん。物を壊さないというという自信は無い」と言って、ここを使わないことに同意してくれた。
 
ロックバンドを30日、§§ミュージック・オールスターを31日にすることについては「逆では?」という声もあったのだが、終了が、どうしても23:00になってしまうので、メインの桜ステージと同じ時刻に終わるのは困るということで、1時間前倒しする案もあったものの、そもそも
 
「31日の桜も見たい。ロックバンドのステージも見たい」
 
という声がかなりあるようだということで交換したのである。
 
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しかしおかげで29日に自分のライブをした高崎ひろかはライブの連チャンを避けることができた(今回のフェスが30日§§ミュージック・オールスターになった場合は体力のある白鳥リズムを29日にする案もあった)。
 

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Firefly20, Waterfly20, Windfly20, ファレノプシス、ホワイト▽キャッツ、XETIMA、金平糖クラブなどといった集団アイドルは、あじさいステージの8/30に登場する。ここは埼玉ドームを使用する。参加人数が多いので、換気を考えて敢えて広い会場を使うことにしたが、観客席は5000人分だけ用意して、やはり書き割りとサイリウム振り装置・声援発生装置を設置した。ここはジェッターTVの担当である。
 
同じ会場を8/31日はもう少し人数の少ない、グループアイドルが使用する。ここに登場するのはこういうメンツである。
 
_9:00 スパイスミッション
10:00 ボニアート・アサド
11:00 フラワーサンシャイン
12:00 赤いトマト
13:00 ムーンサークル
14:00 スリファーズ
15:00 チェリーツイン
16:00 カチューシャ
17:00 トライン・バブル
18:00 三つ葉
19:00 UFO
end=20:00
 
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演奏者・視聴者の年齢に配慮して20:00終了である。一番人気のスパイスミッションとUFOはトップとラストに振り分けた(“公開ジャンケン”で勝ったUFOがラストを取った)
 
こんなイベントに出るのは初めてというフラワーサンシャインのメンバーは「嘘みたい」と言って感動していた。7月に発売した2枚目のシングルも7万枚売れており、彼女たちも充分な人気ユニットになった。
 

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ラビット4は8/30の“にんじん”ステージをまるごと渡され
「どのラビット4が何時から何分間演奏するかは君たちで決めて」
と因幡さんに投げた!
 
(“にんじん”の名前も「うさぎにはにんじんだよ」と言って因幡さんが付けた。最初は“りんご”だったのだが)
 
それで因幡さんは全てのラビット4(同名バンドが6つある。因幡さんは“ラビット4スーパー”)のリーダーに電話し、希望時間帯を聞いて予定表を作ってもらった。これが公開された演奏時間予定表である。
 
_9:00 Rabit4
11:00 Rabit4
13:00 Rabit4
15:00 Rabit4
17:00 Rabit4
19:00 Rabit4
21:00 Rabit4 Super
 
みんな「分からん!」と言った。
 

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一応“にんじん”ステージはアロロの担当である。都内のコンサートホールに書き割りとサイリウム自動振り装置・声援発生装置を並べて実施する。
 
このにんじんステージは31日は、年齢の高いバンドが6つ登場した。
 
10:00 ラララグーン
11:30 スウィンギング・ナイツ
13:00 トライアル&エラー Ver2
14:30 モンシング・スペシャル
16:00 ナラシノ・エキスプレス・サービス
17:30 タブラ・ラーサ
19:00 ワンティス
end=20:00
 
演奏は1時間で、撤収・消毒・清掃・設営に30分見ている。
 
久しぶりに生演奏を聴けた、よかった、という声が多かった。
 
中でもワンティスのフェスへの登場は、活動再開して間もない2014年以来で、反響が大きかった。(三宅が全員に呼びかけて実現した:確かに今全員をまとめられるのは、この人しかいない)
 
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スウィンギング・ナイツは平均年齢72歳!である。それでも若い人に負けないエネルギッシュな演奏をしたので
「スーパー爺ちゃんたちだ」
と言われていた。メンバーはオリジナル・メンバーの1人、ベースの人が昨年コロナで亡くなっており、今回、彼らが若い頃にトップセールを競い合っていたボーダーマンズの、カサンブランカ由美が紅一点でサポートで入りベースを弾いた。その雰囲気か良かったので、スウィンギング・ナイツのメンバーからは
「由美ちゃん、またやろうよ」
と言われていた、
 
カサンブランカ由美(74)は、カルーセル麻紀の性転換が騒がれた頃に、やはりモロッコまで行き
「マラケシで魔羅消してきました」
などと言って。ワイドショーなどに取り上げられた人でもある。当時は大胆にもヌードを映画などで披露していたが、今はすっかりいい、おばあちゃんになってしまった。ボーダーマンズは色々な意味でボーダーな人を集めて作ったコミックバンドだったが、当時としては驚異的なミリオンとなった『黒と白の夜明け』など本格的なヒット曲も出している。4人組バンドだったが、他の3人はもう故人である。
 
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彼女の名前は「マラケシで性転換手術したから“マラケシ由美”にしよう」とマネージャーが提案したものの事務所社長が「マラケシなんて誰も知らん」と言って“カサブランカ由美”の名前にされた。本名は“大五郎”だったのだが、後に永年使用で“由美”に改名している。また特例法が施行されたらすぐに性別を変更したので、現在は法的にも女性である。長年夫婦として連れ添った男性(特例法施行前に亡くなったので婚姻届けは出せなかった)が亡き先妻との間にもうけた養女(学校の先生)とその夫(音楽プロデューサー)、および孫たちと一緒に暮らしている。
 
モンシング・スペシャルは、モンシングのボーカルだった、堂本正登がもう充分な声が出ないということで、臨時ボーカルに、俳優の広河敏也を迎えて演奏したのだが(堂本正登はギターに専念)、広川くん、こんなに歌がうまかったのかと彼の評価を大きく変えることになった。
 
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夏の日の想い出・ラブコール(17)

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