広告:放浪息子-5-DVD-あおきえい
[携帯Top] [文字サイズ]

■夏の日の想い出・ラブコール(11)

[*前p 0目次 8時間索引 #次p]
1  2  3  4  5  6  7  8  9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 
前頁 次頁 時間索引目次

↓ ↑ Bottom Top

2021年7月28日(水).
 
アクアの実に6年ぶりのフルアルバム『ダブルボイス』が発売された。
 
アクアは地声は女声だが、ドラマで男役を演じている時には男声の声色を使っており。こちらでも結構な歌を歌うことができる。そこで同じ歌のラインナップを男声・女声の両方で歌ってみたというアルバムなのである。
 
男声は声域が狭いので、元々狭い声域で作られているCM曲を中心に構成した。これは音源化してほしいという要望が高かった曲ばかりである。諸般の事情でレア音源だったものも含まれている。一応2019年以降のCM曲で構成しているが、それ以前の曲については、反響などを見て検討することにしている。
 
今回、同じ曲を女声で歌った“赤ディスク”と男声で歌った“青ディスク”の2枚セット(DVD/BD付きは4枚セット)としたが、この“青”が意外に好評で、和泉はかなり“男アクア”の売り出しに自信を深めたようである。
 
↓ ↑ Bottom Top


7月24日から31日まで行われたオリンピックの水泳競技で、青葉は800m, 1500m で金メダル、400m個人メドレーで銅メダルという素晴らしい成績を収めた。
 
私は大会中は連絡を控えていたのだが、31日の競技が終わった後、電話しておめでとうを言った。
 
「メダル3つって凄いね!」
「ありがとうございます。選手の移動とかでもかなり便宜を図ってもらったおかけです。こちらは選手・スタッフともに感染者ゼロですし」
 
「物凄く気を遣うよね。こちらは可能な範囲で環境を整えてあげるだけだけどね。世界水泳(*3)まであまり日数がないけど、また頑張ってね」
と私は言った。
 
(*3)世界水泳は来年2022年5月に福岡市で行われる。福岡での世界水泳は2001年以来21年ぶりで、会場も前回と同じマリンメッセである。大会中のみ臨時プールが設置されるものと思われる。本来は2021年7月に開催される予定だったが、オリンピックの延期に伴い、2022年5月に順延された。
 
↓ ↑ Bottom Top

2022年夏に実施すると2022年9月のアジア大会と近すぎるというのもあり、5月になったようである。
 
しかし、まだ暑くない5月に行われることで、水温調節のために13億円経費が増えるらしい!
 

↓ ↑ Bottom Top

ところが青葉は言った・
 
「あ、私、このオリンピックをもって引退しますから」
「嘘!?」
 
「そもそも私、大学卒業とともに引退するつもりだったんですけど(本当は大学1年の4月だけでやめるつもりだった)、なんかわざわざ私のためにスイミングクラブまで作ってもらって、辞めるに辞められない状況になって。仕方ないから、夏のオリンビックまではやりますと言ったら、オリンピックが延期されちゃうし。でもさすがに辞めさせてもらいます。アナウンサー部にも復帰したいし」
 
「それは世間が許さないと思うなあ」
「え〜〜!?」
 
「だって金メダル2個と銅メダル1個と取って。まだ24歳だし。まだまだ27歳のパリ五輪までは現役できるでしょ」
 
↓ ↑ Bottom Top

「でもアナウンサー部も5ヶ月間も休職してるし」
「アナウンサーの代わりはいるけど、金メダリストの代わりは居ないよ」
「でも今回、金堂多江も金メダル2個と銀メダル1個取りましたよ」
 
「彼女が取ったのは400mと200mの個人メドレーだからね。長距離では青葉が圧倒的に強い。幡山さんだって、せめて世界水泳までやっていいのにと思ったよ。幡山さんが引退表明しちゃったし、青葉まで辞めたら、日本の長距離陣がガタガタになっちゃうよ」
 
「そんなこと言われても」
などと青葉は言っていたが、本人もまだ引退に迷いがある気がした。それでその件を私は後で、〒〒スイミングクラブの皆山幸花社長にも電話して話した。
 
「みんな何とか説得しようとしてるんですけどね。でもケイさんの見立てでは、翻意の可能性ありますか?」
 
↓ ↑ Bottom Top

「あると思うよ。それにもったいないじゃん。まだまだできるのに」
「ですよねー」
 

ローズ+リリーのアルバム収録曲『Across the crowded room』は、ワクチン接種から一週間おいた7/31から制作作業を開始した。
 
しかし2回目の接種では結構副反応が出た人も多く、詩津紅は接種当日は平気だったものの、翌日は丸一日寝ていたと言っていた。
 
さてこの曲は、実は消滅したアルバム企画『Across』に入れるつもりで準備していた曲のひとつである!
 
混雑する舞踏会の中で2人の視線と視線が偶然にも合ってしまうという状況を描いた曲である。この曲のPVでは大和映像さんの許可をもらい、アクア主演『ロミオとジュリエット』のワンシーンを使わせてもらっている。実は映画では最終的に使用されなかったカットである。
 
↓ ↑ Bottom Top

ここで、アクア演じるジュリエットと、今井葉月演じるロミオが30m近い距離から視線を合わせているのである。今回のローズ+リリーのアルバムのPVの中で唯一のアクア登場シーンとなった。
 
この曲のタイトル自体はミュージカル『南太平洋』の主題歌ともいうべき『Some Enchanted Evening』の歌詞中の1フレーズで、この状況は映画『慕情』 (Love Is a Many-Splendored Thing)でウィリアム・ホールデンとジェニファー・ジョーンズがかなりの遠距離で視線を交わすシーンなども下敷きにしている。
 
この曲では金管も弦楽器も使用していない。スターキッズの基本構成に木管(フルートとクラリネット)を乗せただけのシンプルな伴奏になっている。
 
↓ ↑ Bottom Top

PVではこの曲用に新たに撮影してもらったビデオも使用している。
 

品川ありさと水森ビーナにロミオとジュリエット風の衣装を着せて、映画で“窓”のシーンを撮影した橘ハイツの“ヴィラ”で2人が見詰め合うシーン、語り合うシーンなどを撮影した。これは7月前半に撮影したものである。
 
むろん2人の配役は、品川ありさがロミオで水森ビーナがジュリエットである!
 
ビーナは奇跡的にスケジュールが空いていたのでお願いした。
 
品川ありさは
「私、舞音ちゃんの歌でもシンデレラの王子演じたー」
と言っていた。
 
長身なので、ありさはどうしても男役を演じることが多い。
 
ビーナは彼の手帳を見せてもらったが、マジで8月末までびっしりと予定が埋まっていた。
 
↓ ↑ Bottom Top

「ボク、舞音ちゃんじゃないけど、自分が何のCMに出たか分からなくなってきました。松芝さんのヘアドライヤーとか、エアコンとか、K製作所のソーラーパネルとか、ロッテのお菓子のとか、ホンダさんのバイクとかは分かるんですけど、ちょっと呼ばれて出たのとか、そもそも何のCMだったかもよく分からないものもあって」
 
と言っていた。
 
「マネージャーが管理しているから大丈夫だと思うよ。ライバル社のCMはできないからね」
 
「ですよねー」
 
もっとも各々のCMの主演級で出ていない、その他大勢のような役のものはあまり問題となることはない。ロッテのお菓子のCMに出ていたのは私も見たが、主演でもないし(主演はエーヨ)多数の女子高生の中の1人として一瞬映っているだけなのて、他メーカーのお菓子のCMに出ても問題ないと思われる。
 
↓ ↑ Bottom Top

一応、アクアのCMを管理している緑川、舞音のCMを管理している村上、そしてビーナのCMを管理している月原の3人で情報を共有しているという話ではあった。3人で共有していれば、ミスにも気付きやすい。企業は意外なところで競合していることもあるから難しい。
 

↓ ↑ Bottom Top

7月31日、原町カペラとドライバーの橋本さんはPCR検査を受けて陰性であったので、隔離生活から解放されることになった。
 
橋本さんは奥さんと息子さんが迎えにきてくれた。息子さんは“女子寮”の敷地内に入るのにドキドキしていたようである。
 
カペラはアルバムの完成にあと数日かかるということで、それが完成してから隔離部屋を出ることにした。
 
アルバムは8月3日に完成した。これは8月下旬か9月上旬の発売となる見込みである。
 
荷物を自分の部屋に戻すのに、石川ポルカ、桜井真理子、安原祥子、山口暢香、高島瑞絵と5人に手伝ってもらった。
 
「どうして半月でこんなに荷物が増える?」
などと桜井真理子から言われる。
 
↓ ↑ Bottom Top

「いや〜謎だね」
「この荷物、元の部屋に入るよね?」
「何とか入ると思うけどなあ」
 

川井陽生は症状が軽くなってきたので、ホテル療養に移行した。
 
基本的には部屋からは出られないし、家族との面会もできない。陽生は病院よりかえって不自由になった気がした。観世社長は主治医と話し合い、彼女にテレビ・スマホの使用を許可した。
 
ここで初めて彼女はAさんが亡くなったことを知り、
「うっそー!?」
と声を挙げた。かなりショックを受けたようで、原町カペラと電話で話しながら彼女は泣いていた。
 
「別にモモちゃんが感染させた訳じゃないしさ。運命だったんだと思うよ。今はとにかく自分の病気を治すことだけを考えなよ」
 
↓ ↑ Bottom Top

「うん。私、頑張る」
 

入院している百道大輔の方は、症状の悪化は無いものの一進一退で、退院のメドは全く見えていないということであった。私はおそらく長年の“***”の使用で、身体がボロボロになっていて、免疫力も低下していたのではと思った。
 
また、全く報道されていなかったので、彼のお母さん(時々電話している)の口から聞いて初めて知ったのだが、彼の兄・百道良輔もコロナでやはり入院しているということであった。入院したのは大輔より4日ほど後らしい。
 
つまり・・・大輔から移った可能性がある。つまり大輔と良輔は会っていたのではと私は思い、腕を組んだ。兄とは全く会っていないという大輔の言葉を信じていたのに。やはり大輔は、お金に困っている良輔に(一切金は渡してないと公言はしているものの)本当は経済的支援をしていたのではという気もした。またそもそも大輔は良輔から“***”を入手していたのかもと思った。
 
↓ ↑ Bottom Top


↓ ↑ Bottom Top

前頁 次頁 時間索引目次

[*前p 0目次 8時間索引 #次p]
1  2  3  4  5  6  7  8  9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 
夏の日の想い出・ラブコール(11)

広告:転性パンデみっく-3-裏少年サンデーコミックス-冬野-なべ