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■女子中学生・夢見るセーラー服(22)

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それで千里はBEST8まで進出した。木里さんはこの3回戦で札幌1位の人に敗れBEST16で終わった。しかしその札幌1位の人から1本は取ったのがさすがである。(地区予選3位でBEST16に残ったのは木里さんと札幌3位の人だけ)
 
田沼さんはBEST8に残っている。BEST8に留萌地区から2人残っているのが、ある意味凄いことである。
 
準々決勝の相手はオホーツク1位の人であった。千里は相手を見て“相当本気”で行っていいなと思った。相手の気合が凄まじい。千里はそんなに強いようには見えない(と玖美子は言っていた)のだが、BEST8に残っている人が強くない訳が無い。それで相手は最初から全開で来た。
 
鋭い攻撃が来る。
 
こんなに瞬間で攻めてくる相手は初めてだと思った。しかし千里は巧みなフットワークでかわしていく。こちらからも面を打ちに行く。でも読まれてる!避けられた上に返し技が来るが、むろん千里はそれから逃げる。お互いに仕掛けるが、どちらも決まらない。激しい攻防が続くが、2分ほど経った時、本当に何の気配も無い所から相手小手が来て1本取られてしまった。
 
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さすが強いなあと千里は思った。
 
お互いに攻防が続くがどちらも決まらない。それでこのまま相手の1本勝ちかと思ったところで、もう時間切れギリギリ、相手に一瞬の隙ができた。すかさず相手の面を打つ。向こうは、しまったぁ!という雰囲気ですぐ体勢を整え直すがそこで時間である。
 
延長戦に入る。
 
相手は攻めて攻めて攻めまくる。やはり本割最後の最後で隙を見せて1本取られたのが悔しいのだろう。激しい攻撃の連続で、千里は一瞬たりとも気を抜けない。しかし千里も逃げて逃げて逃げまくるので相手は1本が取れない。むろん千里も相手に攻めて行くが、そう簡単に1本取らせてくれる相手ではない。
 
そして最後、相手の物凄い攻めが来た時、千里はとうとう逃げ切れずに1本取られてしまった。
 
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延長戦はどちらか1本取った所で終わりである。
 
礼をして下がる。
 
「惜しかったね」
「いや、完璧に負けてた」
「最後も逃げ切れるかと思ったのに」
「あそこを逃げ切るにはもう少しフットワークを鍛えないといけない。それにあの状態では1本決まらなくても判定負けだよ」
「また頑張ろう」
「うん」
 
ということで千里は今回の大会ではBEST8で終わったのであった。
 
BEST4に残ったのは、木里さんに3回戦で勝った札幌1位の人、千里に準々決勝で勝ったオホーツク1位の人、石狩1位の人、そして留萌1位の田沼さん、である。この4人は全国大会に進出する。全国大会は8/19-22に北海道北見市で行われる。
 
そして準決勝で、札幌1位の人と田沼さんが勝ち残り、決勝では札幌1位の人が田沼さんを倒して優勝した。つまり田沼さんは最後の中体連で2位になり、銀メダルをもらった。(千里も5位の賞状をもらった:5-8位決定戦は行わない)
 
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千里と玖美子は前田さんに誘われて、R中の女子メンバーと一緒にささやかな打ち上げをした(男子は男子でしたらしい:「女の子が居ないのは寂しい」と言われて、主将の羽崎さんが女装させられたらしい!?1年の吉原君とかなら女装も見られる気がするが、羽崎さんの女装は想像したくないと千里は思った)。
 
女子の方は、スプライトとキットカットだけで、1時間くらいの打ち上げだったが、おやつは途中で自主的に追加された!
 
「田沼さん、全国大会頑張って下さい」
「うん。全国大会なんて行くのは初めてだからどんな凄い人たちがいるのか分からないけど、思いっきりやってくるよ」
と彼女は嬉しそうに語っていた。
 
「でも村山さんもあと少しで全国に行けたのに(*13)」
「私は組み合わせが良かったからまぐれでBEST8まで行けただけだから」
 
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「まあ村山も来年は警戒されるだろうから、今年以上に厳しいだろうね」
と玖美子は言う。
 
「まあその分、練習頑張ろうよ」
と千里が言うと、木里さんがキラキラした目をしていた。
 
なお団体戦ではR中は1回戦で石狩代表とぶつかりストレート負けしている。
 
(*13)通常は都道府県大会から全国大会に行けるのは2人だが、今年北海道は開催地なので特別に4人まで行けた。つまり今回は全国大会に行ける大きなチャンスであった。
 

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千里(R)たちはこの日も現地の旅館に泊まり、翌日昼のJRで留萌に帰還した。
 
七重浜12:10-12:14五稜郭12:21(スーパー北斗9号)15:31札幌16:00(スーパーホワイトアロー19号)17:02深川18:05-19:03留萌
 
R中のメンバーは朝いちばんの列車で帰ったようであった。
 

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さて、8月1日朝の列車で留萌駅を出た方の千里(実は千里Y)だが、三重県の河洛邑(からくむら)に行ったのである。
 
留萌6:51-7:53深川8:18(スーパーホワイトアロー6)10:01新千歳空港/新千歳11:10(ANA706)12:55名古屋/名古屋空港13:30(連絡バス)13:58名古屋駅広小路/近鉄名古屋14:30-14:58近鉄四日市15:03-15:30恋の道温泉
 
恋の道温泉駅を降りると、千里は駅近くの小高い丘を眺め「ふう」と溜息を付く。そしてその丘を登って行った。
 
見覚えのある鳥居がある。千里はその鳥居はくぐらずに、黄色い携帯 (DoCoMo F210i Happy Orange) を取り出すと電話を掛けた。
 
間もなく、鳥居の右手40-50mの所から30代の女性が小走りにやってくる。
 
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「駿馬さん、いらっしゃーい。電話してくれたら空港まで迎えに行ったのに」
と笑顔で言う。
 
「自分の足でここまで来てみたかったから」
「でもはるばる遠くから、お疲れさん」
と言って、真理さんは千里を河洛邑の端の方に建っている、私邸に連れていった。
 

 

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真理の祖父・遠駒来光は、若い頃、強烈な“受信状態”になり、自分でも読めない記号の羅列で一連の文書を自動書記した、これが後に“富嶽光辞”と呼ばれるものである。どういう内容なのか書記した本人にも分からなかったものを少しずつ解読していっていたが、本人は途中で亡くなってしまった。その後は妻の貴子が、ずっと“日本語訳”の作業を続けている。
 
2002年1月26日(土)、貴子の嫁・遠駒藤子は、姪の美帆里の結婚式に出席していて会場で物凄い霊感を持つ少女(千里)を見かけた。聞くと、美帆里の同級生だった人の娘さんだと言う。藤子はこの子に光辞を読ませてみたくなった。
 
それで貴子の所に千里を連れて行き、まずは解読済みの部分を読ませてみると、その子はスラスラと読んだ。それは既に解読していたものと、ほぼ一致していた。試しに検討中の部分を読ませてみた所、貴子も
 
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「そちらの方が正しい気がする」
と思える読み方だった。
 
そこで、貴子と藤子の依頼により、千里は毎週送られてくる光辞の“写し”を朗読し、それをカセットテープに録音して藤子の所に送るということをするようになったのである。作業はこのように進められた。
 
(1)真理が光辞を書写したものを郵送する。
(2)千里が朗読して録音したカセットテープを返送する。
(3)テープから藤子が文字起こしする。
(4)貴子が仮に解読したものと、千里が朗読したものを付き合わせ、貴子・藤子・教師の湯元雅成の3人で検討して「仮訳」とする。
 
真理が書写した“写し”は留萌にそのまま残してある。貴子さんが
「それはそのままそちらに置いておいて欲しい」
と言ったからである。恐らく自分の死後の資料散逸を防ぐために分霊を作っておきたいのだろう、と小春は言っていた。
 
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さて、光辞の中で、◎△とか☆彡とか、或いは一二三のような数字などの部分は真理(書道四段)にも書き写せたのだが、全体が絵だけでできているページについてはお手上げであった。それで千里に、こちらに来て原本を見て読んでみてくれないかという依頼があった。
 
そこで千里は夏休みでもあるので1週間こちらに来て、絵になっている部分の解読に協力することになったのである。
 
実際の解読作業は千里が到着した翌日の8月2日から始められた。千里は絵の部分をスラスラと読んだ。感激の声があがる。作業は千里が疲れないように絵を1枚読んだら30分以上休憩するというパターンで続けることにした。しかし千里は提案した。
 
「その絵を私自身が描き写していいですか」
「それはむしろお願いしたい!」
 
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それで結局、朗読→模写→模写したものから朗読、というパターンを繰り返すことにした。30分で朗読し、1時間で書き写して、そこからまた30分朗読する。そのあと2時間休む。その4時間のサイクルを毎日4回することにした。
 
6朝食 7作業1 9軽食休憩 11作業2 13昼食休憩 15作業3 17夕食休憩 19作業4 21軽食
 
それで8/2-10の9日間で4×9=36枚の絵を朗読・書写することができた。書写した絵は千里が持ち帰り、他の写しと一緒に保管することにした。
 
「千里ちゃん、良かったらまた冬休みにもお願い出来ない?」
「いいですよ」
 
それでまた1月にこちらに来ることにした。
 

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帰りは空港まで送って行くよと言われたのだが、大丈夫ですからと言い、結局真理さんに名古屋の栄(さかえ)まで送ってもらった。
 
「ちょっと栄で買物してから帰りますから」
「そう?じゃ気をつけてね」
と言って別れてから3秒後に、真理は千里に渡すつもりだった紙袋(お土産の僧兵餅が入っている)を持っていることに気付いた。
 
振り返って千里を探すが見当たらない。
 
嘘!?まだ遠くに行ってないと思ったのに・・・
 
と思ってキョロキョロしていたら、向こうからセーラー服を着た千里が23-24歳くらいの女性と一緒にこちらに来るのを見る。
 
「駿馬さん!」
「真理さん!?」
 
一緒に居た女性も会釈する。親戚の叔母さんか誰かだろうか。ここで待ち合わせてたのかなと真理は思った。
 
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「これお土産渡し忘れちゃって」
「あ、はい」
と言って千里は受け取った。
 
「じゃまたよろしくね。帰り気をつけてね」
「ありがとうございます」
 
それで真理は千里と別れて、車で河洛邑に戻った。
 

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