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■女子中学生・夢見るセーラー服(13)

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(C) Eriko Kawaguchi 2022-01-22
 
鞠古君は6月16日(月)に学校に出て来たが、今回は、ちゃんとワイシャツに学生ズボンという、男子の服装である。そして、
 
「俺もしかしたらチンコ全部切らなくて済むかも知れない」
と言って、札幌の病院で提案された新しい治療法のことをみんなに話した。
 
「良かったなあ」
「うまくいくといいな」
と他の男子たちから言ってもらっていた。
 
ちなみに留実子はあらためて頭を三分刈りにしていた!
 

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鞠古君は男子の友人たちとの話が一段落した所で唐突に千里に声を掛けた。
 
「そうだ、村山、これ要らない?」
と言って紙袋を渡す。
 
「女子制服?」
「そうそう。先週俺が着てきて、みんなから無茶苦茶言われたやつ。俺もうこれを着ることはないから。村山なら着るかなあと思ったんだけど」
 
「それはありがたいけど、私はセーラー服持ってるし。そもそも鞠古君が着られたセーラー服は、私には大きすぎると思う」
 
このセーラー服は鞠古君のお姉さんの花江さんが着ていたものだが、花江さんは身体がわりと大きかったので、比較的細い鞠古君にも着られたのだろうと思った。それでも千里が着たら、布があまりすぎるだろう。
 
その時、恵香が言った。
「そこにセーラー服、欲しそうな顔をしてる子がいるけど」
 
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「おお、高山、お前なら俺が着てた服でも入るよな?
「え!?」
と本人は唐突に名前を呼ばれて驚いている。
 
「それは良いことだ!」
と周囲から声が上がる。
 
「高山、取り敢えず着てみろよ」
と他の男子からも言われる。
 
「えっと・・・」
 

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「セナちゃんなら、女子制服着てたら、女子トイレを使ってもいいよ」
などと近くで蓮菜が言う。
 
「俺とは扱いが違うな」
と鞠古。
「当然」
と蓮菜。
 
「ほらほら、着替えて」
と言われて、女子たちが作ってくれた円陣の中で、高山君は女子制服を着てしまった。
 
「足の毛は処理してるね」
「ちゃんと女の子下着着けてるね」
「今日は体育が無いから、きっと女の子下着だと思った」
「ちんちんの形が見えない。こっそり取っちゃったの?」
「ちゃんとブラジャーも着けてるんだ」
などと円陣を作っている女子たち。
 
ウェストが少し大きすぎたが、沙苗がアジャスターを調整してあげたら、ずれ落ちないようになった。
 

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それで高山君が着替え終わると
 
「可愛い!」
という声が女子からも男子からもあがる。
 
本人は真っ赤になっているが、彼はセーラー服を着たらちゃんと女の子に見える。痴漢か何かにしか見えなかった鞠古君とは大違いである。
 
「高山、今日はこれで授業受けなよ」
と男子たちから言われて、本人は
 
「えーー!?」
と言っていたが、本当に彼はその日は1日セーラー服のまま授業を受けてしまった。
 
トイレも、千里や沙苗が手を握ってあげて(他の女の子とは手をつなぐ勇気が無い)、女子トイレに連れ込んだ。でも彼は普通にトイレの列に並んでいて
 
「セナちゃん、女子トイレ慣れしてる〜」
とクラスの女子たちから言われていた。
 
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このクラスの男女比は4月には男15女12(千里を女子でカウントして)だったけど、このままだと男13女14になっちゃうかも、などと蓮菜は思った。
 
彼は翌日からはまた男子の服装をしていたものの、その後、彼はよく女子たちと話すようになった。
 
また彼はこの制服を自宅に持ち帰って母親に見つかると何か言われそうなので、学校に置いていた。しかしその結果、この後何度もみんなから乗せられてセーラー服を着ることになる。彼のセーラー服姿には違和感が無いので、先生たちも気付かないようであった。
 

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ところで、鞠古君が本来毎週女性ホルモンの注射をしなければならなかったのを5月12日以来、毎週千里が代わりに女性ホルモンの注射をされていた件だが、千里はこの6月16日以降も、自分で注射代を払って、1学期中はずっと注射を打たれていた。その結果、千里(の男性体:千里W)は、ペニスは突発的にも立たなくなり、胸が少し膨らんで来たので「嬉しー」と千里は思っていた。
 
実際、これだけ女性ホルモンの注射をされたら、内在しているCdの男性器がもう機能を失ったろうなとA大神とP大神は考えていた。
 

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6月16日(月)から、千里Bは毎日昼休みになると、学校の正門を出て、そばの御旅所に行き、その中で毎日30分くらい、龍笛の練習をするようになった。放課後も1時間くらい練習していた。このお陰で千里Bの龍笛はかなり進歩する。
 
でも昼休み・放課後に龍笛の練習をするので、千里Bは昼休みのバスケ練習にも放課後のバスケ部の練習にも顔を出さなくなり、幽霊部員!化した。でも千里はだいたい飽きっぽいし、そもそも体育館で剣道部にRが出ていると“30mルール”により、Bはバスケ部に顔を出せないはず(体育館に行こうとしても途中で消滅する)。
 
なお、放送委員の当番で、お昼に放送室に入る場合、これまではBが担当することが多かったのだが、Bが龍笛の練習をするようになってからは、Yが放送室に入ることが多くなった。
 
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小春は、千里たちって実は自分が3人いることを認識していて、お互い話し合って分担してるのでは?と思いたくなった。
 

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6月17日(火)からは、体育の時間に水泳の授業が始まった。
 
S中のプールはメイン体育館の1階にある。2階が通常のフロアである。小学校のプールと違い室内温水プールなので、実は1年中使えるし、天候にも左右されない。
 
ランニングコストを抑えるために、体育館の屋根に太陽熱温水器が設置されており、また夜間に水温が下がりにくいようプールに“ふた”ができるようになっているので、実際問題として温水を維持するための燃料費はほとんど掛かっていない。またボイラーの燃料も間伐材なので、とっても安くて済んでいる。
 

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この日は、沙苗の女子水着デビューである!
 
「さあ、沙苗ちゃん、一緒に着替えようね」
と恵香が言って、蓮菜と2人で楽しそうにプール用の女子更衣室に連れ込むが。沙苗は制服の下に最初からスクール水着を着けていたので
「なーんだ」
と言われる。
 
「胸は少し膨らんで来てるね」
「うん。少しだけ」
 
「でも、お股の手術は終わっていたんだね」
と、何の突起物も見られないお股を見て言われるが
 
「ごめーん。それはノーコメントで」
などと言っていた。
 

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ちなみにセナは一部の子が女子更衣室に連れ込もうとしたものの、逃げて男子更衣室に行った。
 
「セナちゃーん。男子更衣室に行ったら、みんなが目のやり場に困るよ」
 
一方の沙苗は女子水着姿をみんなに曝すのを少し恥ずかしがっていたので、千里が手を握ってあげて、一緒に更衣室からシャワーエリアを通ってプールに出た。
 
準備体操なども一緒にしたが、彼女は初心者クラスで授業を受けた。実は彼女は小学校の頃は、水泳のある日はたいてい休んでいたのである。だから彼女の“男子水着姿”を見たことのある子が存在しない(千里の場合は小3の時まで水泳はひたすら見学だった)。
 
ただ、彼女はお母さんから「泳ぎの練習はしないといけない」と言われて、女子水着を買ってもらって、それを着けて市民プールなどで結構練習していたらしい。それで、少しは泳げる。この日も最初から15mほどは泳いで
 
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「君はずっと練習してればこの夏中には25m泳げるようになるよ」
と広沢先生から言ってもらっていた。
 
「ところで市民プールとかで泳ぐ時、男女どちらの更衣室使ってたの?」
と美那が訊く。
「ごめん。それもノーコメントで」
 
ちなみにこの日、男子水着姿の生徒の中にブラ跡がある子が居た件に付いては、誰も敢えて突っ込まなかった。
 

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授業が終わった後の着替えでは、沙苗は着替え用バスタオルを使用していたので、また「なーんだ」と言われる。
 
「沙苗ちゃん、そのバスタオル無しで着替えない?」
「地球の平和のために勘弁してー」
 

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6月25-27日(水木金)は1学期の期末テストが行われた。
 
千里は体育の実技では、200m走は女子14人中7番目だったものの、マット運動と鉄棒は全て課題をクリア。バスケットのシュートは100%決め(全部入れたのは男子を含めても千里だけ)、けっこう良い点数をもらったようである。音楽はリコーダーは相変わらずまともに吹けなかったものの、歌唱は「パーフェクト」と先生が思わず言ったので、まあまあの点数になったと見た。美術では先日のバスケットフェスティバルの様子を思い出しながらクーピーで絵を描き
「君はほんとに上手いね」
と褒めてもらった。
 
基本5教科では、英語は70点くらい、他は50-60点かなという感じだった。
 

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6月27日(金)、千里(千里R)は2組の映子から声を掛けられた。
 
「千里ちゃ〜ん、何か部活してたっけ?」
「私、剣道部だけど」
「そんなのしてたのか。剣道部の次の大会っていつ?」
「7月12日・土曜日だけど」
「おお、それなら8月10日・日曜日に顔貸してくれない?」
「何するの?」
「吹奏楽部でさ、フルート担当してた2年生の人が転校しちゃって、私1人になっちゃったのよ」
「映子ちゃん、吹奏楽部だったんだ?」
「コーラス部が無いから吹奏楽部に入った」
「へー」
「千里ちゃん、フルート吹けたよね」
「そんなの吹けない。私リコーダーも苦手なのに」
「だって不動産会社のCMで吹いてた」
「う、バレてたか」
 
「フルートのパートが1,2とあって2人居ないと課題曲が演奏できないのよ。だから大会の時の臨時でいいから、片方吹いてくれない?」
 
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「でも吹奏楽部って40-50人いて人数に余裕あるのかと思った」
「全校生徒250人の学校にそんな巨大な部が存在するわけない」
「そういえばそうだ」
 
「でも音楽室も理科室も吹奏楽部が使ってるから、合唱部作っても練習場所無いと聞いてたし」
 
「理科室は科学部との共用だよ。パート別練習に使わせてもらってるだけ。でも特殊教室棟はほぼ埋まってるかもね」
「へー」
 

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「うちは正部員は20人だよ。でも課題曲の演奏に最低26人必要だから、6人助っ人を頼む必要がある」
「それで私も助っ人なのか」
「それでお願いしたい」
 
「でも私、フルート持ってないよ」
「持ってないのかぁ!?」
と言って、映子は天を仰ぐ。
 
「じゃ、あのCMのは?」
「撮影用に借りただけだよ」
 
「誰か先輩から借りられないか聞いてみる。もし借りられたら頼んでいい?」
「うん。楽器があったら参加してもいい」
 

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そんなことを言っていたら、フルートを手に入れることになってしまったのである。
 
6月28日(土).
 
千里Rは、美輪子に呼び出されて、旭川に向かった。昨年秋に撮影して好評だった不動産屋さんのCMで、新しいバージョンを撮影したいから、また出て欲しいと言われたのである。
 
(たまたま?美輪子からの電話をRが受けたので、Rが行くことになった)
 
交通費が出るということでJRを使い、深川から旭川まで特急を使う。旭川駅に美輪子が迎えに来てくれていたので、彼女の車に乗って、撮影場所に向かう。
 
「セーラー服姿可愛いね」
「えへへ」
 
車は旭川郊外に向かう。
 
「今回はスタジオじゃないの?」
「スタジオでも少し撮るけど、旭岳の上でも撮る」
「まだ寒いのでは?」
「まあ旭岳の上は冬かな」
 
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それで途中美輪子のアパートに寄りタイツを借りて履いた。またホッカイロをもらってお腹に入れた。
 

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