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■女子中学生・冬のOOOグラス(15)

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千里(U)は12/29-1/3の6日間は、Q神社のほうがフル稼働になり、旧早川ラボでの練習はお休みにした。
 
留実子は千里が休みでもシュート練習だけでもしようかなと思い、旧早川ラボに行こうしたのだが、途中でギョッとした。道の向こうにヒグマさんがお昼寝中であった。幸い向こうはまだこちらに気付いてないようであった。
 
留実子は足音を立てないように、そっと後ずさりで距離を空け、集落まで逃げ帰った。
 
「確かにあそこは千里と一緒でなきゃ無理だ」
と思い海岸を10kmジョギングすることにした。ちょうど司・杏子・由紀と遭遇したので一緒に走ったが、途中で3人に置いていかれてしまった。
 
留実子はあの子たちすげーと思ったが、自分はまだまだ鍛えなきゃと思い直した。
 
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(筋トレ中心で鍛えている留実子と実運動で鍛えている司たちの差だと思う)
 

P神社の方は、星子があまりの忙しさに音を上げたので、Gは体力のあるRをヘルプに行かせ、祈祷の笛も恵香・玲羅・千里Rの3人で回した。
 
一方、姫路に行っている清香・公世は、貴子・コリン・サハリン・小糸と、のんびりとした年末を迎えていた。なお貴子は29日に北海道で封印の件を処理したあと、2番と位置交換で姫路に戻ってきた。こちらのお正月の飾りとか、おせちの準備とかは、コリンと小糸が中心になって作業していた。
 
清香と公世は年末は毎朝K神社で越智さんたちと稽古をしていた。
 
「千里も来れば良かったのに」
などと清香は言っていた。
 
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ちなみに裸で素振りする清香のおっぱいの揺れ具合は小糸に確認させていた。
 

大晦日、玲羅は20時で神社から帰ってきたが、父が居るので
 
「疲れたから寝るー」
と言ってそのまま寝てしまった。千里は帰って来たのかどうかよく分からない。(朝には居たけど)
 

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2006年の年が明ける。
 
お正月の村山家。お屠蘇を飲んだのは両親だけで、千里(どの千里かよく分からない)と玲羅はミツヤサイダーであった。お雑煮は千里が作ったが、お餅を父は3個、母は1個、玲羅は2個、千里は1個食べた、少食だから青のお姉ちゃんかなと玲羅は思った。
 
「お年玉〜」
と言って千里が玲羅にポチ袋をくれた。中身が1万円だったのでにっこりする。
 
初詣に行く。玲羅は千里に和服を着せてもらった。千里は普段着だが、性別曖昧な服装だなと思った。
 
神社では、千里が4人にお賽銭を配るのも例年通りである。お参りしたあと、おみくじの所に来たら、お正月なので動員されている浅美さんが
 
「千里ちゃんも玲羅ちゃんも良かったら手伝って」
と言う。玲羅はいつもの年のように
 
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「今入るね」
と言ったが、千里は
「ごめーん。Q神社の方に行かなきゃ」
と言った。
 
「Q神社??」
と浅美は訳が分からないようである。玲羅が
「あ、気にしないで。お姉ちゃんはすぐ来るよ」
と言った。
 
それで玲羅は神社に残り、千里姉はバス停へ、両親は自宅に戻ったようであった。
 

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でも玲羅が巫女控室で着物を脱いでいたら、赤い腕時計をした千里が入ってきて
 
「玲羅、あけおめ、ことよろ。和服着たんだ?畳んであげるね」
 
と言って畳んでくれた。腕時計が赤だから、これは剣道してるお姉ちゃんだなと思った。
「お餅食べた?」
と姉に訊く。
 
「まだー。さっき起きたばかり」
「そこにお雑煮の鍋掛かってるから、お餅好きなだけ入れて食べるといいよ」
「ありがとう」
と言って、このお姉ちゃんは餅を4個入れて、煮える間に着替える。そして巫女服に着替えてから、お餅を美味しそうに食べていた。
 
「あ、そうそう玲羅、お年玉あげるね」
と言ってポチ袋をくれたので、ありがたく二重取りさせてもらった。こちらも1万円入っていたので『どうぶつの森』買おうと思った(*24)。
 
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(*24) それまでnintendo64, ゲームキューブ用にしか出ていなかった『どうぶつの森』だが、2005年11月23日にニンテンドーDS用の『おいでよ どうぶつの森』が発売された。
 

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2006年1月1日(日).
 
東京三菱銀行(東京銀行+三菱銀行)とUFJ銀行(三和銀行+東海銀行)が合併、三菱東京UFJ銀行が発足した。なおこの銀行は後の2018年、三菱UFJ銀行と改名し“東京”の名前が消滅した。
 

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姫路のほうでは元日は清香は木里家のほうに行き、両親や妹と一緒に1日過ごした。公世は大晦日の午後に留萌にいたミッキーと交換で留萌に行き、実家で1日過ごした。
 
1月1日の朝起きたら女の子の身体になってたけど、気にしない!ことにした。バストが邪魔だからブラジャー着けたけど、別に気持ち良くないんだから、とどこかの誰かさんに言う。くすくすという声が聞こえた。
 
元旦は姉に小振袖を着せられそうになったが「ぼくは男の子だから振袖とか着ない」と言って、普通にセーターとズボン(女子用)にダウンコート(左前ボタンであることに気付いていない)を着て、初詣に行った。
 
(多分多くの人には普通に女の子と思われた)
 

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マナは女の子下着を着た上に大きめのトレーナーとスウェットのパンツで居間に出て行き「明けましておめてとう」と言った。
 
年末年始は普段札幌の大学に行っている兄・仁、旭川の高校に行っている姉の楓も戻って来ている。家族5人で、おとそ(未成年はスプライト)を飲み、お雑煮を食べておせちを摘まみ、一息付いたところで、初詣に行こうかという話になる。
 
「楓、振袖着せてあげるよ」
「そんなの時間かかりそー」
「これはワンタッチ振袖といって5分で着れる。上下がセパレートになってるのよ」
「へー。じゃ着てみようかな」
「これ2着ピンク柄とブルー柄のセットで1万円だったのよ。あんたどっち着る」
「ブルーにしようかな。でも2着も買ってどうするのよ」
「だって1着8000円2着1万円なら2着買うじゃん」
 
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通販好きの母らしい。
 
「でももう1着は?」
「そうね。マナが着ればいいんじゃない?」
「え〜〜!?」
 
「男に振袖着せてどうする?」
と父が呆れている。
 
「いや、マナは結構振袖似合うと思う」
と兄まで言う。
 
それでマナも「じゃ着てみようかな」と言った。
 

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それで彼はワンタッチ振袖(ピンク)を受け取り、自分の部屋で着てくることにする。母が「着せてあげるよ」と言ったが「ひとりで着れると思う」と言って、断った。だって着付けしてもらったら“この身体”を見られてしまう。今更だけど。
 
和服を着る時は本当は“じゅばん”という下着を着けるらしいが、スリップでもいいんだよと言われてスリップを渡されたので、念のためブラジャーとショーツを交換してからスリップを着る。スリップの肌心地がいい!ヤミツキになりそうと思った。その上に長襦袢というものを着る。これは子供用の浴衣と同様に紐を結んで留めればいいのでちゃんとできた。その上にワンタッチ振袖を着るが、下はスカートを穿くように穿き、上は普通のジャケットを着るように着て、マジックテープを留める。何だ簡単じゃんと思った。振袖は全部この方式にしていいんじゃない?と思う。それで居間に出て行く。
 
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「帯締めてあげるよ」
と言って,母が帯だけ締めてくれる。
 
「眉毛整えてあげる」
と姉が言って眉を切ってくれた。
 
これ自分ではなかなかうまく切れないんだよねーと思う。
 
「やはり違和感無いな」
と兄が言う。
 
母はマナのサイドの髪を編んで上に揚げてピンで留める。これを両サイドしてくれた。
 
「可愛い!」
と姉が言っている。
 

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「マナは小さい頃はよく女の子に間違われていたし、スカートとかも穿いてたから、きっと似合うと思った」
などと兄は言っている。
 
父も「へー」などと言って見ている。
「お前、高校では女子制服着るか?」
と(多分ジョークで)父は言う。
 
「そうだなあ。女子制服着ようかな」
とマナは思い切って言っちゃった。母と姉は微笑んでいるし、兄も頷いているが、父は戸惑うような顔をしている。
 
「じゃ出掛けよう」
と言って、出掛ける。
「和服ならこれでしょ」
と言われて姉もマナも可愛い草履(ぞうり)を履いた。モビリオスパイクに家族5人で乗り、Q神社まで出掛ける。女の子の服を着て外出するのはまだ少し恥ずかしかったけど、開き直った。きっと知り合いには会わないよ、などと思う。
 
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早い時間帯だからか駐車場には結構空きがあった。車を駐め拝殿に向かう。そこでバッタリと巫女姿の花崎映子に遭遇する。ギョッとする。しかし向こうはこちらを認識できなかったようで、少し首を傾げていた。
 
花崎さん、ここで巫女さんのバイトしてるのか、などと思う。
 

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拝殿前でお賽銭を入れて、そのあと御神木の前で家族並んで記念写真を撮る。父と兄が交替で撮影役を務めたあと「振袖同士並んで」と言われて、姉と並んで記念写真を撮った。
 
おみくじを引いたら大吉だった。すごーい!と思う。学業運・恋愛運も吉となっていてドキッとした。ぼく菅原君の恋人になれるかなあ(←既に恋人では?)。
 
「お正月だから昇殿してお祓いを受けよう」
と父が言い、祈祷を申し込んで控室に行く。そこで10分ほど待つと巫女さんが来て「お昇りください」と言う。が、村山さんだ!うっそー!?村山さんもここでバイトしてるの?
 
彼は「ぼくだとバレませんように」と祈りながら、他の客と一緒に拝殿に向かう。昇り口の所で大幣(おおぬさ)でお祓いする。そして拝殿に昇る。椅子があるのでそれに座る。
 
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祈祷が始まるが村山さんは横笛を吹いていた。とても力強い調べである。凄いなと思う。やはり村山さん、体力がハンパ無いから肺活量も凄くて、こういう演奏になるんだろうなと思った。祈祷の終わり頃に雷が鳴った。来る時は雪止んでたけど、また降るのかなと思った。
 
15分ほどの祈祷が終わり拝殿を退出する。村山さんが笑顔でお客さんたちを送りだし、記念品の袋を手渡している。父が受け取り、母・兄・姉が退出し、マナは最後になった。振袖着ているとどうしても動きが遅くなりがちである。
 
彼が村山さんの横を通過する時、村山さんは小さな声で言った。
「マナちゃん、凄く似合ってる。可愛いよ」
 
きゃー、ばれてたぁ!
 

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それで恥ずかしーと思いながら駐車場に戻る。その時バッタリと菅原君に遭遇した。思わず手を口に当てて立ち止まる。彼もドキッとしたような顔をしてこちらに駆け寄ってきた。そして言った。
 
「マナちゃん、可愛い!振袖着たんだね」
 
マナはもう真っ赤になって俯いてしまった。
 
「あら、藤太のお友達?」
と向こうのお母さんが言う。マナは開き直って挨拶した。
 
「明けましておめでとうございます、佐藤と申します」
 
マナの父はマナが女の子のような声で答えたので驚いている。
 
「おめでとう。何かいい感じのお嬢さんね」
と向こうのお母さんは言った。
 
お、おじょうさんって、もしかしてぼくのこと?
 
「記念写真、記念写真」
と言って、向こうのお姉さん、そしてこちらの姉が、菅原君とマナが2人並んでいる所をデジカメで撮ってくれた。
 
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マナは174ccmの長身だが、菅原君は180cmあるので、並んだ時にあまり違和感が無い。
 
「この子剣道やるんだよ」
と菅原君が母や姉たちに説明している。
 
「ああ、それで背が高いのね。でもあんたと並ぶとお似合いね」
などとお母さんは言っていた。
 

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自宅に戻ってから自分の部屋で振袖を脱ぎ、髪もピンを外して戻す。普通のトレーナーとスリムジーンズに着替えて少しぼーっとしていたら、姉が何やら段ボール箱を抱えて入ってきた。
 
「これ少し整理したら、また出て来たからあんたにあげる」
「ありがとう」
「ついでにあれもあげる。ちょっと待ってて」
と言って持って来たのはセーラー服である。
 
「中学時代に着てたセーラー服。これもあんたにあげるね」
「ありがとう!」
「卒業式はセーラー服で出るといいよ」
「叱られるよぉ!」
「取り敢えず着てみて」
と言われて彼は姉が後ろを見てくれている間にブラウスを着て、セーラー服のスカートを穿き、上着を着てみた。
 
マナが「着たよ」と言うので姉はこちらを振り返りウェストに指を入れて余裕をチェックしている。
 
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「アジャスター少し詰めたほうがいいみたい」
と言ってウェストを短くしてくれた。
 
「こんな女子中学生もいるかもという感じにはなるよ」
「あはは、男っぽいのは仕方無い」
 
とマナは言ったが、姉は何か考えている様子だった。
 
マナは、振袖姿が女の子に見えたのはやはり振袖という服の強烈な“女子光”のせいかな、と思っていた。
 
「こちらの卒業式が終わったら高校の制服もあげるね。だから高校の制服は買わなくていいよ。それを着ればいいから」
 
それって、ぼくやはり女子制服で高校に行くってこと??
 
でもお父さん許してくれるかなあ(←かなりその気になってる)。
 

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