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■女子中学生・秋の嵐(7)

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第3ピリオド。千里をひたすらマークしていた5番さんが下がった。代わって9番を付けた選手が千里に貼り付く。番号からすると“6番目の女”という感じである。かなり優秀な選手なのだろうと思ったが、5番さんとは全く役者が違っていた。千里はいとも簡単にこの人を振り切るので、雪子がどんどん千里にボールを回し、千里がスリーを量産する。
 
慌てて向こうはその9番がわざとファウルして選手交代。10番の人が出てくるがこの人も全くかなわなかった。仕方なく、この人もわざとファウルをして時計を停め選手交代。結局5番さんが戻って来た。
 
結局、R中でS中のメンツを圧倒できるのはスターターの5人のみであることが明確になったことになる。
 
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それで千里と相手5番さんとの勝負が再開される。ハーフタイムと合わせて14分ほど休んでいたことになるが、休憩は充分ではない。しかし9番さんや10番さんよりはかなりマシである。
 
千里のスリーは前半よりは多いものの、第3ピリオドの最初の4分間ほどではなくなった。この後、しばらく点差がほとんど変わらない状態で試合は進行した。
 

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第3ピリオドを終えた所で点数は64-48と16点差であった。第3ピリオドで25点差を16点差まで9点も詰めたことになる。もはや勝負の行方は分からなくなった。
 
第4ピリオドになる。そして、久子や雪子が予想した通りのことが起きた。ここまで3ピリオドで合計22分間ほとんど交替無しでゾーンを構成してきた各選手が、疲労により、足が充分動かなくなる。そこにこちらが投入した元気の余っているS中1年生がパワーで進入し、ゴール近くからシュートを決める。
 
ゾーンというのは、敵を外に置いている時はいいのだが、中に進入されると、その瞬間マンツーマンに切り替えないといけないので、その切り替えにまた運動量が消費される。つまり進入されにくい態勢であるゆえに進入されるようになると運動量が倍増してどんどん体力を消耗し疲労が重なる。
 
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第4ピリオドの途中、3分過ぎて残り5分となった頃、とうとうその疲労限界を越えた。
 
相手のゾーンはザル同然となり、どんどんこちらの1年生に進入されるので、R中はやむを得ずまたファウルで試合を停め、ゾーンを組んでいた4人を丸ごと下げ、9-12番の4人を投入して今度はゾーンではなくマンツーマンで対応させた。これで疲れ切ったスターターよりはマシになったものの、このレベルにはS中の1年生たちも結構対抗できる。
 
そしてさすがに相手の5番さんも疲労限界に達して千里はかなりの頻度でフリーになる。
 
点差がとんどん縮んでいき、残り1分44秒で決めた千里のスリーでとうとう72-73とこちらが逆転した。向こうはスターターを復帰させた。これもマンツーマンで守る、もう疲れ切った身体ではゾーンを組むのは無理だった。こちらも次にR中が得点した所でスターターに戻す。
 
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ここからは双方“ノーガードの殴り合い”のような死闘になった。逆転また逆転のシーソーゲームが展開される。どちらも疲労限界をとっくに越えている。
 
74>73
74<75
77>75
77<78
79>78
79<81
 
とスコアは進み、千里の81点目のスリーが決まった後の残り時計はわずか5秒である。R中はスローインする選手がハーフライン付近に居るシューターの所にボールを送ったが、シューターさんもとてもそこから先にドリブルなどしていく時間は無い。彼女は思いっきり山なりのボールをゴールめがけて投げた。
 
彼女が投げてすぐにゲーム終了のブザーが鳴る。
 
そしてボールは・・・・
 
入っちゃった!!!
 

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R中の選手たちが歓喜の渦である。
 
S中のメンバーは千里と雪子以外の全員が立てなくなり、その場に座り込んでしまった。
 
審判さんがS中の選手に整列するよう促す。千里は近くに居た数子の手を握って立たせた。何とかキャプテンの責任を思い出した久子が友子の手を取って立たせる。それでS中は整列し、審判さんの
 
「82-81でR中学校の勝ち」
という声に
 
「ありがとうございました」
と挨拶する。そして誰からともなく、R中のメンバーたちとハグしあった。
 
春の大会は、お互い後味の悪い終わり方になっていたが、今回の試合は双方完全燃焼のわだかまりの残らない試合となった。
 
負けちゃったけど!
 

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「悔しいよぉ」
と数子が控室で泣いていた。
 
R中とS中の対戦スコア
新人戦 R 63-60 S
春大会 R 46-45 S
夏大会 R 82-81 S
 
「来年は北北海道大会に行こうよ」
と千里は彼女に声を掛けた。
 
「1年生4人が成長してくれたら、充分行けるな」
と久子さんが言った。
 

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大会が終わって着替えてから、保護者の車に分乗して帰る。
 
数子はキョロキョロした。
「ねぇ、千里を見なかった?」
「見てませんよ。私も話したかったのに」
と1年生の雅代。
 
「帰り、うちの車に乗らないかと誘うつもりだったのに」
「朝も単独で来ておられたし、誰か送ってくれた人の車に乗られたのでは?」
「そうかもね。だったら大丈夫か」
 
ということで数子は来た時と同様に母の車に1人で乗って、留萌に帰還した。(本来は千里と留実子が同乗する予定だった)
 
むろん千里Rは疲れたから消えちゃった!
 
コリンはぶつぶつ言いながら、Rが放置していった荷物をまとめると、バスで留萌に戻った。
 

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女子バスケット部では9月13日(月)に次の部長を決めたが、この日の部活に出てきていた2年生が数子1人だった(留実子は休んでいた。結構重傷だったのかも)ので、自動的に数子が新しい部長と決まった。そもそも他に出て来ていたとしても、応援団と兼部の留実子、気まぐれの千里にはさせられないので、数子がやるしかなかった。
 
「私と1年生4人だけで5人しか居ないと、なんか去年の春と似たような状態だ」
などと数子は言っていた。
 
なお男子では、貴司たち3年生が引退して、田代君が部長を継承した。彼も勉強ではいつも蓮菜と2位争いしているのにバスケでも頑張っており凄い。
 

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S中では今年は9月13日(月)から衣替えとなった。それ以前にも9月になったらもう冬服でもいいことになっているので、結構冬服セーラー服を着ている子はいた(男子も学生服をワイシャツの上に着てよい)。
 
雅海は学生服を着てきていたがみんなから
「なぜセーラー服ではない?」
と非難されていた。結局、彼は学生服で、女子トイレ・女子更衣室を使用することになる。
 
留実子は当然学生服を着て出てきていた。彼(でいいと思う)は男子トイレを堂々と使用しているが(鞠古君と連れションしていることがある!)、更衣室は保健室の清原先生の指導により女子更衣室を使用する。つまり、男子制服で女子更衣室に入ってくるのが、雅海と留実子の2人である。
 
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セナや沙苗は何の問題もなく、セーラー服姿で登校してきた。(セナはまだ結構ドキドキしている)
 

「でも雅海ちゃん、少し胸膨らんできてない?」
と女子更衣室で言われた。
 
「お姉ちゃんにメジャーで測られてAAAAカップだと言われた」
「微妙なサイズだ」
「トップとアンダーの差がゼロなのがAAAAAだよ」
と沙苗が言う。
 
「じゃ、やはり少し膨らんで来てるんだ!」
「ぼく男物のワイシャツが入らなくなった」
「ああ、それで最近ブラウス着てるのね」
「もうワイシャツ着る必要は無いと思う」
と蓮菜。
「ブラウス着てるのならついでにセーラー服着よう」
と優美絵。
「なかなか勇気持てなくて」
 
うん。なかなか勇気が出ないよね、とセナは思っていた。でも雅海ちゃん、女性ホルモンを飲むようになったのかな。女の子になるんだという決断だけはした訳だ。
 
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(セナは女性ホルモンなど“飲んでない”のに既にAAAカップくらいのサイズまで成長してきている)
 

司は母から
「衣替えだよ。今日からはちゃんとセーラー服着て行きなよ」
と言われた。でも
「学生服で行くよー」
と言う。
 
母はむしろ困惑しているようであった。
 
「そうそう。新しいシャツ出しとくね」
「ありがとう」
と言って、司は母が渡してくれた新しい“シャツ”を男物下着の上に身につけ、学生服をその上に着て、スカート・・・ではなくズボンを穿いて学校に出掛けて行った。実はスカートを穿いていったん玄関を出たので、母は
「あの子、学生服にスカートなの?」
と思ったが、30秒で帰ってきて
「間違えたぁ!」
と言って、ズボンに穿き換えて再度出掛けた。
 
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「下をズボンに交換するんじゃなくて上をセーラー服に交換すればいいのに」
 

公世は朝起きると、鴨居に掛かっているセーラー服に「今日から衣替えだよ。これ着て行こうね」と書かれた紙(姉の字)を見るが、黙殺して普通に男物?の灰色アンダーシャツの上に“ワイシャツ”?を着る。そしてズボンを穿いてから朝食の席に行った。
 
「あら、今日はセーラー服の下はズボンにするの?」
などと母から言われる。
「セーラー服とか着ないよぉ。学生服を着るよー」
 
母は首を傾げていた。(高校生の姉は早朝補習で既に出ている)
 
ちなみに8月に栃木に行っていた間に実行されていた“男物処分”で処分を免れていた学生服ではあるが
「臭いが酷い」
と言われて、結局廃棄されてしまい、新しい学生服を買ってもらっている。
 
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公世は朝食が終わると“ワイシャツ”の上に、その新しい学生服を着て
「いってきまーす」
と言って、学校に出掛けた。
 

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9月18-19日(土日).
 
プロ野球選手会はストライキを敢行した。
 
これは近鉄バッファローズの経営難問題に端を発する、プロ野球再編騒動での経営側の不誠実な態度に対する抗議であった。
 
巨大な累積赤字を抱え、もはや球団維持が困難になった近鉄は、最後の手段として球団をオリックス・ブルーウェーブに売却して両球団を合併させるという道を模索。両者の間で秘密の交渉が進められていたが、2004年6月13日の日経新聞の報道でこの交渉が明るみになった。
 
更に、親会社ダイエーが深刻な経営難に陥っている福岡ダイエーホークスがらみでパリーグの他球団の間にも新たな合併の道が模索されていることも公表される。そしてパリーグが4球団になってしまったら(両リーグの球団数を揃えるため)巨人はパリーグに移籍したいという巨人球団首脳の発言もあり、多くのプロ野球ファンがプロ野球の行方に大きな不安を覚えた。
 
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ファンや選手を無視したこれらの動きに対して選手会は団体交渉を申し入れ、球団の合併は1年保留して、その間に経営改善のための策を講じることなどを提案したものの経営側はほぼ無視する姿勢であったため、とうとう選手会はストライキに踏み切ったものである。
 
この日本のプロ野球存続に関わる重大な局面で根來泰周コミッショナー(元・東京高等検察庁検事長)は、スト後の9月16日、新規加入球団を募集するという私案を提示した。このコミッショナーの個人的提言によって、パリーグの球団が1つか2つ消滅しても、新球団の参加により、結果的に12球団制が維持される可能性が出て来た。
 

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9月19日(日).
 
三連休の中日、松戸市内の∧∧∧音楽教室・常盤平(ときわだいら)店のミニサロンで、松戸市内の∧∧∧音楽教室合同発表会が行われた。
 
(三連休の中日に発表会をするのは前日頑張って練習できるようにである!)
 
休日なので例によって英世は来られなかったものの、照絵はメゾピアノの可愛いドレスを着た龍虎を連れていった(照絵自身はイオンのワンピース!)。
 
龍虎はピアノの前に座ると、小さな指で『さんぽ』を、はずむむように両手弾きし、大きな拍手をもらった。龍虎は演奏後、立ち上がると、笑顔を作り、スカートの裙を持って右足を後ろに下げ、左足を少し曲げるポーズ(カーテシー)で聴衆に挨拶した。「可愛い!」という声があがっていた。
 
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照絵は、この子、いつの間にこんなポーズ覚えたんだ?と思った。
 
(この演奏は照絵が携帯で撮影したものがずっと残ることになる。アクアの最少年齢・動画映像である。動画内で、龍虎がカーテシーの時左足を軸足にしているのが確認できるので、少なくとも“この龍虎”は右足が利き足であることが分かる)
 
ちなみにこの日、照絵はドレスとボーイズスーツを目の前に並べ
「龍ちゃん、ドレスとスーツ、どちら着る?」
と訊いたら
「こっち」
と言って、ドレスを選んだので、それを着せて連れてきた。
 

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9月21日(火).
 
三連休明けのこの日、沙苗は1ヶ月遅れで夏休みの宿題を提出した。もっとも、音楽・美術の宿題と読書感想文は8月30日に提出済みで、5科目のプリント関係が残っていた。
 
「遅れたけど頑張ったね」
と先生は褒めてくれた。
 
(セナはギブアップしてバッくれようとしている:ただし音楽のリコーダーはウェルナーの『野ばら』を吹いて「まあいいでしょう」ということになった。また美術の宿題は、沙苗に励まされてP神社の“3燈台”の絵を描きこちらは褒められた(大神様が大サービスで点灯を許してくれた)。読書感想文は「どうしても感想を思いつかない!」と言っていた)
 

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