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■春社(8)

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「この子たちの中から将来うちの選手が出るかも」
「あ、君なんかいい雰囲気してるね」
「ごめーん。その子、男の子」
「なんだ」
「残念」
「ちなみに、性転換させる気は?」
「勘弁して〜」
 
「せいてんかんってなあに?」
「君、女の子になってみたくない?」
「おんなのこに? それもいいかなあ。でもどうやってなるの?」
「手術すればいいんだよ」
「しゅじゅつってこわそう」
「大丈夫だよ。大して痛くないよ」
「ちょっとぉ、変な誘惑しないでよぉ」
 
子供にあまり甘いものは飲ませないという方針で、ノンアルコール飲料としては、ウーロン茶、コカコーラゼロ、三ツ矢サイダー・ゼロストリング、野菜と果実をミックスした野菜生活のシリーズ、などなどを用意していたが、子供たちには不評であった!!
 
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「しかし、つい昨日送別会をしたはずの人がいる」
などと一部から言われる。
 
「えー。選手としてはさよならしたということで」
と千里は言っている。
 
「でも普段の練習より確実に人数が多い」
「あまり見たことない人もいる」
「すみませーん。幽霊部員でーす」
 
などといった会話が交わされていた。おかげで、準備を手伝ったので「まあ一緒に」と浩子や潤(うるう)さんから言われた《きーちゃん》も部屋に居たものの、全く目立たなかった。
 
(きーちゃんは千里に擬態せずに27-28歳くらいの女性の姿を取っている。これが本来のきーちゃんの素顔なのかどうかは千里も知らない)
 
「でも会社も設立したし、これで新しい練習用の体育館とか建てられたら凄いけどね〜」
「秋から毎日いつでも練習できるようになったのはいいけど、体育館のボロさがグレードアップしたしね」
 
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40 minutesは夏頃までは江東区内の公共体育館を使って練習していたのだが、使える時間帯が限られるので、秋から、廃校になった小学校の体育館を借り切って、いつでも練習できるようになった。ただし手狭になったし、廃校になっていただけあり、かなりの傷みがあった。窓ガラスの敗れた所などは、段ボール!で応急措置をしたまま使っている。空調がないし火気厳禁なので冬期は電気ストーブで乗り切った。
 
「あそこ、夏は冷房とか無いですよね」
「窓を開けよう。エコだよ」
「扇風機くらい用意するから」
 

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「でも新しい体育館は建てるよ。場所や工期はまだ未定だけど」
と千里が言うと
 
「凄い!」
「この会社、そんなにお金があるんだ!?」
 
という声が出る。
 
「建てるのは、今の所、40 minutes, ローキューツ、ジョイフルゴールド、江戸っ娘の共同という線。話し合い中」
 
「共用ですか?」
と少しがっかりしたような声が出る。
 
「今検討中の設計ではメインアリーナに2コート、サブアリーナに1コート取れるから3チームまでは同時に練習できると思う。それが完成した後で、今使っている体育館も若干改修する予定」
 
「おお!」
 
(新体育館は最終的には床にタラフレックスを敷いてコートのラインを変える方式にしたため、練習時にはメインコートに3コート設定することも可能になった。サブアリーナまで使うと4チームが同時に練習可能となる)
 
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「でもこの夏は悪いけど、冷房無しで頑張って」
「うーん・・・」
 
「昼間は前の体育館の方を借りられないかなあ」
「空いている時は使えると思うよ。それは照会しておくよ」
と立川さんが言っていた。
 

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14時からのパーティーは16時に「中締め」を宣言したのだが、おしゃべりは続き、結局17時すぎまで何人か残って話していた。
 
だいたいみんな帰った所で、千里、浩子、きーちゃん、麻依子などでゴミを捨てたり食器を洗ったりして片付ける。
 
「麻依子はいいよ。自分ちの夕飯の支度あるでしょ?」
「平気平気。帰ってみて誰もいなかったら、適当に何か作って食べてるから」
「偉い旦那だ」
「こういうのは最初が肝心なんだよ」
「ほほお」
 
片付けが終わった所で今度は19時からの2回目のパーティーの準備を始める。
 
「私、今日は3日分くらい働いている気がする」
と《きーちゃん》が言う。
 
「ごめんねー。千里のお友達でしたっけ?」
と浩子。
 
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「法務局まで行くのに車を駐める所がないから、送ってと言われてドライバーだけの予定だったんですけどねー」
「それは申し訳無い」
と浩子。
 
「申し訳ないついでに2度目のパーティーの準備と片付けもよろしく」
と千里。
 
「はいはい」
と《きーちゃん》もあきらめ顔である。
 

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だいたいの準備まで終わった所で麻依子は18時で帰る。お土産代わりにケンタッキーのチキンを6本とビール2缶を持たせた。
 
2度目のパーティーは勤め人さん中心である。プロ契約した雪子・渚紗・誠美・星乃・暢子といった面々もこの時間帯に来た(橘花は学校の先生なのでプロ契約とかはできないし試合参加報酬も払えない)。新キャプテン星乃が音頭を取って乾杯し、あとは自由に飲み食いしてということになる。お腹を空かせてきている人が多いとみて、焼き鳥、フライドチキン、天ぷら、トンカツなど、本格的な「おかず」という感じのものも用意した。また社会人が多いことからビールを飲む子も多かった。
 
「由実、まあ飲め飲め」
と早速酔っぱらっている暢子が、松崎由実にビールを勧めているが
 
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「その子は未成年だからダメ」
と言って聖子が停めている。
 
このメンツにも新体育館の建設計画が進行中であることを発表すると歓声があがっていた。
 
「でも共用体育館かあ」
 
「建設費がたぶん100億円近くかかるからね。さすがに1チームだけでは建てきれない」
 
「体育館を建てるのってそのくらい掛かるのか」
「いや、もう億と言われた時点で思考停止してしまう。高いんだか安いんだか分からない」
 
「最初は50億円程度で3000人程度収容の体育館を建てるつもりだったんだよ。でも計画進めているうちに、ローキューツのオーナーから、5000人収容にしてコンサートにも使えるものにしたいという意見が出てね」
 
「ローズ+リリーのケイさんか!」
 
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「5000人ならアリーナ席も設置したら7000人くらい入るから。今首都圏は大きな会場が不足しているんだよねえ。ケイは3割出すと言ってるし」
「100億の3割と言ったら、えっと・・・」
「30億!」
 
「なんか数字が大きすぎてピンと来ない」
 

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「でも4月から始めるクロスリーグだけどさ」
と橘花が言う。
 
「ジョイフルゴールドは強い。レッドインパルスは無茶苦茶強い。うちは千里が抜けるのが苦しいけど、他のメンツもかなり成長してきたし、これに聖子も加入したし、渚紗はきっと千里の穴を埋めるべく頑張るだろうし、何とかその2チームに食らいついていけると思う」
 
「ローキューツがちょっと心配だよね」
とリリムが橘花の言葉を先読みして言った。
 
「いや、それを言おうとした所」
と橘花。
 
「ローキューツとの対戦では少し手加減した方がいいのかなあ。あそこ薫も引退したみたいだしさぁ」
と橘花が言ったが
 
「あ、それは配慮不要」
と千里は明快に断言する。
 
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「物凄い新戦力が入ったみたいよ」
「ほんとに!?」
 
「旭川L女子校卒の黒川アミラでしょ?あの子、背が高いけど見かけ倒しでわりと不器用だよ」
 
と北海道系の情報を一応押さえている暢子が言うが
 
「アミラも凄いけど、須佐ミナミが物凄い」
と千里は言った。
 
「誰それ!?」
 
「つい数日前に加入した。インカレ経験者。だから手加減しようなんて思ったら痛い目に遭うよ。全力で行かなきゃ」
と千里。
 
「いや、それは良かった。こちらも全力で行けたら、それこそ望む所だ」
と橘花は言った。
 

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19時からのパーティーは、飲んでいる子が多いので、21時に中締めを宣言しても、みんな全く帰る様子が無く、22時すぎてからやっとぼちぼち帰る子が出て、23時近くなってから
 
「しまった。終電の時間だ!」
と言って慌てて帰る子が出始める。
 
結局23時半になってから
「24時で鍵を閉めるから。まだ飲みたい人は各自自主的に場所を移動して飲んで」
と夕子が言ったので、やっと解散の雰囲気になった。
 
「浩子ちゃん、片付けは明日でいいよ。今日はもう帰ろう」
と潤さんも言うので、
 
「じゃ放置して帰りましょう」
ということで、全員24時までに退去した。
 
千里はお酒は飲んでいないので《きーちゃん》に
「付き合わせてごめんねー」
と言って、彼女を吸収して自分でアテンザを運転して、経堂のアパートに帰還した。
 
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「ただいまあ。桃香、遅くなってごめん」
と言って部屋に入ると、桃香が
 
「お帰り。実はうちの高知の祖父さんが死んだんだ。千里一緒に来れる?」
と聞いた。
 
「和彦(にぎひこ)じいさん?」
「うん」
 
「ありゃあ。いくつだっけ?」
「昨日、4月4日に100歳の誕生日を近くに住む孫・曾孫とかだけ集まってしたんだよ。夕方までは元気だったらしいんだけど、22時すぎに亡くなったらしい」
 
「わあ。100歳の誕生日に逝ったのか」
「まあ大往生だね」
「私は8日の夕方から合宿に入るけど、それまでなら動けるよ」
「じゃ一緒に行こう」
「うん」
 

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それで桃香が朋子と連絡を取りながら、取り敢えず行きのチケットを確保する。
 
「羽田から高知空港に飛んで、その後はレンタカーかな?」
「たぶんそうなると思う」
 
「館山の洋彦伯父たちが、一緒の便で行こうと言ってる」
「ああ、できるだけまとまってレンタカー借りた方がいいよね。お母さんたちは?」
 
「母ちゃんたちは金沢まで車で走ってサンダーバードの始発に乗って、伊丹から高知空港に着く。こちらもほぼ同じ時刻に着く便に乗るぞ」
 
金沢535-8:22大阪 伊丹10:20-11:05高知空港
羽田9:50-1115高知空港
 
「じゃ6人でレンタカーを借りればいいのかな?」
「うん。そうなりそう。ミニバンを借りればいいかな」
 
そんなことを言っていたら、青葉のフィアンセである彪志君も行くという話が飛び込んでくる。
 
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「まだ正式に婚約した訳ではないけど、まあいいだろうね」
「じゃミニバンに7人乗りかな」
 

航空券は洋彦夫婦の分まで4枚まとめて確保して千里のカードで決済、座席も確定させ、eチケットの控えを人数分プリントした。全ての作業(作業自体は桃香がしている。千里がしたら危ない)が終わったのは午前3時頃で
 
「千里、起こしてくれ」
と言って桃香は眠った。
 
「じゃ私も寝るか。たいちゃん起こしてね〜」
と言って千里も眠った。
 

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千里は5時に目を覚まし、旅支度を調えた。
 
2時間しか寝ていないが、旅の途中で睡眠を補うつもりである。
 
自分の分と桃香の分の喪服を旅行用バッグに詰め、換えの服や下着なども入れる。朝ご飯を作りながらシンクに放置されている食器を洗って片付ける。6時過ぎに桃香を起こそうとした所で電話がある。千里はその件を手配してから桃香を起こした。桃香は半分眠ったような状態で朝御飯を食べた。
 

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7時にアパートを出て経堂駅から小田急に乗る。何度か乗り換えて1時間ほどで羽田空港第一ターミナルに入る。
 
ここでうまく彪志および洋彦夫妻と落ち合うことができたので、eチケットの控えを全員に配ってから荷物をカウンターで預け、保安検査場を通る。そして9:50の飛行機に無事乗ることができた。
 
「飛行機の乗り方が変わってたからびっくりした!」
と恵奈が言っていた。
 
高知空港に到着すると、まず朋子・青葉と落ち合うことができたが、洋彦が
 
「あっ」
と言って走っていき、女子大生くらいの女の子を捕まえる。
 
「おーい!」
 
「ああ、おじさん!」
とその女の子は振り返って笑顔で言った。
 
「初めてだったよね。こちら朋子ちゃんが養女にした青葉ちゃん」
「初めまして、青葉です」
 
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「こちらは桃香ちゃんの奥さんの千里ちゃん」
「初めまして、千里と申します」
 
「へー!桃香ちゃん、女の人と結婚したんだ?さっすが!」
と彼女は感激している。
 
「こちらも初めまして。私、・・・」
と言いかけたところで洋彦が停める。
 
「待った、待った。ここでクイズです。この子の名前は何と読むでしょう?」
と言って洋彦は
 
《花山月音》
 
と彼女の名前を書いた。すると青葉も千里もそれを見た瞬間
「かやま・だいな」
 
と読んでしまったので、洋彦がびっくりしたし、本人も超びっくりしていた。
 
「ちゃんと読んでもらったの、私、初めて」
と本人は言っていた。
 
 
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