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■春銅(24)

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8月20日(木).
 
この日は龍虎(アクア)および西湖(今井葉月)の誕生日で、代々木のマンションでは、龍虎F・龍虎M・西湖F・西湖M・桜木ワルツ・和城理紗の6人でお誕生会をした。その最中に、ゆみがやってきて、上の部屋のクリーニングが終わったから、鍵を渡すと言った。
 
それでゆみは龍虎に鍵を渡したのだが、ゆみは「鍵は5個」と言ったのに、実際にゆみが渡したのは4個だった。しかし龍虎はそのことには気付かなかった。
 
ゆみはマンションに傷などがないか確認して欲しいと言うので、鍵を受けとった龍虎(龍虎F)が一緒に上の部屋に行った。そして各部屋をまわる。龍虎も問題無いですねーなどと言いながら見て廻っていた。
 
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↓(再掲)

 
そして最後の部屋に入った時、龍虎Fはそこにベッドがあるのを見た。
 
「ゆみさん、ベッドが残ってますよ」
と言ったが、ゆみは
「じゃね」
と言って、ドアを閉めて帰ってしまった!
 
そしてベッドの中からは
「龍、お誕生日おめでとう」
という彩佳の声がした。
 
この日、彩佳は龍虎のものになった。
 
(龍虎は既に彩佳のものだったらしい:彩佳的見解)
 

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8月23日(日)は、緩菜の2歳の誕生日であった。
 
しかし、貴司も美映もそのことに全く気付いていなかった!
 
千里1+3、及び千里2は《きーちゃん》に転送してもらって、緩菜に「誕生日おめでとう」を言いに来た。千里1+3は、京平も伴って会いにいったが、京平と緩菜は兄妹の交款?をしていた。
 
千里は24日(月)の日中に貴司に電話をした。
 
「しまった!忘れてた」
と言い、その日、ケーキを買って帰った。
 
「何だっけ?」
と美映が言うので
 
「昨日、緩菜の誕生日だった」
と答える。
 
「私も忘れてた!」
 
ということで。緩菜は1日遅れで、貴司と美映からは誕生祝いをしてもらったのであった。
 

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8月23日(日).
 
今年は多くの学校でこの日が夏休みの最終日だったが、アクアはあけぼのテレビ・★★チャンネルの回線を使ったネットライブを行い、100万人以上の視聴者が出てアクア人気の根強さを示した。演奏場所は深川アリーナ、前座で歌った子たちはあけぼのテレビのスタジオ(大田区の§§ミュージック・サテライト)である。
 
この成功に気を良くして、あけぼのテレビでは§§ミュージックの他の歌手や他のプロダクションのアーティストのライブも同様に開催することを決めた。
 

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8月24日(月).
 
門脇瀬那は昨日受けとったばかりの真新しい女子制服を身につけ、初日だけは母に付き添ってもらい、通うことになったF中学校に登校した。職員室に行って校長・教頭および担任になることになった久野先生に挨拶する。そして一緒に1年2組の教室に行った。
 
「転校生を紹介します。徳島の中学から転校してきた門脇瀬那さんです。みんな仲良くしてあげてくださいね」
と先生から紹介される。
 
「門脇瀬那です。よろしくお願いします。好きな学科は音楽と社会です。前の学校ではコーラス部に入っていました」
 
「あ、だったらこちらでもコーラス部に入らない?」
と声を掛ける女子がいる。
 
「はい、入れてもらえるなら」
「うん。放課後、一緒に行こうよ」
「ありがとうございます。よろしくお願いします」
 
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こうして瀬那の東京での女子中学生としての生活は無難に始まった。
 

休み時間には他の女子と一緒にトイレに行く。トイレには“立ち位置”がビニールテープでマークされていて間隔を空け“横向き”に並ぶようになっていた。結果的に待ち行列はトイレの外まで続いている。
 
この女子トイレの待ち行列という文化は、徳島の中学でも経験しているが、向こうでは瀬那が“女子初心者”であることをみんなが配慮してくれていた。でもここではみんな自分のことは普通に女子と思っている。瀬那はドキドキしながらも平常心を頑張ってキープして他の子たちと横向きのまま、おしゃべりしていた。
 
トイレの入口の所にはアルコール・ウェットティッシュが置かれていて、各自1枚ずつ取っては、ドアの取手やロック、更には便座まで拭くようにという指示であった。個室の中にそのティッシュを捨てる箱も置かれている。また流す時は蓋をした後「流す」操作(手かざし式)をするようにということだった。
 
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「トイレはアルコールの臭いで満ちてるから、万一タバコと吸おうとしたら爆発するから絶対吸うなと、特に危ない子たちには厳命が出たらしいよ」
 
「トイレでタバコ吸うんだ!」
「たまにトイレに入るとタバコの臭いすることあったもんねー」
「へー」
 
都会の中学は違うなあと瀬那は思った。
 

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やがて順番が来て瀬那は個室に入る。言われていたように、入口の所で取ってきているアルコールウェットティッシュで掴んでドアのロックをし、ロック自体も拭く。便座もそれで掴んで開け、便座まで拭いてから個室内のアルコールウェットティッシュ入れに捨てる(汚物入れの反対側に置かれている)。
 
スカートをめくりパンティを下げ、便座に座っておしっこをするが、このおしっこが後方に飛び出す感覚がいいよなあと思う。もうボクは女の子、と自分に言い聞かせる。
 
終わったらトイレットペーパーで拭き(凄く後の方を拭く感覚がいい)、立ちあがってパンティを上げ、スカートの乱れを直す。便座のふたを閉じてから手かざしして水を流す。(入る時に拭いていた)ロックを手で開けて外に出る。そして手を洗ってからトイレを出た。
 
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外で待ってくれていたクラスメイトと一緒に教室に戻った。
 

3時間目の授業中に身体測定があった。これも徳島の中学で1学期に経験している。2度目になるし、女の子たちと一緒に下着姿になるのは体育の着替えでも経験しているので、前回よりはドキドキせずに済んだ。
 
学校によってはキャミソールまで脱いでブラとパンティだけになる所もあるらしいが、この中学ではセーラー服上下だけ脱ぎ、ブラウスも着たまま、身長と体重を計られ、下着・ブラウスの分として0,2kg引いて記録された。
 
他の子たちの下着姿を見ても平気である。
 
むろん瀬那はパンティ姿になっても、パンティに変な盛り上がりができたりはしない。でもクラスメイトから
 
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「まだ、おっぱい小さいね」
などと言われて、胸に触られちゃった。当然こちらも触り返して
「**ちゃん、大きいね。羨ましい」
と言っておいた。
 
でも彼女と触りっこしたおかげで、だいぶ度胸がついた。
 

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放課後、瀬那は、誘ってくれたクラスメイトの由梨ちゃんと一緒に音楽室に行く。音楽室は窓とドアを全開し、扇風機も掛けてどんどん新しい空気を取り込んでいる。音楽室に入る所で非接触式体温計で体温チェックされ、手もアルコール消毒する。
 
部員は全員女子のようだ(少なくとも全員女子制服を着ている)。女声合唱のようである。男の子だったら、そもそも入れてもらえなかったみたい、と思う。
 
部員の立つ位置も間隔を空け、スタッガード配置である。全員マスクをしたままである。瀬那は最初に声域のチェックをしてもらった。
 
「凄いね。Cまで出るんだ。もちろんソプラノで」
と顧問の先生に言われる。瀬那はお姉ちゃんにもらってずっとダイアン35飲んでて良かったなあと思った。声変わりなんかしちゃったら、こういう高さの声は出なくなっていたところだった。
 
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「門脇さん、この位置に立って」
とソプラノの子(部長さんだった)が言って、瀬那はその場所に立ち、練習は始まった。
 

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8月27日(木). 西湖は約1ヶ月間居候していた代々木のアクアのマンションから、用賀の橘ハイツ6階の243号室(243は“フシミ”で伏見の符合である)に引っ越した。もっとも楽器など荷物の大半は実は、元のアパートの取り崩し後、橘ハイツ南側にある小さな家(ユキとツキがお留守番している所)に収納されていたので、そこからの移動が作業の大半だった。実際の作業は山村マネージャーが手配してくれた人たちがやってくれた。西湖ひとりでは大型の家具などはとても動かせなかった。
 
「ボクの荷物は全部運び出したから、後は、ユキさん・ツキさんで自由に使っていいよ」
と西湖は彼女たちに言った。
 
「男の娘牧場でも作ろうかな」
「何それ?」
 
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「男の子を連れて来て女装の楽しさを覚えさせて、その内本当に女の子になりたいという気持ちにさせる。男子寮には、いっぱい良い素材がいるみたいだし」
 
「マリさんかゆりこ副社長みたいなこと言ってる」
 
「**ちゃんと**ちゃんと**ちゃんは睾丸が無いね」
と彼女たちは言ったが
 
「個人情報だから聞かなかったことにするね」
と西湖は言った。
 

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西湖は龍虎のマンションに居候していた間、元の用賀のアパートに置いてあった白銅鏡(京平の依代)は龍虎Nの部屋に置かせてもらっていたのだが、橘ハイツへの引越の際、それも持って行き、243号室の千里から指定された場所に置いた。
 
西湖が引っ越した後、千里は龍虎のマンションを訪れて言った。
 
「この鏡の入った箱を、上の階1803号室に置かせてもらえない?」
「いいですよ。こないだまで西湖が置いてた鏡とは別のものですか?」
「こちらは別系統の鏡なんだよ。材質も黄銅だしね」
「へー」
 
これは緩菜の依代の2つの鏡の内、先週まで千葉の康子宅に置いていたものである。(緩菜のもうひとつの依代:白銅(洋銀)鏡は尾久の筒石のマンションにある)
 
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8月29日(土)、明日香は引越屋さんを手配してこの日、経堂のアパート(1K)から用賀のマンション6階(2LDK)241号室に引っ越した。距離としては短いものの、女子1人で運べるものではない。千里さんからは引越し代と言って30万円もらったが、実際の支払いは15万円で済んだ。千里さんに余った分を返却しようとしたが「手間賃にとっといて」と言われたので、もらっておくことにした。
 
千里は、キュアルームで、上野美津穂と話していたので、明日香は美津穂とエア・ハイタッチしてから、千里に鍵を返却した。
 
「ありがとう。こちらの都合で短期間で移動してもらってごめんね」
「いえ。助かりました。新しい部屋も広いし」
 
「しかし明日香がここに住んでいるなら、私は遅くなった時はここに泊めてもらってもいいかな」
と美津穂が言っている。
 
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「それ向こうの寮母さん(高崎ひろかの母)には連絡しておいてね。女の子が帰って来ないと心配するから」
と千里は注意しておく。
 
「了解でーす」
 

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明日香から鍵を受けとった千里は、オーリスに乗り、明日香が出た後の経堂のアパートに行った。部屋に入り、忘れ物が無いか再度確認する。
 
そして鏡を持ち出した。これは京平の依代の青銅鏡である。
 
むろん持ち出した後、即アパートが崩壊したりはしない。千里もそこまで親切(?)ではない。千葉の川島家の場合は、播磨工務店の子たちの手間を省いてあげるために崩しただけである。
 
桶川のは・・・千里は「この家、風水的に邪魔だなあ」と呟いただけであり、“千里は”何もしていない。
 
(ちなみに崩れたスナックはコロナで客が減り既に閉鎖されていたのだが、保険金が入って、借金を清算することができたらしい)
 
経堂のアパートは空屋にしたものの、千里はここの契約を解除せず、毎月家賃相当額を明日香の口座に千里が振り込むことで明日香と同意した。今解約すると違約金を取られるからである。たぶん家賃を払うのはそう長いことではない。
 
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女の子の格好をしてお化粧までした状態で「誰も居ませんように」と祈りながら帰宅した恵馬は母から「お帰り」と言われて絶望的な気分になった。
 
「どうしたの?わりと時間かかったね」
「うん。ちょっとついでにCD見てたから」
と言って、HNVの袋を見せる。
 
「ああ。なるほどね。ピザ買って来てるから、荷物置いたら降りといで」
「うん。ありがとう」
 
と言って恵馬は自室のある2階への階段を登った。
 
そして自室に入り座り込むと、どっと疲れた。
 
どうしてお母ちゃん、ボクの服装のこともお化粧のことも何も言わなかったんだろう?
 

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恵馬は取り敢えずクレンジングペーパーでメイクを落とした。
 
女子高生制服風のスカートと上着を脱ぎ、襟元に結んでもらったリボンを外し、ブラウスを脱いだ。衣装ケースの中からTシャツとショートパンツを出して、それを着た。
 
ブラジャー、キャミソール、ショーツ・ガードルはそのままだけど、まあいいかなと思った。まだ外すのがもったいない気がしたのである。Tシャツがゆとりのあるサイズだし濃紺だからバストは隠せそうな気がした。
 
それで下に降りていって、ピザを食べる。母は自分の女装のことは何も言わなかった。母と30分くらい過ごした後で、恵馬は2階の自分の部屋に戻る。
 
“仮名A”さんからもらった紙袋からブラウスを取り出してみた。
 
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メモが入っている。
 
《学校行く時もワイシャツじゃなくて、このブラウス着て行きなよ。バレないよ》
 
それは凄く誘惑を感じる。でもホントにバレないかなぁ。
 
ブラウスたくさん入っているなぁと思って取り出していたら、ブラウスは3枚だった。その下には別の服がある。
 
取り出してみると、今日あのお屋敷に行くまで着ていた、男物の服が(ブリーフ以外)全部入っていた。
 
「返してくれたのか」
と少し脱力する思いだった。
 
ブリーフは無かったが、代わりに真新しいショーツが9枚も入っている。
 
またメモがある。
 
《もう男パンツ穿くのやめなよ。毎日女の子パンティ穿きなよ》
 
どうしよう?と思って、恵馬はドキドキした。
 
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そして自分は来週“仮名A”さんに会いに行きそうな気がした。
 

経堂のアパートから鏡を持ち出した千里は、千葉に住む“桃香”に連絡した。
 
「外で会うと変に疑われるから、いっそうちに来てくれない?」
「了解了解」
 
それで千里は季里子の家まで行った。季里子は不快そうな顔をしているが、気にしない!
 
「実はお願いというのは、この鏡をこちらに置いてもらえないかと思って」
「あ、それは経堂のアパートの押し入れにあった鏡だ」
 
「そうなのよ。私たちが退去した後、実は青葉のお友達が一時的に住んでいたんだけど、もう少しまともなマンションが見つかったらそちらに移ったのよね。それであのアパートがいよいよ空き家になったから、鏡も持ち出した」
 
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「それどういう鏡ですか?」
と季里子が訊くので、取り出してから部屋を暗くし、懐中電灯の灯りを当ててみせる。稲穂の形が壁に映し出される。
 
「凄い!魔鏡だ!」
と季里子が感動したように声を挙げる。
 

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「桃香があのアパートに住んでいた間、あそこが無事だったのも、これがあったからなのよね」
 
「お守りですか?」
 
「かなり強力なものです。これを取り出したから、あのアパートは多分2〜3ヶ月の内に何かありますよ」
 
「なんか今年の初め頃には、しばしば不気味な揺れがあったよな」
「多分崩壊は近いと思う。これをここに置いておけば、また水害とかにやられる心配も無いですよ」
 
「じゃ置いてもいいかな」
 
と季里子も同意してくれたので、この鏡は仏檀の横の床の間に横向き!に飾られることになった。
 
(この家は仏檀が南向きなので、鏡を西に向けるには横向きにする必要がある)
 
この後、来紗と伊鈴がよく仏間で楽しく遊んでいる風だったが、何してるんだろう?小さな子供はご先祖様とかが見えるのかなあ?などと季里子は思っていた。
 
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また、この後、しばしば季里子は宝くじが当たるようになった。
 

ともかくも、これで4つの銅鏡の置き場所が定まったのであった。
 
京平白銅鏡 用賀のアパート→2020.7龍虎のマンション→2020.8西湖のマンション
京平青銅鏡 経堂のアパート→2020.4明日香が住む→2020.8季里子の家
 
緩菜洋銀鏡 尾久の筒石のマンション
緩菜黄銅鏡 川崎のマンション→2018.7千葉の川島家→2020.8龍虎のマンション
 
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