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■女子中学生の生理整頓(15)

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春休みの間、千里(R)は玖美子・沙苗と3人で、P神社の中庭で毎日自主練習をしていた。基本的には勉強会に出て来ていて“息抜き”に竹刀を振るうという建前である。学校では部活練習中の事故をひじょうに気にしており、無届けの部活動には厳しい。4月から中学生になりS中剣道部に入ってくれる予定の如月・聖乃・真南も参加したいと言ったのだが、6人も集まると“個人レベルの練習”とは言えなくなるので、参加を断った。彼女たちは彼女たちで、A町公民館で週3回くらい練習すると言っていた。なお3人のレベルだが、如月が1月の級位認定で1級に合格した。他の2人は2級であるが、多分どちらもS中の新3年・宮沢さんより強い。(今年の3年生は代表になれないかも!?)
 
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千里Yはこの期間
「あれ〜?なんで私、神社に辿り着けないんだろう」
と不思議に思っていた。
 
Yが神社に辿り着けなくても“光辞”の写しは毎週送られてくるので、小町はそれを千里の自宅に持ち込み、自宅で朗読・録音作業をしてもらった(小町が不在でも神社には中学生女子が多数来ているので、祈祷の対応などは何とかなる)。
 
千里の算数を見てあげている花絵は、結局留萌市内の会社に就職が決まったので、3月末から4月頭の間は、新人研修に出ていて千里の算数が“また後戻りしている”ことには気付かなかった。この期間、察した玖美子が小学3年生の算数の問題をRにはやらせていた(Yは今小学4年生の問題をやっている)。
 
玖美子は学校では千里は数学の成績が良いので“千里は少なくとも3人いる”と認識していた(学校で数学の試験を受けているのはBである)。この時期、千里が3人以上居ることに気付いていたのは、玖美子と蓮菜である。もっとも玖美子も蓮菜も、千里が実際には何人居るのかについては確信が持てなかった。
 
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4月2日(金).
 
セナが自室でシナモロールのカーペットの上に寝転がってニコラ(姉が買ってきてくれた)を読んでいたら、母が入ってきた。
 
「セナ、髪切りに行こう」
「やはりこれ長すぎるかなあ」
 
セナは11月に床屋さんで髪を切ったあと1月に切りに行くつもりがその前に女子中学生化してしまつたため、3学期は切らずにずっと伸ばしていた。でも髪が肩に付くようになってきたので、さすがに伸びすぎかなと思い始めていた。
 
「美容院に行って可愛い髪型にカットしてもらおうよ」
「美容院!?」
「女の子は美容院で髪を切るんだよ」
 
そうか。ぼく、じゃなかった、わたし女の子だもんね。
 
「美容院(びよういん)じゃなくて病院(びょういん)に行ってちんちん切るのでもいいけど」
 
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へ!?
 
「まだそこまでは勇気が・・・」
 

それでセナは可愛い服(わざわざ母が買ってきてくれていた)に着替え、母の運転するアルテッツァに姉も一緒に乗って、市街地にある美容院“サロン・ド・ルルモ”まで行った。
 
「予約していた高山です。娘2人の髪のカット、お願いします」
「はいはい。あら、奧さんとアランちゃんじゃなくて、アランちゃんと・・・従妹さん?」
「アランの妹のセナっていうんです。実は今まで他の美容院に掛かってたんですよ。そこの娘さんが同級生だったので。でも廃業しちゃったから、これからは姉と一緒にこちらにお世話になろうと思って」
「あら、ほんと?」
 
母はタレントさんの写真を持参していて
「こんな感じの髪型でお願いします」
と美容師さんに依頼していた。それで姉と並びの椅子に座って、店長さんが髪を切ってくれた。初めての客なので店長さんが対応してくれたようである。
 
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髪を切る前にカルテなるものを作ったのに驚いた。床屋さんではこんな細かい管理は無かった。日本ってやはり男の扱いが適当なのかなと思う。
 
そして髪を切るのに、普通の椅子に座るんだなあ、というのにカルチャーショックを覚える。昨年秋まで行ってた床屋さんだと身体を傾けたりする機能のある椅子(バーバーチェア)に座って髪を切られていた。でも美容院の場合は普通の椅子である(*17).
 
(*17) このため美容室と理容室では、客あたりに必要な法定面積が異なる。
理容室の場合は13平米につき3台までで、1台増やすには4.9平米の追加が必要。
美容室の場合は13平米につき6台までで、1台増やすには3平米の追加が必要。
 
となっていて、美容室の方が同じ面積でも多数の椅子を置くことができる。それは椅子の構造がそもそも異なるからでもある。
 
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またカットが終わってから、髪を洗う時、床屋さんでは前屈みの状態で洗われたのに、美容院では、仰向けの状態で洗われた。この仰向けで洗われるのが何だか自分が女の子になったという意識になってドキドキした。でも、美容室と理容室って似たような場所と思っていたのに、こんなに色々違うとは、とセナは驚いていた。
 
仕上がった髪型を鏡で見てセナは思わず
「可愛い!」
と言った。
「素材がいいからね。またよろしくね」
と店長さんは笑顔で言っていた。
 
姉も
「おお、可愛くなった、可愛くなった」
と言っていた。
 
その日、夕方帰ってきた父はセナの髪型を見て
「おお、可愛くなってる。4月からはセーラー服通学するんだっけ?」
と言っていた。
 
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セナは父が“理解して”くれているのか、“冗談だと”思っているのか、判断に悩んだ。
 
一方、母の方は本気で自分がセーラー服で通学するのを容認する姿勢のようである。もっともこれまでも校内ではセーラー服を着ていたから、自宅からの通学途中が変わるだけだけどね!
 

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4月3日は“度胸付け”と言われて、セーラー服を着て、旭川に出た。
 
アルテッツァに4人(運転席:母、助手席:慧瑠、後部座席:左に世那、右に亜蘭)で乗って旭川に向かう。
 
セナは父が見ている前で堂々とセーラー服を着て家を出たが
「娘が2人もいると華やかだな」
などと言っていた。
 
うーん・・・いいのかなあ。
 

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車は沼田ICから深川留萌自動車道に乗る。深川JCTで道央自動車道に入り、音江PAで休憩する。
 
慧瑠は男子トイレに入り、母とアラン・セナは女子トイレに入る。ここは個室が3つしか無く、結構な列ができているので、3人ともその列に並ぶ。この時、母と姉は、セナを挟むように並んでくれた。そして母と姉がおしゃべりしていたが、セナは声を出すとやばいと思い黙って並んでいた。やがて3つの個室が相次いで空いたので、姉・セナ・母が各々の個室に入った。
 
そしてセナはいつものように便器を持参の除菌ウェットティッシュで拭いてから座り、用を達した。セナは男子トイレの小便器を使ったのは昨年5月頃が最後で、その後はずっと個室を使用していた。学生服の時は男子トイレの個室、女子制服の時は女子トイレの(当然)個室だった!
 
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(セナは7月にちんちんを切ったらしいとクラスメイトが噂していることをセナは知らない:女子たちは、ちんちんが無いなら女の子と同じと思って、彼を女子として受け入れてくれている。実際更衣室で彼のパンティ姿を見てもちんちんが付いてるならあるはずの盛り上がりが見られなかったし!)
 
出た所を拭いてから、パンティを上げ、スカートの乱れを直し、水を流してから個室を出る。手を洗ってからトイレの外に出たが、母も姉も先に出て待っていてくれた。
 
「ごめん。お待たせ」
「うん、それはいいけど」
「けど?」
「あんた女子トイレ慣れしてる」
「あはは」
 

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旭川では最初に旭山遊園地に行った。その後、町でショッピングする予定である。
 
母は入場券売場で
「おとな1枚、高校生1枚」
と言った。
 
ここは中学生以下は無料なので、自分の分と亜蘭の分のみ申請したのである。
 
ところが窓口の人は
「あれ?娘さん2人はどちらも中学生じゃないの?」
と訊く。
 
セナはS中学の女子制服、アランはS高校の女子指定服を着ているのだが、どちらもセーラー服である(デザインは違う)。世間的にはセーラー服は女子中学生の制服という認識がある。
 
「姉のほうの高校は制服がセーラー服なんですよ。時々こういう高校あるんですよね。妹のほうは中学生です」
「ああ、なるほど」
 
セナは“妹”と言われてドキドキしている(まだ“女子”としての覚悟ができていない)。
 
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「7日が入学式なんですよ」
「ああ、新入生?」
「そうなんです」
「だったら入学式前ならまだ中学生扱いということで無料で」
「ありがとうございます!」
 
中学は義務教育なので卒業式が終わっても3月31日までは中学生の身分だが、高校新入生の場合、正確には、4月1日から入学式までは、まだ高校生でもないので、実は無職少年である!それで、施設の入場についての扱いは施設により結構異なる。厳密な入場検査をする所では生徒手帳がまだ無い場合、合格証明書などを提示する必要がある場合さえある。でもとっても緩い所もある。たぶん対応する窓口の人によっても変わるかも!?
 
(実際の旭山動物園の対応は不明。ここはあくまで物語の中の話です)
 
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でも窓口の人が無料でいいと言っているので、母は自分の分の入場料だけ払って4人で中に入った。セナは“セーラー服”というのが、結構身分証明的な働きをするんだなあと思った。“女子中学生”としての!
 

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4人でゆっくりと園内を見ていく。何度も来ている施設だが、やはり動物たちを見るのは楽しい。弟は「どうせならグリーンランドの方がいいなあ」と言っていたのだが、動物園に入ると、いちばん楽しんでいるようだった。
 
全部見て回るには3〜4時間かかるので、途中の食堂で昼食を取ったが、母と姉に言われた。
 
「あんたに外出慣れをさせる必要は全く無かった」
「えっと・・・」
「だって、あんた普通に女の子として行動してるし」
「恥ずかしがったりしている様子も無いし」
「これなら何の問題もなく6日からセーラー服通学できるね」
「そうかな」
「あんた、実際にはかなり女装で出歩いていたでしょ?」
「えっと・・・」
「何も不自然なところが無いもんね〜」
 
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それで母は言った。
「だからあんた堂々と6日からセーラー服で通学しなさい」
 
セナは少しだけ考えてから答えた。
「そうしようかな」
 
多分、母もここまでは半分は冗談、半分本気だったのが、この日のセナを見て本当に本気になったのかな、とセナは思った。
 
「先生から何か言われたら、私が先生と話し合ってあげるから」
「うん。お願い」
 
実際には、セナは先生から何か言われたりすることは全く無かった!
 
男子生徒がセーラー服を着ていたら変に思うが、女子生徒がセーラー服を着ていても誰も変には思わないのである!このあたりが、セナの沙苗や千里などとの決定的な違いである。
 

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女子中学生の生理整頓(15)

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