広告:セット水着-【ドット柄トップス&スカート付き-ホルタービキニ-4点セット水着-mzg1】
[携帯Top] [文字サイズ]

■女子中学生の生理整頓(10)

[*前頁][0目次][#次頁]
1  2  3  4  5  6  7  8  9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 
前頁次頁目次

↓ ↑ Bottom Top

2月21日(土).
 
ほぼ一週間ぶりの開催となったP神社の勉強会で“バレンタインの成果”を報告し合った。恵香・美那は3年生の男子に渡して握手してもらったらしい。
 
「デートとかは?」
「無理〜。彼人気だもん」
 
この子たちはバレンタインはまだ“夢”の範囲である。
 
留実子は鞠古君にチロルの30個詰め合わせをあげたらしい。
 
「実用的でいい」
と恵香は言っていたが、予算的なものもあるよなと千里は思った。お小遣いをもらっていない留実子には、そのくらいが限度だという気がする。蓮菜はこの日来てなかったが
 
「お泊まりデートしてるみたいよ」
と美那の情報である。
 
「現在進行形か!」
「だから今日は来てないのか」
 
↓ ↑ Bottom Top

「よくやるなあ」
「あの2人はもう既に結婚しているのでは?」
「実際、蓮菜は“妻”のつもりでいると思う」
「まあ妊娠しないように気をつけなくちゃね」
「中学生が出産とか大変だもんね」
 

↓ ↑ Bottom Top

「沙苗は結局宮司さんに渡しただけ?」
「お父ちゃんにも渡したよ」
「反応はどうだった?」
「嬉しそうにしてた」
「娘からもらうのは実は物凄く嬉しい」
「うん。だから私のことを娘として受け入れてくれてるんだと思う」
「まあそのあたり父親は複雑な心境だよね」
 
「今年は広瀬君には渡さなかったの?」
「去年までは純粋に憧れの気持ちだったけど、今年は少し具体的なこと考えてしまって」
「ほほお」
「宮司さんや父親とは、恋愛の可能性ないから安心して渡せる。でも同年代の男の子なら、何かのまちがいで恋愛に発展する可能性あるじゃん」
 
「まあ可能性はあるよね」
「その時、自分が恋愛できない身体だというので気が引けてしまって」
「恋愛はできると思うが」
「でもセックスできないし」
「中高生ではまだセックスしなくていいと思うよ」
「蓮菜たちが異常なだけ」
「それにセックスしたくなったら速攻で性転換手術受けたらいいんだよ」
「中学生でも手術してくれる病院紹介しようか」
などと千里が言っている!
 
↓ ↑ Bottom Top


「でも沙苗はいつ性転換手術受けるの?」
「早く受けたいけど、18歳未満で受けるのはかなり難しいみたい」
と答えながら、千里が言った“中学生でも手術してくれる病院”というのが気になる。
 
「ああ。法的な意思表示の問題だろうね」
「だからタイとかでも原則として手術は18歳以上という病院が多いらしい」
「タイ?」
「最近、タイで性転換手術を受ける人が増えてるんだよ」
と沙苗は言う。
 
「タイなんだ?性転換手術といえばモロッコかと思った」
と恵香。
 
「モロッコで性転換手術をしていた先生はもう15年くらい前に亡くなってるよ(*12). そのあとシンガポールに行く人が多かったけど、その先生は荒っぽくて、手術後の縫合とかも適当で、大量出血して死ぬかと思って、思わず遺書書いたという人続出」
と沙苗は説明する。
 
↓ ↑ Bottom Top

「ほんとに死んでる人もあったりして」
と千里。
 
「それでタイが最近は増えてるらしい」
と沙苗。
 
「アメリカでもやってるお医者さん何人かいるけど概して料金が高い。ロシアでもやってるお医者さんいて、料金がかなり安いみたいだけど、言葉の問題もあって東欧圏以外からはあまり行っていない」
と沙苗は解説する。
 
「じゃタイに行って手術するの?」
「分からない。国内で受けられたらいいんだけど、埼玉医科大とかも物凄い順番待ちで5年10年待つ覚悟が必要らしい」
「それは辛い」
 
「その付近の市民病院とかで受けられたらいいのにね」
「20-30年後にはそうなってるかもね」
と玖美子も言った。
 

↓ ↑ Bottom Top

(*12) ジョルジュ・ブロー(Georges Burou 1910.9.6生)は、1987.12.17に亡くなっている。シリコンによる豊胸手術と、陰茎反転法による造膣手術の開発者である。アメリカにおける性転換手術のパイオニアであるスタンリー・バイバー(Stanley Biber, 1923-2006)なども自分の手法はブローの方法をベースに開発したと述べている。
 
元々はブロー自身の知り合いのMTFさんに頼まれてほとんど内密に手術を行ったのが出発点だったらしい。しかしその後、クチコミで患者が増えて行き、やがて正式に性転換を希望する人のためのクリニックを立ち上げた。彼は「あまり目立たないようにしたい」ということから、表向きには産婦人科の看板を掲げていた。それで病院は、下の階が産婦人科、上の階が性転換病院だった。
 
↓ ↑ Bottom Top

(女は母になり、男は女になる?)
 
1960年代頃、手術代金は5000ドル(当時の為替相場で180万円)程度だった。
 
ブローは初期の頃は陰嚢反転法で膣を作っていたが、伸縮が大きすぎて性感があまり良くないし、脱膣が起きる場合もあるとして陰茎反転法に変更した。
 
ブローは1970年代までに3000人のMTFの患者を診て800人ほどの性転換手術をおこなったと言われる(最終的には1000人を越えたかも)。彼は外見!と性格を見て女性として適応できると確信できる人にしか手術を行わなかったし、未成年の患者はたとえ保護者の同意があっても、成年に達するまで待たせた。
 

↓ ↑ Bottom Top

「千里はどこで性転換手術したんだっけ?」
「私は別に性転換手術とかしてないけど」
「そもそも千里の性転換時期は謎だよなあ」
 
「千里のちんちんを見たことのある人が存在しないしね」
「玲羅ちゃん見たことある?」
「お姉ちゃんのお股は私、物心ついた頃から何度も見てるけど女の子の形だったよ。だから『お兄ちゃんってどうして女の子なのにお兄ちゃんなんだろう』と思ってた」
 
「なるほどねー」
 
「千里はたぶん男湯にも入ったことがないはず」
 
「幼稚園頃の段階で、千里と一緒にお風呂に入ったことある友だちがみんな千里のことを女の子だと信じて疑ってなかった」
 
と沙苗が言う。
 
幼稚園の頃の千里を知っているのは、沙苗・蓮菜の他は、鞠古君や田代君くらいだ。当時千里は自分の性別問題であまり日本人の友だちとは付き合っていなかった。蓮菜でさえも当時はあまり話していなかったので、実はこの場にいるメンツでは沙苗が最も古くからの付き合いということになる。
 
↓ ↑ Bottom Top

「つまり幼稚園に入る前には性転換を終えていたということか」
「生まれてすぐに性転換してもらったんだったりして」
「でもそんな小さな子の性転換とかしてくれるお医者さんあるんだっけ?」
 
「ドイツで1歳くらいの双子の男の子を親の希望で性転換して双子の女の子に変えてあげた例はある」
「それはさすがに無茶苦茶な気がする」
「それ絶対大きくなってから不適合を起こす」
 
「結局千里は生まれながらの女の子だとしか思えないんだよね〜。生理もあるし」
と恵香は言う。
 
「じゃ男の子のふりをしてただけ?」
「いや、千里が男の子のふりをしたことなど1度も無いはず」
「確かにそうだ!」
「むしろいつも女の子のふりをしていた」
 
↓ ↑ Bottom Top

「千里の性別のことを考えていると訳が分からなくなる」
 

「それでセナはいつ性転換手術するの?」
「え?え?え?えーっと・・・」
 
突然自分に話が来てセナは焦っている。
 
「きっと成人式で会った時には既に完全な女性になってるだろうね」
と千里が言うと、セナは顔を真っ赤にしていた。
 
「既に赤ちゃんもできてたりして」
と言われて、セナは『ぼく赤ちゃん産むの〜!?』と思っていた。
 

↓ ↑ Bottom Top

2月21日(土).
 
千里Rは今月も旭川に出て、きーちゃんの家と天子のアパートを訪問した。だいたい中旬に行くことが多いのだが、今月は期末テストがあったので先週は使えなかった。きーちゃんの側も先週は小登愛の四十九日をやっていた。
 
いつものように、1日目は龍笛・ピアノ・フルートの練習をし、2日目は午前中越智さんに剣道の指南をしてもらい、午後からはまた龍笛とフルートの指導を受けた。
 
この2日間にきーちゃんは千里を3回不意打ちしたが、全部防御を張られたし、千里はきーちゃんの攻撃を全部倍返しするので、きーちゃん自身が防御するのに大変だった。
 
「でもこれ楽しいゲームだね」
と千里は言う。
「わりとお互いに命懸けだけどね」
と、きーちゃん。
 
↓ ↑ Bottom Top

「相手の力を信じてるから、安心して命中したら死ぬくらいのを放てるね」
と千里は笑顔で言っていた。
 

↓ ↑ Bottom Top

越智さんの指導は本当に新次元に入った感じだった。越智さんがかなり本気で打ち込んでくるので、ちゃんと防御するなり交わさないと怪我しかねない。
 
でも千里はそれをしっかり防御したり、返し技を出すので、
「君はほんとに凄い」
と越智さんは感心していた。
 
きーちゃんとの“不意打ち遊び”も剣道の練習になってるよなあと千里は思った。
 

↓ ↑ Bottom Top

22日の夕方はまた天子の所に行った。お昼過ぎにコリンを先行してスーパーに行かせ、買物をしてもらっていたので、この日は千里自身が、ビーフストロガノフを作って、3人で食べた。
 
(Rにいつも付いているのはコリンだけ。Yはいつも小春と一緒だしP大神の眷属・カノ子も付いている。BにはQ大神の眷属・ヒツジ子が付いている。でも元々Rには誰も付いていなかった。ミミ子・ミヨ子・芳子は3人全員を見ている)
 
そして18時半にミミ子に車で旭川駅に送ってもらい、この日は真面目にJRで留萌に帰れる最終連絡の列車(19:16深川行き)に乗った。本来はこういう連絡である。
 
旭川19:16-19:46深川20:10-21:05留萌
 
でも千里は深川まで行く前に、深川行き普通列車の中で消えちゃった!
 
↓ ↑ Bottom Top

(やはり面倒だから消えているのだと思う)
 
コリンはやれやれと思い、自分が千里のチケットを持ち、深川で留萌行きに乗り継いで、留萌駅で小春に荷物をリレーした。
 

↓ ↑ Bottom Top

2月24日(火).
 
この日の午後は全校授業が学活・体育と振り替えになり、除雪ボランティアをおこなった。雪の季節だが、お年寄りの世帯などでは雪下ろしや除雪のできない家も多く、中高生が戦力として駆り出されるのである。
 
市内の中学・高校で地区の分担を決めて実施している。S中は、留萌市北部のC町・A町のお年寄り世帯を回って除雪作業をした。そもそもこのC町・A町、更にその隣のT町の界隈は、お年寄りだけで暮らしている世帯が多い。なお、山間部のN町は中学生の手には負えないので、青年団でやることになっている。
 
↓この物語世界の留萌市北部超略図

(矛盾が出て来て改訂するかも。その時はごめんなさい(汗))
 
↓ ↑ Bottom Top

作業はだいたい男子が屋根に登って雪下ろしをした上で女子が家の周りの雪を軽トラに乗せ、先生が軽トラを運転して海に捨てに行く。
 
しかし雪下ろしや除雪作業は中学生にとっては半ばレクリエーションである。ふざけて屋根から突き落とされたりするので
 
「こら、お前ら怪我したらどうする?」
と先生に叱られたりしていた。
 

↓ ↑ Bottom Top

千里や沙苗は当然女子組に入っているが、2人とも腕力があるので雪運びの大いなる戦力になっていた。女子の中には「きっつーい」と言って、作業もせずに座り込んでおしゃべりしている子たちも結構いた。
 
留実子は当然男子組に参加して、じゃんじゃん雪下ろししていた。
 
セナは「男子組に行く?女子組に行く?」と田代君から訊かれて、どうしよう?と悩んでいたが、屋根から突き落とされたりしているのを見て
「ぼく女子組に行く」
と言って、逃げてきた。
 
(また“ぼく”と言っちゃったと思い落ち込んでいる。なかなか人前で“わたし”と言えない)
 
しかし彼女(まだ彼?)も雪運びの大いなる戦力となった。
 

↓ ↑ Bottom Top

↓ ↑ Bottom Top

前頁次頁目次

[*前頁][0目次][#次頁]
1  2  3  4  5  6  7  8  9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 
女子中学生の生理整頓(10)

広告:放浪息子-2-DVD-あおきえい