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■夏の日の想い出・無茶言うなよ(11)

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ところでF中学はF小学校に通っていた子とS小学校に通っていた子が合同されてここに来ている(S小学校に通っていた子で住所によっては別の中学に行った子もいる。小学校の学区と中学校の学区がずれているため泣き別れが生じる)。
 
それでひかりのことをみんな知らないものの、F小学から来た子はS小学出身の子だろうと思い、S小学から来た子はF小学出身の子だろうと思ってひかりは何も訊かれず座っていた。
 
やがて担任の先生が入ってくる。若い男性で、岸田紀明と名乗った。緊張してる感じなので、大学出たての先生かな?と思う。出席を取る。先生は名簿を見ながら名前を呼び返事が返ってきたら次に行く。混合名簿なので男女関係無く名前順である。やがて「杉本ひかり」と呼ばれてひかりが「はい」と返事した時、「え?」という顔をしてひかりを見た生徒が何人もいた。
 
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ひかりが学生服を着ているのに声が女の子の声だったからである。でも先生は生徒のほうを見てないので気付かない。ひかりは何でぼくを見る子がいるんだろう?などと思う。
 

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先生は出席を取り終えると、そのまま新入学に当たっての心得とか、休む時などの連絡についてなど話していく。その上で
 
「委員を決めますが最初は分からないと思うのでこちらから指名します」
と言った。
 
「最初にクラス委員。**さん、**さん、いいですか?」
「はい」
と指名された生徒(男女1名ずつ)は戸惑うような顔をしながらも承諾した。多分事前連絡とかもせずに指名したのだろうが、ふたりとも恐らく小学校の時のクラス委員経験者かな?。ここでも先生は生徒は見ずに名前だけ呼んだ。
 
生活委員、体育委員、保健委員と各々男女1名ずつ指名されて
「次に美化委員。**さん、杉本さん、いいですか?」
 
ひかりはびっくりしたものの「はい」と答えた。ひかりは小学生時代美化委員の経験は無いが、図書委員と放送委員の経験がある。
 
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実は放送委員を経験しているので、ひかりは標準語をきれいに話せる。
 
この時、ひかりと一緒にもうひとり返事をした子は男子だった!ひかりはなぜここは男子2人指名されたのだろう?と思った。このクラス男子が多いのかな??
 
先生は返事が返ってきたのでその後、図書委員と放送委員をやはり男女1名ずつ指名して委員の指名を終えた。
 
委員の指名を終えた後は、先生は注意事項を色々述べて最初のホームルームを終え、退出した。
 

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生徒たち(主として女子)がひかりの周囲に集まってくる。
 
「杉本さん女子だよね?」
「え?ぼく男子ですけど」
「杉本さん、S小?」
「ぼく兵庫県から転校してきたぁ」
「転校生か!」
 
「でも声が女の子だよね?」
「ぼく声変わりまだなんですー」
「女子の列に並んでるし」
「え?女子の列とかあるの?」
「この教室、男子の列と女子の列が交互に作られている。杉本さんの席は女子の列になってる」
「え?そうなの?気付かなかった」
 
「先生が美化委員に**君と杉本さんを指名した。委員は本来男子と女子から1名ずつのはず」
「じゃぼく、女子と間違えられて登録されてるのかなあ」
「確かに“ひかり”って男子も女子もある名前だもんね。間違われたのかも」
 
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「先生に言って誰か他の女子に変えてもらったほうがいいよ。美化委員がトイレに入れないと困るし」
「私やろうか」
と金野美加という子が名のり出る。
「じゃ美加ちゃんと杉本さんとで後で先生の所に行って来なよ」
 
「美化委員ってトイレで何か仕事するの?」
「週交替で色々な作業をして、花壇の花に水をやったりとかもあるけど、トイレのアルコール液やトイレットペーパーの補充とかもするんだよ。掃除の時間にも掃除の担当班が確認するけど、美化委員は当番で昼休みにチェックする。男子の美化委員が男子トイレ、女子の美化委員が女子トイレ」
 
「じゃ女子でないとできないね」
とひかりは言ったのだが、別の女子が言い出した。
 
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「でも杉本さんが女子トイレにいても違和感無いかも」
「あ、思った。女の子っぽい顔してるもん」
「でも詰め襟着てるのに」
 
「コスプレしてるかもしれない」
「杉本さん、本当は女子ということないよね?」
「そんなことないよー」
「実は男の子になりたい女の子とか?」
 
「ちょっと立ってみてよ」
と言われるので立ってみる。
 
女子たちが顔を見合わせている。
 
「ね、学蘭脱いでみない?」
「いいけど」
 
それでひかりは詰め襟を脱いで、ワイシャツ?姿になる。
 
「ウェストが凄いくびれてる」
「うらやましい」
「ヒップがわりとある」
「バストが少しある気がする」
 

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「だいたいそのスラックス、女子用だよね?」
「ぼく男物のスラックスが入らないんだよねー。だから女子用穿いてる。そもそもW57の男子用スラックスとか売ってないし」
「W57!?」
「うらやましー」
「そのスラックス、前開きがダミーだ」
「おしっこ困らない?」
「ぼく個室しか使わないから特に前の開きは必要無いよ」
「というか、前の開きから出すべきものが無いということは?」
 
「だいたいトップに着てるのブラウスだし」
「え?これは普通のワイシャツだよ」
「左ボタンのワイシャツなんてあるわけない」
「衿とか袖とかも曲線遣いだよ」
 
「でもワイシャツだよ。売場のお姉さんにぼくの身体に合うサイズのワイシャツくださいと言って買ったんだから」
「杉本さんの身体に合うものというのがブラウスになった気がする」
 
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「杉本さん、手を握らせて」
「いいけど」
「何だ。全部ジョークだったのね。これは女の子の手の感触だもん」
「どれどれ」
といって握手会になる!
 
「やはり杉本さん女の子だったのね」
「男の子だけど」
「まだ言い張っている」
 

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「ねえ、ちょっと胸触らせて」
「・・・いいけど」
 
それでひとりの女子がひかりの胸に触る。
「バストがある。これは立派なAカップ」
「どれどれ」
といって、みんなひかりの胸に触る!!
 
「やはり女の子じゃん」
「きついジョークだなあ」
 
「杉本さん、この後1組が終わって呼ばれたら生徒手帳用の写真撮りに行くからさ。詰め襟はまずいよ。女子制服は持って来てないの?」
 
「・・・持ってるけど」
「だったらちょっと着替えておいでよ。身分証明は女子制服で写っておかないとまずいよ」
「そうかなあ」
 
それでひかりは、教室の隣にある資料室で女子制服を着ちゃった。
 
「普通に女子だ」
「やはり女の子だったのね」
 
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それで他の女子と一緒に写真撮影をする本棟1階職員会議室に向かった。
 

写真撮影の後、身体測定もあるということで男女に分かれる。
 
女子は本棟1階の職員会議室で写真撮影し、その後保健室で身体測定する。男子は体育館で写真撮影し、そのまま体育館で身体測定する(微妙に女男差別っぽい)。
 
でもぼく写真撮影とか、男子の方のリストに入ってるんじゃないかなあと思ったが、職員会議室に行ってみると、こちらの名簿に名前は入っていて
 
「杉本ひかりさん」
と呼ばれ
「はい」
と言って笑顔を作ってから座ると即撮影された。
 
(この辺の写されテクは地方ガールズ時代にだいぶ鍛えられた)
 

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その後、保健室に行く。
 
女子と一緒に身体測定になるけど特に緊張はしない!
 
「でもひかりちゃん、関西訛りが無い」
「関西弁でも話せるよ」
「あ、今関西っぽくなった」
「まあ標準語も使える。でも東京弁は分からないかも」
 
「東京弁ってどんなんだっけ?」
 
「美術館(びじゅつかん)を“びじつかん”と言ったり、ネクタイを“ネKタイ”と言ったりするのは東京方言」
とクラス委員の鈴木浩美が言う。
 
「え?今分からなかった」
という声多数。
 
「布団をひくってのも東京弁だっけ?」
「それは関西弁たと思う」
とひかり。
 
「そうだったのか!?」
「関西で“ひ”と発音するものを関東では“し”と発音する傾向が強いんだよ。でもこれは本来“ひ”だったかもと思って逆に“し”のものを“ひ”と言ってしまう間違いも多発する。“八百屋おひち”とか」
と鈴木浩美。
 
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「え?あれ“おひち”じゃないの?」
「あぁ、ことばが分からなくなった!!」
 

そんなことを言っている間に保健室に到着する。
 
みんな制服・ブラウスを脱ぐが、ひかりは関西の信濃町ガールズのレッスンの時に女子と一緒に着替えていたので、特に緊張もせずに脱いで下着姿になった。
 
それで並ぶが、
「こうして見ると杉本さん、間違い無く女の子だね」
「男の子がここに並んでたら大変だね」
 
すみません。男の子なのに女子と一緒に下着姿で並んでます!
 
「全く酷い冗談だよ。最初みんなきれいに欺された」
 
それでひかりは身長と体重を測定された。その後ブラウスと女子制服上下を着て教室に戻った。つまり、この後はすっと女子制服で過ごした!
 
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トイレも他の子と一緒に女子トイレに行ったが、ぼく女子トイレ使っていいのかなぁと少し悩んだ。でも女子トイレ自体には慣れているので恥ずかしくはない。また列に並ぶのも普通にやっているので緊張はしない。
 

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4時間目は体育で、みんなでバスケットをした。男子19人、女子(ひかりを含む)17人を各々2チームに分け、女子は8人対9人の試合になった。バスケットなので試合中たくさん身体接触が発生するが気にしない。ひかりはゴールを3つ決めることができて
 
「ひかりちゃんうまいじゃん」
と言われた。
 
体育が終わった後は、女子更衣室で着替えたが、汗を掻いたので下着も交換する。パンティを交換する時に
「確かにちんちん付いてなかった」
と言われ、ブラジャーを外したところで
「確かに男のように小さな胸だ」
と言われて、生胸に触られた!
 
「すんませーん。パッドで誤魔化してます」
「なるほどー。実際はまだAAサイズか」
「でも**ちゃんよりは大きい」
「なんで私を引き合いに出すのよー?」
 
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「ひかりちゃんのは正確に言うと『男のような胸だ』とからかいたくなる程度に小さい胸だ」
「でもそれ言うと、また明日も男子制服を着て来かねない」
などと金野美加が言っている。
 

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「明日からはちゃんと朝から女子制服を着ておくように」
と終わりのホームルームの後でクラス委員の鈴木浩美からも言われたが、
 
ひかりは
 
「どうしよう?女子制服で登校なんて恥ずかしいよー」
と思った。
 
(↑一体いつ恥ずかしがったのか真剣に訊きたい)
 

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