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■夏の日の想い出・無茶言うなよ(2)

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飛鳥が1階自販機でジュースと生理用ナプキン!を買って部屋に戻ると、ドアノブの所にビニール袋が掛けてある。何だろう?と思って開けてみると小さな箱が入っていて、ねぎ?も入っている。飛鳥は箱を開けてみてギョッとした。
 
“ギロチン”が入っている。小さな説明書があった、
 
これはギロチンです。あなたの身体に付いている邪魔なものを切り落とします。
 
使い方。
(1)大きな穴にあなたが邪魔だと思っているものを入れます。
(2)小さな穴にネギを入れます。
(3)スイッチを押すと刃が勢いよく降りて“運が悪かったら”邪魔なものとサヨナラすることになります。
 

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飛鳥はやってみた。
 
大きな穴に邪魔だと思っているものを入れてみた。小さな穴にネギを入れてみた。ドキドキする。
 
痛いかなあ。でもいいよね?本当にこれ邪魔だもん。飛鳥はこれを包丁で切り落とそうとしたことも何度もある。
 
思い切ってスイッチを入れた。
 
勢いよく刃が降りる。
 
その勢いにギョッとする。
 
ネギはきれいに切れた。でも邪魔なものには刃が当たった感触はあったものの切れたりはしなかった。
 
飛鳥は大きく溜息をついた。
 
飛鳥はふと考えて、ギロチンの小さい穴の方に邪魔なものを入れてみた。なかなか入らないが無理矢理通した。そして大きな穴のほうにネギを入れた。
 
今度こそほんとに切れるかもと思い、覚悟を決める。
 
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スイッチを押す。
 
刃が勢いよく降りてネギはきれいに切れた。でも邪魔なものには刃が当たった感触はあったものの切れたりはしなかった。
 
「これどういう仕組みになってるの〜?」
 
飛鳥はその後色々な方法で試したものの、どうしても邪魔なものは切れなかった。
 
この“ギロチン”は翌日には無くなっていたので、誰か回収したのかなと思った。
 
(当然丸山アイのいたづら。実は1000分の1の確率で本当に切れるようになっていたが、飛鳥は“運が良かった”ようである。回収したのは千里)
 

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花ちゃんは竹原比奈子たちに言った。
 
「え?あんたたち4人で1部屋使ってるの?」(*17)
「はいそうです」
「よく6畳の部屋に4人寝れるね」
「頑張って布団敷いてます」
「朝は混沌としてるけど」
「だいたい布団奪われてる」
「争奪戦だよね」
 
「それは気の毒だ。もうひと部屋あげるよ」
「ありがとうございます!」
 
ということでフラワーサンシャインの4人は2部屋もらいA807,A808の2つの部屋で4人寝ることになった。
 

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(*17) ワンティスのトリビュートアルバムを制作している間、部屋がひとつしか空いていなかったため。
 
801 日高久美子 (Sax)
802 吉田邦生 (Tp/Tb/Horn)
803 鈴木真知子 (Vn)
804 松元蘭 (Lead Gt)
805 米本愛心 (KB1)
806 田倉友利恵 (Rhythm Gt)
807 花咲鈴美+木原扇歌 (B/Dr)
808 竹原比奈子・神谷祐子・山道秋乃・水端百代
 
木原扇歌と花咲鈴美は姉妹である(母が違うので苗字が違う)。
 
801-807の住人は年内で退去したので、それから2ヶ月半ほど8階にはこの4人だけが住んでいた。申告すればもっと早くもう1部屋もらえたと思う。
 

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再度少し時間を戻して、3月10日(木).
 
★★レコードは★★レコード創立30周年のCDボックスを発売した。
 
12-15曲×5枚の70曲入り10000円である。
 
★★レコードはを1992年3月5日(木)に設立されたので本当は2022年3月5日に発売したかったようだが、どうも政治的?な駆け引きなどもあり、遅れたようである。CDはこのような構成になっていた。
 
1.Best of Bests
2.Musians debuted until 2000
3.Musians debuted in 2001-2007
4.Musians debuted in 2008-2015
5.Musians debuted after 2016
 
ここでは★★レコード本体のみでなく、系列のTKR, ライミューズ、パール&ゴールド、湯河原レコードなども含んでいる。そして問題はBest of Bests なのだが、この1枚目のCDは、Best12 of Brsts とタイトルが予告されていたのに、実際に発売されたものは Best of Bests と "12" が削除されており15組入っている。恐らく揉めた末に15組入れてしまったのだろう。
 
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1.ロングノーズ(1992)
2.ワンティス(2001)
3.ドリームボーイズ(2001)
4.松原珠妃(2003)
5.モンシング(2003)
6.スカイヤーズ(2004)
7.ラララグーン(2005)
8.ローズ+リリー(2008)
9.ステラジオ(2011)
10.スカイロード(2012)
11.ハイライトセブンスターズ(2013)
12.アクア(2016)
13.スパイス・ミッション(2019)
14.UFO(2019)
15.ビンゴ・アキ(2020)
 

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「うっそー!?ローズ+リリーがBest of Bestsなの〜?」
と私は驚いて声を挙げたのだが、
 
「そりゃローズ+リリー入れなかったらおかしい」
「★★レコードの歴代Big3に入れてもいいよね」
 
となぜかうちのリビングでお酒を飲んでいる音羽と光帆は言った。
 
「Big3?」
「ドリームボーイズ、ローズ+リリー、アクア」
「その3組はセールスが突出している」
 
「ところで君たち赤ちゃんのお世話は?」
「ベビーシッターさんがしている」
「私たちに赤ちゃんのお世話ができる訳ない」
 
確かにこの2人だと飲酒したあと授乳して赤ちゃんがアルコール中毒になりそうだ。
 

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「たぶんボーダーラインだったのが、スイート・ヴァニラズ、スリファーズ、三つ葉、サウザンズ、バインディングスクリューあたり」
「そうそう。その付近もこのラインナップに入ってておかしくない」
 
「バインディングスクリューはワンティスより総セールズが大きいはず」
「でもワンティスは政治的に外せない」
「まあワンティスは3年間しか活動してないからなあ」
と私も言う。
 
「UFO入れるならスパイス・ミッションも入れるようにパール&ゴールドが頑張ったんだと思う」
「結果的に三つ葉は落とされた」
「三つ葉とスパイス・ミッションは微妙かもね。セールスの総額は三つ葉がまだ多いはずだけど」
と私。
 
「でも基本的に新しい人優先だよ」
 
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「常滑舞音のほうがビンゴアキの10倍以上売れてるはずだが」
「同じ事務所から複数ここに入れるのを避けたんだろうな」
「常滑舞音がTKRなのに対してビンゴアキは★★レコード本体の所属だからそちらを優先したのもあると思う。ビンゴアキは今★★レコード所属の若手でいちばん売れている歌手」
 
「ビンゴアキを除くと★★レコード本体で売れているのは2013年にデビューしたハイライト・セブンスターズが最後」
 
「その後あたりから★★レコードはどうも次の社長は村上さんになりそうというので、有力事務所がみんな★★レコードを避けて他からデビューさせた。それで★★レコード本体にはここしばらく有望なミュージシャンが出てなかった」
 
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「一時は、もはやTKRが★★レコードを支配下に置くのではという噂もあった」
「ビンゴアキは加藤さんが発掘した、★★レコードの救世主」
「あれでもう少し歌がうまければ言うことないのだが」
「まあ色々政治的なラインナップだよ」
 

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なお常滑舞音は白鳥リズム・ラピスラズリとともに "Musians debuted after 2016" に入っており、"Musians debuted in 2008-2015" に KARION, AYA, XANFUS, Golden Six などが入っていた。
 
(Golden Sixは2014年デビュー)
 

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3月の中旬頃から
「未来居住の正体が分かった!」
というツイートが、多数の人にリツイートされて、じわっと拡散し、20日過ぎにはトレンドに入るほどになった。
 
未来居住というのは舞音の多くの曲の作詞者としてクレジットされている名前である。舞音の曲の作詞者としては、他に名寄多恵、水野歌絵、の作品も多い。このうち名寄多恵は千里の友人で龍良暢子(旧姓若生)、水野歌絵はアクアのペンネームである。
 
しかし未来居住の正体については分かっていなかった。
 
ほぼ常滑舞音の作品のみに登場し、時々§§ミュージックの他の歌手の曲に名前を見る程度である。それで§§ミュージックの関係者か、舞音の個人的な知人なのでは?という説も強かった。
 
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またこの名前“未来居住”の読み方も「みらい・きょじゅう」説、「みらい・こじゅう」説、「ミッキー・リブハウス」?説など、いくつかの説があった。
 
この3月中旬から広まりを見せたツイートは指摘した。
 
「未来居住(みらい・が・すむ)はsugiura mamiのアナグラム」
 

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つまりこの名前は「未来」は「みらい」と読み、「居住」を「すむ」と読んで間に「が」を補うというものである。
 
そして常滑舞音の本名杉浦舞美(すぎうら・まみ)をローマ字で書き
sugiura mami
として、これを並べ替えると
mirai ga sumu
になるという仕組みである。
 
最初にツイートした人は根拠は示さなかったものの、舞音の本名のアナグラムというのは説得力があるので、「多分そうだ」「そういうことだったのか」といったコメントがついて大量にリツイートされた。
 
それで舞音のアカウントに「本当ですか?」と質問してくる人も多くあった。
 
それに対して舞音は3月22日(火)2:22 (ニャーニャーニャーニャーニャー?)
 
「ばれたか」
と一言ツイートして、これが正しいことを事実上認めた。
 
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後にテレビのバラエティ番組で司会者から尋ねられた舞音はこう答えた。
 
「『マネキューレの騎行』を制作した時に、明日録音しないと発売に間に合わないのに、楽曲の手配がされてなかったという事態が判明して(*18) それで音楽部長(花ちゃんのこと)が何人かの作詞者さんに書いてくれないかと電話していたんですが、みんな「1〜2日無いと無理」と言われて。その時、部長が『舞音ちゃん、あんたが詩を書いて』と言って」
 
「ああ」
 
(*18) マネージャーの悠木恵美と村上麗子が給与を自主的に100分の20、3ヶ月間返上した。それ以来必ず2人で二重にチェックするようにしている。
 

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「思わず『え〜〜〜!?』と言いましたよ」
 
「でも部長が言うには、アメリカでは歌詞というのは歌う歌手が書くもので、アメリカには作詞家という職業は存在しないらしいです。だからその方式で行こうと言われて」
 
「それで30分くらいで詩を書いて(←本当は5分で書いた)、部長が添削してくれたんです。それを松本花子先生に送ったら翌朝までに曲ができてたんです。松本先生って、筆が速いですね」
 
「それでその後、舞音ちゃんが詩を書くシステムが確立したんだ?」
「そうなんですよ。毎回、部長とか海浜ひまわりとかにかなり添削されてますけどね」
 
「元々詩は書いてたの?」
「替え歌はよく作ってましたよ。桜餅〜、酒饅頭〜、焼きそばにソーダ水〜♪とか」
「なるほどー!舞音ちゃんの歌はそういうノリだ」
「私、せつない恋の思いとか、美しい情緒とかは歌えませんから」
と舞音は笑顔で言っていた。
 
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