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■夏の日の想い出・龍たちの讃歌(1)

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2020年3月10日(火・大安・おさん)、XANFUSの音羽(桂木織絵)と光帆(吉野美来)は、2014年12月から5年3ヶ月ほど住んだ墨田区内のマンションを売却し、新たに江戸川区内に購入したマンションに引っ越した。
 
ファンの間では「ゴミが溜まりすぎて整理不能になったから新たな所に引っ越したのでは?」などと噂されていた。ふたりのマンションの酷さは、友人のミュージシャンたちの間でも超有名である。
 
なお、新しいマンションの選定にあたっては、千里がチェックして“危なくない”物件を選んであげている。音羽たちはこれまで住んでいたマンション(購入金額5200万円)を2800万円で不動産会社に買ってもらったが、新たに江戸川区に買ったマンションは4500万円で、差額の1700万円は現金で払っている。
 
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なお引越については元のマンションの荷物(ゴミ?)はそのままトランクルーム!?に移動し、新たなマンションには、家電や家具にお酒!などだけを搬入して暮らし始めた、という噂がファンの間では流れていた。
 

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隠れ家的なアニメグッズのお店に行くため“渋谷”の裏通りを歩いていたA子は通り掛かったマンションのエントランスから17-18歳くらいの女の子が出てくるのを見た。こんな場所の豪華マンションに住んでるのってお金持ちのお嬢さんなんだろうななどと思いながら、よくよく見るとアクアである!
 
うっそー!?
 
女の子かと思った!
 
でもスカート穿いてるじゃん!!
 
写真とか撮っちゃだめかなあと思いながらバッグからスマホを取り出すと、突然電源が落ちる。うっそー!?こんな時にと思うが、アクアがこちらに歩いてくるので、この際、写真とかいいやと思った。ペールピンクのマスクをしている彼(彼女?)に声を掛ける。(A子は普通の白いマスクをしている)
 
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「アクアさん!私ファンなんです」
 
「ほんと?ありがとう」
と答える声はまるで女の子のような声だ。その笑顔も可愛い女の子が微笑んでいるようにしか見えない。
 
「あのぉ、エア握手でいいから、握手してもらえます」
「うん。エア握手」
 
と言って、ふたりはエア握手した。
 
ちょうどそこに水色のアクアがやってきて停まる。アクアがそのアクアのドアを開けて乗り込む。
 
「じゃね」
「はい、行ってらっしゃい」
 
それで水色のアクアは走り去った。
 
A子はしばらくその車に手を振っていたが、あらためてマンションを見上げた。
 
「へー。アクアちゃん、渋谷のマンションに住んでいるのか。さすがだなあ。ここまた通ってみようかな」
 
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などと思ったが、彼女がこのマンション前でアクアを見ることは二度と無かった。
 

「最近、アクアちゃん、スカートで来ること多いね」
とミニアルバムのサウンド・ディレクターを務めていた近藤七星さんが言った。
 
「出がけにスカート以外のボトムが見つからなかったんですよ」
「はぁ!?」
と七星さんが呆れていると
 
「ああ、よくある話だ」
と雑用係として臨席していた河合友里マネージャーが言った。
 
「よくあるんだ?」
「アクアのおうちでは日常茶飯事」
 
「ボクにスカート穿かせたがる人が多いみたいで」
と本人は言っているが、
 
「いや、スカートが好きなんでしょ?」
という声もある。
 
「まあアクアもそろそろ『ごめんなさい、私実は女の子でした』と告白すべき時期かもね」
などと、エレメントガードのヤコは言っている。
 
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「それはアクアとお風呂で一緒になったことのある女性はみんな知っているよね」
と、用も無いのにスタジオに顔を出しているAYAのゆみも言う。
 
(実は自分の録音に早く来すぎたのでここで時間を潰している)
 
「ゆみさんとも一度遭遇しましたね」
とアクア。
 
「まあアクアとお風呂で一緒になったことのある男性は存在しないからね」
と川崎ゆりこが言うと、アクアは
 
「でもこないだケイナさんと一緒になりましたよ」
と言った。しかし
 
「ケイナちゃんがいたのなら、それは女湯だな」
とみんなから言われた。
 

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もっともアクアは3月で高校を卒業してしまったので、“男子制服を着て”学校に行くこともなくなり、スタジオや放送局には、「レストランに入るのに恥ずかしくない程度の服」で出入りしなさいとコスモスから言われた。
 
「たとえばどんな感じの服ですか?」
「豪華すぎないワンピースとか、レディススーツとか、小紋の和服とか」
「あのぉ、それって女物ということは?」
 
「今更無理して男物の服とか着なくてもいいよ。女の子だってのはもうバレてんだから」
 
「僕、男の子ですー」
「そうね。建前ではね」
とコスモスは言った。
 
「あ、そうそう。20歳になるまでには去勢してよね」
「え〜〜!?」
 
ともかくもアクアは、ある程度きちんとした服で仕事場に出かけるのだが、家を出る時は、河合友里や高村友香が“その日ごとに指定された”マンション前でアクアを拾い、仕事場に直行するので、どんな格好で出かけても、マンションのエントランスを出てから車に乗るまでの僅かな時間しか他人の目に触れることはない。
 
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それでどうもアクアは積極的にスカートを穿いて出て来ているようだ、と川崎ゆりこは感じていた。「やはりこの子、女の子になるつもりになってきたんだろうな」とゆりこは考えていた。
 
なお、拾う場所をランダムにしているのは車を待っている間にファンから目撃される確率が高いので、実際の住所を知られないようにするためである。実際にはその日のピックアップポイントへ《わっちゃん》が直接転送している。
 

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約4年前の2016年6月26日。
 
私とマリは、ローズ+リリーが大阪のイベントで演奏した時、フルートを吹いてくれた大波布留子さん(社会人のバスケット選手で、高校時代は千里たちのライバル校に所属していた人。ゴールデンシックスと愉快な仲間たちのメンツ!)に勧められてアルバム『やまと』のネタ探しも兼ねて、奈良県E村のN神社を訪れた。そしてそこでちょっと変わった元男児??の女医さん(!?)に出会い、神秘的な体験をした。
 
その時、私たちはまるで巨大な龍の中にでもいるかのような感覚だったのだが、そのことを言うと、その女医さん、西川さんは、
「あなたたちは勘がいい」
と言ったので、たぶん本当に龍の中に居たのだろう。
 
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その人が上げる祝詞はとても心地良く、彼女が吹く龍笛は人間国宝クラスの腕と思われた。あの人はお医者さんと兼任で神社の神職でもしていたのだろうかと思い、後で「あそこには桃を持って行くといい」と言っていた千里に訊いてみたら
 
「神職じゃないよ」
と言う。
 
「だったら巫女さん?」
「それも違う」
 
「ただの氏子さん?」
「あそこの神様本人だよ」
「・・・・・」
 
私はあまり深く考えないことにした。
 

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その時政子は『風の中の少女』という詩、私は『水中散歩』という曲を書いた。アルバム『やまと』に入れるつもりだったのだが、結局どちらも使用していない。
 
私は更にE村から大阪に戻った後『神の里』という曲も書いた。結局はこの曲を『神秘の里』と改題して、『やまと』には収録した。
 
それで『風の中の少女』も『水中散歩』もずっと未使用のままになっていた。
 

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この年、私はNHKに頼まれて『みんなの歌』で放送するのに適した歌を書いて欲しいと言われ『泉を守る娘』という曲を書いて提供した。
 
杉田純子ちゃんが歌い11月に放送されたのだが、彼女が2017年早々に引退してしまったこともあり、この曲は音源化されていない。ファンからも『みんなの歌』の視聴者からも音源化の要望はあったものの、彼女が事務所と衝突しての唐突な引退だったこともあり、音源化は実現しなかった。
 

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2020年3月、私とコスモス、それに千里、若葉、丸山アイは、唐突にあけぼのTVというインターネット放送局を立ち上げた。
 
おりしもコロナの影響で様々な番組の収録が中止され、放送局は過去の番組の再放送で何とか放送日程を埋めた。また感染症対策を巡って、§§ミュージック側と一部の番組の制作側との意見が対立して、コスモスはそれらの番組から§§ミュージックのタレントを引き上げた。
 
それで§§ミュージックのタレントたちが暇になってしまったのである。彼女たちの仕事を作ることと、感染症対策を施しながら番組を実際に制作する実験をしてみたかったというのがあった。その“制作実験”ということで、番組制作会社・大和映像の大曽根部長に打診してみた所、向こうも試してみたいということで、この“あけぼのTV”に参加してくれたのである。
 
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そこで、私たちは、1月に立ち上げたばかりのサンシャイン映像制作のスタッフが大和映像のスタッフと合同でこのネット放送局の番組撮影をすることになった。
 
ローズ+リリーのPV制作は、一昨年までは★★レコード技術部のスタッフにお願いしていたのが、昨年の★★レコードの大騒動の中で向こうは手が回らないようだったので、サマーガールズ出版内に映像制作部門を設置し、専任のスタッフも取り敢えず5人ほど雇った。しかしローズ+リリーのPV制作は定常的にある訳ではないので、§§ミュージックのPV制作部門の人達と一緒に、そちらのタレントのPV制作もしてもらっていた。
 
それでコスモスと話し合い、いっそのことひとつの会社にしようと言って、§§ミュージックとサマーガールズ出版が半額ずつ出資して、サンシャイン映像という会社を作ったのである。
 
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結果的にはこの会社があけぼのテレビの実働部隊に近い存在になったので、世間では、§§ミュージックは1月から、あけぼのテレビの設立準備をしていたんだ!と言われたのだが、実は、あけぼのテレビの設立は、3月15日に、感染症対策で、私・コスモス・千里・若葉・丸山アイの5人が話していた時に唐突に決めたものである。
 

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「いっそ、インターネットテレビ局作って、そこに時間の空いたタレントを出演させない?」
「あ、それイイネ!」
 
という会話で決めたもので、何の計画も無かったし、
 
「費用はどのくらいかな?」
「取り敢えず10億円くらいあれば何とかならない?」
「行けると思うよ」
「じゃ、やろうよ」
 
ということで出資額も決めてしまった。むろん収支計画とかも無い。タレントの仕事を作り場数を踏ませるのと、顔を売るためだし、きっと1年か2年程度のものだろうから、赤字でもいいや、と私たちは考えていた。
 
「いつ始める?」
「明日?」
「さすがに無理」
「じゃ今月末」
 
ということで、3/31前後にスタートすることが決まった。しかし2020.3.31は0:10-20:43 という長いボイドがあるので、3/30に放送開始することにしたのである。
 
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実際の立ち上げのための作業をしたのは、サンシャイン映像制作の則竹部長、大和映像の坂口さん、トリプルスターの松浦さん、千里のブレーン?の後藤節子さん、則竹さんの盟友らしい八重美城さん、丸山アイのスタッフのひとり・江川詩浮子さん、それに若葉の弁護士の樋森さんらのチームである。
 

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連休明けの2020年5月7日、昨年秋にロマンティック街道で撮影したアクアの写真集『Aqua an der Romantischen Straße』が発売された。実は2月に、アクアの高校卒業前に発売したかったのだが、買い求める人が集中して、密集状況が発生しないようにと、ここまで発売日を遅らせたのである。
 
アクアの本格的な写真集は昨年のタヒチ編(Aqua dans les iles du paradis - 天国の島のアクア)に続き4冊目だが、お姫様姿のアクアが可愛い!と言われて、とても好調な売れ行きだった。「三密を避けるために、できるだけ通販で買って欲しい」という要請にこたえて、ファンクラブ通販にしてもアマゾンなどのネット書店にしても、飛ぶように売れていた。
 
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「騎士姿のアクアは要らんよな」
「うん。お姫様姿だけで良かったのに」
 
と言われるのは、いつものことである。
 

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2020年5月9日(土・友引)、青品リンナが俳優の高橋俊郎さんと結婚した。時節柄、披露宴はネット形式で行われ、その様子が在来局の情報番組で10分間にわたって放送されたほか、1日遅れで、あけぼのテレビで丸ごと無料放送された。高橋主演でこの春に公開予定だった映画『戦士の休息』の配信会社がスポンサーになり、あけぼのテレビにこの映画を始め同社の他の映画のトレーラーや過去の名作・話題作のビデオ発売の広報などのCMを挿入した。
 
人気歌手と人気俳優の結婚だけに披露宴の(ネット)出席者も豪華で、結果的に視聴率も凄いことになった。高額の独占スポンサー料を払ってくれた配信会社も「ほんとにあの料金で良かった?」と言うくらいご機嫌だった。
 
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披露宴参加者の中には、リンナの元夫の百道大輔(娘の夏絵ちゃんも一緒)がギターソロで即興の祝福の歌を歌ったり、高橋の元妻で女優の坂元花美さん(やはり高橋との間の娘と一緒)も簡単なスピーチをしたりというのもあり、“懐の深い結婚式だ”という意見もネットには見られた。
 

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夏の日の想い出・龍たちの讃歌(1)

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