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■夏の日の想い出・龍たちの讃歌(14)

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「そしてColdFly20なのですが、どうしても引き受け手が見つかりませんでした」
と部長は述べた上で
「ただ」
と言葉を続けた。
 
「Cold Fly20 のメンバーを集めまして、君たちの受け皿になってくれる人が見つからなかったので、申し訳無いが解散にしたい、と言いましたら、一部のメンバーが自主制作でもいいから活動を続けたいと申し出まして、彼女たちに便宜を図ることにしました。それで ColdFly の名前を継承して、ColdFly5 と名乗ることを認めました。一応自主制作ですが、三宅行来先生が面倒を見て下さることになりました。事務所は三宅先生の紹介で♪♪ハウスが引き受けてくれました」
 
「ColdFly5ということは5人ですか?」
 
「そうです。メンバーは米本愛心、田倉友利恵、花咲鈴美、栗原リア、木原扇歌の5人で、米本愛心がリーダー、田倉友利恵がサブリーダーです。バンド編成で演奏する場合は、リードギター田倉、セカンドギター栗原、ベース花咲、ドラムス木原、キーボード米本、となります」
と部長が述べると、ひとりの記者が質問する。
 
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「すみません。私はキハラ・オウカちゃんというメンバーまたは研修生の名前を知らないのですが」
 
東京拠点の4グループだけでも、研修生を含めると150人ほどいるFly20グループのメンツの名前を全部記憶している人は少ないが、そのひじょうに少ない内のひとりの名物記者・花沢恵一さんであった。この人は、AKBグループや坂グループのメンバーも全部言えるし顔を識別できるという凄い人である。集団アイドル博士号をあげよう、と東堂千一夜先生から言われたこともある。
 
「はい、実は彼女たちだけでユニットを組むということになった所で、花咲鈴美ちゃんが自分のお姉さんで歌の巧い木原扇歌ちゃんを入れてもいいかと言いまして、私と横居剣一さんで実際に彼女の歌を聴いてみますと、本当に上手いので参加を認めました。つまり彼女は新メンバーということになります」
 
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「姉妹なのに苗字が違うんですか?」
「腹違いの姉妹だそうです。お父さんが同じです」
 
父親が同じであるにも関わらず苗字が違うというのは、つまり正規の婚姻をしてないのだろうと想像されたが、さすがにそこは記者たちも追及しない。
 
また制作部長はColdFly20のメンバーの中で元々FireFly20とWaterFly20からレンタルされていたダンサー6人は、本来の所属に戻ることになったことも明らかにした。
 

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そういう訳で、AKB48などの48グループ、乃木坂46などの46グルーブなどに唯一対抗できる存在とまで言われた20グループは、グループとしては解散し、分割継承されることになった。Fly20グループの活動拠点となっていた
ネットサイト Fly Channel は2020年8月いっぱいで閉鎖されるということだった。閉鎖までは各々分割継承される各ユニットがライブ中継などに使用することができる。料金を先払いしていた会員には現金またはAmazonあるいは楽天のポイントで返還されるということだった。Amazon, 楽天のポイントでの返還を選択すると500ポイントサービスということだったので、ほとんどの人がその形での返還を選択した。
 

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7月18日(土・友引・たいら).
 
丸山アイと城崎綾香の結婚祝賀会がネット中継方式で実施され、2時間丸ごとあけぼのテレビで生中継された。2人は既に7月6日(友引・さだん)に中野区でパートナーシップ宣言をしており(その前にアイが中野区の綾香のマンションに住民票を移動している)、その証明書をカメラに提示していた。
 
例によって“参列者”には予めお料理とシャンメリー(+引き出物)が届けられている。参列者はテレビ局の調整室の操作によりしばしばテレビ画面に映ることになる。一般の視聴者はテレビを通じてこの祝賀会を見る。
 
結婚式の司会はあけぼのテレビの専任アナウンサー第1号となった小林雪恵アナウンサー(**)が務め、BGMは丸山アイと同じ事務所のゴールデンシックスのカノンがエレクトーンを弾いて務める。
 
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(**)元ΛΛテレビでその後フリーアナウンサーに転じたが3年前に結婚・妊娠して事実上引退していた−実は男の娘ては?という噂があったが、妊娠・出産で女の証明をした!
 
会場は都内のホテルを使用している。カノンが演奏するメンデルスゾーンの結婚行進曲(ドドドドー・ドドドドー・ドドドミッ、ミミミミッ・ミミミソッ、ソソソソッ、ソソソソッ、ドーシミ・ラソファレ、ド(trill)レソレミ)に合わせて“新婦新婦”が手をつないで入場してきて、メインテーブルに就く。
 
(2人が入場してきた時、小林アナウンサーは『参列者の皆さんは各自シャンメリーを開けて下さい』とアナウンスしていた。以前の祝賀会でこれを忘れていて慌てる参列者が続出したことがあったので、ネット祝賀会では必ずこのアナウンスが入るようになった)
 
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新婦新婦の紹介代わりに、丸山アイの歌のビデオ、城崎綾香が藤原佐為役で出演している『ヒカルの碁』のワンシーンが、各々3分ほど流れる。
 
∞∞プロの鈴木一郎社長(今年で72歳)が簡単なスピーチをして乾杯の音頭を取った。このあたりは、メインテーブルにいるのが2人とも女性(に見える)ことを除けば、普通の祝賀会と何も変わらない。
 
ウェディングケーキの入刀が行われる。
 
綾香が前日に手作りしたラウンドケーキに2人が一緒にナイフを入れる。
 
カノンがケラケラの『スターラブレイション』を演奏して、多くの参列者が拍手するのがテレビ映像に流れる。
 
その拍手の中、アイと綾香はキスした。
 

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そしてこれからが本番!である。
 
参列者の余興が始まる。
 
2人の“親友”であるヒロシが率いる、いまや∞∞プロのトップスター、ハイライトセブンスターズの演奏に続いて、同じく2人の親友であり、ヒロシの法的な妻でもあるフェイがメインボーカルを務めるRainbow Flute Bands, やはりふたりの親友である鹿島信子がボーカルを務めるリダンダンシー・リダンジョッシーの演奏が続き、丸山アイの事務所∞∞プロから、山森水絵、ビンゴアキ、系列の事務所から、@@エンタテーメントのXANFUS、キャロル前田とアドベンチャーと続くが、このあたりで視聴者からは
 
「性別のあやしい人ばかりだ!」
という声。
 
ヒロシは今日も女装で演奏していたし、Rainbow Flute Bands はそもそも全員がセクマイというバンドである。鹿島信子は半陰陽であった。山森水絵とビンゴアキは多分ノーマルだが、XANFUSは音羽と光帆が先日女同士の結婚式をしたばかり、キャロル前田とアドベンチャーは男の娘バンドである。
 
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城崎綾香の事務所の松梨詩恩が歌うと、ネットでもホッとした声。更に同じ事務所のガールズ・バンド、ブンブン、そして先日発足したばかりの ColdFly5 のバンド演奏がある。
 
§§ミュージックからは、アクア(またまた振袖姿!)、白鳥リズム、ラピスラズリの3組が演奏した(選んだのはゆりこだが絶対わざと性別疑惑のあるメンツを選んでる)。更に性転換歌手の奈川サフィー・島田春都・花村唯香が続くと
 
「やはり今日の構成はセクマイ路線では?」
という声が出る。
 
更に、鈴鹿美里、ローズクォーツ(ボーカル:ローザ+リリン)、フラワーフォー、スリファーズ、ローズ+リリー、と続くので
 
「やはり、そういう傾向の歌手を集めてる!」
「チンコ切った歌手が多すぎて何人いるか分からない!」
という声が圧倒的であった。
 
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(鈴鹿美里の鈴鹿は元男の娘で現在は既に女性、スリファーズの春菜も性転換手術を受けている。フラワーフォーはWooden Fourに“そっくり”の女の子4人のユニットという建前−早まったことをしていなければ、ちんちんは切ってないはず)。
 
それでも多分ノーマルという感じの歌手やバンドの演奏も続く。ただ、結婚したのが女性同士ということもあり、その友人たちが主なので、女性歌手・女性ユニットが多く、男性歌手や男性バンドは比較的少なかった。男性ユニットで目立ったものとしては、ヒロシつながりで誘われたスカイロード、アイが昔からファンだったというので声を掛けたら参列してくれた海岸通りくらいである。
 
しかし90分近くも続いたこの音楽演奏で、この日の祝賀会の放送も大いに視聴率が上がり、レスビアンカップルの祝賀会だというのに、深い懐でスポンサーになってくれた家電メーカーの営業さんも笑顔であった。
 
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なお祝賀会の最後は今日ずっと伴奏をしていたカノンが率いるゴールデンシックスの演奏で"Golden Wedding Song"を華やかに演奏して締めた。
 
この日のゴールデンシックスは、KB.カノン, Gt.リノン, B.美空, Dr.Yuki(XANFUS), KB.醍醐春海(千里) Glocken.葵照子(蓮菜) であった。キーボードが2つ入っているが、千里はトランペットやホルンなど、金管楽器の音を出して華やかさを演出している。
 

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2020.07.19(日).
 
2020ビデオガール・コンテストの本選が今年は都内のホテルを会場に行われた。
 
参加者は全員昨日の内に、自動車や専用機(§§ミュージックのホンダジェット、江藤さんのG650, 千里のG450)で親権者とともに東京に来てホテルに1泊している。そして、この日の朝、全員検温の上で簡易検査キットによりコロナ陰性であることを確認している。
 
毎年のロックギャルコンテストと同様に、第1審査では1人ずつ審査員の前でパフォーマンスをする。各々が泊まっている部屋で部屋の端から端へウォーキングした上でマイクの前で歌を1曲歌う。そして椅子に座って審査員の質問に答える。参加者の部屋のモニターには審査員がずらっと並んでいる映像が見えているはずである。これは緊張しやすい精神的な負荷を与えるためである!その程度のプレッシャーにも耐えられない子はアイドルにはなれない。
 
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これまで一次審査・二次審査を通って来ているだけあって全員歌は充分うまかった。
 
質疑応答に関してもだいたいよどみなく答える。
 

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ダンステストをするので、全員水着になってくださいと告げる。カメラをOFFにするので、各自、自分の部屋で着替える。
 
「では皆さん、これから映る先生の動きを真似てダンスしてください」
と告げた所で参加者の一人が男子水着を着けていることに気付く。
 
「君、もしかして男の子?」
「はい、そうですけど」
「これは女の子アイドルを選ぶオーディションなんだけど」
「え〜〜〜!?」
 
付いてきている両親も全く気付かなかったと言っていた。
 
No.14(つまり二次審査の成績が7位)の菱田ゆかり君であった。ふつう「ゆかり」なんて、仮名書きの名前は女の子だと思うぞと思った。念のため提出されていた住民票を見ると、ちゃんと“次男”と書かれている。完璧に見落としである。本人のヴィジュアルは、髪も長いし顔立ちも優しいので、女の子にしか見えない。それでこちらも気付かなかったようである。
 
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川崎ゆりこが何だか嬉しそうな顔をしていた!
 
だけどさっきの第1審査ではスカート穿いてなかった!??
 
ということで彼はここで選考除外される。彼には念のため用意していたレオタードを部屋まで届け、それに着替えてもらった。それでダンステストを受けてもらう。彼はこの後、採点はするが、順位には関係無くなる。
 

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このダンステストは毎回その成績が面白いなと思う。このコンテストは歌唱審査が絶対優先なので、ダンスは必ずしもうまくない子が結構上位に入ってくる。それでダンステストについては、元々付けているランキングと大きく順位が変わることが多い。これがうまく行って最終審査もその勢いで良いパフォーマンスができる子もいれば、ここで失敗して最終審査まで響いてしまう子もある。しかしタレントには失敗した時のリカバー能力というのが大事なのである。だから気持ちの切り替えが下手な子はアイドルとしての適性が低い。
 
ダンステストでは、No.12(二次審査の成績9位)の新里好永ちゃんがトップであった。逆に二次審査で良い成績を出して優勝候補になっていたNo.16の須舞恵夢ちゃんは、全く踊れず“審査対象外”になり、がっくりしていた。
 
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お昼を経て午後から最終審査を始めるが、実はそのお昼を食べている様子も例年、採点対象である!表面(おもてづら)だけ良くて、裏では態度が悪い、という子は、概して不和や揉め事の原因を作るので、絶対に採用しない。今年は各部屋のメインカメラはOFFにするのだが、実は別の所に仕掛けた隠しカメラで全て撮影している。
 

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