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■夏の日の想い出・龍たちの讃歌(19)

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2020年8月8日(土).
 
この日は政子のお父さんの65歳の誕生日で、この日をもってお父さんは長年勤めた百貨店を退職した。最後の役職は、2013年夏以降約7年間務めた、仙台店店長である。
 
お父さんは単身赴任していたのだが、退職の翌々日、8月10日(月)に仙台のアパートを引き払い東京の自宅に戻った。引越の手伝いには誰も行っていない!
 
政子は妊娠8ヶ月目なので動けないし、力仕事などは絶対にさせられない。お母さんは「不要不急の移動は自粛」と言って、行かなかった。それでお父さんは引越屋さんに頼んで荷造りをしてもらい、荷物の移動をしたのである。お父さん自身は自分の車(クラウン)で東京まで走って来ている。
 
またお母さんは、政子に「万一あんたがコロナに感染したらまずいから」と言って、お父さんが東京の家に戻った後、2週間、政子が実家に来るのを禁止した。政子としても実家に居るとあれこれ言われるので、恵比寿の私のマンションにいる方が気楽である。(あやめはずっとお母さんが実家で面倒を見ているが、政子はあまり母親という自覚が無い)
 
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そういう訳でお父さんの退職慰労会のようなものは曖昧にされた!
 

ところでお父さんのクラウンを駐める場所であるが・・・
 
「あ、駐める場所が無い」
と政子は言った。
 
政子がこの春に隣の敷地に作ったガレージには3台の車を駐めることができる。1台がお母さんのフィット、1台が政子のアクア、そして1台は来客用ということに設定していた。取り敢えずは来客用の所にクラウンを駐めたものの、これではお客様があった時に車を駐められない。お父さんはスペースがたくさんあるから、ガレージの外に駐めればいいと思ったようだが、それはマズイのである。
 
「お父さんが戻ってくるの分かってたのに、なんで4台駐められるようにしなかったのさ?」
と言ったが、政子もきれいに忘れていたようである。私も思い至らなかったが!
 
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ちなみに千里に照会してみたが、あそこは3台駐める前提で結界を作っているから、4台駐められるようにするには、いったん敷地全体に敷いたコンクリートを撤去して結界を作り直してから、再度コンクリートを敷き、ガレージを作る必要があるらしい。作業も(結界が安定するまで)最低2ヶ月必要で費用も最低4000万くらいは欲しい、という話だった。4000万というのは、きっと千里の取り分無しの実費だろう。むろんその間は駐車場が全く使えなくなる。
 
そこで、政子は自分が建てた離れの1階に車を駐められるように改造できないかと工事をしてくれた工務店に打診した。工務店は1階の床を撤去して土間仕様に変更するとともに、1階の壁をシャッターに改造してくれた(強度不足になる気がするが、そこは目を瞑る)。それでここに1台駐めることができるようになった。駐車場との間の塀の一部もアコーディオン・フェンスに置換してくれたので、そちらからこちらに容易に車を移動できる。この離れ1階の駐車スペースは“多く歩かなくて済む”と言って、お母さんがいちばん使うことになる。
 
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「強度不足の件は、地震が起きる時はここに居ないようにすればいいよね」
「それどうやって分かるのさ?」
 

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千里が西湖の住んでいたアパートを崩して新たに建てていたマンションであるが、ムーラン建設が施工して、8月末完成の予定で工事が進められていた。結局、このような構成になるらしい。
 
玄関は北側で、各階とも廊下が通っている。当面窓を開放して運用する。南側にはバルコニーがあり、非常脱出路を兼ねる。階段はエレベータのそばにひとつと西側の非常階段がある。地下室も北側に廊下があり、南側は空堀りで、やはり非常脱出路を兼ねる。当面換気のため空堀との間のフランス窓を開けて使用する。
 
完成予定図(§§ミュージック入居後)↓

 
↑で例えば6×8とは、6半間(5.4m)×8半間(7.2m)の部屋ということで6×8=48で、48半畳=24畳=12坪ということになる。平米で言うと12×3.3=40m2.
 
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地階:会議室・音楽練習室×3(内1つは西湖専用)
1F:多目的室(109)・フロント(100)・管理人住居(101)・スタッフ室(102)
2F:201-204(1K), 205(1DK)
3F:301-304(1K), 305(1DK)
4F:401-403(2DK)
5F:501-503(2DK)
6F:241(2LDK), 243(3LDK)
 
管理人住居以外に18戸である。243が西湖の部屋で、オーナーズルームである!
 
6Fの部屋番号が不思議なのだが、西湖の部屋の部屋番号を243にしたかったからこうしたと千里は言っていた。
 
「2+4=6 だから問題無い」
とも言っていたがなぜ足す?しかし243って何の数字だろう?考えてみたが分からなかった。西見?? 245なら“西湖”かもしれないが!?
 
(但し西湖の読みは“せいこ”:杭州市の西湖(せいこ/Xi-Hu)が由来)
 
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241も入居者は決まっていると言った。それで5階以下を不動産屋さんに委託して、たぶん賃貸にしようかなという話であった。
 

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私は彼女に言った。
「半年くらいでいいから、1-3階を貸してくれない?」
「いいけど」
「家賃は月100万くらいでもいい?」
「そんなに要らない。10万でいいよ」
「そんなに安くていいの〜〜!?」
「趣味の建築だし」
 
確かに無意味に体育館を建てる趣味はあるようだが!?
 
しかしさすがに10万では悪いので月50万円払うことにした。
 

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実はコスモスとも話し合い、男子の信濃町ガールズが増えているので、彼らのために、やはり“男子寮”を建てようということになった。川崎ゆりこ提案の“男の娘寮”は却下である。むろん食事に女性ホルモンを混ぜたりもしない!
 
男子寮の場所として、女子寮のある足立区とは離れた場所にしたかったことから東京都区内の西部方面を探した。東急田園都市線の桜新町駅から歩いて8分ほどの場所に300m2の売り地があったので、そこを2億円で購入した。ここに5階建て・15室程度のワンルームあるいは1Kタイプの部屋で構成するマンションを建てそこに男子メンバーに入ってもらおうという計画である。
 
それで、それを建築するまでの間、仮の男子寮として、千里が建てたマンションを使わせてもらおうと考えたのである。桜新町と用賀は隣の駅なので生活圏を変更する必要もない。
 
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寮にするなら食事を用意しなければならないので、1Fをまるごと借り、管理人住居の隣のスタッフルームを調理室に改装し、多目的室をキュアルーム(後述)にすることにした。置き配方式で食事を配る。
 

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調理係として栄養士などの資格を持つ専門家を雇おうかとも思ったのだが、「寮生はプロの料理は求めません」と桜木ワルツが言ったので、寮生の誰かのお母さんに頼めないかと考えた。管理人住居に入ってもらい、寮母になってもらうのである。
 
その時、私は門脇真悠(大崎志乃舞)のお母さんのことを思いついたのである。
 
現在、真悠のマンションに同居しながら適当なアパートを探しているらしいが、東京は広すぎるし、交通にも不案内で、住宅情報誌とか見ても高い所ばかりでアパート探しは難航しているという話を聞いていた。
 
「門脇さん、今度§§ミュージックの男子寮を作ることにしたのですが、そこの寮母とかしてもらえたりしないでしょうか?」
 
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「それって住み込みですか?」
「そうです。2DKのお住まいを提供します。むろん家賃は要りません」
「仕事の内容は?」
 
「基本的には寮生たちに朝と晩の御飯を作ってあげることがメインです。調理の手が足りなければパートさんとか雇ってもいいです。それより、寮生たちのお母さん役になってあげて、何かの時に話し相手とか相談相手とかになってあげられたらと思って。一般的な悩み事に関してはカウンセラーさんを雇うつもりですが、カウンセラーさん向きではない相談事ってあるでしょう?例えば『どっちの服がいいですかね?』とか『ケイ会長、むかつくー』みたいな話とか。そのあたりを考えると実際の男子アイドルのお母さんが最適なんですよ」
 
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「うちの息子2人とも女の子になっちゃったから(1人は進行中だけど)、私が寮母したら、寮生がみんな男の娘になっちゃったりして」
 
「それは実用上問題ありません」
「問題無いの〜?」
 
ということて、引き受けて下さったのである。それで、門脇一家は、取り敢えず8月末完成予定の千里所有のマンションに引っ越してもらう(101の管理人住居に入る。隣の102のスタッフルームを調理室とする)。
 
(再掲1F部分)

 
そして桜新町の男子寮が完成したら、そちらに移動することになった。それで、真悠の弟(妹?)の瀬那もその桜新町から近い中学に転入することにした。彼(彼女?)が男子中学生になるのか女子中学生になるのかは、現時点では不明である!?らしい。
 
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「すぐ近くに今井葉月が高等部に通学している女子校のS学園中学高校もあるけど」
と真悠が唆すように言うと瀬那は
「え〜?私立は授業料高くない?」
などと言っていた。
 
いや、問題は授業料のことではない!
 

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私はローズ+リリーの音源制作のお手伝いで高岡から東京に出て来ている、上野美津穂さんと話し合った。
 
「上野さん、カウンセラーなんだそうですね」
「はい、でも認定心理士と産業カウンセラーの資格しか持ってないんですよ。その上の臨床心理士の資格も取りたい気はしたけど、あれって大学院まで修了しないといけないから、そこまで親に負担を掛けられなかったし」
 
「だったら東京でその大学院に通わない?」
「え?」
「それで良かったらその傍ら、うちのタレントさんたちの相談員とかになってもらえたらという魂胆なんだけどね」
 
「でも私、1ヶ月ちょっと実務やっただけですよー。それもリタイアしちゃったし」
「青葉から聞いたけど、1000人くらい従業員のいる会社で毎日10人くらいの相談に1人で、のってたらしいね。それでは身が持たないよ」
 
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「ええ、それで退職したんですけど」
 
「うちはそもそもタレント、研修生に練習生まで入れても100人程度だし、そんなに負荷は掛からないんじゃないかなと思うんだけどね。それにこういうのは人生経験豊かなベテランの40-50代の人に話を聞いてもらうのもいいだろうけど、10代の子が多いから、むしろ年齢の近いお姉さんとかの方が相談しやすいと思うんだよ」
 
「それはあるかも知れないですね」
 
「もししてくれるなら、大学の通学時間を避けて夕方から6時間程度で、土日祝休みで、月60万円とかの線ではどうだろう?」
 
「やります!」
と美津穂は即答した。
 
彼女は§§ミュージックと直接の利害関係が無い立場でなければまずいので、サマーガールズ出版で雇用する形にした。女子寮の寮母をしている高崎ひろかの母などと同様の扱いである。門脇真悠のお母さんも同じ扱いになる予定だ。
 
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上野さんは『龍たちの讃歌』の制作が終わっても、当面女子寮にそのまま住んでもらい、9月以降は1日おきに男子寮の相談室に赴くことにした。行かない日は女子寮に設定するカウンセリングルームで相談に乗る。つまり男子寮と女子寮に1日交替で詰めることになる(偶数日=女子寮/奇数日=男子寮)。また、臨床心理士の受験資格が取れる大学院の秋入学試験を受験することにした。
 

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8月17日(月).
 
アクアの5番目のオリジナル写真集『アクア:カナダの休日』が発売された。タイトルからは Canada国での大自然をバックにした写真を想像した人もあったが事前にテレビやネットで“撮影地:福岡県旧金田(かなだ)町”というのが、広く宣伝されていたので、多くの人がその盛大なジョークに大笑いした。
 
「日本にはハワイもあるしUSAもあるし」
「実はソビエトもある」
「シカゴ(**)もあるよね」
 
(**)和歌山県四箇郷村。現在は和歌山市に編入されている。
 
「カナダ国とカナダ町の違いだな」
「CanadaとKanadaの違いね」
 
しかし問題は内容であった。全編女子水着姿のアクアである。
 
「セクシーだ!」
「あかん。立っちまった」
「いや、これは立って当然」
という男子たちの声。
 
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「可愛いー」
「身体の線がきれい」
「私もこういうボディラインになりたい」
という女子たちの声。
 
テレビ番組でも多数取り上げられ、早く買った人たちが一部の写真を無断でネットに転載したりもして、どんどん評判が広がっていく。
 
写真集はどんどん売れた。
 
たくさん売れることを見込んで書店などでは大量に平積みにしていたが、それがどんどん、はけていく。
 
ロマンティック街道の写真集が現時点で30万部売れていたのだが、今回の写真集はそれを大きく越えそうな勢いで売れ続けていた。
 

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「水着写真なのに、まるでヌード写真ででもあるかのような色気を感じる」
「それはさすがヌードの熟練写真家・室田英之だもん」
「鹿島信子の『Lucifer Girl』を撮った人だよね」
「今回のはあの路線だと思う」
 
「今回の写真集って、やはりアクアが性転換して女の子になった記念?」
「アクアはとっくの昔に性転換していたはず」
「だけど男子水着写真で胸が無い写真も入っているよ」
「それ絶対加工したものだと思う」
 
「取り敢えずアクアが女だというのは確定だな」
「やはりアクアは女の子になりました、という発表をするための地ならしじゃないの?」
「いや、わざわざ発表しなくても、男でこんな写真が撮れる訳無い」
「バストを除いても身体のラインが間違いなく女だもんね」
 
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「去年のタヒチでの水着写真より更に女らしく進化している気がする」
「そうそう。タヒチでの水着写真は12-13歳の女の子くらいのボディラインだったけど、今回のはもう14-15歳の女子のボディラインだと思う」
「やはり女性ホルモンが利いてきて身体がどんどん女として成長しているのだと思う」
 
「アクアは今年の紅白では紅組から出るべきだな」
 
「やはり女の子だよねー」
「元々女の子だったのか、性転換して女の子になったのかは分からないけど」
「既に戸籍の性別は変更済みという説もあるね」
「だいたい、アクアに生理があるという話が、わりと昔から、アクアに親しい女性タレントから結構出ていた」
 
といった感じで、アクアが女の子であると信じる人が大半な感じであった。
 
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「じゃ9月1日くらいにアクアは女の子になりましたという記者会見しようか」
などと川崎ゆりこが言うので
 
「そんな記者会見はしないし、ボクは男の子です」
とアクアは言っておいたが、-
「いやもう日本国内にアクアが男の子だと思っている人は1人もいない」
とゆりこは言っていた。
 

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夏の日の想い出・龍たちの讃歌(19)

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