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■竹取物語2022(13)

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阿倍御主人の場合。
 
看板係(麻生ルミナ)が赤い服を着て「3年前」と書かれたプラカードを掲げる。
 
語り手「右大臣・阿倍御主人(あべのみうし (*106))(松田理史)は、中国にあるという火鼠の皮衣を所望されました」
 
語り手「御主人はその年、ちょうど中国から来ていた貿易船の商人・王卿(おうけい (*107))という人に手紙を書きました」
 
手紙を持ったお使いの浅川という者(浦野俊徳)と交渉役の小野房守(津島啓太)(*111) が馬に乗って王卿(光山明剛:特別出演)の所に行く映像。王卿が御主人(みうし)の文(ふみ (*108))を読む所。
 
文(ふみ)はドラマ上では阿倍右大臣役の松田理史の声で朗読される。
 
「唐の国に火を点けても燃えない火鼠の皮衣(*110)というものがあると聞きます。それを買ってきて頂けないでしょぅか。このくらいあれば足りるかなと思われるお金を託します。部下の小野房守を唐国までお付けします」
 
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それで小野房守が王卿に金(きん)100両(約4000万円)を託しました。
 
王卿は返事(かえしごと (*109))を書きます。(これは王卿役の光山明剛さんが朗読する)
 
「火鼠の皮衣というのは我が国(唐)にもありません。噂には聞いたことがありますが、見たことはありません。この世に存在するものであれば誰かが唐にも持ち込んでいるでしょう(恐らく実在しないと思う)。これはとても難しい買物です。しかしインドあたりにでも来ていたら、長者の家などに存在するかも知れません。とにかく探してみますが、どうしても手に入らなかったらお使いの方(小野房守)に返金いたします」
 
それでこの返事を持って、浅川は都に帰り、小野房守は王卿とともに唐に渡航しました。
 
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映像は唐のジャンク船が出港していく所を映します(CG!)。
 

(*106) 右大臣・阿倍御主人の本来の読み方は“あべのみうし”である。しかし現行の多くの写本が“みむらし”に作り、一部“みあらし”に作るものもある。
 
これは度重なる転写の際の転写ミスと思われる。
 
まず元々日本語では「う」と「ん(む)」は交換可能で「うめ」「うま」は「むめ」「むま」とも書かれていた。そこで「みうし」が「みむし」と書かれた。ここに誰かが振り仮名を振って「む」の横に小さく「う」と書き、ここは「う」と読むのだぞと注記した。それが後に本文と誤解され「みむうし」になった。しかし「みむうし」というのが如何にも不自然なので、この「う」は「ら」の誤写だろうと思われて「みむらし」になってしまった!
 
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現存の写本は最も古いものでも室町時代のもので原本が成立してから600年くらい経過している。これだけの時間があれば、少なく見ても20-30回は転写を重ねているはずで、転写ミスも結構起きているものと思われる。
 
それで今回のドラマでは本来の読み方である「みうし」を採用する。
 
なお「右大臣」を「左大臣」に作る本もあるが、これは完璧な誤写と思われる。史実の阿倍御主人は右大臣までしか出世してない。
 

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(*107) 原文「わうけい」。この「わう」は王と考えられる。中国人にはよくある苗字である。「けい」の漢字が不明であるが、現行多くの現代語訳が「卿」または「慶」を使用しており、ここでは「王卿」と書いた。
 
この付近の解釈で王卿は来日していたのか唐に居たのか、小野房守は唐に渡ったのか日本に居たのかについて、色々な解釈がある。主な解釈としては
 
(1) 王卿は来日していて小野房守は日本国内で交渉した。小野房守はその後王卿と一緒に中国に渡った。入手後、小野房守が持ち帰った。
 
(2) 王卿は中国に居た。小野房守は渡唐して王卿と交渉した。王卿が入手して小野房守が持ち帰った。
 
(3) 王卿は中国に居た。小野房守は日本国内にいた。両者は行き来する交易船を通して手紙でやりとりした。
 
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といったものがあり、他にも微妙なバリエーションがある。ここでは(1) の解釈に従った。ただ(1)にしても(2)にしても2-3年に及んだと思われる探索の期間、小野房守は中国で何をしていたのかというのは謎である。あるいは小野も探索に加わっていたか?
 
当時は日本と唐の間の往来は命懸け(現代の宇宙ロケットより死亡率が高い)なので、いったん帰国していて見付かったいう連絡で再渡唐したというのは考えにくい。
 

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(*108) 阿倍御主人は中国語くらいできるだろうから中国語で手紙を書いた可能性が高いが、中国語の手紙を朗読しても日本のドラマでは視聴者が分からないので、この手紙も王卿の返事も日本語の草書で書いている。
 
阿倍右大臣からの手紙は、草書が上手な、藤原中臣さんが代筆してくれた。阿倍御主人を演じた松田理史も練習したのだが、合格点をもらえなかった。(アクアが個人的に理史に曰く「根本的に楷書から練習すべき」「ごめん」)
 
(*109) “返事”という単語は昔は“かへしごと(かえしごと)”と読んだ。音読みして“へんじ”と読むようになったのは後の時代である。この返事の文(日本語)は光山明剛さん自身がリアルタイムに草書で書いてくれたので、その書いている所も撮影・放送している。
 
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(*110) この火を点けても燃えない“火鼠の皮衣”というのは、実際には石綿を織って作った布ではないかという説がある。だとすると、阿倍右大臣が所望されたものは、5つの難題の中で唯一実在するもので、それを所望した右大臣というのが、実はかぐや姫の意中の人であった可能性がある。
 

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(*111) 衣裳を渡された時、津島啓太は、あまり見慣れない衣裳なので男物か女物か区別が付かず
 
「これ男役ですか?女役ですか?」
と尋ねた。
 
「男役のつもりだけど、女役に変更することは可能と思だう。女性衣裳着たい?」
「男役を希望します!」
というので無事男役を演じることができた。
 
「『黄金の流星』では意味無く女装させられたからなあ」
「津島君の女装可愛い!って評判だったのに」
「それ何度もやると、好きなんだろうと誤解されるから」
「女装なんて若いうちしかできないから、どんどんしておけばいいのに」
「自粛します」
 
(↑「遠慮」しますではなく「自粛」しますと言っている)
 
彼は『少年探偵団』にもう3年出ているが、その間に5回女装させられている。
 
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語り手「帰国した王卿は、商人仲間、古い家柄の家など、あちこちに多数問い合わせましたが、そのようなものは見たことが無いという返事ばかりでした」
 
映像は王卿が他の商人(金沢哲夫)と話すところ、巨大な門構えの家に入り、多数の使用人が並ぶ廊下を進み、巨大なテーブルのむこうに座る人物(西城康晴)と話をするところ、また黄金の指輪、黄金の腕輪、黄金のピアスをしている人物(暁昴:あかつき・すばる)と話す所などが映ります。
 
暁昴「空を飛ぶ鼠という伝説の“風鼠の皮衣”なら持ってるんだけど」
 
(↑「それってモモンガか何かということは?」というツッコミ多数)
 
王卿「それも素晴らしいと思いますが、求めているものとは異なります」
 
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(漢服を着て巨大な家に並んでいた使用人は、ムーランリゾートのスタッフで、この部分は郷愁村で撮影している)
 

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