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■春三(15)

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秋風コスモスは、広橋窓佳マネージャーを通して、タレント及び信濃町ガールズの高校3年生メンバーたちに高校卒業後の進路予定について確認した。該当者は下記である。
 
白鳥リズム:タレント専業になるつもり
中村昭恵:女優専業になるつもり
大仙イリヤ:あけぼのTV専業になるつもり
斎藤恵梨香:大学に行くつもりは無いのでお仕事ください
夢島きらら:ぼくどうしましょう?
 
斎藤恵梨香に関しては現在地上波でバラエティの雛壇要員を1件している他はドラマの端役、CM制作の端役など、“細かく”“安い”仕事が割と多いが大半の仕事は“斎藤恵梨香でなくてもいい”仕事である。
 
彼女に関しては給料制(残業手当あり)の裏方の仕事に回ってもらえないかと打診。本人も「そのほうが生活が安定する」として了承した。裏方的仕事の中には中高生タレントのリハーサル要員の仕事も含まれる。今佐藤ゆか・南田容子などがしているような仕事である。多分無茶苦茶忙しくなり、残業手当で手取りはとても大きくなる。たぶん給料の半分の税金を払う羽目になる。
 
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彼女は高校卒業と共に信濃町エルフに移籍することになる。
 
信濃町ガールズ(狭義):基本的に中学生以下
信濃町ミューズ:中学校を卒業したメンバー(年齢制限無し)(*32)
信濃町エルフ:ミューズを卒業したメンバー(*31)
 

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(*31) エルフの定義は曖昧である。川崎ゆりこ説では社員契約などに切り替えてスタッフなどに転身した子。川内峰花説では22歳を過ぎたらエルフに移行。2022年秋時点でのメンバーは下記。
 
悠木恵美(22) 常滑舞音のマネージャー
木下宏紀(20) 招き猫バンド
篠原倉光(19) 同上
桜井真理子(21) ♪♪ハウスに出向。Flower Sunshineに参加
安原祥子(20) 同上
 
しかしゆりこ説でも、花ちゃん説でも定義と一致しない!
 
(*32) 現在ミューズの最年長は三田雪代(20).
彼女は今更歌手デビューなどする可能性は無いが、物凄く忙しい。収入はデビューしている花咲ロンドなどより、よほど大きい。
 
コスモスは彼女には若い歌手の制作指導などをしてもらいたいと思っている。
 
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夢島きららに関しては、コスモスが直接面談し
「まず男になるか女になるか卒業までに決めなさい」
と言った。それによってしてもらえる仕事が変わってくる。実は彼はそこがずーっとふらふらしているので、これまでも凄く使いにくかったのである。
 
彼は
「ぼくは男にはなりたくない」
と言って既に睾丸は除去している。
 
でも完璧なクローゼットで、女装で人前に出るのは恥ずかしいと言っている。男子寮には、女子制服で通学しているメンバーが多いが(*33) 、彼はいまだに男子制服で通学している。ただし更衣室は“男の娘更衣室”を使用している。また学校ではほとんど女子とみなされ、男女に分かれて何かする場合は女子に入っている。実際彼の手を触った感触は女の子の手である。
 
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それでもまだ女装生活に踏み切れないでいるようである。
 

(*33) 男子寮の住人の服装事情は下記である。
 
普通の男子
西宮ネオン(23), 三国舜(中3), 立山煌(中2)
 
男子制服で通学
夢島きらら(高3)
 
クラスメイトたちからは「女子制服着ればいいのに」と言われているが「そんなの恥ずかしー」と言っている。でもうまく乗せられて結構女子制服姿をみんなの前で曝している。「女子制服着たら女子にしか見えない」と言われている。去勢済みなので体質が中性的である。最近女声をやっとマスターした。
 
実はそれで女役を頼めるようになり、彼も仕事なら女装する。仕事で女装姿を曝すのは平気である。
 
女子として通学
早幡そら(中3), 七石プリム(中1)
 
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この2人は女子にしか見えないのをいいことに、性別を誤魔化して女子として通学している。女子と一緒に身体測定を受けても何の問題も起きていない。
 
女子生徒扱い
花園裕紀(高1)
 
学籍簿上は男子であるが、実質女子であるとして女子制服で通学し、女子トイレ・女子更衣室を使用し、身体測定も女子と一緒に受けている。それで何も問題は起きていない。彼は男性器が自然消滅してしまったので実は中性。お仕事でも男役・女役の双方をこなしている。
 
でも母には娘、姉には妹とみなされている。この付近が木下君と似ているが、木下君は女装で人前に出るのがわりと好きである。
 

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女子制服を選択
川泉パフェ(中3), 鈴原さくら(中2), 三陸セレン(中3), 山鹿クロム(中3)
 
4人とも男子生徒だが、女子制服を“選択”している。従って男子制服は着てはいけない。最初川泉パフェが「前の学校では女子制服の直用を認めてもらっていた」と主張し「だったらこの学校でも女子制服でいいよ」と認めてもらった。パフェは女性ホルモンを4年間飲んでおり、既に男性機能が消失していることを申告している(医師の診断書提出済み)。
 
彼女に女子制服での通学を許可した学校側から、鈴原さくらにも「女子制服で通学したくない?」と打診があった。「したいです」と言ったら保護者に“制服選択申請書”を書いてもらって、許可された。彼女は睾丸除去済みである(あらためて医師の診断書を提出した)。
 
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この2人が女子制服通学しているのを見て「いいなあ」と言っていたセレンとクロムに、さくらは「君たちも学校に相談してみては?」と言った。それで2人は教頭先生に相談した。すると保護者から“制服選択申請書”を書いてもらったら検討すると言われた。それで2人は実家に連絡して申請書を書いてもらい提出した。
 

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すると“限定”で女子制服での通学を認めてもらったのである。パフェたちとの違いは下記である。
 
制服:どちらも女子制服
行事での整列:女子の並び
トイレ:パフェ・さくらは女子トイレ、セレン・クロムは共用トイレ
体育のグループ分け:パフェ・さくらは女子、セレン・クロムは考慮
更衣室:男の娘更衣室
身体測定:個別測定
 
つまり男性能力の無いパフェとさくらは女子トイレまで使っていいが、セレン・クロムは校内では女子トイレを遠慮してほしいということになった。(そうしないと“彼らが”女子生徒たちに逆レイプされかねない)
 
また体育はパフェ・さくらは女子扱いだが、セレン・クロムは“考慮”する。多くの競技では女子と一緒だが、柔軟運動、柔道は女性教師と組んでと言われた。でも2人とも剣道を選択している!それはもちろん男子と柔道で組みたくないからである。
 
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この付近はもし2人が男性能力が無くなった旨の診断書を提出したら再考してもらえることになっている。
 
でも本人たちは今まで男子制服を着るのが嫌で嫌でたまらなかったので、女子制服を公式に着ることができて、とても嬉しかった。
 

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11月8日(火).
 
夕方、伏木の青葉L(妊娠中)の部屋にスペインにずっと行っている青葉Rが来る。
 
「今日封印するんでしょ?Lには無理だから、私がやるね」
「了解。なにそのお腹は?」
「疑似“妊娠中”」
「なるほどー」
 
ふたりはしばらく情報交換しながら、囲碁を打っていたがRが勝ちまくる。
「Lちゃん、弱くなってる〜」
「うん。“月子”にも負け続けた」
「月子ちゃんにも負けるって相当のもんだね」
「今の霊能力ではとても封印なんてできないみたい」
「ああ。虚空さんでさえ妊娠中は酷かったもんね」
「言ってたね!ただ。抽選とかは無茶苦茶当たるんだよ。こないだもビール一箱当たったの、マコちゃんに持ってってもらった」
「あそこは飲む人がたくさん居るだろうね!」
 
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邦生と真珠のマンションは、女子行員たちの休憩所にされており、泊まっていく子も多い。ビール・チューハイ、カップ麺などの消費も激しい。冷蔵庫のお肉なども勝手に使われ!て、朝から焼肉になったりする。
 

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17時頃、明恵が来たので、Rが出て行ってサンルームで応対した。一方Lは千里の部屋から地下に隠れた。ここだとトイレもあるから安心。
 
「アキちゃんだけ?」
「マコは卒論に問題が発覚して今必死に修正しています。明日までに直して提出しなければいけないらしくて」
「ああ」
「マコの守護霊が介入したんですかね」
「まあ危険な作業とマコちゃんの守護霊さんは判断したんだろうね」
 
「しかし今夜は皆既月食ですね」
「うん。それも月食中の月が天王星を掩蔽(えんぺい)するという珍しいダブル食」
「なんかすごーい」
 
「でも天王星って見えるんでしたっけ?」
「6等星だからギリギリ見える。ただ都会では見づらいかもね」
「ああ」
「普段の食の時は月が明るすぎて見えにくいんだけど、今回は月食中だからかなり見えやすいらしいよ」
「へー!」
「一応金沢での予報は、潜入が20:34、出現が21:26」
「おぉ。でも多分その間に封印作業するんですよね」
「そそ。大きな天体イベントなのに申し訳無い」
「まあ皆既月食より面白そうだし」
 
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「しかしだったら私と青葉さんだけでやりますか?」
「封印は4人でないとできない。多分ここにあと2人“自分の身は自分で守れる”人が誰か来ると思う」
「ああ」
 
と言っていたら、庭に青いヴィッツが入ってきて駐まった。降りてきたのは千里である。
 
「このヴィッツ、久しぶりに見た気がする」
「春頃から行方不明になってたのをやっと見つけ出した」
「どこにあったの?」
「廃車置き場のスクラッププレス機に掛けられる直前を救出した」
「へー」
「でもこれで最後の役目を果たしてもらえる」
 
「あ」
「こういう大物の封印には生け贄が必要だからね。この車にその犠牲になってもらう。今回の仕事が終わったらこの車は廃車にする。手元に車が無いから完全な廃車手続きができずに困ってたんだよ」
 
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「あのー、もしかしてこれ仮廃車されている車ですか」
「そうだけど」
「運転していいんですか〜?」
「ばれない、ばれない」
 

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「それじゃ出発する?私と青葉とアキちゃん・マコちゃんの4人ならできるはず」
 
「すみません。それが真珠(まこと)が卒論の修正を明日の朝までにしないといけないらしくて」
「ああ、守護霊さんか“姫様”が逃亡させたな」
「たぶん」
 
「仕方無い。少し待とう。きっと誰か“強い人”が来るはず」
「へー」
 

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それで3人でお茶を飲みながらミスドのドーナツなど食べて待っていたら、月が欠け始めた頃、女子中学生?が困ったような顔をして庭に迷い込むように入って来た。彼女は女子制服を着ているが、下はスカートではなくスラックスである。
 
「日和(ひより)ちゃん、どうしたの?」
と千里は掃き出し窓を開けて、彼女に声を掛けた。
 
「あ、村山さん」
と日和はホッとしたように言った。
 

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明恵は日和を見た瞬間「何この子、物凄い霊感」と思ったが特に口にはしない。しかしこの子は封印に参加できると思った。
 
そしてこの子“ザ天下”の撮影で、忍城の姫様の役をしていたということも思い出す。凄く可憐な姫様という雰囲気なのに槍や剣を持つと凄く強く感じた。この細い腕で重たい日本刀(一応模造刀)とか持てるかなと思ったのにちゃんと持っていた。気合も凄かった。きっと剣道経験者。
 
その子が
「なぜか道に迷ってしまって」
と言うので
 
「その話、詳しく!」
と明恵は言った。
 
「その前にトイレ借りていいですか〜?」
「どうぞ、どうぞ行ってきて」
と言って明恵がトイレの場所を案内してあげる。
 

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それで日和はサンルーム近くのトイレに案内してもらい、便器をアルコールで拭いてから、スラックスを下げショーツを下げて便器に座り、おしっこをした。その時「え!?」と思った。
 
股を覗き込んで、驚いた。
 
うっそー!?
 
無くなってる!
 
おしっこは随分長時間出ていた気がする。でも出終わった後も日和はそのまま3分くらいボーっとしていた。やがてハッとしておしっこの出て来たところを拭くと立ち上がって服を直した、水を流してトイレを出る。
 

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日和がトイレを済ませて出てくると、まずは暖かい紅茶をもらった。
 
「美味しーい!」
と声をあげる。
 
「どこのお茶ですか?」
「南インドのカンナンデヴァンという村で作ってる紅茶」
と千里が説明する。
 
「へー。なんか難しい名前ですね」
「うん。私もすぐ忘れる」
などと明恵は言っている。
 
「でも日和ちゃんお腹空いたでしょ。お稲荷さんでも食べない?」
「頂きます」
 
それで千里の助手・小楢が作ってくれた稲荷寿司(*35)を美味しそうに食べる。
 
日和は稲荷寿司を1個だけ食べた。
 
「私たちおやつ食べてたし、もっと食べていいよ」
「お稲荷さん1個も食べたらもうお腹いっぱいです」
「はあ?」
 
「この子凄い少食なんだよ。マクドのハンバーガーを半分残しちゃう」(*34)
と千里が笑って言った。
 
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「ハンバーガーを半分残す?」
「だってあれ大きいじゃないですかー」
「うーむ・・・」
「もっと食べないと、おっぱい大きくならないよ」
「よく言われますー」
 

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取り敢えず日和の話を聞く。
 

 
日和の話は要領を得ない! でも明恵が想像を働かせ、千里が補ったりして話を構成すると、だいたいこういうことであった。
 
日和はバスケット部員である。普段の部活は18時までなのだが、この日は少し体調が良くなかったので最初のジョギングだけ参加して、そのあとは帰らせてもらった。バス停まで2kmほど歩き、バスに乗って自宅最寄りのバス停で降りた。バス停の所の自販機でポタージュスープを買おうと思ったが売り切れていた。仕方無いのでそのまま帰宅しようとしたが、バス停から自宅になぜか帰れない。
 
自宅近くだと思うのに、ここからはこう帰ればいいはずと思う方向に歩くのに到着しない。疲れ果てて座り込んでいたが、母に連絡しなければと思って電話しようとしてもなぜか電話できない。圏外ではなくアンテナが3本立ってるし、ニュースとかは見れるのに電話やメールができない。スマホにナビしてもらおうと思ったがナビでは辿り着けない。
 
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疲れたので再度座り込んでしまった。しばらくボーっとしていたら突然周囲が変わった。立ち上がって10歩も歩いたら人がいるのを見たのでここに来てみた。
 

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