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■春曙(11)

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門脇真悠は女性ホルモンの服用で声変わりを止めていたが2019年春、千里1の“魔の手”により完全な女の子に変えられてしまった。夏までに戸籍上の性別も訂正して、本当の女子高生に変身したが両親は喜んでいた!?
 
兄が姉に変わったのを見た4つ下の弟・瀬那(2007生)は今女装にハマりつつあるし、実はダイアン35を飲んで声変わりと男性化を停めている。これは長期間飲めば男性化が停止するだけでなく女性化も始まるはずである。飲み始める前に“新しい姉”真悠の助言にもとづき精液の冷凍を作った。保管料は真悠が払っている。彼は既に1年間ダイアン35を飲み続けており、真悠は弟に
 
「もし男に戻りたい気持ちが少しでもあるなら今すぐ飲むのをやめなさい」
と言った。
 
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「やめたら声変わりが来るよね」
「多分2〜3ヶ月以内に来る」
「もう少し考える」
「考えてたらもう男に戻れなくなるよ」
「女になる自信は無いけど、男にはなりたくないからこのまま飲んでる」
「アクアみたいなこと言ってる」
 
「アクアさんも女性ホルモン飲んでるの?」
「飲んでなきゃ18歳まで声変わりしない訳無い。体型も完全に女の子体型だし」
「そうだよね!」
 
「もし女の子になるつもりがあったら、ダイアンじゃなくて、別途渡してる、プレマリンとプロベラも飲むといい。おっぱい大きくなるから。足りなくなりそうだったら言えば調達するよ」
 
「それももう少し考える」
「うん。ゆっくり考えた方がいい」
 

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彼はもう1年以上、立っておしっこはしていない。小学校では自粛して男子トイレを使っていたが、個室しか使っていない。外出時にはわりと女子トイレを使っている(むしろ男子トイレに入ろうとすると「こちら違うよ」と言われる)。
 
彼は今の所、男物の下着と女物の下着を半々くらい着ている。最初の頃は女の子下着をつけると、つい“して”しまっていたが、最近はむしろ女の子下着を着けている時のほうが落ち着く気がしてきた。男の子下着の使用頻度がだんだん下がってきているし、家の中ではスカートを穿いている時の方が多い。シャンプーもお父さんが使っている男性用シャンプーではなく、お母さんやお姉さんが使っている女性用シャンプーを使い、コンディショナーも掛けている。
 
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髪も実は年末以降切ってないので、既に肩につく長さになっている。前髪はお母さんが切ってくれたが、それでよけい女の子っぽい髪型になっている。
 
彼は2020年春から中学生になるが、実は真悠のお下がりの男子制服・女子制服双方を所有している。彼の初登校はおそらく6月になるが、彼はまだどちらの制服を着て学校に出て行くか迷っている。友人たちからは
「セーラー服着るよね?」
と唆されている。
 
(もし男子制服で出て行くなら折角伸びた髪を切る必要があるが、髪は切りたくない気分である)
 
実は仲の良い女子2人と一緒にセーラー服を着て並んだ記念写真を撮っちゃった。生徒手帳用の写真も、実は彼女たちに唆され、思い切って女子制服を着た写真を学校に提出したら、その写真のまま生徒手帳が発行され郵送されてきた(まだ両親には見せてない)。
 
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それで生徒手帳がこれなら、ボクやはり女子制服で学校に行かないといけないかなあ、などとまだ半分妄想している。生徒手帳には“性別”は記載されておらず、1年3組・6番 門脇瀬那という出席番号と氏名に生年月日が書かれているだけである。なお出席番号は瀬那が進学する中学は男女混合名簿らしい。つまり性別と無関係に単純五十音順で番号は振られている。
 
進学する中学の体操服などは購入したが、ここの中学の体操服は男女同一仕様になっている。
 

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ところで4月4日(土)の記者会見で妊娠の事実を認めるとともに婚姻届を出したことを発表したローザ+リリンだが、早速次の『夜はネルネル』の収録(4/9)で「披露宴するぞ」と言われた。
 
「え〜!?」
「恥ずかしい」
などというものの、既にお膳立ては出来ていた。それで結局、この日はその次の回用の撮影(デンデンのエスカルゴが、たこ焼き屋さん塗装からハンバーガー屋さんっぽい塗装に変更される!このネタはまだまだ続く模様)をした。
 
なおこの番組の撮影は4月以降、リモートベースになっており、屋内の収録は基本的に全員個室でLANで結んで撮影しており、屋外の撮影では全員マスクとゴム手袋着用での撮影になっている。トークよりアクションに重点がある、貝割横浜・貝割川崎、健康パッド、有斗興梠らがやりにくそうだった。その分、トークセンスのある、めろでえず、ローザ+リリンがうまく盛り上げている。揚浜フラフラは深夜のラジオ番組にレギュラー出演していたこともあり、わりと、どちらでも行ける。
 
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そして披露宴、というより結婚祝賀会は、この番組史上初の生放送で、4/13(月・大安!)に行われたのである。BPOに睨まれたりもしたこの番組を生放送でやるというのは、“史上最大の無謀な放送”というネットの声もあったが、面白がって“事故”を期待する声もかなりあった。
 
この生放送に際して、左蔵プロデューサーは辞表を懐に入れて臨んだらしく、それを聞いたネルネルは、特に危ないフラフラ、バッドの2人に
「左蔵さんに腹を切らせることがないよう、お前ら自粛しろ」
と厳命した。彼らも左蔵さんの覚悟に敬意を表して、放送できないネタは絶対にやらないと誓った。
 
事前にネルネルたちが100人ほどの歌手、俳優、お笑い関係、ふたりの親族!に招待状を送っており、それぞれ届けられたid/passで入ると祝賀会に“出席”できるようになっている。祝賀会はリアルタイムで放送されるので、id/passを持たない一般の視聴者は、テレビ放送を通してこの祝賀会を見ることになる。
 
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そして(事故を期待して?)この日の視聴率が凄いことになったようである。
 

参加者のところにはあらかじめ、お料理(冷凍)と飲み物(事故防止のためノンアルコール)に引き出物が届けられている。引き出物の中身は
 
・ユウハイムのバウムクーヘン
 
・ローザ+リリンが歌ったローズ+リリーの『やまとなでしこ恋する乙女』、『お嫁さんにしてね』、『ふたりの愛ランド』の収録されたCD(レーベルはふたりの写真)
 
・5000円のカタログギフト
 
・ジルスチュアートのタオルセット
 
「ローザ+リリンのCDは大半はそのまま捨てられるな」
と揚浜フラフラは言っていたが、実際には、一般発売して欲しいという声が殺到し、本当にリリースされることになり、本人たちもびっくりした。実はローザ+リリンの初CDである!ローズ+リリーと間違われないように
 
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『このCDの歌唱者はローザ+リリンです。ローズ+リリーではありません』
 
という注意書きまでつけられることになった。そしてこれが12万枚も売れて更にびっくりすることになる。初CD初ゴールドディスクで、週間ランキングの3位にランキングされたので、本当に本人たちはびっくりしていた。
 
タオルセットは「普段使いできる」というので、受けとった人たちに好評だった。
 

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祝賀会は普通に進行する。
 
“ハナちゃん”こと、山下ルンバのエレクトーン演奏(ワーグナーの結婚行進曲ソドドド・ソレシドのほう)に合わせて、白いウェディングドレスのマリナと、青いウェディングドレスのケイナが手をつないで入場してきて、メインテーブルに就く。会場は都内のホテルを使用しており、多数のテーブルにたくさんの液晶バネルが並んでおり、そこに祝賀会の参列者の映像が映っている。
 
この映像はリアルタイムで填め込み加工されて放送されているので、視聴者にはクリアな映像が届けられる。この付近は実は、あけぼのテレビのスタッフが、FHテレビのスタッフと一緒に作業している。(あけぼのテレビでの再放送権とバーター)
 
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ケイナの衣装に関してはタキシードを着せる案もあったが、チャンネルが
「ケイナちゃんも女の子なんだから2人ともウェディングドレスでいい」
と主張し、左蔵プロデューサーも
「結婚式も2人ともドレスだったから今更だよな」
と同意して、2人ともウェディングドレスということになった。放送時には一部には気持ち悪いという声もあったが、大半は容認する声であった。
 

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メインテーブルに就いた2人は左手薬指につけたマリッジリング(ハワイで買ったもの。コアの木でできている)を披露する。マリナは更にマリッジリングと重ねてエンゲージリングも填めている。
 
エンゲージリングは、披露宴やるぞという話を聞いてから、ふたりで銀座の宝石店に行き実は金曜日に購入したばかりのものである。1カラットのダイヤを載せたプラチナ・リングである。ケイナはこの指輪を買ったので
 
「すっからかんになった」
などと言っていた。
 

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この会場にリアルに来ているのは、新郎新婦(新婦新婦?)のほかは、ネルネルの2人と内野音子(うちのねこ)だけである。
 
そのネルネルのケンネルが開幕の挨拶をユーモラスにおこなう。ここでまずは笑いを取っておく。
 
主賓格の“タカ子”(ドレスを着せられた)の短い挨拶の上でタカ子の音頭で乾杯になるが、ここでは予め届けられているシャンメリーを使用する。新郎新婦入場くらいのタイミングで開栓しておくように言っていたのだが、忘れていて慌てて開栓しようとして開かずに苦労している参列者を見つけて即その映像をズームして放送する。
 
このあたりはあけぼのテレビ(正確にはサンシャイン映像制作)の則竹さんが制御している。則竹さんは、万が一にも酔っている感じの参加者がいたら即画像排除するという左蔵プロデューサーの“特命”も帯びている。
 
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ウェディングケーキの入刀になるが、最初にふたりが入刀したケーキはいきなり破裂して視聴者を驚かせる。
 
2人のウェディングドレスにもケーキの破片が飛んでいて、さすがにマリナが
「ひっどーい」
と言った。視聴者からも割と非難の声があった。
 
「ごめんごめん」
とチャンネルが言って、本物のケーキを持って来て、リトライして無事入刀できる。2人は「今から濃厚接触します」と言ってキスした。バックには山下ルンバがエレクトーンで演奏する『Kiss of Fire』が流れる。ここで大量の「おめでとう」メッセージがネットには書き込まれた。
 
ちなみに2人は“防水加工”されたウェディングドレスを着ていたので、ケーキの破片は拭くだけで無事落ちた。この拭く作業は、マスクと手袋をつけたスタッフにより手際よく行われた。
 
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普通なら新郎新婦紹介となる所だが、紹介代わりに2人が出演しているコント、2人がローズ+リリーやラピスラズリのものまねをしている映像が5分ほど流された。
 
親族代表で、ケイナ(慶太)の長姉・和希、マリナの姉・歩が短い挨拶をしたが、2人ともかなりユーモラスな挨拶をしたので、どちらも結構な笑いを取っていた。歩など唐突に「オーチンチン」を歌い出し
 
「あのチンポコよ、どこ行った?海の向こうに落としてきたのかな」
などとやっていたので、視聴者の間からは
 
「放送事故?」
「いや、このくらいはいいでしょう」
といった声が囁かれた。更に歩は
 
「でもマリナは今は間違い無く女ですので」
と言って、マリナの戸籍謄本をカメラに向けちゃった!
 
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則竹さんがすぐに別の映像に切り替えたものの、謄本は一瞬映り、録画していた人によって、マリナが昨年10月に名前を学からマリナに変更し、12月に性別が男から女に“訂正”されていたことが分かってしまった。変更ではなく訂正されていたということから、マリナは半陰陽だったのかというのが多くの人の認識となった。それで妊娠したのも、元々は本来女だったからというので説明されるようになって、かえってローザ+リリンに対する反感も減る結果となる。
 
「でもマリナもちんちん見せてたよね?」
「クリトリスが肥大化してちんちんみたいになっていたのだと思う」
「だったら手術して、肥大化していたクリトリスを縮小したのかもね」
「結果的にはチンコ切る手術と同じだよな」
「実際ほぼ性転換手術だと思うよ。膣口も閉じていたのを開けたのかも」
「キンタマは?」
「大陰唇が癒着して、陰嚢みたいになっていた可能性はある。でも睾丸は無かったのでは」
「確かにマリナは元々体付きが女っぽい気はしていた」
 
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(多くの視聴者は昨年夏以前のマリナを見ていない)
 
「ひょっとしたら体調の変化で女性化が進んで、病院に行って診察受けたらあなたは女ですよと言われて手術することになったのかも」
 
「ああ、女性化を止めようと思って病院に行ったら、無事完全な女になったという話はわりとある」
 

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祝賀会は、その後、揚浜フラフラ、健康バッド、有戸興梠、デンデンクラウド、貝割横浜・貝割川崎、めろでえず、内野音子からお祝いのことばがあるが、全員お祝いというより、笑いを取るのに重点を置いたメッセージだった。(デンデンのお祝いメッセージは、フラフラが考えてあげて、これを読めと指示した)
 
音楽関係の人は祝辞代わりに演奏する。これも各々の部屋(スタジオ、ホテルの部屋や人によっては自宅)からのリモートだが、放送では各々の場所に設置されたカメラに切り替えて映す。祝賀会会場ではプロジェクターで大きな布のスクリーンに映写されている。
 
ローズクォーツ(臨時ボーカル:鈴鹿美里)、(本物の)ラピスラズリ、アクア!(例によって振袖を着せられている)、丸山アイ、ゴールデンシックス、と続き、今日はBGM担当でずっとエレクトーンを弾いている山下ルンバが『Best Friend』(Kiroko)を弾き語りする。そして最後は(本物の)ローズ+リリーが『ずっとふたり』を歌って締めた。
 
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最後にネルネルのチャンネルが、お開きの挨拶をして、祝賀会は無事終了した。
 
取り敢えず、左蔵プロデューサーが腹を切る事態は避けられた!
 

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