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■春曙(6)

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帯番組を設定することになり、平日の毎日18-19時に“花ちゃん”こと山下ルンバがメインキャスターとなり、石川ポルカ・原町カペラ・ラピスラズリ・大崎志乃舞・リセエンヌ・ドオ、が曜日替わりでサブキャスターを務める『信濃町ストリート』が原則生放送されることになった。こういう時間帯が選ばれたのは、メインターゲットと考えられる10代の子たちはこの時間が充分見られる時間帯であることと、在来局のゴールデンタイムとぶつからないからである。
 
(ちなみにコスモスは「信濃町ストリー」と言ったのに、いつの間にか「ストリート」になっていたので、びっくりした。伝言ゲームしている内にどこかで間違われたようだ)
 
生放送だからハプニングありで、そこは山下ルンバの機転で何とかするという趣旨である。このあたりも規制の無いネット放送局ゆえの“ゆるさ”である。
 
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番組の内容は前半は様々な歌手・俳優などをスタジオにお呼びしてのトーク、歌手さんの場合は本人の、俳優さんなどの場合は§§ミュージックの誰かのミニライブ、後半はゲストの歌手・俳優にも参加してもらってのゲーム、クイズ、運動会!、ミュージカル!などである。
 
ミュージカルは主として童話・昔話を題材に、台詞はほとんど無しで歌のみで物語を構成していく。毎週水曜日、ラピスラズリ担当曜日の放送となったが、だいたい町田朱美が男装で王子様・勇者などを演じ、かなりの話題になった。白鳥リズムがゲスト出演して、やはり男装で王子様を演じることもあった。リズムと朱美の剣の勝負は「ふたりとも上手いじゃん」と随分評価された。どちらも剣道を習ったことがあるので、様になっていた。
 
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「さすが2人とも元男の子だよな」
「あれ?朱美ちゃんは男の子だったと聞いたけどリズムもだっけ?」
「小学生までは男の子だったけど、中学に入る時に、セーラー服着たいと言ったら、お父さんがちんちんを切ってくれて、女子中学生になったと聞いた」
 
「小学生の時に男子サッカーチームで活躍していたのは、随分たくさん写真が出回っているよね」
 
「でも、お父さんが切ったの?」
「お父さんがお医者さんらしい」
「ああ、そういうことか」
 
「朱美ちゃんは、病気でおちんちん切らないといけなくなったから、いっそのこと女の子になることにしたらしいね」
 
「ローズ+リリー『十二月』に収録されている『雪が白鳥に変わる』のPVで朱美ちゃんが男の子の姿から女の子の姿に変わるけど、あれが朱美ちゃんの男の子時代の貴重な映像だよ」
「へー!」
 
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「でもさすが2人とも元男の子だけあって男装が似合うね」
 
この手の根も葉もない噂はどうもコスモスは放置している感じもある。
 

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この他週1回の放送だが、『夜はネルネル』でブレイクした、揚浜フラフラの番組『フラフラ・ブラブラ』、ローザ+リリンの番組『ザ・ドサ廻り』も設定された。どちらも本来は再放送中心となる22時以降の(有料)番組である。
 
フラフラの番組(建前上R18:「あなたは18歳以上ですか?」の質問に「はい」と答えないと見られない)は、ほぼ無名だった数組の芸人と一緒に、かなり際どいコントを演じるものだが、内容が“無茶苦茶”!で、PTAなどから凄まじい非難を受けることになるが中高生(本当は見られないはず)には絶大な人気番組となった。コスモスとアルトがフラフラに要求したのは『犯罪を構成しないようにすること』『女子高生が笑って見られるものにすること』というものであった。
 
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女性タレントのベッドに忍び込む企画などは不法侵入罪になるとして却下した。また女性タレントに抱きついて顔を舐めるというのも“濃厚接触”になるとして、番組制作基準にもとづき禁止した(それ以前に強制猥褻の疑いがある)。
 
チンチン・チャンバラも、猥褻物陳列になるとして却下した。でもお股の所にウレタン製の日本刀を取り付けてチャンバラする企画に変更してアルトの承認を取った。女子芸人の可愛さくら・米田ダリヤまでお股に日本刀を付けてチャンバラに参加した。特に可愛は男2人の刀を折って準々決勝まで進出した!
 
刀を折られた参加者は“男のシンボルを失った”として、ショッカーの扮装をした男たちに取り押さえられて無理矢理ズボンを脱がされ、スカートを穿かされて化粧までされ、バストの所に粘着性のボールまで挿入されていた:つまり優勝者以外全員女装させられた!(お化粧品セットは各芸人専用。ついでに個人負担!)
 
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この企画は感染防止のため、全員無言で演技することという方針で撮影され、バックには『Rose Quarts Plays Sex Change - 性転換しちゃいました』のナンバーが流されていた。ショッカー戦闘員は全員ビニール手袋を付けていた。
 
決勝戦で敗れてズボンを脱がされスカートを穿かされる揚浜フラフラの映像のバックには『鉾と珠の歌』が流れていた!優勝者のニセクイーン東が、わざわざ大きなハサミを持って来て、折れたフラフラの刀を根元からチョキンと切り落としたが、これは後で番組審査委員会から「やりすぎ」と注意され、翌週謝罪の映像が流された。
 
番組審査委員会はアルトが主宰し、アルトの友人の20代から60代までの男女同数(同性愛者とトランスした人を含む)様々な職業の10人で構成している。メンバーは非公開だが、あけぼのテレビが委託する外部審査機関である。
 
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ローザ+リリンの番組は、ローザ+リリンが全国各地の温泉や田舎旅館で、温泉芸をするものである。番組の構成としては、温泉などの紹介→料理堪能→入浴シーン!→温泉芸という形である。毎回その温泉や旅館のグッズ(湯ノ花や工芸品の類い、を視聴者から抽選で10名にプレゼントというのもしたが、物凄く好評だった。
 
なお移動手段は基本的に車であり、ローザ+リリンは“アクアのアクア”で移動している。運転するのは、ドライバー会社★★情報サービスのドライバー、山下流夏(るか)さんである。長距離の運転が多いので、A級ライセンス持ちのドライバーにお願いすることにした。ローザ+リリンがひじょうに多忙なのでこの2月に入社したばかりの山下さんは、事実上ローザ+リリンの専任のような感じになっていく(スピカやリズムの長距離移動にも駆り出された)。北海道・沖縄などを含む遠隔地への移動は、江藤愛来さんのプライベートジェットを利用させてもらったが、ローザ+リリンの2人は
「VIPになった気分だ」
と言っていた。
 
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温泉や旅館の紹介は、概ねそこの温泉ゆかりの女性(看板娘?)にインタビューしている。旅館では概して若女将に相当する人がインタビューを受けたが、ケイナが若女将の胸を揉んだり!お尻に触ったりするのは「さすがにセクハラ」と言われて5月以降は控えるようになった(若女将側はケイナを女性と思い込んでいるので全然気にしていないようだった)。
 
入浴は女湯を貸し切って使用する。これはコロナの問題と、ケイナの性別疑惑(もしかしたら、ちんちんが付いているかも?という疑惑)もある。マリナが女になったことはもう確定なのだが、ケイナの性別についてはこの時期、実は様々な説が濫立していた。
 
温泉宿でお風呂に入るのに裸になった所で(むろんその付近はカメラは撮さないのだが)若女将さんはケイナの下半身を見て
 
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「普通に女性じゃないですか」
と言っていた。
 
また、ケイナは豊かなバストをカメラに曝していたが、これについては
「私のはニセモノだから」
と本人は言っていた。
 
「本物バストのマリナのと比べてみよう」
などとやっていたが、普通の放送局では今どき許されない映像である(1970年代頃までは地上波でもこの程度の映像が流れることはあった)。
 
若女将にふたりのバストを揉ませてみる!が
「違いが分かりません」
と若女将は言う(若女将はケイナは“上げ底”しているのかなと思ったようである)。
 
ケイナが付けているブレストフォームは岐阜県の会社が開発した精巧なもので、表面は医療用の人工皮膚を使用しているし、装着して5分もすれば体温と同じ温度になる。お風呂に入って温まっても、ちゃんと他の肌の部分と同じ色に変化する。またバストの表面に触った感触が本人の肌にも伝わる。それで目隠しをして
 
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「今触ったのは右のおっぱいですか?左のおっぱいですか?」
などというのにも、ケイナは正しく答えていた。触る役はまた若女将!
 
それで「ニセモノという建前で本物なのでは?」という声が視聴者の間ではあがっていた。
 
むろんこんな映像も普通の放送局では絶対に流せない!
 
(しかし乳癌で乳房を切除した女性からの引き合いもかなりあった:そもそも実はそういう人たちのために開発されたもの)
 
なお、あけぼのテレビの番組制作基準では、基本的には性器や陰部を映すのはNGだが、おっぱいについてはグレーゾーンである。特に男性のおっぱいはOKである!つまりマリナのおっぱいはグレーゾーンだったのだが、ケイナのおっぱいは、ケイナが本人の主張通り男であるとしたら映してもOKである。
 
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しかしケイナのバストは実は本物なのではということ、温泉で若女将さんがケイナの股間を見て「普通に女性じゃないですか」と言っていたことなどから、これまでケイナはマリナと結婚するために男に戻ったのではという説が有力だったのが、実は性転換して女になったままなのではという説が強くなったのである。そしてマリナが妊娠した赤ちゃんは、性転換前に冷凍保存していた精液を使用したもので、2人は3月で代理ボーカルの仕事も終わるので、その後、赤ちゃんを作ろうと考えて仕込んだのではないか、という意見も出て来た。
 
そもそも冷凍保存していた男性器を解凍して再度くっつけても機能するとは思えないという医学生(と称する人)からの書き込みもあった。
 
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温泉芸では、ローズ+リリーやラピスラズリ!、ザ・ピーナッツやPUFFYなどのものまねをベースとして、口(くち)ギター・口(くち)ドラムス!でベンチャーズ、ザ・シャドウズ、などの古いナンバーから、YMO、ザ・スクエア、カシオペア、スペクトラムなど、更には最近のSAKE ROCK などまで再現してみせてこれはマジで驚嘆されていた。
 
ラピスラズリのものまねでは、マリナが実際にグランドピアノを弾きながら、ふたりで歌唱する形式もやってみせ、マリナの手を覗き込んだその日ゲストの丸井ほのか(長らくテレビから消えていたがこのチャンネルで復活!)が
「すげー、マジに弾いてる」
と感心していた。
 
(実はマリナはわりとピアノを弾く。ケイナはわりとギターを弾く)
 
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また、かつて藤村有弘(1934-1982)が持ち芸としていて、タモリも一時期やっていた“インチキ外国語”のネタも、ケイナが、イギリス英語風・アメリカ英語風・フランス語風・ドイツ語風・スペイン語風・ロシア語風・中国語風などと演じ分けてみせ、これは藤村有弘を知らない世代にも大いに受けていた。
 
「あけぼのテレビの開局に各国首脳からお祝いのメッセージが届いております。最初にトランプ大統領」
「オー、メイデイ、トゥギャラ、アップ・プリーズ、ダウンナット」
「次にマクロン大統領」
「ジュブドレ、キュリョモトー、アゲルジュテーム、シルブプレ」
「次にムン・ジェイン大統領」
「キュリョダムン、モトアゲクレチュセヨ、カムサハムニダ」
 
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みたいな感じである(イントネーションを文字では表現できないのが残念)。
 
なお、ストリップ芸については「自主規制」で、しないことにした。
 

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この他に、ゴールデンシックスがお金の無い自治体の学校にネット中継機器をプレゼントする企画(資金提供:ムーラン)、タレントさんを各地のサーキットでスポーツ走行する車に乗せる企画(ナビゲーター&ドライバー:小野寺イルザ)、『丸井ほのかのお料理教室』などが週1回の企画として設定された。
 
このあけぼのテレビの運営については、紅川絡みで∞∞プロ、ケイ絡みで○○プロとζζプロに∴∴ミュージック、蔵田さん絡みで$$アーツ、などが協力してくれている。実はどこのプロダクションも、在来局の番組収録が休止になって、タレントさんたちの仕事が無く、困っていたのである。
 
そして丸井ほのかのような復活組もある。丸井ほのかは、元々料理はうまいのだが、基本的に生放送なので、失敗する可能性もある。また本人の性格として大いに脱線がある。更にアシスタント?の立山みるく(料理ができない)が、本人も意図しないで、おかしなことをしてしまうので、最終的にまともな料理になるかどうかは運次第という番組になった。
 
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若葉が用意した簡易検査キットは威力を発揮し、出演予定だったタレントさん2人の陽性を検出して、正式のPCR検査も受けさせ陽性確定。発症前に判明したことから、早期の治療を受けることができて、2人とも軽症で済んでいる。取り敢えず、4月・5月は出演者から感染者を出さずに済んだ。
 
簡易検査キットは在来局も興味を示したが、費用を聞いてギブアップしたようである。全員に受けさせていたら、ふつう全く採算が取れない。あけぼのテレビの場合は「お金が余って困っている人」がいるからできることである。
 

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西湖は4月から高校3年生になった。しかし学校は休校したままである。アクアさんが高校卒業したから、どれだけ忙しくなるだろうかと戦々恐々だったのだが、各放送局の番組収録の自粛で、急に暇になったようである。それでこちらまで暇である。
 
アクアさんは
「この機会に学校の勉強を少し頑張りなよ」
と言って、ベネッセの“中学講座”の中学1年のテキストをドーンと置いていってくれたので、西湖Fが数学・理科、西湖Mが国語・英語を取り敢えず勉強することにした(社会はしばらく放置)。
 
ほとんど学校に行っていなかった西湖でも、さすがに中学1年のテキストなら分かるので、勉強していて、これ面白ーいと思っていた。
 
なお番組の撮影で『ほのぼの奉行所物語』は収録休止になっており、3月11日の収録までに撮影されたものも放送保留され、第1シーズンのものが放送されることになった。西湖はそれをテレビで見ていて「懐かしー」と思った。
 
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アクアさんはアルバムの制作もするようだが、楽曲がそろうまでは、作業が始められない。高崎ひろかさん、品川ありささんに、姫路スピカちゃんまでアルバムを作ることになったようだが、彼女たちも同様に楽曲が揃うまでは何もできない。
 
そこでそれまで録音施設が空いているので「こんなのでも吹き込まない?」と言われて、今井葉月の初めてのアルバムが制作されることになったのである。
 

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題して『葉月Sings Carpenters Once More』である。葉月は年末のローズ+リリーのカウントダウン前座でもカーペンターズを歌ったが、実はあれがかなり好評だった。そこでカーペンターズの歌を歌ったアルバムを出そうということになったのである。歌詞は訳さず、英語のまま歌う(実は訳詞を作って承認を取ったりする作業ができない。そもそもアメリカに渡航できない)。
 
原詩のまま歌うことについては、リチャード氏とコネのある日本国内のミュージシャンさんを通して電話のやりとりで承認を得た。念のためどれでもいいから歌を聴かせてくれと言われたので "Yesterday Once More" と "Sing" を歌わせてビデオデータを送信したら
 
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「Beautiful Girl! and a Good Singer!」(可愛い娘だし上手いね!)
と言って気に入ってもらえたので、制作に入ることができた。
 
収録曲は14曲である。
 
Yesterday Once More
Top of the World
Sweet smile
Jambalaya
Please Mister Postman
Help
Rainy days and Mondays
Close to You
Superstar
Solitaire
This Masquerade
Ticket to Ride
I'll never fall in love again
Sing
 
伴奏はスターキッズ!にお願いして(ギャラが高いが予算は潤沢にある)、ヴァイオリンを大崎志乃舞に弾いてもらっている。多くがスターキッズのバンド演奏を伴奏にしているが(ピアノは葉月自身が弾く)、Close to You では葉月のピアノソロで歌っている。
 
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また全体の監修もスターキッズの七星さんにお願いしている。
 

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