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■東雲(20)

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その日、千里と若葉が、若林植物公園の工事問題で仙台市役所を訪問して土木課と協議した後、クレール(若林店)に寄ったら、和実が何だか悩んでいた。
 
「次のボニアート・アサドのライブ、どうしよう?」
と和実は言っている。
 
「集まる人数が凄いですからね」
とマキコが言う。
 
3月のライブは駐車場に立てた大型スクリーンにリアルタイム中継して乗り切ったものの、雨などが降ったらその方式もとれない。この先、特に梅雨時は難しそうだ。
 
「まあ最悪はネット中継じゃないの?」
「ネット中継は多人数が見られるから、ギャラをかなり払わないといけないみたいで」
「ああ」
 
同じくここで定演している信濃町ガールズの場合は、社長のコスモスが、冬子や千里の同志に近い関係であることもあって、交通費と食事提供のみの、実質ノーギャラで公演している。信濃町ガールズにステージ度胸をつけさせるという名目である。しかしボニアート・アサドのζζプロの場合は、そういう訳にはいかない。社長の観世さんもオーナー社長ではないので、あまり勝手なことができない。
 
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「今までは立見方式にして400人くらい入れてたけど、座席方式でしかも間引きしているから、お店に入るのは、50人にすぎない」
 
「ホールとかでも、だいたい大きく間引きして公演している。だいたい定員の4分の1くらいで実施しているみたいね」
 
「まあソーシャル・ディスタントを確保するには、4分の1にせざるを得ないよね」
 

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そんなことを言っていたら、サブチーフ(4月からチーフ昇格予定)のナタリーが言った。
 
「4分の1しか入れられないということは、来る人数の4倍の会場があれば、入れられるということですかね」
 
「ん?」
と言って、和実や千里・若葉が顔を見合わせる。
 
「それひとつの手だよね」
と千里が言う。
 
「ボニアート・アサドって、だいたい何人集まるの?」
と若葉が尋ねる。
 
「ここが定員470人で消防署には届けているけど、実際には400人原則で運用している。でも実際には毎回、公演の30分くらい前には満員御礼の札を出すから、入れなくて、なごりおしそうに駐車場にたむろしている人たちが結構いる。400人のつもりでも伝票を確認すると420-430人くらい入っていたりする」
 
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「ボニアート・アサドだもんね〜」
 
「すると600人くらいは来る?」
「今の倍来たりして」
「もし800人来るのなら、定員3200人の会場があれば800人を収容できるわけだ」
 
「市民会館とかを借りますか?」
「それだと高額ギャラ払わないといけないよね?」
「そうなる。ボニアート・アサドのクラスで市民会館なら多分300万円くらいはギャラが必要」
 

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「だからクレール若林店の面積を広げればいいのさ」
と千里は言った。
 
「まあ場所はあるよね」
と若葉も言っている。
 
「若林植物公園の一部をクレールで買うの?でも今ちょっと資金が」
 
「植物公園を削るのは仙台市との関係上できない。でも地下という手がある」
「へ?」
 
「だから、クレールに隣接する、若林植物公園の地下、たぶん1000平米くらい使って“クレール若林店・2号館”を作ってしまえばいい」
 
「え〜〜〜!?」
と和実が叫ぶ。ナタリーも自分の発言が発端で凄い話が出て来たのでびっくりしている。
 
「1000平米なら付属施設を入れても30m×40mくらいかな。意外に小さいね」
「トイレはたくさん作ってね」
「それも充分な感染対策したものを」
 
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「よし作ろう」
「費用は〜〜?」
「お金が余って困っている人が出してくれるよ」
「それって10億もあれば建つよね?」
「まだ盛り土とかの作業もする前だから5億で行けると思う」
「よし作ろう」
 
「ちょっとぉ」
と和実が焦っていた。
 
「大丈夫だよ。建設費を和実に請求したりはしないから」
「賃料だけ払ってもらえばいいね」
 
(ちなみに5億円は若葉にとっては普通の人の5000円くらいの感覚である。既に和実が宝くじの1等を当てたことなど、どうでもよくなっている)
 

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それで唐突にクレール若林店の現在の店舗に接続する形(渡り廊下で結んだ)で“クレール若林店・2号館”が作られることになってしまったのである。
 
それに若葉と千里は若林公園に建てる予定の2つの体育館“牽牛”“織姫”の施工前に、感染対策を施した、理想的な建築物のテストをしてみたかったのもある。若林植物公園の本格的な整備は、雪解け後、5月から始める予定だったが、その前の4月にこの“2号館”の建設をすることにした。経理的には、千里の土地に若葉が建物を建てて、クレールに賃貸で貸す形にした。賃料は破格の月20万円とすることで3人は合意した(和実が払った賃料を若葉と千里で折半する)。
 
普通のコンサートホールは8-12席が1集まりになっているが、このホールは4席単位を基本として、通路をたくさん設ける。座席と座席の前後間隔を普通のホールの倍の1m間隔とし、しかも並びは小浜や津幡と同様のスタッガードだから、実質前の人と2m空くことになる。飲食店の座席なので、各座席の前にはテーブルがあるから、単に座席がまばらに置かれているのとは違って、客も安定感を感じることができる。そして飛沫対策として各テーブルの前面には、透明アクリル(千里の草津工場で生産できる)の板をとりつける(コロナ騒動が落ち着いたら取り外してもいい)。
 
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このホール(?)は広さ的には3000人クラスの会場だが、定員は800人なのでJASRACに支払う著作権使用料も安くて済む!
 
床は細かい穴の空いた木製ブロック(千里の製材所で製造する)を敷き詰め、床下から空気を吸引することで、観客が吐いた空気の多くが地下に吸収され、室内には漂わないようにする。ブロックの吸気穴は風音が出にくいスパイラル形状にしている。ホールを火牛アリーナや深川アリーナ同様の二重構造にすることで、ドアを開けたままの演奏ができるようにする。そもそもこのホールを地下(になる予定の場所)に作り込むことで、外には音が漏れにくい。
 

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「これ結婚式とかにも使えるよね?」
「使える。ここまで感染対策してれば、安心して披露宴ができると思う」
「ライブが無い日は、そういう予約を受けてもいいかもね」
 
「ねえ。こんな広い店舗作ったら、メイドがたくさん必要なのでは?」
「よし。募集かけよう」
 
「先生!女子寮を増設してください」
とマキコが言う。
 
「よし。女子寮ももう1棟建てよう」
と千里が言うが、むろんお金を出すのは若葉である!
 
そういう訳で女子寮の2号棟を建てることになり、マキコの命名で1号棟は“ピーチ”、2号棟は“レモン”と呼ばれることになった。
 

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アクアと西湖は、は震災イベントでアクアが2日間歌った(西湖も7日だけ歌った)翌日の3月9日『少年探偵団III』の撮影に参加し、今年のこのシリーズの撮影はこれでクランクアップした。視聴率が好調だったことから「来年もやりましょう。皆さんよろしく」とプロデューサーさんが言って解散した。そして翌日からは少し前から撮影が開始されていた『ほのぼの奉行所物語』の撮影に参加した。
 
これまでのアクアのレギュラードラマ
 
2015春−秋『ときめき病院物語』
2015秋−16春『狙われた学園』(主演)
2016春−秋『ときめき病院物語II』
2016秋−17春『時のどこかで』(主演)
2017春−秋『ときめき病院物語III』
2017冬−18春『少年探偵団』(主演)
2018春−秋『ほのぼの奉行所物語』
2018冬−19春『少年探偵団II』(主演)
2019春−秋『ほのぼの奉行所物語II』
2019冬−20春『少年探偵団III』(主演)
2020春−秋『ほのぼの奉行所物語III』
 
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今回は前シーズンの“中町奉行所”に関する騒動の後なので、今回の北町奉行所というのは、元の中町奉行所で、北山啓吾(演:光山明剛)や立花勘兵衛(演:佐川伝二)が務めている。今回の南町奉行所は元の北町奉行所なので、南川昇平(演:香川満夫)や鳥居元衛門(演:片原元祐★主人公)などが勤めている。
 
つまり第1シーズンでは、北町奉行所与力の南川と、南町奉行所与力の北山という、“南北反転”の名前だったのが、中町奉行所の騒動を経て、北町奉行所の北山と南町奉行所の南川という形に落ち着いたのである。
 
アクアが演じているのは、南町与力・南川昇平の息子・和之介(20)と娘しの(18)の2役である。
 

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今回の物語は振袖火事の話から始まる。この物語はこれまで死者を描くことがほとんど無かったのだが、今回は冒頭で“振袖火事”で多くの人が亡くなり、焼け出された所から話が始まる。
 
振袖火事というのは、その振袖を着た娘が相次いで変死したことから、この振袖は呪われているのではということになり、本郷丸山の本妙寺でお焚き上げしようとした所、燃やしている最中の振袖が唐突に空中に舞い上がり、建物に燃え移ってそれが大火となった、というものである。江戸市街地のほぼ全域が焼け、死者数は3万とも10万とも言われる。この時江戸城の天守閣も焼失し、その後2度と再建されなかった。
 
これを機会に、江戸幕府では、火事に強い新たな建築基準を設けたり、延焼を防ぐために広い道路を設置するなどの都市改革が一気に進んだのである。これは結果的には中世の“世界一の都市”江戸を築く基礎になった都市計画であり、そのため、この火事は実は幕府による放火ではという説もくすぶっている。(火元の本妙寺は全く処分を受けていないどころか色々優遇されている。また現代の研究によればこの時、火元は実は数ヶ所あり、同時にあちこちから燃え始めていたことが判明している)
 
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歴史的には実は振袖火事は1657年に起きたもので、昨年放送された中町奉行所の話(1702-1719)より50年ほど前の話であり、時代が逆転しているのだが、そのあたりは適当に誤魔化しておく。
 
今回はこの大火をきっかけに、防火のための対策が色々練られていく過程を描いていくことになる。火事に乗じて出没する盗賊団“赤蜥蜴”を何とか捕縛しようとする探索の様子も描かれる。また20歳に達したアクア演じる和之介の就職問題、18歳になった同じくアクア演じるしのの結婚問題などもサブストーリーとして描かれていくことになる。
 
つまり、アクアはたくさんの男性とお見合いすることになる!
 
(男性アイドルグループ・XETIMA(ゼティマ)のメンバーが週交替で出演する予定である)
 
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3月18日(水)に発売されたWindFly20の初アルバム(わずか6日前の3/12に1日で作ったとは誰も思いもよらない)は初日だけで50万枚、3/20-22の連休で100万枚を超えて、大きな話題になったが、ファンの間でも、またラジオのナビゲーターなどからも「良曲が多い」という指摘があった。
 
今回、Fly20系全てのプロデューサーであり全ての歌詞を書いていた月村山斗が関わっていないことについて、3/18発売当日に代表で記者会見に臨んだ、チームリーダーの佐藤小百合の口から、月村山斗が過労で倒れたため、盟友の横居剣一さん(*5)から多数のミュージシャンに協力要請があり、今回は“友情提供”の形で制作したことが説明された。
 
(*5)横居剣一は30年ほど前に月村山斗と一緒にグリナーズという集団アイドルをプロデュースし、それ以来の月村の親友である。現在は別の集団アイドルホワイト▽キャッツをプロデュースしている。
 
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「月村山斗さんは今はもうお元気なんですか?」
「まだ入院中です」
 
とレコード会社の担当者が述べたが、どうも月村さんが新型コロナで入院していることを、レコード会社側では公表したくないようである。月村さんは、3月9日に入院したらしいのだが、まだ意識不明の状態が続いているらしい。月村さんと接触のあったFireFly20のメンバー3人がPCR検査を受けたものの、陰性だったらしい。
 

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今回のアルバムの中で特に評判になったのが、琴沢幸穂から提供された『さよなら恋愛音痴』というメロディアスな曲と、ローザ+リリンのマリナが書いた『三角屋根の雨宿り』という可愛い曲で、この2曲の個別ダウンロード数が群を抜いていたし、ラジオでのオンエアも多かった。
 
レコード会社ではこの2曲をシングルカットして、4月上旬に発売するということであった。
 

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3月17日(火)、日本サッカー協会の田嶋幸三会長がコロナ陽性と判明したことが発表され、スポーツ関係者に激震が走った。というのも、実は田嶋氏の夫人・土肥美智子さんは、JISSに勤務するスポーツドクターなのである。JISSで合宿している多数のトップアスリートたちと接触している。万一、奥さんにも感染していたらというので、衝撃を与えたのである。
 
ただし実際には、田嶋会長はアメリカに遠征していた女子サッカーチームの激励などで、ヨーロッパ・アメリカを訪問していて、その間にどこかで感染したものと思われた。田嶋氏は、医師であり衛生に関する見識もしっかりした土居さんにより“家庭内隔離”されてしまったので、幸いにも土居さんは無事であり、JISSにも影響は無かった。田嶋夫妻は隔離中、食事なども置き配方式で、通常の会話も家庭内でスマホを通しておこなっていたらしい。
 
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東京オリンピックの延期論が世界的に高まる中、3月17日、IOCのバッハ会長は、東京オリンピックは予定通り実施すると発表した。しかし19日になるとバッハ会長は「もちろん異なるシナリオは複数検討している」と発言。初めて延期を示唆した。
 
3月20日(金)、ザ・ドリフターズの志村けんが、新型コロナに感染して入院したことが明らかになった。17日に発病していた。この時点では元気であるかのような報道がなされていいたものの、実際にはかなりの重症だったことが後に判明している。志村けんは21日にはもう意識がなくなってしまった。
 
3月20日(金)、アメリカ水泳連盟がアメリカ・オリンピック委員会に東京オリンピックの1年延期を要請した。フランスの水泳連盟からも同様に延期を求める声が出た。3月21日(土)、IOC理事会が来週開催されるという報道があった。
 
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