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■夏の日の想い出・いろはに金平糖(1)

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(C) Eriko Kawaguchi 2022-04-29
 
「インドの山奥って何だったっけ?」
と政子は唐突に訊いた、
 
「レインボーマンの主題歌じゃない?」
「アニメか何か?」
「特撮ドラマだよ」
「ふーん」
「インドの山奥で修行したレインボーマンが死ね死ね団と戦う」
「あ、死ね死ね団は聞いたことある」
「もう50年くらい前の作品だけどね」
「へー。私が生まれる前か」
「その後、一度アニメ化されているけど、それもかなり昔だね」
「ああ、アニメにもなったんだ?」
 
「このモチーフを使った歌が靴のCMとか、スガキヤのCMに使われている」
「あ!たぶん私が聴いたのそれだ!」
 
「子供たちの間で、“インドの山奥で”から始まる尻取り歌が大流行したんだよ。たぶん今の40-50代くらいの人たちが盛んに歌っていた」
 
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と言って、私は適当にひとつ歌ってみせる。
 
「インドの山奥、でんぽううっ、たこやき焼、くちぶえ吹い、てんかのひでよ、ししまいおしまい」
 
「音を兼用させるんだ!」
 
「うん。“インドの山奥で”と“電報打った”をくっつけて“インドの山奥でんぽう打った”と歌う。“電報打った”と“たこやき焼く”をくっつけて“電報打ったこやき焼く”と歌う。“たこやき焼く”と“くちぶえ吹いて”をくっつけて“たこやき焼くちぶえ吹いて”と歌う。以下同様」
 
「おもしろーい」
「もっと長いのもある」
と言って、私は歌ってみせる。
 
「インドの山奥、でんでん虫かたつむ、りかちゃんプレゼン、トマトは真っ赤っ、かあちゃんおこりん、ぼくは泣いちゃっ、たんぼのまんな、かのじょのひみつ、わかっちゃいるけ、どうにもこうに、もんだい解けな、インドの山奥で、以下繰り返し」
 
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「すごい、すごい」
と政子は喜んでいる。
 
「“インドの山奥で”の次が、“でんでん虫”に行くパターン、“電報打った”に行くパターン、“でんろく豆”に行くパターン、“出っ歯のおやじ”に行くパターン、などがある。“電報打った”は変形して“鉄砲撃った”になっちゃったパターンもある」
 
「“山奥で”から“鉄砲”じゃ繋がらない」
「電報なんて子供たちは知らなかったのかもね」
「鉄砲のほうがよほど死語という気がする」
「まあね」
「だけど“彼女の秘密”って何だろう?」
「さあ。焼き芋が好きだとか?(しずかちゃんの秘密)」
 
「きっと、実は男の子だったとかでは?」
「なぜ、そういう話に行く?」
 
しかし政子はレターペーパーを出すと、“インドの山奥で”から始まる、オリジナル尻取り歌を考えているようだった。
 
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ルール
(1)同じ接続字は2度使わない。
(2)必ず前句と世界観を変える(2フレーズ使っての表現はしない)。
(3)最後はオチにするか先頭(“い”)に戻る。
(#)助詞の「は」「へ」「を」は「わ」「え」「お」とみなしてよい。
 
「できたー」
「だれどれ」
 
「インドの山奥、でんげきくらっ、たぬきのきんた、まんが読んだ、よるの女王のアリ、アクアは女の、コロブチ、かのじょの秘密、おくのほそみ、ちんちん取りた、インドの山奥」
 
「却下」
 
「なんで〜〜?」
と政子は不満そうだった。
 

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その日、私はホンダの営業担当さんからの電話を受けた。
 
「実はですね。ホンダジェットのキャンセル品があるんですが、ひょっとしてそちらでお買いになったりしませんよね?」
「欲しいです。でもキャンセルされても、次の待機クライアントに売ったりしないんですか?」
「実はスペシャル塗装された機体なんですよ」
「なるほどー!」
 
それでは次の客への転用がきかない訳だ。
 
「実は機体の登録も終わり、引き渡そうとしたら、キャンセルできないかと言われて困ってしまいまして」
「ああ。それは辛い」
 
「§§ミュージックさんは、多数のホンダジェットをご購入して頂いているので、ひょっとして1機くらいに余分にでも買って頂けないかと思ってご連絡してみたんですよ」
 
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「どういう塗装なんですか?」
「タイガー・エナジーという新電力会社なのですが、このところの燃料価格の高騰で急速に経営が悪化したらしくて」
「ああ」
 
「それで残金が払えないのでキャンセルしたいということだったんですよ。機体に描かれていたロゴマークと社名は消去しましたが、虎の絵まで消すのは結構時間と手間がかかるのと、どっちみち新品としては売れない状態で」
 
「虎の模様くらい全く問題無いです。取り敢えず実物を見せて下さい」
「はい。羽田に来て頂けます?」
「行きます」
 
それで私はコスモスと2人で羽田まで実物を見に行った。
「可愛い!」
とコスモスはこの模様がわりと気に入ったようである。
 
「それでお幾らですか?」
「再塗装費込みで5億ジャストとかではどうでしょう?」
「再塗装はこちらでやりますから4億5千万くらいでは?」
 
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課長さんと話し合っている。
 
「再塗装は夏くらいまでには完了して頂きたいのですが」
「やりますよ」
「4億8千万では?」
「4億7千万では?」
 
再度話し合っている。
 
「分かりました。4億7千万円でお売りします」
 
すぐにオフィスに行き売買契約をする。その場で§§ミュージックが4億7千万円振り込んだので、課長さんが驚いていた。
 
「現在予約中の2機はどうしましょうか」
「そのままで。まだ2機買いますので」
「分かりました。ありがとうございます!」
 
機体は既に機体記号が登録されており、国土交通省に所有者の変更を届け出た上で、一週間程度で引き渡せるということだった。
 

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12月11日(土).
 
ラピスラズリ主演『アルプスの少女』が放送された。この“昔話シリーズ”は通常、2時間枠(正確には1時間50分(110分)枠で、CMを除いて約99分)で放送していたのだが、これから最終回の『ピーターパン』までの4回は2時間半枠(正確には140分枠でCMを除くと126分)で放送される。
 
DVD-5の収録時間が最大133分なのでメディアで発売される時のコストを考えると、それを越える企画は条件が厳しくなる(メディア代の高いDVD-9を使えば max 240分)。この企画は予算が大きいので、メディアでも発売して費用を回収することが必須である。かつて各局で放送されていた2時間サスペンスが消滅してしまったひとつの要因はビデオで発売しても売れる見込みが無かったからとも言う。
 
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今回の昔話シリーズが成功したのは、人気アイドルを主役に据えて、ビデオの売上が期待できたからである。このシリーズで唯一DVD-9を使って発売した初回の3時間スペシャル、アクア主演『火の鳥』など、DVDの売上がレンタル用DVDの売上も含めて10億円を越えて、制作費を大きく上回り、その後のシリーズ化のきっかけとなった。トントンくらいかなと思われたWADO主演『ヘンゼルとグレーテル』など、本人たちがその後、揃って性転換したことを発表したことから話題になり、物凄い売上となって“嬉しい誤算”になっている。
 
また『火の鳥』『浦島太郎』『八岐大蛇』『銀河鉄道の夜』などは海外からも引き合いがあり、英語版・中国語版も制作された。アクア、七浜宇菜、坂出モナなどは英語はある程度できるし、中国語も初歩的な会話程度はできるので声調を発音し分けることができる(でもBとPの違いとかは聞き取れない!)羽田小牧やUFOの3人も英語なら何とかなるので、主要配役を本人の台詞読みで収録することができた。この英語版・中国語版もかなり売れている。なお音声収録は一度に全員集めるのは無理なので、各々個別に時間の取れる時にお願いしている。
 
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UFOの3人も頑張って英語だけでなく中国語の台詞も(事前に中国語のレッスンを1週間受けてから)自分たちで読んだことで、UFOの中国や東南アジアでの人気も高まった。
 

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また昔の2時間サスペンスの末期には、予算が削られて、名前は通っているがギャラの安い俳優(要するに最近あまり出なくなってきた俳優)が多く使われるようになった。それで2時間サスペンスに出ること自体が、落ち目の俳優と見なされるようになって、結果的に人気俳優にはギャラを積んでも出演拒否されることが多くなったという指摘もあった。
 
今回は、いきなりトップアイドルのアクアを使ったことで、逆にプロダクション側から売り込まれるケースも多く、次々と人気アイドルが登場することにもなった。UFOやビンゴアキなど伸び盛りのアイドルが登場したのも、そういう“アクア効果”である。
 
しかしだいたい2時間枠で放送できるような大ネタをかなり使い切った感もあるので(最後の方は昔話より名作劇場という感じになった)、残り4回で終了ということになっている。この残り4回が2時間半枠である。
 
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12.11 ラピスラズリ『アルプスの少女』
12.25 岩本卓也『セロ弾きのゴーシュ』
01.01 ビンゴアキ『オズの魔法使い』
01.15 アクア『ピーターパン』
 

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今回の『アルプスの少女』では、元気いっぱいのハイジを町田朱美、病弱なクララを東雲はるこが演じたが、ロッテンマイヤーを里山美祢子、アルムおんじを藤原中臣、ゼーゼマンを香川満夫、ペーターの祖母を入江光江など、演技力のある人を配して脇を固めている。それで表情が豊かで、ほんとにハイジらしさを出した町田朱美の演技力とあいまって、とても品質の高い作品に仕上がっていた。また、ゼーゼマン家のメイド役をした栗原リアの演技もかなり評価され、彼女が女優として注目されるきっかけともなった作品である。
 
(リアの出番は原作よりかなり増えており、アルプスにクララが行く時もティネテが雑用係としてクララと祖母に付き添って行ったことになっていた:原作ではクララと祖母のみでアルプスに行く:実際問題としてお嬢様と奥様だけの組合せで田舎(というより秘境!)に行くのは不可能だと思う。特に女性の身の回りの世話をする女の小間使いは必須だったはず)
 
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今回のドラマは、人気のラピスラズリ主演だけに視聴率も高く、テレビ局上層部も喜んでいた。ラピスラズリが歌う主題歌・挿入歌『山の呼び声/アルプス見えるかな』は放送3日前の12月8日に発売され、初動40万枚で、ひょっとすると5枚目のミリオンも狙えるかもという出だしであった。MVにはドラマの映像も使用されている(ドラマに残らなかった映像も含まれる)。
 
ドラマの収録は11月7-20日に、3日間の阿蘇でのロケも含めて集中的に行われている。村やフランクフルトの風景撮影に、山梨県の『ハイジの村』と『リサとガスパールタウン』などでも撮影している。映画を1本制作するくらいの時間と手間を掛けている。
 
ロケ地への移動に関しては、山梨は数台のワゴン車で運んでおり、阿蘇へは、§§ミュージックの(本当は千里の)G450を使用している。但し、ラピスのふたりと監督、主要俳優はHonda-Jetで運んでいる。村人役、フランクフルトの町の人役などは各々現地で調達している。
 
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12月17日(金)以降、あけぼのテレビ・ЮЮネット・★★チャンネル(AYS連合)の回線(30fpsでテレビ700万回線・ラジオ300万回線)を使用して多数のネットライブが行われた。
 
ハイライト・セブンスターズ、スカイロード、バインディング・スクリュー、など多数の人気ユニットが登場する。ライブは、平日は19:00から、休日は13:00から(12/25-1/3は全て13:00)を原則とするが、一部変則スケジュールになった日もあった(後述)。
 
主としてバンド系が年内、歌手または歌唱ユニットを年明けにやっているが、一部例外もある。
 
(年内の予定)
12.17(金) キャロル前田とアドベンチャー
12.18(土) XETIMA
12.19(日) CCD
12.20(月) レインボウ・フルート・バンズ
12.21(火) スリルボカン
12.22(水) ゴールデンシックス
12.23(木) バインディング・スクリュー
12.24(金) ステラジオ
12.25(土) スカイヤーズ
12.26(日) リダンダンシー・リダンジョッシー
12.27(月) ハイライト・セブンスターズ
12.28(火) スカイロード
12.29(水) (休み)
12.30(木) スイート・ヴァニラズ
 
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ハイライト・セブンスターズは12/30を鈴木社長は要望してきたのだが、あけぼのテレビのアルト社長が
 
「ハイライト・セブンスターズで12/30なら回線がパンクしますので平日にお願いできませんか」
と言ったら
 
「ああ、人気だから回線パンクするよね」
と言って、快く譲ってくれた!
 
会場は深川アリーナ(東京)・火牛アリーナ(石川県津幡町)・織姫・牽牛(仙台市)を、日によって使い分けている。セットの組み立て・撤去の問題があるので、同じ会場は2日連続しては使用しない。またバスケットなどの試合日程との兼ね合いで調整もされた。
 
いづれの会場を使った場合でも、5000人と繋がったプロジェクター、1万人とつながったスピーカーを設置して実施する。この生フィードバックのある環境でできるのが、あけぼのテレビの強みである。プロジェクター・スピーカーとつながる観客は各々のファンクラブで募集した。
 
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12月21日(火).
 
大晦日に放送予定の、紅白歌合戦の歌唱曲目が発表された。本来は20日に発表する予定だったが、出場歌手の中の松田聖子の娘・神田沙也加が、18日に急逝したため、1日延期になった。またこの日、聖子の歌唱曲は発表されなかった。
 
12/25になって松田聖子は出場辞退を表明した。
 

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