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■夏の日の想い出・虹の願い(20)

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「結局こちらの桃香はもうしばらく高岡?」
「青葉が戻ってくる1月下旬まではそれでいいかなと。そもそも桃香をしばらくこちらに置いていたのは、青葉がずっと熊谷に居るから、こちらをお母さんひとりだけにしたくなかったからというのもあるんだよね。あまり役に立たないけど」
 
「飲んべえじゃね〜」
「料理も掃除もできないし」
「車の運転とか絶対させられないし」
 
まあ早月ちゃんが浦和に戻って高岡に残るのが由美ちゃんと緩菜ちゃんだけになっても、緩菜ちゃんが3歳にしては、しっかりしてるみたいから多分大丈夫だろう、と私は思った。
 

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そういう訳で、夕方、私と青葉は酔い潰れて寝ていた桃香にひとこと声を掛けただけで(桃香がギョッとしていた:桃香は裸で寝ていた!ちんちんは付いてなかったけど)、千里にインプレッサで送ってもらい、能登空港に向かった。空港でラピスラズリ、佐竹カメラマン、と合流し、Honda-Jet で熊谷に帰還した。
 
青葉は熊谷のコテージ“さくら”に入って、ワンティスのトリビュートアルバムに関する作業に復帰した。青葉が取材に行っている間は、南田容子が立花紀子にフルートの吹き方の基本を指導してあげていたようである。
 
私はコテージに少し顔を出して南田・立花にお土産の「ますの寿し」を渡して励ましてから、佐良さんの運転するエルグランドでラピスラズリと一緒に東京に戻った。
 
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(*21) 計画図の問題点
 
↓計画図(再掲)

 
・家の中心であるべきLDKが隅に追いやられている。
・建坪の広さに対してLDKが狭すぎる。
・子供たちの部屋がLDKから遠すぎる。
・家の重心に倉庫(書庫)や住人の居ない部屋がある。
・光を取り入れるべき南・東が完全に塞がっている。
 
これは運命学の専門家の青葉と千里が話し合いに入っていたとは思えないほどの凶相の家、家運が先細りになる家である。南田は違和感を感じて再度千里と話しあい、千里も誤りを認めて、家の中心にLDKを置き、東と南の光を取り入れるサンルームを追加して大幅に計画図を書き直した。サンルームを作ってみると、それが“仏間”の役割を果たしていることに気づき、仏間をサンルームに統合した。
 
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↓仏間があった時期の計画図(途中経過)

 
↑の途中経過はかなり理想に近いのだが、ピアノルームの位置に違和感があるのに加え、家の間口が16半間もあり広すぎて、庭が細長くなりすぎて車もまともに駐められないデッドスペースと化すのでボツとし、家の間口を11半間まで絞った。
 
ピアノルームは最初16畳で考えていたのだが、スタインウェイを置くことを考えると、16畳では全然足りないので倍くらいのサイズにし、また家の間口を絞ったせいで玄関近くには置けなくなったので、いったん北側に移動した。この時点ではピアノルームは5半間×11半間(4.5m×10m)で考えていたのだが、4.5m幅に2.7mのピアノと30cmくらいの椅子を置くと、両脇が70cmずつしか無いことになり、狭っ苦しいし、どう考えても音響が悪い。そこで、ピアノルームは西に離れとして置くことを考えた。
 
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この結果、千里の部屋は目の前に5mの壁が出来て、事実上、窓が無くなってしまうのだが、千里はそれは別に構わないと言った。
 
ところが、ここで早月の本命卦が間違っていたことが発覚した!
 
実は千里と南田が検討していたら、桃香が出て来て
「そうだ。こんだけ広いなら、来紗と伊鈴を連れた来た時の部屋とかも確保できない?」
 
と言うので子供部屋を東西に1個ずつ増やそうとした。ところがそこで千里が違和感を感じて、早月の本命卦を確認したら間違っていたのである。
 
「いや、千葉の季里子ちゃんの家では来紗ちゃん以外、全員東四命で処理したはずなのにと思った」
 
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(あの家の間取りは季里子と桃香で決めたのだが、桃香は実はかなり千里からアドバイスを受けている)
 
「青葉の勘違いだな」
「青葉も疲れてるからね」
「早月が男の子なら坎でいいけど」
「性転換しちゃう?」
 
「おお、あの子はちんちん生えて来たら喜びそうだけど」
「何なら桃香も男に変えてあげようか?」
「母と娘から父と息子に華麗なる変身」
「その逆に父と息子から母と娘になった親子知ってる」
 
「ちんちんは欲しいが、男になってしまうと、仕事にも就かずに昼間から酒を飲んでたら、民生委員さんから叱られそうだからやめとく」
「それ、女でも問題だと思うんだけど?」
 
そういう訳で、正しい本命卦はこのようであった。
 
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来紗 2013.06.03 坎(西)
京平 2015.06.28 震(西)
 
伊鈴 2014.08.10 艮(東)
早月 2017.05.10 艮(東)
由美 2019.01.04 兌(東)
緩菜 2018.08.23 乾(東)
 
「ということは、子供部屋は、東に2つ、西に4つ並べる必要がある」
「それならピアノルームは母屋の西ではなく東に置かないとスペースが足りない」
「それは結果的に千里の部屋の日当たり問題も解消する」
 
それで早月は男になるのは免れることになった!?
 
↓完成図(再掲)

 
(日当たり問題を解決するため、ピアノルームは90度回転させた。そして東側の子供部屋が2つしか無いから、桃香の部屋にはかろうじて窓ができることになった。桃香は「窓なんて要らん。朝が来なければいいのに」と言っていた)
 
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2021年12月15日(水).
 
ローズ+リリーの34枚目のシングル『虹の願い』が発売された。
 
11月17日に33枚目のシングル『ぼくたちの秘密基地』を出したばかりで1ヶ月で次のシングルを出すというのは異例だが、八雲課長としては、相乗効果狙いのようである。
 
「ローズ+リリーのファン層は経済力はあるから、これを買うついでに前のも買ってくれるよ」
と言っていたが、それって花野子の言っていた、ファン層の高年齢化??
 
1週間くらい前からFMなどで掛けてもらっていたのだが、かなり好評な感じであった。それで初日に予約を含めて45万枚来て、
 
「手応えがいい」
と八雲課長も笑顔であった。
 
このペースならまたミリオン行きそうな感じである。
 
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個人的には和泉の編曲は、シンプルすぎるサウンドになっていて、微妙な気持ちはしたのだが、どうも一般の人たちには、こういうサウンドが受けるようである。
 

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この日12/15でトリビュートアルバムに関する青葉の作業は完了し、南田容子・立花紀子と一緒にささやかな打ち上げをして解散した。
 
青葉は浦和の千里家に移動し、南田容子は東京・五反野の女子寮に戻る。ついでにコスモスに誘われて、立花紀子もしばらく五反野の寮で寝泊まりすることにした(桜井真理子・安原祥子が入っているC4階のひとつ下!のC3階に部屋をもらった)。これでフラワーサンシャインの全員が寮に入ることになった。
 
(他の4人はまだA8階の808に4人まとめて放り込まれたまま)
 

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青葉は、1/20-23の北島康介杯まで、浦和に滞在する。つまりお正月は彪志と一緒に過ごすことになる。途中、1月1日のローズ+リリー・ニューイヤーライブにも参加してもらう。
 
管弦セクションの作業も12月17日(金)には終わったので、吉田邦生・日高久美子・田中世梨奈という北陸組の作業も完了したのだが、彼女たちには青葉同様、1月1日のローズ+リリーのニューイヤーライブにも参加してもらうので、そのまましばらく五反野の女子寮に滞在してもらうことにした。
 
なにしろ、伴奏の仕事はたくさんある!特に年末年始はみんな物凄く忙しい。また金管奏者は貴重なので、吉田は毎日誰かの伴奏でスタジオやテレビ局に出て行っていた(テレビ局のパスも渡された)。
 
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地元では「あ、吉田さんテレビに出てる」
と随分話題になっていたが、本人はそんなに話題になっているとは知らない。
 
「でもすっかり女の子してるね」
「やはり女の子になっちゃったのね」
 
「K大笑劇部でヒロイン役をした人は本当に女になるという伝統が続いてるんだ(*22)」
 

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しかし本人はむろん女にはなってないし、特に女装しているつもりもない!
 
吉田はいまだに自分が女子寮に滞在していることに気付いていない。そして女子寮の誰もが、吉田が男性であることに気付いていない。
 
女子寮のメンツが吉田の性別に気付かなかったのはまだいいとして?、吉田がずっと自分が居るのが男子禁制の女子寮であることになぜ気付かないのかは、知るよしもない!
 
コスモスは吉田のことを“女の子になりたい男の子”なのだろうと誤解していたようである。
 

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(*22)吉田が1年生の時に半年間在籍したK大笑劇団では、少なくとも2011年以降、1年生でヒロインを演じた部員が、やがて部長になり、性転換して女優になるという伝統?が続いている。
 
2011年眠り姫を演じた白木君は2012秋-2013に部長を務め、2014年性転換
2012年かぐや姫を演じた里田君は2013秋-2014に部長を務め、2015年性転換
2013年オデットを演じた梅野君は2014秋-2015に部長を務め、2016年性転換
2014年マドンナを演じた桜井君は2015秋-2016に部長を務め、2017年性転換
2015年シンデレラを演じた楡木君は2016秋-2017に部長を務め、2018年性転換
2016年カシムの妻を演じた楢山君は2017秋-2018に部長を務め、2019年性転換
2017年白雪姫を演じた佐倉君は2018秋-2019に部長を務め、2020年性転換
2018年マドンナを演じた田所君は2019秋-2020に部長を務め、2021年性転換
 
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全員部長を務めている内に、だいたいゴールデンウィークあたりで去勢して、部長を退任した後、女装で学校に出てくるようになり、4年生の夏休みに性転換手術を受け、戸籍も女性に変更して女性として就職している。性別くらい変更していてもK大卒業生は就職率が高いし、今は性別変更に理解のある企業も増えている。中には既に(男性と)結婚した人もいる。全員「女になれて幸せ」と言っているらしい。
 
吉田は2016年にモルディアナを演じたので、順当に行くと彼が2017-2018に部長を務め、2019年に性転換していたかも知れなかったが、彼は1年生の文化祭が終わると即退部して水泳部に入ってしまったので、性転換してしまう運命を逃れたかと思われた。が、やはり性転換していた!?というお話である。
 
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笑劇団では部長を務めた人以外は性転換していないので、元々そういう傾向のある人が集まった集団ではないものと思われる。
 
何かの呪いかも知れないが、青葉は調べるつもりもない。誰からも依頼されていないし、特に不都合の起きている人は無いし!
 
 
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夏の日の想い出・虹の願い(20)

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