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■夏の日の想い出・虹の願い(13)

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(C) Eriko Kawaguchi 2022-04-16
 
12月9日(木)、『作曲家アルバム』最終回の取材は大宮万葉(青葉)であった。
 
私たちは小山市での取材が終わると、東京には戻らずにそのまま熊谷に向かった。そして熊谷のホテル昭和で1泊(青葉は自分のコテージに泊まる。私もそこに同室させてもらい、アルバムの状況を見させてもらった)してから、翌朝6人で Honda-JetBlue(ラピスラズリ優先機)に乗った。
 
大宮万葉(青葉)、私、ラピスラズリ、長坂ディレクター、佐竹カメラマン。
 
私のドライバー、佐良しのぶは熊谷で待機する。
 

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「でもあっという間の2年間でしたね」
と機内で東雲はるこが言った。
 
「3ヶ月の予定が2年間まで延びたからね」
と私も言う。
 
「最後の方はシンガーソングライターさんが多かったけど、最後は歌手活動はしていない純粋な作曲家さんで締めることになった」
と長坂ディレクター。
 
「青葉に楽曲あげるから歌手デビューしないっ?と私も醍醐春海も言ったけど、本人はガラじゃないと言うし」
と私。
 
「大宮先生って歌は歌われないんですか?」
と東雲はるこが訊く。
 
「この子は中学の時も高校の時も合唱コンクールで全国大会に行ってソプラノソロ歌ってるし、それで中学でも高校でも全国3位になってる」
「すごーい!」
 
「3位取った時にソロを歌ったのは私じゃないけどね」
「でもコーラス大会の全国3位って凄いじゃないですか」
 
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「朱美ちゃん・はるこちゃんも§§ミュージックに入る前はコーラス部だったよね」
「ええ、でもうちは人数が少なくて、そもそも評価対象になったこと無かったから」
「ああ、それは辛い」
 
「そういえば、元々ラピスの2人と大宮万葉は、そのラピスたちのコーラス部が遭遇した“天狗岩事件”で関わりができてたんだったよね」
と私は言った。
 
「それ何ですか?」
と長坂ディレクターが言うので、私はオフレコを条件にそのことを話した。
 
「2019年3月3日、珠洲市でコーラス部のイベントがあって、それに朱美ちゃんたちの中学も参加した。その帰りに、顧問の先生が折角珠洲まで来たからといって、部員たちを珠洲市の近くにある天狗岩という所に連れて行った。ところがその天狗岩は折れていた」
 
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「あれは、おちんちんの形をした岩だったらしいんですよ」
と町田朱美が言う。
 
「なるほどー!」
 
「ところが、その天狗岩が折れたことで、その岩が“ふた”になっていた地下の穴が開いてしまって、そこから有害物質が噴き出してきていた。無臭だから気がつかなかったんだけど、その場に居た男性が影響を受けて、顧問の先生と男子部員2名が女性化しちゃったんですよ」
 
「そんな事件があったんですか!」
 
「その後、3月下旬に大宮万葉が『金沢ドイルの北陸霊界探訪』の取材でそこを訪れて、折れていて、できた穴から有害物質が噴き出しているのに気付いて、すぐ穴を塞いだので、その後はもう大丈夫になったんですけどね」
 
青葉は無言である。守秘義務に関わるからだろう。
 
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「その女性化した男子生徒と先生はどうなったんですか?」
と長坂さんが訊く。
 
「顧問の先生はほぼ完全な女性になって、この方はパートナーが男性だったので、もう戸籍の性別を女性に変更して、婚姻届けを出そうかなどという話にまでなっていたものの、金沢ドイル=大宮万葉の知り合いの霊能者が除霊して元の男性の身体に戻してあげて、代わりにパートナーの女性になりたがっていた男性の方を女性に変えてあげて、めでたく結婚しました」
 
「それは結果的には良かったのかな」
「本人たちは幸せみたいです」
 
茜(朱美)がニヤニヤしているが、岬(はるこ)は今知ったようで驚いている。実はこの顛末を知っているのは、茜、茜の彼氏の啓太、私と青葉・千里くらいなのである。
 
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「男子生徒2人の内1人は完全な女性になってしまったのですが、元々女の子になりたい子だったので、これ幸いと性別も修正して、今は女子制服を着て、女子高校に通ってますよ。本人は幸せそうですよ」
 
「それも結果的には良かったんだ」
「彼女の場合もうまく行ったようですね」
 
東雲はるこは俯いているが、性的な話なので、純情な、はるこが恥ずかしがっているのだろうと長坂さんは思ったであろう。
 
「あとのひとりは?」
「身体が女性化してきて、ペニスにも腫瘍ができて、どっちみちこのペニスは切断しなければと宣告されていたのですが、これは金沢ドイル自身が介入して除霊してあげたら、女性化が止まり、化学療法とかも受けて腫瘍も小さくなって何とかペニス切断は免れたんですよ」
 
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「それは良かった」
「まだまだ治療には時間がかかるようですけどね」
「普通の男の子なら、ペニス切られるなんてショックすぎますよね」
と言ってから
 
「君たちのお友達も先生も大変な目に遭ったんだね」
と長坂さんは言っていた。
 
まさかその女子生徒になってしまったのが、東雲はるこ本人とは思いもよらないだろう。
 

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能登空港に降りると、青葉の協力者で、個人ドライバーのひとり・伊勢真珠(いせ・まこと)が〒〒テレビのエスティマで迎えに来てくれている。
 
「ありがとう。マコちゃんが迎えに来てくれたんだ?」
「皆さん、いらっしゃい。青葉さん、おかえりなさい。放送局のドライバーさんだと、新しい家の場所は分かっても、車の駐め方が分からないだろうということになって」
 
「何か難しいの?」
「実は簡単なんだけど、難しく考えてしまう人がわりと居る」
 
それで、そのエスティマに乗って、高岡市内の青葉の家に行く。
 
青葉自身もこの家を見るのは初めてである!
 

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真珠は能越道で能登空港から伏木に来たので、高岡北インターで降り東行した。家の西側(小学校側)からアプローチし、家屋を過ぎて、向こう側(東側)にある庭にエスティマを駐めた。車は並列に駐車していて、真珠は頭から駐車枠に突っ込んだ!
 

 
「突っ込んで駐めるんだ!」
「簡単でしょ? これバックで駐められると、家の住人からすると車に見詰められる感じになって、落ち着かない。だから、後ろ向きに駐めてもらうんですよ」
と真珠は言う。
 
「なるほどー!個人宅ならではだね!」
「これが神社とかだと、神様にお尻を向けるのは失礼だから、必ず前向きですよね。神様と人間は逆なんですよ」
「それは大いに違っていい気がする」
 
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しかし一番端に駐めている(千里の)インプは突っ込んで駐めてると出る時にけっこう大変なのではという気もした。でも千里なら何とでもするだろう!
 
庭は水捌け(みずはけ)を良くするためか、全面に多孔性のブロックが敷き詰められている。穴はとても小さい(1mm程度)ので、靴のヒールがひっかかることはないだろう。実際私のパンプスのヒールは全く問題無かった。
 
ブロックはアスファルトのような色なので、一見アスファルトに見える。歩いた時の感じも柔らかく、アスファルトの感触に近い。そのブロックが敷かれた上に、U字型の(ドアスペース分離線が入った)駐車枠が8台分描かれている。車止めも付いている。
 
「8台駐められるって凄いね」
「駐車枠線を無視して奥から詰めてけば多分20台駐まります」
と真珠。
「それ奥に入った車は他の車が出るまで出られないよね」
 
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ラピスの2人が隣に駐まっている車を見て
 
「あ、アクアのアクアだ!」
と喜んでいた。
 
「大宮先生の車ですか?」
「いえ、母の車なんですよ。私のはその向こうのマーチです」
「へー」
 
「その車はマーチ・ニスモといって実はマーチだけどスポーツカーなんだよ」
と私はラピスに教えてあげた。
 
「なんか格好いいなとは思いました」
と町田朱美が言っていた。
 

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「でも大きな家ですね〜!」
と東雲はるこが感激している。
 
「私も今見てびっくりしました」
と青葉。
 
なんか計画図で見たのより大きくないか?と青葉は思った。建蔽率大丈夫?それに駐車場の向こう側に建ってる3階建ての離れみたいなのは何??この離れの建坪だけでも、これまでの家と同じくらいのサイズがあるけど。
 
(再掲)

 
(青葉が“離れ”と思ったピアノ練習室は内寸31.5畳で防音壁を入れて外寸は33.3畳=16.6坪。これまでの家は14坪なので、それより建坪が広い。なお母屋は88坪でバッテリー倉庫・小学生用の地下入口まで入れて、106坪になり、土地が229坪なので建蔽率(けんぺいりつ)は46%である。こういう大きな家は建蔽率以上に圧迫感を感じるので、60%で建てると物凄く庭が狭く感じる。また当初の計画図では、道路側(南)を大きく空けて、奥側(北)をギリギリに建てる予定だったが、道路近くに建てて裏庭を空ける建て方になったので、裏庭が見えない駐車場からは、より大きく感じる)
 
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「初めて見たんですか?」
と朱美が質問する。
 
「前の家が区画整理に引っかかったので引っ越したんですよ。私は11月の頭からずっと東京方面(本当は熊谷)に出ていたんですが、新しい家は11月末に完成したので、私自身はまだ見てなかったんです」
と青葉は説明した。
 
「わあ、だったら新築ですか!」
 
まさか建築し始めたのが10月下旬だとは思わないだろうな。
 
「でも廂(ひさし)とか縁側(えんがわ)のある家っていいですね。最近あまりこういう家は見ないですよね」
と東雲はるこは、気に入ったようである。
 
「そうだね。日本的でいいね」
と言いながら、青葉は廂?縁側??と考えていた。
 

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「太陽光パネルがたくさん載ってますね」
「そうですね。かなりの枚数ですね」
 
太陽光パネルを乗せるという話は聞いていたが、10枚程度載せるのかと思っていた。しかしこれはほぼ全面太陽光パネルに近い。屋根は奥側(北側)から表側(南側)へ傾斜する“片流れ”であるが、それも太陽光パネルを南向きに設置するためか?
 
「この家は東北地方で見る“曲がり屋”の構造に似ている」
と私は言った。
 
「それは私も思った」
と青葉も認める。
 
「ふつうL字型やコの字型の家は家相的に良くないと言われる。それは採光が難しくなるのと、水捌け(みずはけ)が悪くなりやすいから。ところがここはそもそも雨水を集めて浄水して使用するために、アンツーカーや通水性ブロックを敷いていて水捌けは全く問題無いし、採光はかなり工夫しているとみた。それにこれ、ケイさんが今言ったように、東北の曲がり屋と同じ。単に離れと母屋がくっついているだけのことで、母屋はL字型ではないんですよ」
 
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と青葉も今見たばかりではあっても、そのくらいの分析はしたようである。
 
東北でよく見られる曲がり屋というのは、一見L字型の家に見えるが、実は単に母屋と馬小屋の間隔がゼロになってくっついて見えるだけのものであり、母屋自体は普通の長方形である。たぶん寒冷地域で馬小屋に行くのに寒い外気に曝されたくないので、便宜上両者をくっつけたたけのもの。接合部分の日当たりが悪くなりやすい部分には作業場など、暗くてもあまり問題のない部屋が設定される。
 

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左手に回りこみ、玄関でピンポンを押す(玄関まで20m近く歩いた気がした)。
 
「はーい」
と言って、ピンポンの次の瞬間!ドアを開けてくれたのは千里である。千里がいるのは、インプが駐まっていたので分かっていた。車の音で気付いて玄関そばまで来てくれていたのだろう。
 
「お疲れ様〜。いらっしゃーい」
と千里が言うと
 
「おはようございます、醍醐春海先生」
とラピスラズリが挨拶している。
 
「青葉、東京での仕事終わった?」
「ただいま。まだ途中。今日のインタビュー終わったら東京にとんぼ返り」
「大変だね〜。あがって、あがって、って青葉の家だけど」
 
「お邪魔しまーす」
とラピスラズリおよび取材陣一行があがる。
 
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