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■神様のお陰・神育て(2)

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この時期、ちょうど試験中ということもあったろうが理彩は珍しく浮気などせずに我慢していたので、その分結構飢えていたようで、夜は「してして」と要求したので、指で逝かせてあげていた。命(めい)自身は「今授乳中で性欲は無いし、いじられるとお腹の傷が痛むから」などと言って、あまり陰部を触られないようにしていた。たまにショーツの上から触られることもあったが、ずっとナプキンの厚いのを付けているので、そこの形までは分からないようであった。
 
「なんでナプキン付けてんの?」
「まだお産の後の悪露が出るんだよ」
「どこから出てくるの?」
「生理の出てくるところから」
「やっぱり命(めい)って生理あるよね?どこから生理出るの?」
「知ってるくせに」
 
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「命(めい)ってもしかしてヴァギナがある?」
「僕は女の子だからね」
「いつの間に女の子になったの?」
「生まれた時からずっと女の子だよ」
「男の子の命(めい)とセックスした記憶あるんだけど」
「気のせいだよ」
 
などという会話をしたものの、さすがに理彩も命(めい)を裸にしようとまではしなかった。理彩は高校時代にも何度か命(めい)がナプキンやパンティライナーを付けているのを見ていたので、これも命(めい)の「変態的な遊び」なのかもと思っていた節がある。高校時代、理彩が命(めい)になぜナプキンを付けているのかと訊いたら、たいてい命(めい)は「女の子の気分を味わいたいから」
と答えていた。
 
またこの時は、イチャイチャしている内に、夕飯の買物に行ってきてくれた理彩の母が戻ってきてしまったので、追求はそれで終わってしまった。そもそも1Kのアパートに3人いると、なかなかHなこともできない。
 
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「だけど星が戻って来たら、この部屋にベビーベッド置いて大人3人寝るのは不可能だよ」
「うん。やはりもっと部屋数のあるところを借りようよ」
 
悪露は2月末に星が退院する直前頃にようやく終わったが、それでも命(めい)はしばらく用心に軽い日用のナプキンを付けていた。その後も結局1年近くパンティライナーを常用していた。
 

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退院した夜はアパートで3人で過ごした。明日は一緒に村に帰ることにしている。夕食後、星が眠ったのをふたりで見ていたら、物凄く幸せな気分になってきた。
 
「こうしていたら、自分が産んだ子供のような気がしてくるよ」と理彩。
「理彩だってその内産めるよ。大学卒業したら産むといい。精子は冷凍してるから、僕の男性能力が回復しなくても、それで受精できるし」
 
「それなんだけどねえ。在学中に産んじゃったらだめ?」
「え?」
「だって大学卒業して新米医師になってさ、すぐに妊娠で休んだら、新米の癖にとか言われそうじゃん。それならいっそ在学中に1年休学して産んでおいた方がいい気もするんだよね」
「それは言えるね」
 
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「年子にしてしまうと大変すぎるから、来年の7月上旬に受精して、再来年3月に出産というコースかな。生まれた時に、命(めい)まだお乳出てたら、その子に命(めい)もお乳あげていいからね」
 
「え? ほんと? あげたい。2年後なら逆に星もまだおっぱい飲んでると思うから、理彩も星におっぱいあげられるよ」
「ふたりでおっぱいあげられるって、何だかいいね」
 
この日、まどかが身体を一時的に男に戻してくれたので、命(めい)は約2ヶ月ぶりのセックスをした。もちろん勃起はしないしインサートもできないのだがお互いにとても満足感のあるセックスだった。理彩もこの2ヶ月は浮気を我慢していたので理彩にとっても2ヶ月ぶりのセックスで、理彩は
 
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「やっぱり、命(めい)とのセックスがいちばんだ!」
と叫んでいた。
「だったら、もう浮気しないでよ。理彩、1年間浮気させろって去年の2月に言ったけど、あれから1年経ったよ」
「そうだなあ・・・・しばらく控えるかなあ・・・」
 
この時期、まどかは理彩とセックスする時だけ身体を男に戻してくれていた。
 

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翌3月1日、命(めい)と理彩は星を連れて帰省する。
 
理彩の両親、命(めい)の両親は、この1ヶ月半、かなり頻繁に入れ替わり立ち替わりで大阪に出てきてはまだ入院中の星を見ていたのだが、あらためて青いベビー服を着た星を見ると「可愛い!」と言って抱きたがり、星もまた抱かれてキャッキャッと愛想を振りまいていた。祖父母たちもやってきて、可愛い曾孫と触れ合っていた。
 
そして翌日ふたりは村の神社で結婚式を挙げる。ふたりとも式では白無垢を着て、披露宴では色打掛を着た。命(めい)にもお宮参り用のベビードレスを着せる。何だか物凄く可愛くなってしまったので、式の前にふたりはこんなことを話した。
 
「男の子でもこんな可愛いフリフリの服でいいんだっけ?」と命(めい)。「だって、可愛い子は可愛くしてあげなきゃ」と理彩。
「一見女の子かと思っちゃうね」
「いいじゃん。そもそも新郎が白無垢や打掛けを着るんだし」
「うーん。。」
「でも星、可愛いなあ。どうせなら女の子だったらたくさん可愛い服着せられるのに。おちんちん切っちゃおうかなあ」
「あまりそういうことマジで考えないように」
 
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「命(めい)は今、おちんちん付いてるんだっけ?」
「付いてるよ」
「触らせて・・・・お、付いてた」
「ふふ。昨夜もたくさんいじってた癖に」
「命(めい)のおちんちんって付いてない時の方が多いしなあ」
「いつでも付いてるけど」
 
「うそうそ。夜中に命(めい)のお股を触るとしばしばおちんちんが無くて、割れ目ちゃんがあって、クリちゃんもあったりするよ」
「そんな馬鹿な。夢でも見てたのでは?」
「そうなのかなあ・・・」
 
結婚式は神社の拝殿を使い、辛島和雄宮司が祭主を務め、宮司の娘さんの梅花さんと理彩の従妹の来海が巫女を務めてくれた。結婚式では左に命(めい)、右に理彩が並び、星はクーハンに寝かせて命(めい)の左側に置いたが、結婚式の間は起きていたものの全く泣かず、結婚式が終わってから命(めい)のおっぱいをたっぷり飲んだ後は、披露宴の間ひたすら寝ていた。おかげでこの日は本当に手要らずであった。
 
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命(めい)たちは月半ばまで、村でのんびりと過ごしたのだが、中旬、星に最初の予防接種をさせるのと(赤ちゃんは生まれて2ヶ月目の誕生日以降、予防接種ラッシュになる。1歳になるまでに15回の予防接種を受けさせなければならず、その順序はほとんどパズルである)4月からの新居を探すために命(めい)の母まで入れて4人で大阪に出た。
 
星のお世話をするのに、命(めい)の母と理彩の母が一週間交替で大阪に出て来てくれることになっていた。すると子供のいる新婚夫婦の所に親が同居するのに今住んでいる1Kではさすがに不可能なので3DKくらいのマンションを探そうと思った。命(めい)が星の世話をしている間に理彩が別室で集中して勉強ができてと考えると2部屋必要だし、お母さんたちのプライベートスペースとして1部屋確保しておきたい。またお母さんが2人とも泊まる場合は1部屋ずつ使ってもらい残りの1室で理彩・命(めい)・星の3人が寝るような使い方もできる。
 
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そこで今理彩が契約しているアパートを管理している不動産屋さんに行き、吹田市近辺でできるだけ安い3DKの賃貸マンションを、ということで尋ねた時、不動産屋さんの担当者が「一戸建てはダメですか?」と聞く。
 
「お家賃は?」
「5万円なんですけどね」
「安っ!」
「一応3LDKです。LDKは16畳半ありますから、ふつうに居間として使用できます。その他、1階に6畳の部屋、2階に4畳半の部屋2つ」
「その構成って、総二階じゃなくて一部二階ですね」
 
「です。築40年建ってる古い物件でして。当時は今みたいな総二階は格好悪いと言われて一部二階が多かったのですよね。もう家主さんも解体しようかなんて言ってたのですが、都市計画の区画整理に引っかかる可能性がありましてね。ワンルームマンションとかに建て替えた途端に立ち退きを求められると面倒というので躊躇なさってたんですよ。それで、それなら取り敢えず賃貸登録してみませんかと数日前にお勧めして登録してもらったばかりの物件でして」
 
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命(めい)はその「一部二階」という構造に興味を持った。命(めい)はここに神社の分霊を祭るつもりでいたので、そのためには総二階より一部二階の方が助かるのである。ただ現物を見てみないと判断できないので、みんなで見に行く。
 
果たして物件は理想的であった。持参した方位磁針で方位を確認する。二階になっている部分は一階の南西側になっている。一階座敷の北端は上が屋根なのでそこに祭壇を設置すれば、その上を誰かが歩くことはない。北端に設置するということは南を向くので、神様を祭るにはとても良い方向であるのと同時に、南ということは、村の方を向くということでもあるので、村の神社の分霊を祭るにはとても良いのである。
 
「玄関が北東なんですね」
と命(めい)が方位磁針を見ながら言うので不動産屋さんが恐縮した顔で
「実はそうなんです。それも含めてこのお家賃なので」
と言って頭を掻いている。
 
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「何、何、鬼門ってやつ?」と理彩。
「家相学ではね。ところが風水では、僕たち1993年生まれで星は2012年生まれだから北東は3人とも吉方位になるんだよ」
「へー。日本の方位学と中国の方位学の対決か! あれ?星は2013年生まれだよ」
「星は立春前に生まれたから、東洋占術ではまだ2012年生まれになるんだ」
「へー」
 
命(めい)としてはかなり気に入ったのだが、理彩は玄関が鬼門にあることより、その家がいかにもボロなのが気になるようであった。その時、命(めい)が抱いていた星が何か言いたそうな顔をした。星の口元に左耳を近づける。すると星の声が、その耳にではなく直接左前斜め上から響いてきた。『ここに決めて』
命(めい)はニコリとして頷く。
 
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「ねえ、理彩。星がね、『ここに決めて』って」
「へー。星が言うんなら間違いないね。じゃ、ここにします」と理彩。
 
そういうことで、命(めい)たちはその日、即決でその家を借りることにしたのである。保証人には命(めい)の母がなってくれたので、敷金と4月分の家賃、3月分の日割り家賃を現金で支払い、契約を済ませた。
 

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星の声を最初に聞いたのは、星が生まれてちょうど1ヶ月した頃であった。NICUで直接授乳していた時『ママ?』という声を確かに聞いた気がしたのである。
 
その声の聞こえてきた方角は、まどかの声や、理の声が聞こえてくる方角と似ていたが、微妙に角度が異なっていた。命(めい)はびっくりして「今の星?」
と訊くと、星は声を出して笑った。
 
その後、結婚式が終わって披露宴の前に白無垢を脱いで取り敢えず星に授乳していた時『結婚したの?』と星の声が聞こえた。
 
「そうだよ。今きれいな着物を着ているお姉ちゃんと結婚したの」
と命(めい)が答えると
『じゃ、あの人がパパ?』
と声が聞こえてくる。
「そうだね。私がママだからね」
と命(めい)が笑って答えると、星は理彩の方を向いて笑顔になった。
 
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「理彩、星が何か言いたいみたい」と命(めい)が言ったので理彩が近づいてくる。その時、理彩にもハッキリ、例の方角から『結婚おめでとう』という声が聞こえた。
「ありがとう、星」
と理彩は答えて、頬ずりをした。
 
その後も星は命(めい)と理彩だけに聞こえるように「例の方角」から毎日1〜2回声を聞かせてくれた。ただ大半は『お腹空いた』『おしめ換えて』のような類のことばであった。たまに『今日は雨降るよ』とか『探し物は冷蔵庫の上』などといった感じの、とっても役に立つ情報を教えてくれることもあった。
 

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