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■女子中学生・セーラー服と移転中(5)

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「また危ない仕事ですか〜?」
「でも紫微さんが私たちに協力求めるなんて珍しい」
「ノーノーノー。そんな古い名前は呼ばないで」
「はいはい、スーパー女子高生・湊夢子さん」
「今女性みたいな名前を聞いた気がした」
「まあ名も無き変態おっさんだよ」
「別に男性がスカート穿いてもいいと思いますが」
「おお、君はよく分かっているね」
「夢子さん、いっそ女の子に変えてあげようか?」
「やめてー!女房に離縁される」
 
ということで“元・紫微”から依頼されたのは、九州のとある山に登る観光道路沿いの“除霊清掃作業”である。
 
「この道路沿いでお化けを見るという報告が多くて、テレビ局も特集を組んだりしてるんだよ」
「それってよけいお化けを集めますよね」
「全く困ったもんだ。それで春になって本格的な観光シーズンが始まる前に少し掃除してくれと市長さんに頼まれた。これはとにかく人数が必要なんだよ。報酬は1人200万ということで」
 
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「まあやるか」
「今回は死ぬほどの仕事じゃないし」
「少し早いけど節分の鬼遣らい(おにやらい)だな」
 
ということで、セーラー服を着てスカートも穿いた当年50際の“元・紫微”本人、桃源、天機(桃源の姉妹弟子。羽衣派No.3)(*8)、桃月(桃源の弟子)、順恭、貴子、月夜(貴子の友人)、千里R(Gが忙しそうなので出て来た)、合計8人で道路沿いに除霊しまくったのである。
 
「だいぶ片付けた」
「私は40体くらいやった」
「私もー」
ということで約5kmの観光道路で8人で350体くらいの妖怪・雑霊を処分した。この数は“大物”だけで、雑魚は数えてないが多分この20-30倍処分している。この仕事は危険ではないが、大物妖怪を時間を掛けずに一撃で倒せるパワーと自分の身は自分で守れる能力が必要だった。それでシュテントウジの出動となった。
 
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「お疲れ様ー」
 

(*8) 本当は紫微がNo.2 桃源がNo.3 天機がNo.4 だったが、紫微が独立したので桃源がNo.2 天機がNo.3 となった。天機のほうが桃源より10歳年上だが、病気などもして体力が衰えてきたので桃源にNo.2の座を譲っている。
 
紫微は独立したとはいえ桃源や天機などの羽衣派高弟とは仲が良い。
 
離脱した紫微は、この時期“スーパー女子高生・湊夢子”を名乗っていた。2011年には東日本大震災を機にして“ひまわり女子高2年A組16番白雪ユメ子”に改名する。実際に、この出席番号の“生徒手帳”を所持した。
 
これは海浜ひまわり(2011デビュー)ファンクラブの特別仕様の会員証である。2A-15が歓喜(八重龍城)、2A-16が元・紫微で、2A-17がイリヤの父である。八重龍城はひまわりの親戚(八重一族)であるが、親戚というコネは使ってない。純粋に抽選に当たっただけである。この3人の番号が並んだのは高齢会員をまとめたためと思われる。
 
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紫微と歓喜は虚空や千里、天津子や青葉などの世代が成長してくるまで日本の“戦闘的霊能者”のトップだったが、2A-17はただの女装趣味の高校教師。彼の女装は単なる趣味で無害であることが理解されているので、文化祭とかでは“美しい”女装姿を披露したりしている。水泳の水着は校長の許可で女性水着を使用する。女心と男心の両方を理解するのではと思われ、生徒たちからの恋愛相談を受けることが多い。でも実は男心があまり分かっていない。
 
元・紫微は女の子の服を着たがる(特に女子中高生の制服を着たがる)だけで、女性指向は無い。。。。と本人は言っている。このくらいの年齢の女装者には、女性にしか見えない人、まあこんなおばちゃんもいるかくらいの人も結構いるのだが、彼の場合は男にしか見えない。でもこの格好で国際線の飛行機のファーストクラスに乗っていたりする。フライトアテンダントさんもおなじみ客なので「あら、中村さん、今日はまた違う所の制服なんですね」などと言われたりしている。でも女子中生の制服が着られるよう体型をキープしているのは偉い(それ以外褒めるところが無い)。彼は男子トイレを使う。女子トイレに入ってきたら即刻逮捕される。
 
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佐藤仁(ひとし/めぐみ)は数年ぶりにペニスを使用した自慰をした、
 
基本的に自分は女だという意識があるので少し罪悪感を感じた。でもほんとにこれが使えるのかどうか“性能確認”しておく必要があった。
 
少し時間は掛かったものの、ちゃんと立ったし、射精もできた。精液は飛ばずに玄武岩の熔岩のように流れ出したが、支障は無いと判断した(実は飛ばす筋肉が無いため)
 
「一応使えるみたいだね。これで子作り可能かな」
 
往復運動してても快感が“遠かった”し射精しても快感が無かったのはいいことにした。
 
「でもおしっこは下から出るのに精液は陰茎から出るってどういう仕組み??」
と彼は疑問を感じた。
 
(その件は後述(*13)).
 
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1月27日(金).
 
P神社の翻田宮司は、コリンの運転するエルフ(2tトラック)に乗り一緒に旭川のA神社に行った。ここで2002年2月以来4年間借りていた倉庫から“光辞の写し”(C)の納められた桐の箱を運び出し、全てトラックに納めた。そして留萌P神社に行く。
 
A神社から持って来た箱をいったん社務所内の“コピー”(D)が納められた桐箪笥の部屋に持ち込み、空になったトラックに“物置”に入れていた“写し”(A)の入ったヒバの箱を運びこんだ。その後で、桐箪笥の部屋に置いた桐箱を物置に運び込む。そしてずっと点けていた物置のエアコンはスイッチを切る。
 
(このエアコンは青龍に指示して村山家に持ち込み30年くらい前に買ったエアコンと交換してもらったら電気代が半分になった!)
 
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トラックはいったんW町の留萌司令室に行く。
 
ここまでの作業は高木姉妹が神社に出てくる前に終わらせる必要があった。
 

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千里と翻田宮司で話し合ったのである。
 
・先月の男達のような連中はまた来るかも知れないし、光辞の写しの中で最重要なA写しをP神社に置いておくのは危険かもしれない。
 
・恵雨さんは光辞はできるだけ分散して保管してほしいと言っていた。全ての写しが北海道にあった場合、大きな災害や戦乱などが起きた時に全てが失われる危険がある。
 
それでA写しを千里の姫路の家に移動しようということになったのである。代わりに旭川に置いていたC写しをこちらに移動しA写しを置いていた物置に保管する。
 
これによってC写しを保管するために借りていた倉庫代、物置の空調代が節約できる。この費用は千里がP神社に払っていた。この金額は年間40万円ほどになり結構な負担感があった。(*9)
 
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※写しの種類
(A) 真理さんが原本から書写したもの:P神社の物置
(B) (A)から千里が書写したもの:鈿女神社の地下倉庫
(C) (B)の書写をした時同時にカーボン紙で写したもの:旭川A神社の倉庫
(D) (A)をコピー機で複写したもの:P神社資料室の桐箪笥
(E) (D)を作った時のカーボン紙(陰影が残る):W町の司令室
 
真理さんが書写できなかった部分(絵など)はこうしている。
 
(A) 河洛邑で千里が原本から写したもの
(B) それを千里Vが書写したもの
(C) その時同時にカーボン紙で写したもの
(D) (A)のPPCコピー
(E) (C)を作った時のカーボン紙
 
つまり真理→千里Y、千里Y→千里V、と役割がシフトしている。
 

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(*9) 恵雨さんは千里に「光辞の写しの保管料」を払いたかった。しかし真理さんの助言でやめた。保管料を払っていたら、それは写しの所有権が恵雨さんにあることになる。そうすると恵雨さんが亡くなった場合に法的な相続人が返還を要求する危険がある。
 
保管料を千里が負担している既成事実を積み上げることにより、写しの所有権が千里にあると推定されるため、そのような返還請求を拒否できる。
 
一般に“手紙の所有権”は宛名人にあると考えられる。手紙を送るというのは贈与行為である。但し著作権は書いた人にあるので利用には差出人の許諾が必要。
 

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コリンが留萌司令室にトラックを駐めたらすぐ千里Gが出てくる。
 
「お疲れお疲れ、少し休んで仮眠して。その間は私がトラックに乗ってる」
「了解です」
 
それで夕方になってから出発する。
「これ星子ちゃんが作ってくれました。私も頂きました」
と言ってコリンが昆布おにぎりを出す。
 
「さんきゅ、さんきゅ」
 
この作業をする間は千里もコリンもナマグサは厳禁である。
 
仮眠を充分取ったコリンが運転して出る。千里は助手席で仮眠している。途中で運転交代して小樽市街地の近くまで千里が運転。最後は人に見られる危険があるのでコリンに代わった。
 
そして1/27深夜のフェリーに乗った。
 
1/28 夜。舞鶴港に到着する。それから姫路まで交替で運転し、立花元町の姫路司令室に夜中0時頃到着。2人でヒバの箱を地下室に運び込む。ここの空調付きのダイヤル式耐火金庫に全てのヒバの箱を納め、ロックする。それから1階にあがり、2人でスキヤキをして食べた。
 
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「お疲れ様ー」
「千里さんもお疲れ様です」
 

1月29日(土).
 
この日九重たちが“深川司令室旭川分室”をの建物を建ててくれ、翌日には旭川市内の認定業者の手で上下水道管がつながったので、千里Vはサハリンに指示して、ここに寝具や調理器具などを運び込み、ここでの生活が可能にする。
 
ここのお留守番として旭岳在住!の“一族”の女の子キツネ(エキノコックス陰性を確認)で小雪ちゃん・小花ちゃんという姉妹をA大神様の推薦で雇った。食料は瑞江が週に2回買って来てあげることにした。
 
小雪たちはサハリンを怖がっていたが
「このお姉さんはキツネの捕食は禁じられているから大丈夫だよ」
と言ったら3mほど離れて見ていた!
 
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「でもお留守番って何すればいいんですか?」
「基本的にはただここに居ればよい。だから2人同時には出掛けないで。1人は必ず居るようにすること。寝るのは2人とも寝ちゃって問題無い」
「分かりました」
「あと時々“私”が滞在することあると思う」
「了解です」
「西側の部屋が私の部屋で、東側の部屋が君たちの部屋ね」
「はーい」
「それと“私”が君たちのこと知らない様子でも気にしないでね」
「は?」
 
(再掲)

 

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1月29日(日).
 
(光辞Aを運んできた)千里Gが姫路司令室の整備状況を見ていたら、ピッチに洋服屋さんから電話が入る。制服ができましたという連絡だったので、行って取って来た。
 
千里はミッキーにエルフトラックを運転して留萌に戻るよう指示した。ミッキーは制服の箱だけを乗せてエルフを運転し舞鶴に行き、その日深夜のフェリーに乗った。そして1月30日の夜遅く留萌に戻った。
 
つまりエルフは、サハリンが運転して留萌に行き、コリンが運転して姫路に行き、ミッキーが運転して留萌に戻った。
 
この結果、コリンは姫路司令室、ミッキーは留萌司令室、サハリンは深川司令室という配置になった。
 
ミッキーが持ち帰ったH高校の女子制服は千里VがA大神にお願いして3つにデュプリケイトしてもらった。
 
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Y2用、G用、コリン用、というのを想定している。
 

1月31日(火).
 
マナに初めての生理が来た。数日前から下腹部が痛かったので、もしかしたら生理かもと思い、ナプキンを付けていたので下着は汚さずに済んだ。
 
「でも私完全な女の子になったんだなあ」
 
とマナは生理の処理をしながら思った。
 
学校にいる間のナプキン交換については、司ちゃんに頼んで捨ててもらった。
 
「女子トイレに入ってくればいいのに」
「恥ずかしいよぉ」
「みんなマナちゃん女子トイレに来ればいいのにと言ってるよ」
 
藤太からは「生理が来たの?」と訊かれ「うん」と言って頷いたら「おめでとう」と言われた。そうだよね。これおめでたいことだろうけど、辛いよーとマナは思った。昔から女性はこの痛みに耐えてきたって偉いなあと思った(*10).
 
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(*10) 昔の女性はほとんど生理を経験していない。生理が始まる頃に結婚して、閉経で産み止めになったからである!つまり現代の女性は結婚年齢が上がり、避妊をするようになったので生理の痛みを経験することになった。でもそれで女性の平均寿命も大きく伸びたと思う。閉経まで辿り着かず、お産で死ぬ女性がたぶん半数は居た。
 

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1月31日(火).
 
蓮菜の所にもN高校の合格通知が届いたので、早速入学金を郵便局で振込み、入学手続きをしておいた。
 
また雅海も札幌SY高校から合格通知を受け取り、すぐ母に入学手続きをしてもらった。これで雅海は司と同じ高校に進学することになった。
 
なお&&エージェンシーからは
「3月にもParking Serviceの札幌ライブがありますが、中学3年・高校3年のメンバーは進学で大変な時期と思いますので今回は招聘しません。また5月か夏のライブの時にお願いします」
というお手紙が来ていた。
 
なお観覧希望の場合は招待券を送るということと、また住所変更があったらできるだけ早く連絡をということも書き添えられていた。
 

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