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■春気(12)

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なお、公園周囲の青い通路のような部分はジョギングウェイである。公園のサイズは450m×510mだが、塘路の幅が6mあるので、周囲の長さは((450-6×2) + (510-6×2))×2= (438+498)×2=1872mとなり、2kmに128m足りない。そこで公園西側に64m往復の枝道(形の上ではループ)を作り2kmに辻褄合わせすることにした。むろん距離を気にせず散歩する人はこのループを通らずショートカットしてよい(サボリたい運動部員も先輩が見てなきゃ、きっとこっそりショートカットする)。
 
ここは津幡でしたように100mおきに距離表示をペイントし、50mおきに“むすび丸”の顔が描かれることになった。このあたりも市が出資しているおかげで面倒な権利問題が生じない。
 
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例によって400mおきにトイレがある。
(立ちションしたら画像公開して去勢!などと警告文を入れている)
 
なおジョギングロードは全て屋根付き・壁付きなので、津幡同様、冬季や雨の日でも安心してジョギングできる。壁は透明なポリカーボネード、屋根はある理由でトタン波板になった。実はここに屋根を付けたひとつの理由はゲレンデから転落する人・また自殺しようとした人があった時、アスファルトの地面に叩き付けられたら即死するが、トタン屋根に落ちたら助かる可能性があるから、というのもあった(むろんゲレンデ両端は転落防止のため充分な高さの壁を設置するが、時々常識では考えられない行動をする人も存在する)。
 
なお、ジョギングコースは、雨・風からは内部を守るが空気はどんどん入ってきて出て行くようにして換気をよくしてある。内側・外側へのドアは20m置きにあるが、当面は津幡同様、これを全開放して、感染症予防とすることにした。
 
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それで津幡でも発生したように、ここにジョギングだけの目的でわざわざ車やシャトルバスでやってくる人たちが発生した。
 
なお、和実がバス会社に毎月50万払って仙台駅・中央通との間で運行してもらっていたシャトルバスは、SMPが引き継ぎ、仙台駅および中央通りから、公園前・織姫前とクレールまで客を運ぶことにした。運行頻度も30分に1本ずつにする。仙台駅との往復便がクレール青葉通り店ビル前にも停車する。負担比率はClair:SMP=1:9 .
 
バスも窓は全開放で、連れの人以外は隣り合って座るの禁止。また1列おきに着席するように座ってはいけない座席には風船を置いた。
 
なお公園全体は約2.5m盛り土でかさ上げしており、織姫まで行くシャトルバスは、公園地下の通路を通って体育館まで行く。(バスを通すためその部分だけ2m地面を掘った:4.2m程度以下の車両が通れる。使用しているバスの車高は3.3mだが、ハイデッカーでも3.7m程度)
 
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なお、この公園の盛り土に使用したのは、津幡アクアゾーン地下とクレール青葉通り店ビルの地下、この公園のゲレンデ地下部分を作るのに掘った土の内、小浜ミューズシアター、ゲレンデ・ビル天井の上に敷く土、で使用しなかった29万m3の土である。盛り土部分の面積が11万m2なので盛り土の高さは約2.5mになった。実際にはこれに培養土なども買って敷いているので2.7mほど道路より高くなった。
 
駐車場、織姫・牽牛、“白鳥”陸上競技場などは元の地面の高さから建築・整備したので、織姫・牽牛には3mほどの地下っぽいフロア(実は1階)ができて、これを利用して、ステージや選手控室などを昇降させる仕様にした。
 

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さて、織姫・牽牛はその昇降部分を除けばとてもシンプルな構造にしている。↓は織姫のレイアウトで、牽牛はこれの左右対称版である。

 
体育館のフロアは 120m×80mで、2階(本当は3階)は22mずつである。床には普段はバスケット、バレー、バドミントンのラインを引いているが、公式戦がある場合はタラフレックスを敷く。またテニス用のカーペットも用意しておき、三角館が出来る前でもこちらで練習ができるし、三角館完成後もサブコートとして使用できるようにする。卓球台は“たくさん”用意してと市から言われたので、取り敢えず100台買った。9600m2の体育館全面に卓球台を並べると99台並ぶ計算になる。むろん両方使えば198台並べられるが、そんな凄い大会はたぶん無い。
 
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トイレやロビーも入れて体育館の内寸は114m×142m. これに外壁を入れると外寸は2つの体育館合わせて南北に144m 東西に230m (114×2+2)という数字になる。
 
バスケをする場合、2Fのセンターコートから3Fテラス席先端までの距離は左右も後方も約32mなので、センターコートからテラス席先端を見上げる仰角は傾斜 0.125 (4m÷32m)になる。これに“前々列の人の頭が邪魔にならないように”0.065 (13cm÷2m) を加えてテラス席の傾斜は0.19 (10.7度) にしている。22mで4.18m上がる計算である。例によって座席はスタッガードである。
 
1Fの大半と、後方テラス席下の2Fには控室・用具庫・会議室等がある。↑の図面で左側にずらっと並んでいるのはトイレである。女子トイレ個室16, 男子トイレ小便器14+個室3, 多目的トイレ5室を1ユニットとして1-3F各々に10ユニットずつ設置されているので、合計便器数は女子480 男子420+90 多目的150 合計1140 である。14000人入る会場には便器総数700のトイレが必要だが、基準の1.6倍のトイレが用意されている。
 
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ライブをする場合の座席数は最大で14300席になる(織姫牽牛の両方使う時はこの倍)。実際の発売席はPAや見切席などを除いて実際には12000席程度と想像される。
 
ステージ中央から終端席までの距離は左右が各々60m以内、ステージ正面側が100m以内である。津幡火牛アリーナだと140mあったので、収容人数は多いのにコンパクトな会場になっている。これは織姫と牽牛をお互いにサブアリーナとして使用できるということから実現できたものである。
 
織姫と牽牛の間の仕切板を取り外せば最大28600人入る会場が出現する。このあたりの会場レイアウトの設計は冬子と千里が一週間掛けて悩んだ末に決めたものである。体育館の建築費は織姫・牽牛合わせて40億円。こんなに低額で抑えられたのはそもそも“余分なもの”を設置しておらず、ただ試合やライブができればいい、という実用重視の設計であること、そして播磨工務店の施工であり、また木材は全て千里が自分の山・自分の製材所から供給し、また防音板やポリカは千里が所有する若狭工場・草津工場の製品を使っていて中間マージンが不要なので、安価に使用できたからである。
 
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「この右側の部分って何?」
と図面を見た和実は言った。
 
「ゲレンデだよ。仙台市内に550mもあるゲレンデがあれば絶対需要はあるという意見があって作ることにした。ゲレンデの下にテニスコートとかプールとか作り込むことになったんで、思わぬ費用が掛かることになったけどね」
 
「それって冬だけ?」
「雪は冬しか降らないから」
 
「提案。夏も滑られるようにしようよ」
と和実は言った。
 
「どうやって?」
「人工雪を降らせる」
「この面積に人工雪を積もらせるなんて凄まじい費用が掛かって入場料2万円くらい取らないと採算取れない」
と千里は言う。
 
「んじゃサマーゲレンデでもいいよ」
と和実。
「それどんなの?」
「千里、北海道に住んでた頃、草スキーとか枯葉スキーとかやってない?」
「やってない。私はバスケ一筋だもん」
「そっかー」
と言って和実は
「サマーゲレンデにも色々な種類があるんだよ」
と言って説明してくれた。
 
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雪が降らない夏にもスキーに似た感覚の滑走を体験できる場所を総称してサマーゲレンデと言う。
 
■タイヤやキャタピラの付いた器具を使用するもの
 
(1)草スキー(グラススキー)
 スキーブーツにキャタビラあるいはタイヤの付いた器具を装着し、草の上を滑走する。秋に枯葉の上で滑る枯葉スキーも同類。
 
(2)インラインスケート
 ウィール(wheel つまりタイヤ)が1列に2-5個並んだスケート靴を履いて滑走する(普通のローラースケートは"Quad"と呼ばれる)。
 
(3)グレステン
 スキーブーツに“グランジャー”というタイヤの付いた器具を装着し、プラスチックの斜面を滑走する。
 
■普通のスキーで滑り降りるタイプ
 
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(1)人工雪
主として室内でスノーマシンを使用して雪を作りだし、その上で滑走する。スノーマシンのコストが高いので、多くは室内で10-30m程度の短いゲレンデである。
 
(2)プラスノー
 
普通のスキーで滑り降りることのできる“プラスノー”と呼ばれるプラスチック製のマットを敷き詰め、その上を滑走するもの。サマーゲレンデの中では最も普通の雪上スキーの感覚に近いと言われている。
 
プラスノーの種類として、PIS*LAB(ピスラボ)、カービングマット、スノーエースなどの種類がある。形状としてはプラスチックのブラシを逆さにして並べたような形状をしている。感覚的にはアイスバーンの上を滑る感覚に似ている。エッジが利かないので、ボーゲンなどの安定した滑走法を使用するのがお勧め。格好良く曲がろうとしたら派手に転んで病院送りになる。
 
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転ぶと怪我しやすいのでローラースケートをする時のようなプロテクタは必須。肌を露出しない服装で。また雪の上よりスキーの板が痛みやすいので、古くなったスキーを使うか、あるいはそのゲレンデが用意したレンタルスキーを利用した方がよい。プラスノーに特化したスキー板も存在する。
 

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「それ怪我人続出しない?」
と千里は尋ねたが、和実は
 
「自己責任で」
と言った。
 
「まあ傾斜10度くらいなら、そんなにスピードも出ないだろうし、導入してもいいかもね。誰かその方面に詳しそうな人を紹介してよ。監修してほしい」
 
「んじゃ気が進まないけど、岩田明保って人。以前東京の神田店や銀座店によく来ていたんだけど、去年仙台に引っ越して来てさ。最近はよく若林店に顔を出している。元々新潟県の十日町の出身でスキーもスケートもうまい。サマーゲレンデもかなりやってる」
 
「詳しいのなら話をききたいけど、気が進まない理由は?」
 
「女の子に手が早いんだよ。メイドの身体にタッチしたりするから、神田店、銀座店、そして若林店でも何回も出禁くらってる」
 
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「だったら去勢しちゃえばいいね」
と千里が言うと
「ジョークに聞こえないんだけど」
と和実が言う。
 
「犯罪者になるのを未然に防いであげるんだよ」
 

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千里は岩田氏と会い、彼の助言でサマーゲレンデを導入することにした。
 
千里は岩田氏に3種類あるというプラスノーのタイプについて尋ねた。
 
「スノーエースは毛が長いから倒れてもしっかり受け止めてくれるけど、スキー板のコントロールがしにくい。ピスラボは毛が短いからグリップが利きやすいけど、転倒すると怪我しやすい。カービングマットはその中間で両者のいいとこ取りを狙ってる」
 
「じゃ怪我しにくいスノーエースにしましょうか」
「こんな仙台市内とかでやったら一般客が多いだろうからそれがいいかもね」
 

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岩田は千里と会うなり肩に触ってきたが「次触ったら去勢しますよ」と言うと「怖いこと言うねぇ」と言ってその後は触らなかった。
 
「なんなら性転換手術してくれる病院に放り込みましょうか?手術代は岩田さんのカードで払っておきますから大丈夫ですよ。それで女の子になって、クレールのメイドになるとか」
 
「万一そういうことになったら和実ちゃんに採用してもらおう。でも手術代、カードで払えるの?」
「ゴールドカードなら行けますよ。それでお股のゴールドを徴収するということで」
 
「あんたダジャレのセンスが悪いよ」
 
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