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■娘たちの誕生日(12)

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2016年10月6日(木).
 
三つ葉、スリファーズ、信濃町シスターズが出演する『3×3大作戦』の初回放送が行われた。番組のスタッフは、名古尾プロデューサー、高平AD、司会のデンチュー、アシスタントの金墨円香、とほぼ変わっていない。
 
この番組ではこの3組がいろいろなものに挑戦していくということで、最初はマラソンに挑戦するぞ!ということになり、9人は元陸上選手の松山優実の指導のもと、走りの基本から丁寧に指導されていた。
 
番組は前半の30分でそれをやった後、後半はスタジオでミニゲームをして点数を競いあうということになっていた。この日は“すごろく”をしたのだが、各チームの3人が“駒役”“サイコロ役”“サイコロ振り”に別れるということになった。ジャンケンで役割を決めたのだが、この日はこういうことになる。
 
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三つ葉:駒=シレン、振り=ヤマト、賽子=コトリ
香炉組:駒=千秋、振り=彩夏、賽子=春奈
信濃町:駒=みちる、振り=ひろか、賽子=ありさ
 
「ふむ。まるで話し合って決めたみたいになったな」
 
と金墨がひとこと言って、ジャンケンがやらせであることを実質バラしてしまう。
 
実際問題として、駒と賽子振りは交換可能だが、賽子(さいころ)役は“丈夫な子”にしか務まらないので、各々の組の中でいちばん“壊れそうにない”子が担当している。
 
賽子は身体に巻いた1〜6の目のどれかが出る仕組みだが、人間の身体の構造上、6つの内の2つは出にくいようになっており、実際1,2,4,6を中心に出ていた。
 
すごろく上には、そこに停まったらカードを引くというマスがたくさん設定されており、そのカードにわりと無茶なことが書いてあるのを、各々どうするかというのが見物(みもの)になっている。この部分は台本が無く、各々の対応能力が問われる所だが、みんなそういう能力の高い子ばかりなので、結構盛り上がるコーナーとなった。
 
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番組のオープニングは三つ葉のメジャーデビュー曲『私はウェザーガール』、マラソンからゲームに切り替わる所でスリファーズの『青い月のワルツ』、そして番組エンディングは信濃町シスターズの『17才』である。
 
『17才』は南沙織・森高千里などが歌った名曲のカバーであるが、2回目の放送の時にデンチューの2人から
 
「ひろかちゃん・ありさちゃんは17才かもしれんけど、みちるちゃんは17才に見えないんだけど」
と突っ込まれていた。
 
「心はいつでも17才です」
とみちるは、竹内まりやの名曲(奇曲?)のタイトルを引用して答えていた。
 
(品川ありさは4月12日生、高崎ひろかは5月26日生まれなので2人とも現在17歳。桜野みちるは1994.4.26生で22歳)
 
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10月7日(金)、日本でWリーグが開幕した。千里は初めて“日本のプロ選手”として、試合に出場した。レッド・インパルスは最初の2試合を落としたものの、その後10月は6連勝した。
 
10月7-10日、岩手県で国体が行われ、貴司は大阪代表として、この大会に参加した。大阪代表はベスト8まで進出したものの、準々決勝で愛知代表に敗れた。
 
大会が終わって新幹線で新大阪まで戻ってきたら、改札の所に京平を連れた阿倍子がいた。
 
「もう浮気しない?」
「ごめん。もうしない」
「だったら、一緒に帰ろう」
「うん。ありがとう」
 

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自宅に帰り、貴司“が”カレーを作っていたら、阿倍子が言った。
 
「そうだ、布施さんという人から結婚式のお知らせが来てたけど。出欠の返信葉書付きで」
 
「へー!暢彦君が結婚するのか」
と言って貴司は葉書を見ている。
 
「従兄弟かなにか?」
「そうそう。札幌の従兄」
「住所は福岡になっているよ」
「え?転勤でもしたのかな」
 
と言って貴司は葉書に書かれた住所と結婚式場の場所を見ている。
 
「阿倍子も一緒に行く?」
「そんな遠くまで無理〜」
 
阿倍子は近所のスーパーまで買物に行っただけで倒れるような人である。
 
「じゃ僕だけ出席するかなあ」
と言っていたら京平が自分を見ている。
「京平はパパと一緒に行く?」
「いきたい」
「じゃ京平と2人で行ってくるか」
 
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それで貴司は「出席」に丸を付け、妻はいけないが1歳の息子を連れて行くと書き添えて葉書を投函した。
 

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龍虎は事務所と契約した時の“学業絶対優先”条項のおかげで、“授業は”全部出席し、そのあと東京に出て仕事をするという毎日を送っている。
 
6時間目の授業が終わり掃除が終わるのは15:40頃であるが、龍虎はこれをしばしば免除させてもらい、15:20頃に、鱒渕が運転する“白いアクア”で迎えに来てもらい、熊谷駅に移動して15:33の《あさま620号》(16:12東京着)で東京に出てくる。しかしこの連絡はあくまで“非常時”という建前であり、基本的には16:33の《あさま622号》(17:12東京着)で出てきて、だいたい17時半から18時くらいに仕事場に入るという建前にしている。それで基本的にアクアのスケジュールは18時以降しか入れないことになっている。
 
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鱒渕はこの時期は“白いアクア”を熊谷駅近くの駐車場に駐め、アクアと一緒に新幹線で移動して、東京駅からは“水色のアクア”にアクアを乗せて仕事場に入っていた。仕事先によっては水色のアクアは上野駅近くに駐めておくこともある。また東京駅から電車で移動して別の駅近くの現場に入ることもあるが、その場合はその駅近くに予め水色のアクアを駐めておく。これは毎日鱒渕の午前中の仕事になっていた。なお、様々な経緯で白いアクアと水色のアクアは逆になったり、別の車になっている場合もある。
 
ちなみにアクアの仕事が18時から始まる場合、リハーサルは16時くらいから始まる。それでリハーサル役の秋田利美は足立区内の小学校をやはり6時間目が終わる15時過ぎに飛び出して、この時期は倉橋さんという女子大生の(アクアの)付き人さんが運転する水色のミラココアに乗って現場入りしていた。倉橋さんは昨年度1年間アクアの付き人を務めた若林さんの“後任の後任”!である。若林さんの後任の女子大生はあまりの多忙さに音を上げて8月いっぱいで降板したので、その後9月から倉橋さんが担当している。
 
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またアクアのボディダブルを務める今井葉月はこの時期はだいたいアクアと同じくらいのタイミングで入ればいいので、だいたい高崎線の桶川15:28-16:17東京という便で出てくることが多かった。学校から桶川駅まではだいたいタクシーである。
 

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龍虎は学校の授業にはきちんと出ているものの、行事などは多くの場合休んでいる。5月にあった修学旅行(2泊3日)は、とても3日も休めないのと、旅行で体力を使うとその後の仕事に差し支えるので休ませてもらった。同じく5月にあった体育祭、9月下旬にあった文化祭はいづれも日曜日だったこともあり欠席している。
 
(実際には文化祭当日も、翌日の代休も1日中お仕事をしていた)
 
10月になると3年生は進路面談がある。この時期、龍虎は進学について「なーんにも考えていなかった」ので、担任教師から尋ねられて
 
「熊谷西高校に進学したいと思っている」
と言い、了承された。
 
ところがその問題について、彩佳や桐絵たちから突っ込まれる。
 
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「龍ちゃん、西高校は熊谷駅まで遠いよ。車で渋滞すると30分くらい掛かると思う。東京に仕事に出るのに大変だから、もっと駅に近い熊谷高校にしたら?」
と佐苗が言う。
 
「ボクの成績では厳しいと思う」
 
「ああ、自分の成績は認識しているね」
と彩佳。
「授業には出ているけど、宿題とかは全く提出していないもん」
と龍虎。
「まあ宿題する時間があったら、寝ていた方がいいよね」
と桐絵。
「実際問題として西高も厳しいと思うけど」
と彩佳。
「何とか頑張る」
と龍虎。
「頑張れるのかなあ。年末年始とかむっちゃ忙しいよ、きっと」
と宏恵。
 
「それはそうだけど。みんなはどこ行くの?」
 
「私は熊谷高校だけどね。推薦を狙っている」
と佐苗。
「私こそ熊谷西高校に行くつもり。ちょっと頑張らないといけないけど」
と彩佳。
「私は熊谷商業高校。家から近いし」
と桐絵。
「私は熊谷女子高校。音楽部の先輩から誘われているのよ」
と宏恵。
 
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「ああ、あそこコーラス強いもんね」
「龍ちゃんがプロじゃなかったら、誘いたい所だけど」
「熊谷女子高も偏差値高いからボクには無理だよ!」
 
“女子高”というのは問題ないのか?と彩佳たちは突っ込みたい気分になったが、些細な事?なのでスルーした。まあ、入学前に性転換手術を受ける手もあるし!?龍虎が熊女の制服を着ている所を見てみたい気もするし。
 

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「だけどさぁ、中学は義務教育で、授業時間中に中学生を使うのは違法だから、ちゃんと授業受けさせてもらえたろうけど、高校生になるとけっこう授業中にも呼び出されると思うよ。公立高校ほんとに大丈夫?」
と佐苗は心配する。
 
「一応、学業優先という契約なんだけどね」
「それ絶対なしくずし的に無視される。赤点取れば留年とかの事態もあり得るし、そもそも出席日数が足りなくなる可能性もあるよ」
と宏恵。
 
「うーん・・・」
 
「私たち話していたんだけどさ、龍ちゃん、私立に行ったほうがいいと思う。私立なら、かなりゆるい所あるよ。授業料さえ払っていれば、欠席が多くてもなんとか進級させてくれたりする学校あるし」
佐苗。
 
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「でも熊谷には私立高校無いんだよね」
「隣の深谷(ふかや)市にはあるし、さいたま市に出てもいいだろうし、いっそ東京の私立に行ったら?」
と彩佳。
 
「東京か・・・・」
 
「品川区のD高校とか、たくさん芸能人が通っているよ。あそこの芸能コースだと、かなり楽に卒業できるみたいだよ」
と桐絵。
 
「それって、学校にほとんど行けずに、ひたすら仕事することになったりして?」
「龍ちゃん、それはもう諦めたほうがいいと思う。これだけ人気があるのに、学校の授業なんか受ける時間が取れるわけない」
と佐苗はハッキリ言った。
 
「うーん・・・・・」
 

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スペインなど欧州中央時間での2016年のDST(夏時間)は10月30日(日)の3:00で終了である。それで10月いっぱいまで夏時間という感覚なので、この時期は日本での13:00-21:00というレッドインパルスでの活動時間帯がスペインでは6:00-14:00に相当する。
 
それで千里はレッドインパルスでの練習や試合が終わった後、すーちゃん、時にはボラちゃんを身代わりにしてスペインに移動し、向こうの午後の時間帯に雑誌社に顔を出して翻訳の仕事をするということをしていた。のんびりした会社なので“急ぎ”の仕事は珍しく、だいたい多くの翻訳は依頼されてから1週間程度以内にスペイン語に訳せばよいことになっていた。
 
もっとも本当に千里が翻訳しているのは半分くらいの言語で、残りは《たいちゃん》や《とうちゃん》など多数の言語に詳しい子が訳してくれている。《りくちゃん》もかなりできる。実は偶然にも多数の言語に堪能な子が、だいたい千里の傍に常駐してくれているのである。《きーちゃん》もかなりの言語ができるが、彼女はJソフトの仕事で忙しい。
 
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10月27日(木)はレッドインパルスの試合とかも無いので、生理が重いので?練習休みますと連絡し、スペインの方もお休みにして、ローズ+リリーのアルバムの制作をしているスタジオに行き『あけぼの』という曲の龍笛パートを入れた。
 
10月30日以降は冬時間になるので、日本の13:00-21:00はスペインの5:00-13:00相当になった。でも基本的な千里の行動パターンに変化は無い。
 
 
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