[*
前頁][0
目次][#
次頁]
司が、今日の水泳の授業見学しようかなあ・・・などと思いながら学校に出て行く。
司は「そろそろ生理だから」と言われて女の子の身体に変えられたあと、6月6日以降は、バストが目立たない大きめのブラウスと(女子用)スラックスという格好で通学していたのだが、それとの“連続性”の問題で司は結局普段着けてるCカップのブラジャーの上にいつものぶかぶかのブラウスとスラックスという格好で出て行った。
1時間目の後の休み、(1組の)雅海が(3組の)司を廊下に呼び出す。
2人は突然異空間のような場所に来た。
「何ここ?」
と司は驚く。
「分からないけど多分大きな問題は無い」
と雅海。
「ねえ司ちゃん、誰かがぼくの夢の中でこれを司ちゃんに渡してあげてと言ったような気がしたから持って来てみたんだけど」
と言う。
「これなあに?」
「ブレストフォーム。これ接着してるとまるで胸があるように見えるんだよ」
「雅海ちゃんは使わないの?」
「ぼく昨夜貴子さんに女の子に戻してもらった」
「ぼくは昨夜、男の子に変えてもらった!」
「なんでわざわざ」
「だってぼく男の子という建前で野球やってるから男子水着で参加しなくちゃと思ったんだもん」
「それもう今更無理だよ」
「そうかも。今朝お母ちゃんに叱られて男子水着は没収された。女の子は胸が隠れる水着を着なきゃいけませんと言われて女子用スクール水着渡された」
「当然だと思うけど。これ接着してれば水着なら誤魔化せるよ」
「肌に粘着するか何か?」
「接着剤でくっつける」
「わぁ」
「専用の接着剤を使う。これあまり肌を傷めないらしい。外す時はエナメルリムーバーとかで外せる」
「わかった」
「これひとりひとりの肌の色に合わせたオーダーメイドみたいなんだよ。ぼく用を司ちゃんの肌に貼り付けると白すぎて付け乳くっつけてるのが一目でばれる。でも水着に隠れてたら分からないよ」
「なるほどー」
それで司はこのブレストフォームをこの空間で接着した。ついでに女子用スクール水着もここで着けちゃった!
そして「どなたか分かりませんが、用事は済みました。ありがとうございます」
と言うと、学校の廊下に戻った。どうもリアルの時間は全く経ってないようである。
(この空間を作り出したのはP大神から依頼されたA大神。S中はP大神の神圏の外にある。Q神社の神圏からも外れた空白地帯)
でも司は思った。
「貴子さんがちんちんは無くしてくれてて良かったぁ。ちんちん付いてたら女子用水着を着られなかったよ」
それで午後の水泳の授業では司は女子用水着姿を3年生全員に披露することになったのである。なお着替えは広沢先生に声を掛けてもらって女子教師用の更衣室で着替えたが
「ああ、最初から水着を着てたのね」
と言われた。
「でも水着を脱ぐ時もここに来なさいね」
「一応着替え用バスタオルは持って来ましたけど」
「そんなの外されて“解剖”されるに決まってるじゃん」
「こっわぁ!」
プールサイドに行くとクラスメイトの女子に
「司ちゃん可愛いよ」
と言われて、たくさん胸にも触られた!
これ先生の目が無いと絶対解剖されそうと司は思った。
女子たちは何も突起物が無い司のお股にもさりげない視線をやっていた。
司はバスト偽装がバレないかドキドキしていたので、この日は野球部の男子数人が司(の魅力的な水着姿)に熱い視線を送っていることには気付かなかった。
司は泳ぎ自体は得意なので、最上級のクラスに入り、ひたすら長距離を通いでいた。このクラスに来た“女子”(女子水着を着た生徒)は、司と、千里・玖美子・留実子・前河杏子にあと1人(後述)の合計6人である。なんかこのメンツなら女子水着姿を曝しててもあまり恥ずかしくない気がした。千里ちゃんとも杏子ちゃんとも親しいし、留実子ちゃんは性別微妙な感じがするし。
なお千里Yは30mルールにより、このプールには出現できない。
雅海は昨年の水泳の授業でも女子水着姿を披露しているのでクラスメイト女子から
「おっぱい大きくなったね」
「やはり生理が来たから成長してきたんだよ」
などと言われてたくさん触られていた!
去年は平らな胸に女子水着を着けている状態を女子たちに見られていたので
「今年はぼくおっぱいあって良かったぁ」
と思った。
セナと沙苗は普通に女子扱いなので普通に泳いでいた。沙苗は中級クラスであるが、セナはなかなかバタ足クラスから卒業できない。優美絵ちゃんたちと一緒にバタ足やビート板をひたすらやっていた。ゆみちゃんは昔はビート板を使っても沈んでいたのが、去年辺りからは何とか沈まなくなったので
「少しずつ進化してる」
と言われていた。
ところで公世であるが・・・・
トランクス型水着を持って学校には出掛けたものの、昼休みに広沢先生が3年1組の教室まで来て、公世を廊下に呼び出して小さい声で訊く。
「きみよちゃん、うっかりしてたけど今日あなた水着どうするの?」
「え?普通に水着持って来ましたけど」
「女子用水着よね?」
「そんなの着ません。トランクス型水着です」
「そんなの女子が着けられるわけ無いじゃん!」
「でもぼくは男子ですけど」
「建前は建前、実態は実態。念のためこれ用意してたから今日はこれを着けなさい」
と言われて女子用水着を渡された!
女子用スクール水着に近いが、パレオ付きなので、男性器があったとしても目立たない。
「こんなの着けられませんよー」
「だって女子の胸を曝したら校長先生が逮捕されるから。くれぐれも男子水着など着ないように。あなたの着替えは女子教員用の更衣室を使っていいから」
と言って同じクラスの雅海を呼ぶ。
「雅海ちゃん、公世ちゃんと一緒に女子教員用更衣室で着替えてくれる?」
「分かりました」
ということで先生は行ってしまった。
「僕、男なのにこんな水着とか着れないよぉ」
と公世は困惑したが、雅海は
「きみよちゃん、恥ずかしがらなくていいよ。胸が小さくたって平気だから。ぼくも去年は胸が全然無い状態で女子水着を着けたんだよ」
と言った。
そういうわけで公世はめでたく女子水着デビューすることになった。
実際には公世はアンダーショーツで男性器を押さえたので、パレオ無しでも男性器が付いているようには見えなかった。着替えの時雅海から
「きみよちゃん、女子用ショーツ着けててブラ跡もあるなら男子更衣室では着替えられなかった」
と指摘されて
「しまった!」
と思った。公世は最近ショーツを着けるのが普通になってたので、そのことは何も意識していなかった。ブラジャーは土日に早川ラボで練習する時に姉に言われて着けているせいだが、その感覚に少しやみつきになりつつある。(かなり危ない傾向:多分あと1歩くらいで不帰点を越える。今は男に戻れるギリギリくらいの所)
公世は女子水着なんて恥ずかしくてたまらなかったが、だれも公世の水着姿には突っ込まなかったので、ごく普通に公世は水泳の授業を受けた。
彼はさすがに最上級クラスに行き、何百メートルも泳ぎ続けた。
でもみんなは公世の居ないところで
「やはり公世ちゃん(工藤さん)は女の子になったのね」
「胸はまだAカップくらいなのね」
「でも体型は完全に女子の体型」
と噂していた!
「工藤さん女の子になっちゃったら剣道はどうなるのかな」
「中学生の内は男子の部に出てもいいけど、高校からはちゃんと女子の部に出てくださいと言われたらしいよ」
公世は胸の筋肉もあるのでAカップ程度のバストがあるようにも見える。更に実は何度も性転換された後遺症で乳首が大きい。ただし今日着た水着はカップ付きなので乳首は目立たなかった。もっともカップ付きなのでよけい胸があるように見えた!
6月23日(木)は母の誕生日だった。千里Rはコリンに頼んでケーキを買ってもらいそれを持ち帰って母の誕生祝いをした。
(買物中にRとYが鉢合わせして消える事故を防ぐため、コリンと小春は千里たちに買物をさせず、Rの買物はコリンがYの買物は小春がしている)
「誕生日なんて忘れてた」
と母は言っていた。
「ああ、誕生日なんて忘れたいよね」
などと玲羅は余計なことを言っていた。
ちなみに千里Yもケーキを買ったのに30mルールで自宅に戻れないので持ち帰れなかった。A大神が千里Gに託したので、Gは翌日の帰り、玲羅に託した。
「これ“別の私”が昨日持って帰ろうとして“消えちゃって”持ち帰れなかったもの。玲羅が持って帰って」
「了解了解。でも“緑”のお姉ちゃんは初めて見た」
と玲羅は千里の腕時計を見て言った。
「私って多分10人くらい居るから」
「うん、そんな気がする」
それで村山家は2日続けて母の誕生祝いをしたのである。
「何か2つ年を取ったみたい」
などと津気子は言っていた。
6月25日(土)は野球の北北海道大会決勝が旭川で行われた。
野球部は“ベンチ入り予定の選手”16名と引率の強飯先生、および水野尚美マネージャーが前日金曜日、通常の練習が終わった後、夕方旭川に行って前泊した。夕食は途中のジンギスカン屋さんで食べたが、練習の後なのでみんな凄い量食べていた。今回の宿泊先は安いビジネスホテルである。
今回の部屋割
907 水野尚美・福川司
501 強飯監督・菅原主将・前川・小林
502 加藤・東野(以上3年)・山園・宇川
503 橋坂・阪井・田中・梶屋(以上2年)
504 柳田・工藤・小森・飛内(以上1年)
今回は前回宿泊しなかった小森君が入り、代わりに松阪君が外れた。
「松阪君、もし性転換して女の子になれば女子部屋に泊められるけど」
「性転換したら女子更衣室も女湯も入りたい邦題」
「チンコ無くしたら女の裸見てもオナニーできないからパスで」
「松阪は性転換してもレディスフロアに入れてもらえない気がする」
ということで今回、水野尚美と司が泊まる部屋はレディスフロアに取られている。普通のツインルームである。男性陣が泊まる部屋は普通のツインルームにエクストラベッドを2つ入れて無理矢理4人泊まれるようにしたもので(修学旅行仕様)部屋がベッドで埋まっていた!
「また同じ部屋ですね。よろしくお願いします」
「うん。またよろしくー」
今回はホテルなので部屋にお風呂が付いている。司は良かったぁと思った。大浴場ではブレストフォームがバレちゃうよと思う。
でも部屋のバスルームで汗を流しながら司は思った。
「どっちみち、ちんちん無いのなら、おっぱいあってもいい気がする」
(そろそろ完全な女の子になろうか)
しかし尚美は前回一緒にお風呂に入ったことでこちらを“普通の女の子”と思い気を許してるようで、司の目の前で着替えるし、下着姿のまま涼んでる!
「尚美ちゃん服着て」
「だって暑いんだもん、司先輩も下着で過ごすといいですよ」
なお現在司の性別軸は120度くらいに設定されていて、胸は無いが、お股には男性器は無く陰裂があってクリトリスもある。
(再掲)
卵巣があるがとても機能が弱い。弱くても生理サイクルは継続中のはずである。司の生理は6月9日にあった。つまり現在は排卵期のはずで一時的に女性ホルモンが弱くなり男性ホルモンが強くなる時期(これ重要)。
ベンチ入り以外の部員、1年の女子マネージャー、また応援団・チア部・吹奏楽部は土曜日の午前中に旭川に出て来た。
そして12:00に決勝戦は始まる。相手は旭川T中である。
ジャンケンで勝ったT中は先攻めを取った。この試合の先発は(左投げの)山園だったが・・・1番打者は右打者である。立ち上がり、コントロールがやや不安定な山園からいきなりホームランを打った。
T中が1点先制する。
司が山園の所に走り寄り
「どんまい、どんまい。ランナーは残らなかったんだからこれから試合開始と思おう」
と言う。
「うん。その気持ちで行く」
と彼も答えた。
そして2番打者も右打者である。でも気を取り直した山園がこれを三振に取る。
でも3番の右打者にはレフト前ヒットを打たれた。キャプテンの菅原君が山園の所に寄り「どんまい、どんまい。守っていくから思いきって投げて」と声を掛けた。
一塁ランナーは司の肩を警戒してリードをあまり大きく取らない。
4番打者も右打者である。ネクストバッターズサークルに入った5番も右打者である。
このあたりでT中の意図が分かった。T中はスタメン全員右打者を揃えたのである!
春の大会でも右打者の多い打線を組んでいたのだが、今回は徹底していた。
ストライクゾーンのギリギリを突く山園の投球に対してバッターは際どい所の球をひたすらカットして粘る。ついに20球目。根負けした感じの山園のボールはアウトサイドに外れる球。これを選んでバッターは4ボールで出塁した。
1アウト12塁である。
内野が集まる。
「右打者相手に投げにくいかも知れないけど強力な左打線が売物のチームで出て来た右打者は、いわば2軍みたいなもの」
と菅原君が指摘する。
「あっそうですよね!」
と山園君も今気付いたように言う。
「それに右打者は左打者より一塁まで走らないといけない距離が長いから、殺しやすい」
「なるほどー」
「だから思い切って行け。みんなで守るから」
と言い、山園君も
「分かりました。頑張ります」
と言う。
[*
前頁][0
目次][#
次頁]
女子中学生・春ランラン(17)