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■女子中学生・冬の旅(1)

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(C) Eriko Kawaguchi 2023-01-06
 
彼は夢を見ていた。
 
夢の中に千里ちゃんが出て来た。なんか全身金色の服を着ている。耳にも金色のイヤリングしているし、髪にも金色のカチューシャを着けている。腕にも金色のブレスレットを着けている。
 
「明けましておめでとう」
と言われるので
「あめでとう」
とこちらも言う。
 
「これは初夢だよ」
「あ、夢なのか」
「お正月だから、お年玉あげるね」
「そんな要らないよ。中学生同士で」
「遠慮しないで。お年玉は玉落としだよ」
「何それ?」
 
「玉、邪魔でしょ?落としてあげるね」
「玉?」
 

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「これよ」
と言って、千里ちゃんは彼の股間に手を伸ばすと、あれを掴んで・・・・・
 
取っちゃった。
 
え〜〜〜!?
 
「じゃこれ、捨てとく?念のため取っておく?」
「まだ捨てないで」
「分かった。じゃ一応フリーズドライにして保存しておくね」
 
フリーズドライ〜〜!?
それってお湯を掛けて3分経つと戻るの??
 
「余計な玉は落としたから、もうこれで汚らしい男になることは無いよ。可愛い女の子になってね。じゃね」
 
と言って、千里ちゃんはどこかに行っちゃった。
 

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そこで目が覚めた。
 
「夢かぁ」
と思ったが、そういえば、千里ちゃんも「初夢」だと言ってたなと思った。でも以前にも似たような夢、見なかったっけ??
 
ぼくこんな夢見るって、やはり女の子になりたい気持ちが強くなってきているのかなあ、と彼は心が揺らぐ思いだった。
 
でも初夢って、いつ見る夢のことだっけ??(*1)
 

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(*1) 初夢がいつ見る夢かについては3つの説がある。
 
a. 12/31の晩から1/1の朝に掛けて見る夢
b. 1/1の晩から1/2の朝に掛けて見る夢
c. 1/2の晩から1/3の朝に掛けて見る夢
 
一般的にはb.の説が有力。a.はむしろ“年越し”の夢である。
 
c.の説は、1月2日に、初荷・初稽古・書き初めなどの行事が行われるので夢も2日からという考え方だと思う。
 

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「玉取ってあげようか?」
と金ピカの服を着て金色のカチューシャを着けた千里Goldが言うと、少年は恥ずかしそうに俯いた。
 
「玉無いと困る?」
と訊くと少年は、ぶるぶると首を横に振る。
 
「じゃ取っちゃおう」
と言うと彼は、恥ずかしそうに頷いた。
 
「じゃ本当に取るよ」
と言うと、ドキドキしたような顔をしている。
 
千里Goldは、横になっている彼の股間に手を伸ばすと、彼を男にしてしまう諸悪の根源を取り去った。
 
「取っちゃったよ。10秒以内なら戻せるよ。10, 9, 8, ...」
とカウントダウンすると彼は俯いたままドキドキしたような顔をしている。
 
「7, 6, 5, 4, 3, 2」
「私がゼロと言ったら、もう戻せないよ」
と最後の意思確認をすると彼は再度小さく頷く。
 
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「1, 0」
と千里Goldは最後までカウントダウンした。
 
「これでもう君は男の子ではなくなったよ。良かったね」
と言うと、彼、いやもう彼女は、嬉しそうな顔をしていた。
 
「じゃ、またね。ちんちんも取りたくなったり、おっぱい大きくしたくなったら、また私を呼んでね」
 
と言って千里Goldは立ち去った。
 
こうして千里Goldは、男になりたくない男の娘のために、女の子になりたい男の子のために、夜な夜な暗躍しているのであった!
 
“元少年”は目を覚ました。そしてお股に手を伸ばして、あそこを確認する。そして、物凄く嬉しそうな顔をした。
 

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「本人が気が変わって、やはり男になりたいと言った時のために、保存しておかないといけないからな。全く面倒臭い」
 
と千里Goldはグチを言いながら、この夜回収した睾丸を1個ずつ別の保存機に入れて名前と日付・左右の別を記入した。
 
ちなみに左右を別にして保管するのは何かの事故で片方がダメになっても、もう片方が使えるようにである。
 
「いっそのこと、小学校に上がる時に、男子は全部睾丸取っちゃったらどうかね?睾丸要る人いるんだっけ?」
 
いや、大半の男の子は要ると思いますよ。
 

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ちなみに、千里Goldのお仕事の主要部分は、生活の苦しい人や、病気で苦しんでいる人、また道に迷っている人などの支援である。仕事柄、亡くなっていく人を見送ることも多い。孤独死していく人に、般若心経を唱えてあげたりもする。千里が唱える般若心経を聞いて多くの人がおかしそうな顔をするのはなぜだろう?と思うが、最期の時を楽しい気分で逝くのは良いことだと思っている。
 
千里Gold(正式には千里γ)は、神様が直接は関与できないことを、眷属としてもう10年くらい遂行している。
 
男の娘の睾丸を取ってあげたり機能停止させてあげるのは、あくまで余技??である。
 

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2005年1月1日(土).
 
朝6時。夜明前!
 
(この日の夜明け6:26 日出7:07)
 
「あけおめ、ことよろー」
と言って、千里のW町の家に、きーちゃんがやってきた。
 
「あけおめー」
と千里(千里G)も言うと、
「寒かったでしょう」
と言って、お汁粉を勧める。
 
「やはりお正月はお餅がいいねー」
と彼女は言い、お汁粉を食べた後、千里の勧めで、おせちなども摘まんだ
 

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7時過ぎ。
 
「そろそろ日も昇るね。出掛けようか」
「はい」
 
それで2人はトイレに行ってから、千里が予め作っておいたサンドイッチ、それに暖かいお茶を入れたポットも持ち、
「いってきまーす」
と言って、家を出る、
 
きーちゃんのトリビュートに乗って車は出発した。
 

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2人が出掛けた後、地下室から千里Vが1階に昇ってくる
 
「不安だぁ。私ひとりでできるかなぁ」
とVは、いきなり弱音を吐いた。
 
(この子はいつも自信が無い)
 

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千里Gを乗せた、きーちゃんのトリビュートは、国道233号を東行し、沼田ICから深川留萌自動車道に乗る。深川JCTで道央自動車道に乗り、岩見沢SAで休憩する。更に道央道を走り続け、富浦PAでトイレ休憩した後、登別室蘭ICを降りた。国道36号を15分くらい走り、市道?をちょこまかと走って、12時前、一軒の純和風住宅に辿り着く。家の前に停めて、千里は車を降りた。
 
今どき珍しい土壁である。庭には松の木があり、石灯籠が立っていて、鹿威し(ししおどし)のある小さな池も作られている、もっとも今の時期は全て雪化粧で、水も凍結しているようだ。お正月なので日の丸が掲げられている。玄関の両脇には門松も立っている。玄関には、しめ縄が張られている。
 
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門の所のピンポンを鳴らそうとしたら、その前に玄関の引戸が開いた。振袖を着た懐かしい友の顔が現れる。
 
「千里〜!」
「珠良〜!」
と言って2人は抱き合った。
 
彼女が室蘭に転校していった2000年2月以来、約5年ぶりの親友との再会であった。
 

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「こちら、うちのおばさんの貴子さんね。お父ちゃんは新年早々漁に出ないといけないんで、代わりに連れて来てもらった」
 
「初めまして、よろしくー」
 
それで2人で中に入れてもらう。
 
「千里ちゃん、お久しぶりー」
と珠良の母・弥生。
 
「おお、千里ちゃん、元気してた?」
と父の平太(ペーター)、
 
「こんにちは」
と言っている妹の繭良は6つ下だったので、現在は小学2年生のはずだ。さすがに千里のことは覚えていないだろう。
 
一番下の妹・琴良(2)は、人見知りしない性格のようで、千里の傍に寄ってきて、結局、千里の膝に抱かれた。
 
弥生さんは色留袖、平太さんは紋付袴、繭良は四つ身の着物、琴良は三つ身の着物を着ている。お正月に家族全員和服を着る家は今時珍しいよね、と千里は思った。
 
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千里は
「これお土産です」
と言って、留萌のお菓子“テトラポット”を弥生さんに渡した。
 
「気にしなくていいのに」
と言って弥生さんが受け取る。
 
「でも寒かったでしょう?取り敢えずお雑煮でも作るね。お餅は何個?」
 
「私は1個」
「私も1個で」
 
「千里、いっぱい食べないと、おっぱい成長しないぞ」
「あはは」
 
珠良は千里と同い年だが、既にCカップくらいある。お母さんもおっぱい大きいから遺伝かな?
 

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弥生さんはハワイ生れの日系3世。お母さん、お祖母さんがポリネシアンである。顔の雰囲気もハワイ系が強く出ている。平太さんは、お父さんが日本とアメリカのハーフ、お母さんがブラジルとメキシコのハーフで4種ミックスである。
 
彼はペンシルヴェイニアのエリー(Erie エリー湖岸の都市)出身である。就職した会社のハワイ支店に赴任してる時にヤヨイと知り合い結婚した。結婚後に日系企業に転職。すると最初仙台支店に転勤になり、ここに勤めている時に日本に帰化した。
 
そしてヤヨイの妊娠中に根室支店に転勤。ここで珠良が生まれた。更に1994年に留萌に転勤。ここで繭良が生まれた。2000年に室蘭に転勤。ここで更に下の妹、琴良が生まれた。珠良と琴良は12歳違いである。平太さんは室蘭と留萌で副支店長を務め、室蘭では支店長になった。支店長なので当面転勤は無いかもと言っている。
 
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「僕は、生まれがエリー湖岸で、その後、ホノルル、仙台、根室、留萌、室蘭、と水辺の町ばかり。龍神様に守護されてるのかもね」
「ああ、そういう人いますよね」
 
娘3人は全員両親の帰化後に生まれているから、生まれながらの日本人である。両親ともに日本人の血を引いているせいか3人とも、顔はやや無国籍だが、美しい黒髪である。和服がとてもよく似合っている。
 
「6年おきに3人作って“間欠泉姉妹”だとか言われてる」
「まあ子供がいつできるかなんて分かりませんからね〜」
「男の子が1人くらい居ても良かったんだけど」
「私が性転換しようか?」
と珠良。
「確かにお前は男でもやっていけそうだ」
 
一家は留萌に来た頃まではクェーカーだったが(*2)、その後、浄土真宗に転宗してしまった。お経もよく研究しており、般若心経を1万枚書写したらしいし、彼は観音経をそらで唱えられる。毎朝正信念仏偈を唱えるという。昨年は札幌の大学で、浄土三部経の講義をしたらしいから、本物である。
 
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日本に来た頃からの仏像マニアで、今回訪問した室蘭の家には“仏像部屋”ができていた。後で見せてもらったが、阿弥陀如来、聖観音、千手観音、薬師如来、釈迦如来、地蔵菩薩、虚空蔵菩薩、大黒天、毘沙門天、吉祥天、などが並んでいるが、周囲に十二神将が揃っているのは美事である。
 

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(*2) ペンシルヴェイニア州には実はクェーカーが多い。特にフィラデルフィアでは大勢力である。クェーカー(震える人)というのは初期の信者さんたちが祈祷時あるいは神秘体験で身体を震わせるようにしていたことから付いた名前。信者さんの中には“クェーカー”という呼び名を嫌う人もあり、キリスト友会またはフレンド派などを自称する人たちもある。実はこの宗派には呼び名が実に多数ある。クェーカーという名前が最も広く知られているので、ここでは便宜的にクェーカーと書く。筆者の個人的な知人さんはクェーカーを自称していた。
 

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家の中にあげられた千里と、きーちゃんは、お雑煮を勧められた後、おせちも自由に摘まんで下さいと言われた。実に様々なおせち料理が並んでいる。
 
黒豆、数の子、栗きんとん、色とりどりの寒天、かまぼこ、伊達巻き、小女子、にしんの昆布巻き、海老の焼き物、鮭の焼き物、椎茸・蒟蒻・タケノコの煮染め、筑前煮、ローストビーフ、鶏肉のテリーヌ、と色々揃っている。
 
「弥生さんひとりで作られたんですか?」
「私も少し手伝ったよ」
と珠良。
「そうね。5%くらい手伝ったかな」
と弥生。
 
「餅は僕が杵と臼で撞いた」
と平太さん。
 
「すごーい!」
 
「お隣の山岡さんと協力して撞いて、半分こしたんですよ」
「確かに2人必要ですもんねー」
 
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「いやこのお餅は本格的に撞いたお餅だと思いました」
と、きーちゃん。
 

千里は繭良にポチ袋のお年玉をあげた。琴良はまだ小さいので、チョコをあげた、2人とも喜んでいた。でも千里も弥生からポチ袋をもらってしまった。
 
「すみませーん」
「いや、こちらももらったしね」
 
でも、きーちゃんは珠良と繭良にポチ袋、琴良にはクッキーをあげていた。
 

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ひと通り、歓談をした上で、本題に入る。
 
「それで年内に電話でお話ししたように、あの山の中の別宅の土地・建物を譲って頂けないかと」
と千里は言った。
 
「全然オッケーね」
と平太さん。
 
「それで一応50万円用意してきたんですが」
と言って、千里は10万円単位で紙テープで留めた札束を5つ積み上げた。
 
しかし平太は
「こんなに要らないね」
と言い、1つだけ取って残りの4つはこちらに返した。
 
「そんなに安くていいんですか?」
「だって元々20万で買ったものだし。減価償却しちゃってるよ」
 
「土地は減価償却されない気がします」
「あそこは鹿とか熊とか出るから」
「この半年で、ヒグマ5頭とエゾシカ4頭、捕獲しました」
「豊作だね!」
「美味しく頂きました。それでも余っちゃうんですけどね。今冬だから天然の冷蔵庫に保管しています」
 
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「熊カレーとか鹿カレーとか売り出すといいかもね」
「ほんとに売り出そうかな」
 
「うちの会社で売ってるカレー粉使わない?安く卸すよ」
「お父さん、商売熱心!」
「美味しい馬鈴薯・玉葱作ってる農家も紹介しようか」
「じゃその件はまた後日打合せを」
 
ということで、取引は10分で終了した。平太はその場で登記変更の委任状を書いて実印を押してくれた。印鑑証明書も付けてくれるので、印鑑証明書の発行手数料分を押しつけるように渡した。
 

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