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■夏の日の想い出・天下の回り物(11)

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この夏は実に様々なイベントが詰まっていて、笑顔も涙もあり、生も死も婚もあった。
 
2018.06.03 私が正望と婚約。結納を交わす。
2018.07.03 UTPの菊山悠子(旧姓桜川)が美季を出産
2018.07.04 千里1の夫である川島信次が事故死。
2018.07.23 桜野みちる・森原准太の記者会見。結婚へ。
2018.07.29 政子が妊娠を発表。
2018.08.03 青島リンナが夏絵を出産
2018.09.12 淳が性転換手術を受ける
 
信次の突然の死亡で千里1は茫然自失となり、お葬式の時はまるでお人形さんのように、何を話しかけても無反応の状態だったので、私たちは彼女を精神科に入院させた方がいいのではと話し合ったほどだった。
 
しかし8月19日に四十九日の法要を終えて少しした所で、千里がかなり元気になっているという話を私は揚羽から聞いた。それで見に行くと、ほんの数日前に見た時とまるで違うので驚く。
 
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「何があったの?」
「私、女の子のママになったから、頑張らなくちゃと思った」
「今、仙台で代理母さんのお腹の中で育っている子のこと?」
 
「ううん。あの子の性別はまだ分からない。でも一昨日、私の血を引く女の子が生まれたんだよ。カンナちゃん」
 
千里(千里1)が語るところによると、その子こそがローズ+リリーのツアーや制作に随分協力してくれた(本物の)“謎の男の娘”さんらしい。前世では小春という名前だったらしいが、生まれ変わったら「かんな」という名前にして欲しいと本人が言っていたのだという。
 
この子は法的には千里の思い人・細川貴司さんと、彼の現在の奥さんである美映さんとの間に生まれたことになっているものの、本当は千里の遺伝子を引き継ぐ子なのだと千里1は言った。
 
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(緩菜の本当の遺伝子的両親については、この時点で真実を知る人は誰もいなかった)
 
千里1の様子を見て私はその状況を千里2に連絡した。すると千里2も驚いていたが、千里1のリハビリのために、バスケットの適当な練習パートナーを行かせると言っていた。バスケの力が回復すれば、きっと精神力も、音楽的な能力も回復していくだろう、と私は思った。
 
実際千里1はこの後、10月から編曲作業に復帰するのである。
 

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政子の妊娠発表、私の婚約報道が続いたことから、★★レコードの町添部長が『お嫁さんにしてね』というシングルを企画した。部長が付けたキャッチフレーズは
 
《婚約したケイ、出産するマリ、があなたに贈るラブソング》
 
というものだったが、ネットでは『結婚が抜けてる』という声が多数出ていた。
 
このシングル(『祝愛宴』『Long Vacation 2018』とのカップリング)は大きな編曲の変更はせずに(表題曲を少しカントリーっぽく演奏しただけ)短期間で収録してリリースしている。
 
更に町添部長はブライダルやベビーをテーマにしたミニアルバムの制作を打診し、私は快諾した。
 
が、開き直ってほぼ既存曲とカバーで構成している。
 
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『ふたりの愛ランド2018』エレクトーン版
『振袖』(同名CD)和楽器mix
『夜宴』(Flower Garden) ブラスmix
『ずっとふたり』(Heart of Orpheus) ストリングmix
『愛のデュエット』(幻の少女)
『城さんの赤ちゃんが風邪引いた』
『My Baby Baby Balla Balla』
『マイ・ハッピー・デイ』(新曲)
 

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『ふたりの愛ランド』はローズ+リリーの初期の人気曲である。過去に2012年版もリリースしたことがあるのだが、今回は詩津紅の弾くエレクトーン STAGEA だけの伴奏で歌っている。
 
私は高校1年の時、様々な子と組んで音楽活動をしているのだが、世間的には和泉とのペア《千代紙》が最もよく知られている。結果的には政子とのペア《チューカラ》が須藤美智子の命名で《ローズ+リリー》としてデビューすることになる(*1)。
 
そして私と詩津紅のペアは《綿帽子》という名前で主として体育館の用具室のピアノで詩津紅の伴奏+私の歌で活動していたが、何度か街頭ライブ(*2)も敢行している。今回詩津紅のエレクトーンで歌っていて、私はふとあの頃のことを思い出したりした。
 
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(*1)私と政子のペアについて加藤課長は《イチゴ・シスターズ》というのを考えていたらしいのだが《イチゴ・シスターズ》よりは《ローズ+リリー》の方がずっと良い気がする。須藤さんの功績だ。
 
(*2)詩津紅がカシオトーンSA-75(mini37鍵1.5kg)をショルダーストラップで吊って使用した。SA-75はどうかしたショルダーキーボード(*3)よりずっと軽い優れものである。私はヴァイオリンを間奏で弾いていた。
 
(*3)ショルダーキーボードとは、ギターみたいな形状のキーボードである。最近ではRoland AX-Synthなどが人気だったが販売終了。現行ではAlesisのVortex wireless 2くらいが主な機種。但し古い製品でも良ければYamaha KX5などは結構中古市場に出回っていて、若いミュージシャンの愛用者もいる。
 
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『夜宴』(Flower Garden)と『ずっとふたり』(Heart of Orpheus) に『振袖』は新規の録音はおこなわずにリミックスだけした。
 
『城さんの赤ちゃんが風邪引いた』は『太郎さんの赤ちゃんが風邪引いた』などのタイトルで知られる曲であるが、ここでは「城(じょう)さん」にした。
 
城さんの赤ちゃんが風邪引いた (x3)
そこでヴェポラップを塗った。
 
なぜ城(じょう)さんなのかというと、この曲は元々がJohn Brownだからである。
 
この曲は最初このような形で現れる。
 
■ジョンブラウンの身体
John Brown's body lies a-mouldering in the grave; (×3)
His soul is marching on!
(ジョン・ブラウンの身体は墓の中にある/しかし彼の魂は前進する)
 
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ここで"Body"は「遺体」ではなく、あくまで「身体」と訳すのが正しい。実はジョン・ブラウンというのは、南北戦争の時に北軍のボストン第2歩兵大隊に居た軍曹さんの名前なのだが、彼は死んでいた訳ではない!生きていたから前進できたのだが、遅刻したりした時にからかわれて、このような歌ができたものらしい。
 
(南北戦争の直前に処刑された同姓同名の過激活動家も存在したため、彼はからかわれたのである。だから墓の下にあるのは活動家のジョンブラウンで、前進するのは軍曹のジョンブラウンとも考えられる)
 
この曲は日本ではよく『リパブリック讃歌』の名前で参照されるが、実は『リパブリック讃歌』より『ジョンブラウンの身体』の方が少し古い。
 
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これのバリエーションとして、やがてこのような歌が現れる。
 
■ジョンブラウンの赤ちゃん
John Brown's baby had a cold upon his chest; (x3)
And they rubbed it with camphorated oil.
(ジョン・ブラウンの赤ちゃんが風邪引いた/それで香油を塗った)
 
『太郎さんの赤ちゃんが風邪引いた』はこれのかなり忠実な訳である。
 
日本には「太郎さん」版と「権兵衛さん」版があるが、英語圏ではJohn BrownをEva Brownに変えたものも現れている。Eva Brownといえばヒットラーの恋人の名前である。
 
Eva Brown's body lies a-mouldering in the grave; (x3)
Her soul is marching on!
(エヴァブラウンの身体は墓の下にある/しかし彼女は前進する)
 
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この替え歌を元ネタにして『歌う白骨(Jane Brown's body)』という小説も書かれている。作者はサスペンスの名手コーネル・ウールリッチ(Cornell Woolrich)である。死んだ女性をマッド・サイエンティストが蘇生させたが、彼女は全ての記憶を失っており、最初は字も読めなかった。数年後、ノヴァと名付けられたその女性に恋した男性が彼女と駆け落ちしてしまうが・・・というお話。結末は想像できる通り。
 
この曲には日本でも様々な替え歌が作られており、オリジナルに近いこんなのもある。
 
『進め進め』(戸川安宅 1902)
太郎がむくろも倒れたり、次郎がむくろも倒れたり、死すも生くるも君がため。進め、進め。
 
まるで二百三高地ですが、作られたのは日露戦争前夜ですね。嫌な歌だ。
 
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大正時代にはこういう可愛い歌も出来て女学生たちが愛唱した。
『薔薇の歌』(神長瞭月)
小さい鉢の花バラが、貴方の愛の露受けて、薄紅の花の色、昨日初めて笑ってよ
 
『おたまじゃくしは蛙の子』は1940年に永田哲夫・東辰三作詞で灰田克彦のレコードに収録されたものである。ただし、このレコードではこの歌詞は実はハワイアンの「Na Moku Eha」という曲に乗せられている。ところがこの灰田版では間奏部分に『ジョンブラウンの身体』のメロディーが引用されていた。そのため、いつしか『ジョンブラウンの身体』のメロディーに乗せて「おたまじゃくしは・・・」と歌う人たちが現れたという。
 
(「おたまじゃくしは蛙の子」は「水戸黄門」や「どんぐりころころ」とも歌詞交換可能である!)
 
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『権兵衛さんの赤ちゃん』『太郎さんの赤ちゃん』は戦後間もなく出版されたキャンプ曲集にも収録されているらしく、ひょっとすると戦時中くらいの作品なのかも知れない。
 
更にこの曲は「おはぎがお嫁に行く時は」とか『ともだち讃歌』などのバリエーションを産み近年では『ヨドバシカメラの歌』としても広く知られている。
 
私たちはこの曲はスターキッズの近藤さんのギター、鷹野さんのベース、酒向さんのドラムスの3人の伴奏だけで歌っている。30分くらい練習してその後は1発録りである。
 

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ところでこのアルバムが発売された後のネットの声。
 
「“城さんの赤ちゃん”って“お嬢さんの赤ちゃん”にも聞こえるよね」
「いや、わざとそう聞こえるように歌っている気もする」
「太郎さんの赤ちゃんだと男の子だけど、お嬢さんの赤ちゃんなら女の子か」
「いや待て。太郎さんの赤ちゃんって、太郎さんの子供って意味だろ?太郎という名前の赤ちゃんではないはず」
「あれ〜〜?」
 
「お嬢さんの赤ちゃんって、未婚の母という意味では?」
「おぉ!」
「つまりこの“お嬢さん”ってマリちゃんのことか!」
 
このあたりのネットの書き込みを見てマリはニヤニヤしていた。
 
「この子が万一男の子だったら、おちんちん取って、ちゃんとお嬢さんにしてあげよう」
などと政子は言っていた。
 
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(実際には8月の段階でDNA鑑定により胎児の性別は女の子と確定している)
 

『My Baby Baby Balla Balla』はドイツの4人組バンドDie Rainbowsの1966年のヒット曲である。日本でもスパイダースがカバーしている。歌詞は極めて単純で
 
My Baby Baby Balla Ballaというフレーズに、更にひたすら Balla Balla
 
と歌い続けるものである。歌詞中にBallaという単語(意味不明)は64回も出てくる。日本では「マイベビーベビー」を聞き取れなかった小学生たちが
 
「アベビバビブベ・バラ」
と歌い、ついでに
 
「お前の父ちゃんバラ、お前の母ちゃんバラ」
などとやっていた。
 
歌詞自体が『つけまつける』並みに意味不明だが、Babyは恐らく赤ちゃんではなく恋人への呼びかけ。しかしベビーという単語が入っていることから、採用させてもらった。
 
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これはオリジナルのRainbowsの構成(Gt/Gt/B/Dr)で演奏することにし、宮本さんにセカンドギターに入ってもらって、近藤・宮本・鷹野・酒向4人の演奏をバックに私とマリが歌った。マリが物凄く楽しそうだった。
 
「バラバラだから、それに刺激されてユリユリという詩を書いたんだけど」
とマリは言った。
 
「じゃ来年くらいに曲付けるね」
と私は答えた。
 
「マイ・ベビー、ベビー、ユリユリ」
「ふむふむ」
「女の子はみんなでユリ」
「ちょっと待て」
「男の子はちんちん取ってユリ」
「却下」
と私は言った。
 
「なんで〜?」
「そんな歌、発売したら発禁処分になるから」
 

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さて今回のアルバムで町添さんが「うーん・・・」と悩んだものの、私は押し切らせてもらったのが『愛のデュエット』である。まさにブライダルにふさわしい名曲なのだが、実はこの作品の作者は上島先生である。
 
上島先生の作品は既にロックが解除されており、使用することは可能である。それで使うことにさせてもらったのだが、ローズ+リリーの名前があるからこそ許してもらったのだと思う。
 
私たちがこの曲を使ったことで、上島先生のファンと称する方から「使ってくれてありがとう」というお手紙を100通くらい頂いてしまった。
 
この曲のオリジナルのPVは、ハイライトセブンスターズのヒロシ(男役)とRainbow Flute Bandsのフェイ(女役)で撮影した。しかし私はこれを今回アクアにやらせたいと思った。
 
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彼に男役・女役の双方をやらせようという魂胆なのである。
 
コスモスに連絡すると案の定
「アクアは忙しいんですけど」
と言われる。
 
「出演料3000万円払うから」
「3000万円!?」
 
そのギャラの高額さに驚いたコスモスは「検討する」と言ってくれて、結局彼のスケジュールを3日空けてくれた。
 
このPVの撮影はアクアと私と醍醐春海、山村マネージャーの4人だけで行い、他の人は同席させないでやりたいという私の申し出も「山村が同席するのならOKです」と言ってもらった。
 
「葉月も一緒ですよね?」
「いえ、葉月君はお休みで。アクアだけで大丈夫です。うまく合成しますので」
「分かりました」
「葉月君は本来セットでしょうから、彼にも300万円ギャラを払います」
「いわゆる“お笑い”ですね。頂きます。全額彼に渡します」
 
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夏の日の想い出・天下の回り物(11)

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