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■夏の日の想い出・東へ西へ(3)

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最初ゆみが来た時はまだ政子は寝ていたのだが、千里も来て色々話している内に起きてきた。
 
「へー。車で北海道に行くの?すごーい。ゆみちゃん、どんな車?」
 
それで4人で一緒に下に降りて見る。ポルシェ・カイエンである。
 
「かっこいい〜」
と言って政子はこの車が気に入ったようである。
 
「スタッドレスとかチェーンとか持ってる?」
「ううん」
 
「最低それは装備した方がいいな。あとワイパーとかウォッシャー液も北国仕様に交換する必要があるけど、これは北海道に行ってからでないとこちらでは売ってないと思う。大洗から苫小牧のフェリーに乗るなら、苫小牧市内の友人に連絡しておくから現地でその人に教えてもらって交換するといい」
と千里。
 
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「ありがとうございます。助かります」
 
それで結局、4人でカイエンに乗り、カー用品店まで一緒に行って、ブリジストンのブリザックを履かせ、チェーンも“いちばん装着が簡単なの”を買い、その場で一度着脱の練習をさせた。
 
カイエンで私のマンションに送ってもらってから別れる。ゆみは非常食とか防寒具とかを買いそろえてから明日、大洗からフェリーに乗るということだった。
 
ゆみを見送ってから政子が私に訊く。
 
「あの車はいくらくらい?」
「1200万円くらいだと思うよ」
 
「あの車も格好良いなあ。私もカイエン買おうかなあ」
「いいんじゃない?こないだ言ってたマイバッハ57よりは実用的だと思うよ」
 

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「あれ?そういえば今日は千里、何か用事あったんだっけ?」
と私はマンションの部屋の中に戻ってから訊いた。
 
「そうそう。龍虎のことなんだけどね」
「あ、うん」
 
「これ説明するには、龍虎の病気のことと、私たちが関わった経緯を説明する必要があって」
 
と言った。
 
「待って。コーヒーでも入れよう」
 
と言って私は先日ジャカルタに行ったときに買ってきたコーヒー豆をコーヒーメーカーにセットした。
 
「おやつ無いの?」
などと政子が言うので、やはりジャカルタで買ったマンゴーケーキを出して来てスライスする。
 
「美味しい美味しい」
と言って、政子はまだコーヒーが入る前から食べている。
 
やがてコーヒーができる。
 
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「これブルマン?」
と千里が一口飲んでから言う。
 
「そそ」
「でもジャカルタと言わなかった?」
「これはニューギニア産のブルーマウンテンなんだよ」
「ああ、それは聞いたことある」
「さすがさすが」
 
日本ではあまり流通していないニューギニア産ブルーマウンテンだが、ヨーロッパなどでは、本家のジャマイカ産に匹敵する評価をする人もある。
 

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それで千里は龍虎のことを話し始めたが、彼女の話は1時間以上に及んだ。そもそも龍虎は高岡さんの友人の志水さんという夫婦に預けられて育てられていたこと、幼稚園の時に原因不明の病気で倒れ、あちこちの病院で実に様々な診断名を付けられたこと。そんなことをしている最中に志水さんが事故死し、結果的にお金にも困窮して、とても龍虎の医療費の負担ができない状態になったことから、奥さんが長野支香に泣きついて来て、支香も初めて龍虎の存在を知ったこと。
 
その時点で龍虎には戸籍が無かったので、上島先生が弁護士の手を借りて戸籍を作り、支香が親権者となったこと。上島先生のサポートにより、ついにこの病気に詳しいお医者さんが渋川市にいることが分かり、そこの病院で手術を受けたこと。
 
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「この手術を受ける前日に、インターハイで渋川に出てきていた私たちのチームが練習で借りた小学校の隣に龍虎が入院していた病院があってさ。私たちが帰ろうとしていた時、ちょうど病院を脱出して散歩していた龍虎と遭遇したんだよ」
 
「それは凄い出会いだね」
 
「それで私たちは龍虎と約束した。明日の試合、私たちも頑張るから龍虎も手術頑張れって」
 
「わあ」
 
「その時、うちのチームのメンバーの川南(かな)って子があの子をからかったんだよ。手術頑張らないと、ちんちん切られちゃうぞって」
 
「あはは」
と私は笑ったのだが、政子が「へ?」という顔をする。
 
「ちんちん切られるって、アクアは女の子だよね?」
「男の子だけど」
 
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「うっそー!?」
 
「まあよく女の子と間違えられるけどね」
「でも私があげたスカート穿いてたよ」
「うん。あの子はよく女の子の服を着せられちゃう」
「でもあの子、自分のブラのサイズを知ってたよ」
「ブラジャーもよくつけさせられる」
「うむむ」
 
「でも私たちの翌日の相手が実力では全国No.2って学校でさ」
「ひゃー」
「敗戦確実だった所から試合終了間際に私のトリックプレイに向こうの選手が美事に引っかかって、ギリギリで追いついた」
「おお」
「延長戦に持ち込んで逆転勝利」
 
「劇的だね」
「龍虎も手術中に急に血圧が降下して心臓まで停止したんだけど、看護婦さんから『龍虎君、おちんちん切られちゃうよ』って耳元で言われたら、心臓が再度動き出した」
 
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「なんつー蘇生法だ」
と政子。
「よほど、ちんちん切られたくなかったんだろうね」
と千里。
「まあ男の子ってしばしば命よりおちんちんが大事って言うから」
と私。
 
「でもおちんちん切ってもらって女の子になれば良かったのに」
と政子。
 
どうも龍虎が実は男の子と知って、更に関心が高まったようである。
 
「それで私たちも試合に勝ったし、龍虎も手術を生き延びた。それで、その後も彼女と私たちの交流は続いているんだよ」
 
「彼女?」
「あ、彼の間違い」
 
どうも千里もわざと間違えて言っているようだ。
 

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「その後龍虎は入院中に田代夫妻と知り合って、結局そこの里子になることになった。実際問題として支香さんは仕事忙しいし、ツアーとかに参加すると1ヶ月くらい帰宅できないような場合もあるからさ。龍虎が入院中は良かったんだけど、退院した後はどうしようと悩んでいたらしい。そこに里親になってくれる夫婦が現れたんで、話がとんとん拍子に進んだんだよ」
 
「でもこないだ龍虎も言ってたけど、その田代のお父さん・お母さんとうまくやっているみたいだね」
 
「うん。いい夫婦に預かってもらったと思う」
と千里も言う。
 
「まあそれで、私たちのチームの中で、いちばん龍虎と意気投合して頻繁に関わってきたのが川南って子でさ」
 
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「そのおちんちん切られちゃうぞと脅した子か」
「そうそう。それで川南はしばしば龍虎に女の子の服とか下着とかをプレゼントと称して送りつけている」
 
「なぜ〜〜〜?」
「最初は本当にジョークだったみたい。龍虎もこんなの送りつけられても困りますと抗議していた」
 
「うん」
 
「でもその内さ」
と言って千里は笑う。
 
「僕もう120のスカート穿けなくなったとか言ってくる訳」
 
「穿いてるんだ!?」
「それで、じゃ少し余裕見て140送ってあげるね、とかやってたんだよ」
 
「女の子の服にハマったんだ!」
「うん。川南による女装教育だね」
 
「まあ、いいんじゃない?あの子、本当に女の子の服が似合うし」
と私は言う。
 
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「それで本人も女の子になりたくなったのね?」
と政子。
 
「それは違う」
と千里。
「ああ、やはり違うよね?」
と私。
 
「あの子は純粋に男の子だよ。女の子になりたい訳ではない」
と千里。
「うっそー!?」
 
「ただの女装趣味だよね」
と私。
 
「そうなんだよ。女の子の服を着るのは好きだけど、別に女の子になりたい訳ではない」
 
「え〜〜〜!?」
 
「実は数日前にも上島先生のところでその話をしてきた。だからあの子女装が凄く似合うから、話題を取るのに女装でテレビに露出させるけど、男装の写真集を発売して、間違い無く男の子であることも強調しておく」
と私は説明する。
 
「ああ、やはり写真集出すことにしたのか」
と千里。
「近日中に沖縄かどこかに連れていくと言ってた」
と私。
 
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「沖縄でビキニとかミニスカとか着せる?」
と政子が言う。
 
「まさか。パイロットの制服とか、ビジネススーツとか、野球選手のユニフォームとか着せる」
 
「いや、やはり沖縄に連れて行くならビキニの水着着せなきゃ」
「胸無いし、おちんちんあるから無理」
「じゃ、おっぱい作って、おちんちんは取ればいい。ちょっと手術してさ」
 
政子はすっかり龍虎に女装させて性転換させることに燃えているようであった。
 

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「だけど龍虎って、中学1年生なんでしょ?なんでまだ声変わりしてないの?女性ホルモン飲んでるんだっけ?」
と政子は疑問を呈した。
 
「あの子が大病した時の治療でかなり強い薬を使っているんだよ。その副作用であの子、髪の毛が全部抜け落ちるくらい身体もダメージ受けてる。爪も折れるし、肌も荒れて、そちらも大変だったみたい。どうもその影響が生殖器にも出ている感じなんだよね。それで性的な発達も遅れているみたい。身長も低いけどね」
と千里は説明した。
 
「ああ、女の子の背丈だよなとは思った」
と政子。
 
「それ睾丸が死んでいたりしない?」
と私は訊く。
 
「毎年1度は数日入院して徹底的な検査を受けている。だから睾丸が死んでいたら、その時にチェックされていると思う」
 
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「じゃ死んでないけど、弱いという感じ?」
「だと思うよ。まあ20歳くらいまでには声変わりも来るんじゃない?」
 
「ねね、それ20歳頃まで声変わりが来なかったら、物凄く魅力的な少年歌手にならない?」
と私は言った。
 
「あの子は色々な意味で奇跡の存在だと思うよ」
と千里も意味ありげな微笑みで答えた。
 

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千里は龍虎が事務所の先輩・日野ソナタのヒット曲『いちごの想い』を歌っている歌唱録音を聞かせてくれた。
 
「なんて可愛い歌い方するの!?」
と政子が喜んでいる。
 
「まあ男の子の歌い方じゃないよね」
「うん。この歌を聞いたらみんな歌っているのは可愛い女の子だと思う」
 
「いや、この子、とても13歳とは思えない上手さだよ。音程もリズムも物凄く正確」
と私は言う。
 
「元々お父さんの高岡さんも、お母さんの夕香さんも歌が上手かった。最初の里親・志水さん夫妻もふたりともミュージシャンで歌がうまいし、家庭にはいつも歌と音楽があふれていた。3歳の時からピアノ習わせていたし、退院後はヴァイオリンとバレエも習っている。今の里親の田代夫妻にしても、田代父は社会科の先生だけど吹奏楽部の顧問、田代母は音楽の先生で合唱部の顧問。実は学生時代には歌手をしててレコードも出してる。自宅にグランドピアノがあり、龍虎はいつもそれを弾いている」
 
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「英才教育されてるね!」
 
「環境が良すぎるよね。この歌でCD出したら、ミリオン確実と思わない?」
「宣伝次第だけど、充分行く可能性あると思う」
 
「私、アクアのファンクラブ会員番号1番になりたい」
と政子が言い出す。
 
「まあ、それは紅川さんに相談してみて」
と私は言った。
 

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