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■夏の日の想い出・ホームワーク(18)

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それでともかくも妹さん立ち会いの上で、マリアは去勢手術を受けた。
 
「睾丸を取ったら子供も作れなくなりますし、2度と元には戻せません。本当に睾丸を取っていいですか?」
「はい。子供が作れなくなることは承知しています。取ってください」
「分かりました」
 
それで医師はマリアの陰嚢を切開して睾丸を切断した。
 
「持ち帰りますか?」
「いいえ。要らないので捨ててください」
「了解です」
 
こうして、かなりの大事(おおごと)となって、マリアは男性を廃業したのである。もっとも長年の女性ホルモン服用で既に男性機能は消滅していたはずでそもそも既に子供を作る能力も無かった。
 
帰りも妹さんは、§§コールセンターの車で郷愁飛行場まで送ってもらい、その後ホンダジェットで徳島飛行場まで送ってもらった。妹には、レイが東京土産にお菓子を渡したので、ますます恐縮していた。
 
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マリアは、社長から借りた手術代より、妹の送迎費用の方が数倍掛かっている気がしたか、自分がとても大きなプロジェクトに関わっていることを再認識し、感染防止もほんとにしっかりやらなければと自覚した。
 
またこの事件は、“愛の十字架”の各メンバー、そしてMCCを含む他のバックバンドのメンバーにも再自覚を促すことになった。
 
「でもラピスラズリの朱美ちゃんも、元男の子だったんだしょ?凄いなあ。中学生で性転換しちゃうなんて」
などとマリアはレイに言っていた。
 

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「じゃ手術するよ。いいね?」
と蓮菜は親友の千里に確認した。
 
「うん。お願い」
と千里は、かなり良心の痛みを感じながら、彼女に“かんな”の手術を頼んだ。親友を欺すことになってしまうのは、本当に申し訳ない。
 
大人なら普通の部分麻酔あるいは腰椎麻酔などで行う手術だが、子供はそれでは動いたりした場合が危険なので、眠くなる薬を処方して、眠らせて部分麻酔と併用する(全身麻酔ではない)。
 
蓮菜は患者がちゃんと眠っていて麻酔も効いていることを確認してから陰嚢を電気メスで切開した。事前にMRIでも確認していたように、睾丸が陰嚢に糸で縫い付けてある。その糸を剪刀で切って、睾丸が自由に動くようにした。
 
「ごめんねー。このままこの睾丸を除去してあげたいけど、それは君の年齢では許されないのよ」
と心の中でひとりごとを言ったが、患部を見ていて、何か違和感を感じた・
 
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「これ本物の睾丸だっけ??」
 
疑問は感じたものの・・・いいことにした!!
 
千里を締め上げても知らんぷりするだろうし。
 
なんか千里の態度が変な気がしたんだよねー。
 
まぁいいや!!
 
それで蓮菜は陰嚢を縫合し、手術を終えた。
 
(さすがに“患者が別人”であるとまでは思わない)
 

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手術が終わって病室で寝ている“かんな”の元に、一人の人物が忍び込む。
 
「さあ、環和(かんな)ちゃーん。君の睾丸は形だけのニセモノだから、ちゃんと“女性ホルモン”を分泌するものと交換してあげるね」
 
と言うと、ベッドにビニールシートを敷き、子供に全身麻酔!を打つ。
 
そしてさっき蓮菜が縫合した糸を切ってしまい陰嚢を再度開く。そして中に入っている“疑似睾丸”を取り出してしまった。そして彼が持ち込んだ新たな睾丸を中に納め、精索と繋いでしまった。
 
「ふう。龍虎が可愛い女の子になれるよう頑張って作った睾丸が無駄にならなくて済んで良かったよ」
などと彼は呟いた。もっとも女性ホルモンの分泌量は、小さな子供なので少し弱くなるように調整している。
 
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「まだ目が醒めないかな?だったら少しサービスするか」
と彼は更に呟くと“加工”を続けた。
 
全て終わった所で、前橋に連絡した。彼が退去して10分ほどして、前橋が“環和(かんな)の母親”を連れてくる。
 
「手術は終わりました。しっかり間違えて手術してますから」
「間違ってくださってありがとうございます」
「環和(かんな)ちゃんの陰嚢の中には女性ホルモンを分泌するように加工した睾丸が入っていますから、この後はどんどん女の子らしくなっていきますよ」
 
「それは素敵ですね。可愛い女の子に育つといいなあ」
 

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前橋は
「20-30分で目が覚めると思います。例によってお代は不要ですから。薬局でお薬だけ受け取って帰って下さい」
と言って精算済みの伝票を渡すと、母親を置いて退出した。
 
「環和(かんな)ちゃん、手術痛くなかったぁ?」
などと声を掛けながら、母親は、まだ眠っている“娘”の病院着をめくり、パンティを下げてみる。
 
「あら。割れ目ちゃんみたいになってる。ちんちん切っちゃったのかな?」
と言って母親はその割れ目を開いてみる。
 
「これ、ちんちんかしら?まるでクリちゃんみたい。これくらい小さかったら、女の子として保育所に行けるね。良かったね、環和(かんな)ちゃん」
などと母親は呟いた。
 
実際には、陰茎も睾丸も付いたままである!
 
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膣が無いほかは、外見上ほぼ女の子だが、(短くカットした尿道以外)ほとんど切除していないので、万一この子が男の子になりたいと言った時は男の形に復元することが可能である(不足する尿道は一部人工のものを使えば良いし、男性としての機能にも影響は無いはず)。
 
「まあタックする手間を省いてやっただけだな」
などと、勝手な手術をした人物は呟いた。
 
彼としては完全な女の子にしてあげたかったのだが、千里にバレたら、こちらが去勢罰をくらいそうなので控えた。
 

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この子の本来の睾丸も一応保存している。ただし睾丸として“発生不全”であり、実際の睾丸の機能は無かった。青池も治療不能だと言った。一方以前の手術の時に脊髄から細胞を取得し、リセットしてIPS細胞に変えており、これを今、卵巣・子宮・膣のセットに育てている所である。数年経てば移植可能になるはずである。
 
青池、勾陳、前橋らのチーム(?)は、とっくの昔に性転換済みの緩菜の身代りに正規の医療で治療される停留睾丸の子が欲しかったので、偶然、停留睾丸の息子を娘に変えたい(正確には“戻したい”)と思っていたものの、治療費が無くて困っていたこの母親を利用させてもらったのである。母親の希望通り、複雑な過程を経て正規の医療により睾丸を除去してもらったが、千里からもかなり叱られたので、この後は本人が成長して、男女どちらになるのを望むか次第だと思っている。(女の子状に股間形成してしまったのは勾陳の趣味であり、千里に知れたらそれもかなり叱られる)
 
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この環和(かんな)ちゃんの出生届は女で届けられていた。ドラゴンズのメンバーで手分けして確認した所、この子の祖父母や、この母親と離婚した元夫(養育費は全く送ってきていない)なども、この子は女の子だと思い込んでいる。
 
緩菜同様、かなり強度の停留睾丸だったので、恐らく出生時に医師が性別を誤認したものと思われる。出生時は女の子に見えたものの、たぶん成長に伴い、男の子みたいな形になってきて、母親も焦ったのだろう、と青池は言っていた。
 
母親としては、それまで女の子だと思って育ててきたから、男になってしまうなんて可哀想!という気持ちになり、女の子に戻してあげたいと思ったのだろう。青池は「この子の脳は女の子の脳だと思う」と言っていた。むろん女脳たからと言って本当に女として生きていきたいと思うかは、青池にも分からない。
 
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母親はこれまで環和(かんな)ちゃんを託児所に預けて居酒屋のバイトをして子供を育てていたのだが、今年春以降は夜間の仕事が無くなり、給料が下がって、かなり苦しんでいた。母親(環和の祖母)から田舎に戻ってこないかと言われていたが、ちんちんの付いている環和(かんな)は連れて行けないのでそれも困っていた。
 
千里からの依頼で青池が工作し、1月以降、店内に無料託児所のあるファミレスで働くことができるようになった。ただ、母親としては性別が微妙な環和(かんな)を託児所に預けることに不安を感じていたが、この日の“手術”で環和(かんな)は女の子として“託児所パス”できる状態になった。前の託児所ではお股をタックしておいたので、一応女の子と思れていたが、バレないか、かなりヒヤヒヤしていた。
 
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環和(かんな)は現時点では女の子として成長しているように見える。スカートを穿くのを好むし、お人形などで遊び、プリキュアが好きである。自分のことを「わたし」または「あたし」と言うし、おしっこは必ず座ってする。実は、自分で包丁でちんちんを切ろうとしていたのを、すんでで停めたこともある。
 
「ちんちんいらないよー」と泣いて訴えたこともあったし、この日の“手術”の後、ちんちんが無くなった(ように見える)のを物凄く喜んでいた。ただ性別意識はけっこう思春期にひっくり返ることがある(実際にはそれまで本人が親の育て方に迎合していて本当の気持ちを隠している)ので、現時点では最終的な性別決定は困難なのである。
 
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“ブレンダと呼ばれた少年”のケースでも、幼くして事故(割礼でペニスの皮を切ろうとしていて誤ってペニス自体を損傷した)でペニスを失ったことから、いっそ女の子にしようといって、睾丸も取り女の子の形に形成して、女の子の服を着せ、女の子として育てられた。彼は一時期は人形を欲しがったりして、心まで完全に女の子になったかのように見えたのだが、思春期になると男っぽい性格に変わり(むしろ戻ったというべき)「男になりたい」と言うようになったのである。結局、彼は男名前に再改名して、ちんちんは無くても男として生きる道に転じた。
 

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もっとも“ブレンダと呼ばれた少年”のケースは、心が男である子を強引に女として育てようとしてもダメであることをあらためて示している。だから逆に、心が女である子も、男を強制して育ててもダメなのである。
 
人は最終的には、自分の肉体的性別ではなく、心の性別に沿って生きていくものなのである。
 
若い頃女性指向を否定していた、美輪明宏・美川憲一・氷川きよしなどが、ある程度の年齢になったところでカムアウトして自分の本来の生き方に戻ったのも、やはりそういうことである。
 
さて、アクアは最終的にはどちらの性で生きていくのだろうか?
 

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「本当に切っていいですね?もう戻せませんよ」
という医師の問いかけに
「切って下さい。お願いします。女の子になりたいです」
と青年は答えました。
 
それで医師は彼のペニスを切断し、代わりにヴァギナを形成しました。
 
彼のお股はすっきりした形になりました。
 
彼はもはや彼女です。
 
この日、この世から1人の男が消滅し、1人の女が生まれました。
 
医師は言いました。
「彼女は男性としてのあらゆる義務から解放され、女性としての全ての権利を得られます」
 
彼のお股は凸の形でしたが、彼女のお股は凹の形です。
彼はセックスの時自分のペニスを勃起させて相手に入れなければなりませんでしたが、これからは相手に入れてもらえれば済んで楽になります。
 
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彼はお婿さんにならなければなりませんでしたが、彼女はお嫁さんになることができます。彼はズボンを穿かなければなりませんでしたが、彼女はスカートを穿くことができます。
 
手術前、彼は男性病室に入れられ、Mr. John Smith という名札が掲げられてしまたが、手術が終わると女性病室に入れられ、 Ms Joan Smith という新しい名札が掲げられました。Mr. John Smithの名札はゴミ箱に捨てられました。
 
病院にお母さんがお見舞いに来ました。
「私、これまで息子だったけど、今日から娘になったの」
(I had been your son, but from now, I am your daughter)
 
「あんたは女の子になった方がいいんじゃないかと思ってたよ」
(I have been long thinking that you have had better be a girl)
 
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と母が言います。
 
「女の子になれて良かったね、お姉ちゃん」
(I'm glad you became a girl, my sister)
 
と妹も祝福してくれました。
 

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夏の日の想い出・ホームワーク(18)

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